今回は、2012年4月に発売されたHG 1/144 RGE-C350 シャルドール改のレビューをご紹介します!
HG シャルドール改は、『機動戦士ガンダムAGE』第2部以降に登場するMS『シャルドール改』の1/144スケールモデルキットです。特徴的なグリーンとホワイトの機体色を成型色で再現。量産機らしいシンプルなシルエットが再現されたキットになっています。ドッズガン、シールドといった武装が付属。価格は1,320円(税込み)です。
マッドーナ工房が独自開発したシャルドールの改修機であり、地球連邦軍に正式採用された量産型MS『シャルドール改』がHGでキット化。HG Gエグゼス(以下、Gエグゼス)をベースに、頭部や肩部、腰部、脚部、バックパックといった各部外装が新規造形で再現されています。
成型色はホワイトと明るめのグリーンをベースにしたインパクトのあるカラーリング。シールは頭部や武器センサー、肩と腰部のラインモールド、脚部ダクトを補うくらいで多くはありません。一部モールドを塗り分ける必要がありますが、素組みで十分な色分けが再現されています。
一部の装甲や関節、内部パーツはグレー成型色のPS素材を使用。ABSやKPSは使用されていません。
ポリキャップはPC-001を関節各部に使用し、関節強度は高め。一方に比重がかかるような装備はなく、細身ですが自立は安定しています。
シールド、ドッズガン、平手(左)、穴なしの握り手(左)、ビームサーベル刃が付属。
Gエグゼス用の余剰パーツがいくつか付属。ビームサーベル刃も1本余剰です。
ベースキットであるGエグゼスと比較しながら各部を見ていきます。
頭部はシャルドール改用に新造。への字スリットのないマスクや広めのゴーグルなど、1stのジムを意識したかのような量産機らしいデザインになっています。ゴーグルと額のセンサーはライトブルーのパーツに青いシールを貼っての色分け。後頭部のセンサーは白いパーツにブルーのシールを貼っての色分けです。両側頭部のビームバルカンはグレーに塗り分けが必要。
メット部は前後の組み合わせで頭頂部から側面にかけて合わせ目ができます。消す場合は後ハメ加工もしくはマスキング塗装が必要。
胴体部をGエグゼスと並べて。胸部はGエグゼスと同じ形状。ただし配色が異なるため、一部のパーツはカラバリ用に新造されています。腰部は見た目こそ似ていますが、内部パーツが共通なだけで外装は各部とも形状が異なります。
腰部フロントアーマーは左右が連結していますが、切り離してしまうとプラプラになって外れやすくなるので注意が必要です。
フロント、リアアーマーの黒いラインはシールでの色分け。
リアアーマー中央の装甲は上下にスライド可能。ですがマウントさせておくような武器は付属していません。ドッズガンもマウントできず。腰アーマー裏は各部ともモールドが全くありません。
腕部をGエグゼスと並べて。ショルダーアーマーの形状が全く違っています。Gエグゼスはヒロイックなデザインですが、シャルドール改は機械的なデザイン。二の腕以下の形状は全く同じです。
二の腕は筒型で合わせ目はなし。肘から下も合わせ目が出来ないパーツ構成でうまく色分け、造形が再現されています。
ショルダーアーマーはシャルドール改用に新造。挟み込みタイプで上部と側面に合わせ目ができます。内部パーツを挟むので、合わせ目を消す場合は後ハメなどが必要そう。グレーパーツ上部にハードポイントのようなダボ穴がありますが特に使用しないようです。前後の黒いラインはシールでの色分け。
脚部をGエグゼスと並べて。一見すると形状がほとんど同じに見えますが、膝から下のモールドや装甲形状が違っています。
大腿部は筒型で合わせ目はなし。膝から下は左右の組み合わせで、後部中央に合わせ目が出来ます。スネの合わせ目は段落ちモールド化。膝から下は各部モールドをグレーに塗り分けが必要。後部の台形型ダクトは黒いシールでの色分けです。
ソール部もGエグゼスと同じ。シャープなデザインになっています。足裏はつま先に肉抜き穴がありますが、バーニアなど適度にモールドが造形されています。
バックパックはシャルドール改用に新造。上部にサーベルホルダーが造形されるなど、全体的にメカニカルなデザインになっています。
下部のスラスターはボールジョイント型ポリキャップで四方に可動。上部のサーベルホルダーは柄が引き起こせ、回転させることができます。
Gエグゼスと同じ2ダボ接続なので、Gエグゼスのバックパックも装着可能。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。陸ジムよりは若干大きめですが、HGキットの中では比較的小ぶりな部類に入るかと。シャルドール改の全高は18.2mです。
ベースキットであるHG Gエグゼスと並べて。四肢や胸部など同形状の部分はありますが、カラーリングや頭部、バックパック形状などの違いから印象も少し違ったものになっています。Gエグゼスのほうがややヒロイックさが強いかと。
