今回は、2014年6月に発売されたHGUC 1/144 AMX-102 ズサ(ユニコーンVer.)のレビューをご紹介します!
HGUC ズサ(ユニコーンVer.)は、『機動戦士ガンダムUC episode 7』に登場するMS『ズサ』のユニコーンVer.1/144スケールモデルキットです。大量に装備された各部ミサイル形状を精密に再現。各部ハッチを開くことで、一斉射撃体勢の再現が可能なキットになっています。着脱式の背部ブースターポッドも付属。価格は2,640円(税込み)です。
シリーズの最終決戦で登場し、ネェル・アーガマへの攻撃、シュツルム・ガルスへの支援、ジェガン(コンロイ機)との交戦などを繰り広げた機体『ズサ(ユニコーンVer.)』がHGUCでキット化。あらゆる箇所みミサイルが内蔵されるなど、特徴的な重装備タイプの機体形状が新規造形で再現されています。
成型色はくすみのあるグリーンを基調とし、各部にダークグリーンやグレーを配色。ミサイルは赤成型色での再現で、全体的にミリタリー感のあるカラーリングになっています。シールは一部装甲や特徴的な袖、ミサイルの一部を補います。全体的に大まかに色分けがされていますが、背部スラスターや脚部バーニア内部などを赤や白に塗り分ける必要があります。
ポリキャップはPC-002を使用し、関節はKPSっぽいですが少し固めの素材で構成されています。肘はパーツの組み合わせですが、肘はポリキャップ接続で各部関節強度はまずまず高め。背部に大柄なブースターポッドを装備していますが、脚底は複数又で接地性が高く、自立は安定しています。
キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。)切れ味はもちろん、薄刃ですが強度が高く、長持ちします。 ⇒ヌルっと切れる片刃ニッパー
ビーム・マシンガン、シールド、ビーム・サーベル刃(柄、ビーム刃:長短)、武器持ち手(右)が付属。
背部ブースターポッドを外した状態で全身から。
頭部。曲状で、胴体に埋め込まれたようなズサ特有のデザインになっています。ある意味宇宙人を模したようにも見えますね。1個パーツ構成で合わせ目はなく、左右への可動ギミックもありません。首下には30mmバルカン砲が造形されています。
モノアイはピンクのシールでの色分けで、胸部内部の装甲にシールを貼っての再現となります。モノアイを可動させる場合は頭部を外してシール位置を貼り替えますが、ツルツルしたホイルシールの上にシールを貼るので敗れることなく剥がせます。
胸部。曲状でモールドの少ないシンプルなデザインになっています。中央のコックピットハッチはダークグリーンのシールでの色分け。
胸部ミサイル・ポッドのハッチは組み換え式で展開状態が再現可能。内部のミサイルが露出します。ミサイルはグレー成型色パーツの表面に赤いシールを貼っての色分け。表面のモールドも造形されています。
フロントアーマーは中央のみ造形され、大腿部を覆うアーマーはありません。中央の拡散ビーム砲はパーツでの色分けですが、内部を黒く塗り分ける必要があります。裏は簡単な段差モールドで、裏打ちパーツはありません。
後部のバーニアは内部がスリット入り。
腕部。手首の袖が印象的。前腕はフレームのような構造でメカニカルさが表現されています。前腕側面には3連装ミサイル・ポッドを装備。
肩は二の腕と一体型。挟み込みタイプで中央に合わせ目ができますが、肘から分離するので合わせ目を消すのはラクそう。前側のマルイチモールドは内部が赤いシールでの色分けですが、ふちは赤く塗り分ける必要があります。
前腕は左右挟み込みタイプですが、合わせ目は端でモールド化。側面にある◯モールド(合計4基)も赤いシールでの色分けとなっています。
3連装ミサイル・ポッド。2個パーツ構成の簡易的な造りで、装甲のラインはグリーン、ミサイルは赤いシールでの色分けです。
袖はモールドが造形され、その上からシールを貼っての色分けです。
肩が二の腕と一体なので、通常のキットのような二の腕ロール可動はありません。ですがその代わり、肘がロールします。
脚部。大腿部、膝から下共にモールドは少ないですが、肉厚でマッシブ感あるデザインになっています。
大腿部は左右挟み込みタイプですが、合わせ目は端でモールド化されたり、段落ちモールド化されるなど合わせ目ができない組み合わせになっています。膝から下も左右挟み込みタイプで後部にできる合わせ目は段落ちモールド化。
後部のバーニアは簡易的な造りで、内部は赤く塗り分ける必要があります。大腿部のミサイル・ポッドは開閉可能。表面の装甲を展開することで、内部のミサイルが露出します。赤成型色のみなので、弾頭の周りはグレーに塗り分けが必要です。
膝から下は前側の装甲を展開することでミサイルが露出。こちらも弾頭の周りをグレーに塗り分けが必要です。
ソール部はつま先側が3又、踵側も長く伸び、自立を安定させるようなデザインになっています。つま先の最先端にある、3又に伸びる装甲部分はグレーに塗り分けが必要です。足裏は3又や踵が肉抜き穴ですが、内部にはモールドが造形されています。
背部にはブースター・ポッドがマウント可能な角型穴が造形されています。見本では隠れてわかりませんが、上部のダクトは赤やグレーに塗り分けが必要そう。
ブースター・ポッド。航空機らしいシャープなフォルムに後部の大型バーニアなどを持つ個性的なオプション飛行ユニットになっています。コックピットが設置されているが、通常は無人で運用を行うとのこと。本体から分離させることで、対艦用の特攻兵器としても使用可能。
ブースターポッドをいろんな角度から。下部に3.0mm穴があるので、単体でのディスプレイが可能です。重量があるので、細身のスタンドだとディスプレイが難しいかも。