同シリーズのアデルやジェノアスⅡが手元にないので、とりあえずジェノアス、Gバウンサーと並べて。個性的な機体が並びます。
頭部はまずまず広めに上下可動させることができます。左右へは多少顎と襟が干渉しますが、問題なくスイングさせることができます。
ショルダーアーマーが干渉するため、腕の上げる角度は水平程度まで。GエグゼスはY字程度まで上がりますが、シャルドール改はやや制限されます。肘の可動域は同じで深くまで曲げることができます。
肩は前方に少し広くスイングさせることができます。
腹部と腰部のボールジョイント接続により、上半身を少し前後にスイングさせることができます。
腰は干渉なく360度回転が可能。アクションベースやスタンドへは、通常通り股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイとなります。
フロントアーマーが適度に可動するため、前後開脚は広めに展開が可能。
脚部が細身で干渉もないため、膝は完全に曲げることができます。膝は別途装甲が造形されていますし、裏打ちパーツが造形されているので作りはいいです。
足首は前後左右とも広めにスイングが可能。
左右への開脚も水平程度まで幅広く展開が可能です。
内股、ガニ股も完全に曲げきることができます。
大腿部と膝から下の対比に差があるため、立膝をきれいな姿勢で再現することはできないようでした。
可動域の総括としては、多少可動が制限される箇所はありますが、全体的に細身で可動も柔軟。各部が幅広く可動するのでポージングはしやすそうです。
ドッズガン。シャルドール改の主兵装になります。HGジェノアスⅡなどに付属しているものと同じで、基部形状はHGガンダムAGE-1ノーマルのドッズライフルと同じです。バレル下部にはエネルギーコンデンサが造形。
基部は合わせ目が出来ないパーツ構成ですが、バレルはモナカ割で上下に合わせ目ができます。
ショートバレルは脱着が可能。外した状態でも武器として使用可能です。センサーはブルーのシールでの色分け。
シールド。Gエグゼスに付属しているものと同じです。裏パーツとの2個パーツ構成で作りは簡易的ですが、表面など各部にはシンプルながらもバランスの良いモールドが入っています。
シールドはグリップを握らせ、手首のダボ穴に差し込んで固定します。手首パーツを組み替えることでシールド位置を変更することが可能。
一通り武装して。
ドッズガンはハンドパーツとグリップのサイズが合っているので、遊びやふらつきなどはなく装備させることができます。小型なので取り扱いもラク。
シールドもグリップを握らせ、前腕にダボ固定させるのでしっかりと保持してくれます。少なくともポージング時に外れることはなかったです。
バックパックのサーベル柄が引き起こせ、サーベルホルダー自体も可動するので、抜刀するポーズもラクに再現することができます。関節強度が高くポロリがないのでかなり取り扱いやすいですね。
サーベル柄もハンドパーツにしっかりと収まるので保持がラク。抜け落ちることもなかったです。
平手や穴なしの握り手が付属するので、ちょっとした表情付けが出てきていいですね。平手も自然な開きなのでポーズに不自然さがありません。
ショートバレルを外せばコンパクトなショートライフルとして使用可能。(設定にはないかも。)
適当に何枚かどうぞ。
以上です。HG AGEシリーズのベーシックなフォーマットですが、関節強度が高く、ポロリもないのでポージングがかなりしやすいです。合わせ目も殆どなく安定した作りになっているのもいいですね。パーツ数が多くないので組み立てもラク。複数組んでもストレスが少ない、量産機としての良さをすべて持ったキットになっていると思います。
気になる点は殆どないですが、ポージングしているとフロントアーマーが左右で分断されてしまいました。一応ボールジョイントにはなっていますが、固定強度がないのでフラフラで簡単に外れたりするのはちょっと厄介でしたね。すぐには分断しないと思いますが、左右でねじったりすると分断されやすいので注意が必要です。
1stのジムに似た部分もあって親しみやすく、スタイリッシュでポージングも映えます。未来的な宇宙服やパワードスーツのようなカラーリングデザインですが、それがまたシャルドール改ならではの表現や面白さを感じさせてくれる優秀な量産機ですね。
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キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。)切れ味はもちろん優秀。薄刃ですが強度が高く長持ちするのでおすすめです。⇒ヌルっと切れる片刃ニッパーのレビューはこちら