機首部分は上下の組み合わせで側面に合わせ目ができます。先端やキャノピー、スタビライザーの付け根はシールでの色分け。
スタビライザーの内側は肉抜き状態です。
後部は複数基のバーニアやスラスターが造形。中央以外は各部とも内部は赤や白、グレーなどに塗り分ける必要があります。
裏面にはズサ本体への接続部やディスプレイ用の3.0mm穴、上部には小型のダクトも造形されています。
ミサイル・ポッド。外側が7連装のミサイル・ポッド、内側が4連装のミサイル・ポッドになります。どちらも弾頭や表面の装甲がパーツで色分けされています。
7連装のミサイル・ポッド側面のカバーは少し開閉が可能。可動を妨げない構造になっています。
ミサイル・ポッド各種は基部を中心に、上下に角度変更が可能。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べて大きさを比較。ズサ本体自体は小柄で陸ジムよりも小さいですが、背部のブースター・ポッドによって大柄なキットになっています。ズサの全高はブースター・ポッド装備時が25.11m、なしだと15.85mになります。
腕を上げる角度は45度程度とわずか。肘は90度程度までとなっています。
肩はボールジョイントなりですが、肩が曲状なので適度にスイングが可能。前方へはポリキャップが引き出せます。
腰はボールジョイント接続ですが、干渉して上半身の前後スイングは殆どできず。画像は省きました。腰の回転もわずかで、画像では殆どわかりません。アクションベースやスタンドへは、股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイとなります。
腰アーマーがないので、前後開脚は幅広く展開が可能。
肉厚な形状をしていますが、膝は90度程度まで曲げることが可能です。膝関節は左右挟み込みタイプですが中央の合わせ目は段落ちモールド化。
足首は前後、左右ともあまり広くはありません。
股間部がボールジョイント接続なので、左右への開脚もあまり広くはありません。ハの字程度。
内股、ガニ股もごくわずかです。
前後開脚幅が広いので、意外にも立膝はきれいな姿勢でこなすことができました。
可動域の総括としては、各部装甲の干渉に関係なく、各部可動域は狭め。ダイナミックなポージングは期待できず、簡単に表情を付けるくらいになりそうです。各部ミサイル・ポッドを活かしたポージングを楽しむ感じですね。
ビーム・マシンガン。形状はギラ・ドーガのものと同じですが、下部にグレネード・ランチャーは装備されておらず、ズサで新造されたものになります。ダークグリーン成型色なので、全体をグレーに塗り分けが必要。
本体部分はモナカ割で上下に合わせ目ができます。側面のマガジンは脱着が可能。ストックの伸縮ギミックなどもありません。
銃口はピンクのシールでの色分け。
シールド。こちらもギラ・ドーガと同じ形状ですが、表面にネオ・ジオンのエンブレムのモールドはなく、ズサで新造されたものになります。裏面の形状も全く同じで、スモークディスチャージャーやシュツルム・ファウストがマウントできる構造になっています。
ヒンジ接続の中央部は角度変更が可能で、90度ほど曲げることができます。ジョイントパーツも回転が可能。
一通り武装して。
ビーム・マシンガンは武器持ち手を使って保持します。グリップとダボ固定なのでしっかりとした保持が可能。
シールドのジョイントパーツは前腕の丸モールドにカチッとはまり込むので保持強度は高め。シールド上部も角度が変わるので、干渉なく装備することができます。
頭部が可動しないので、銃口を左右に向けて射撃するポーズを取る場合はモノアイを貼り替えたりして表情を付ける必要がありそうです。頭部が外しやすいので、モノアイの貼り替えは比較的ラクにできました。
ビーム・サーベルはハンドパーツにしっかりと収まるので、抜け落ちたりすることなく保持が可能。サーベル刃はクリアーイエロー成型色で平たい形状のものが付属しています。ブラックライトで照らしても発光はせず。
長短のビーム刃が付属するので、ちょっとした表情の変化を出すことができます。
各部ハッチを展開してミサイルを露出させることで、迫力のある発射体勢を再現することができます。
ブースターポッドを分離させることで、個別での飛行シーンも再現可能。
ズサのタイプは違いますが、他キットのショットガンを使うことで劇中のような武装も再現が可能でした。ただしダボ固定ではないので多少の遊びがあります。HGUCケンプファーが手元にないので、HGUCイフリートからショットガンを拝借しました。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。ズサの個性的なデザインが忠実に再現されていますし、各部にミサイル・ポッドを配置した姿には重厚感があって独特のかっこよさがあります。グリーンベースのミリタリー感あるカラーリングもZZ版とは違った渋さがあっていいですね。
気になる点はそれほどないですが、もう少し各部が広く可動するような構造だと良かったかと。ブースター・ポッドやミサイル・ポッドがあるのでダイナミックさは十分表現できますが、躍動感あるポージングも楽しみたいところではあります。
ミサイル・ポッドのハッチを開くと今にも無数のミサイルを発射させるかのような迫力を感じさせますし、ブースター・ポッドを外せば個別に飛行演出が可能など、表現力は高いです。そして何より、ユニコーン版とはいえHGUC化され、後にZZ版のキット化も果たしたのが嬉しいですね。
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