今回は、2012年8月に発売されたHG 1/144 AGE-FX ガンダムAGE-FXのレビューをご紹介します!
HG ガンダムAGE-FXは、『機動戦士ガンダムAGE』に登場するMS『ガンダムAGE-FX』の1/144スケールモデルキットです。AGEシリーズガンダム最終形態の特徴的な機体形状を新規造形で再現。クリアパーツによるファンネル脱着ギミックの他、コアファイターの分離が可能なキットになっています。専用ライフルは3形態に変形可能。価格は1,760円(税込み)です。
火星圏でのAGE-3の戦闘データを基に、AGEシステムが導き出した究極のガンダム『ガンダムAGE-FX』がHGでキット化。AGE系の洗練された機体形状の他、各部にCファンネルを持つ特徴的な容姿が新規造形で再現されています。『FX』は『Follow X-Rounder(Xラウンダーに追従する)』の略。
成型色はブルーとホワイトをベースに、頭部や胸部、脚部などにイエローを配色。Cファンネルはクリアグリーン成型色、付属の台座はクリアパーツでの再現となっています。
シールは頭部と胸部センサー、Cファンネルを補うくらいで少なめ。一部ダクトを塗り分ける必要がありますが、素組みでも十分な色分けが再現されています。
関節、内部パーツにはグレー成型色のPS素材が使用されています。ABSやKPSは不使用。
ポリキャップはPC-001Aを全身各部に使用し、関節強度は高め。背部にコアファイターへの分離可能なバックパックを装備していますが、自立に影響はありません。
スタングルライフル、ダイダルバズーカ再現用追加バレル、武器持ち手(左右)、平手(左)、
専用台座(Cファンネル展開状態が再現可能なクリア支柱パーツ、台座)が付属。
各部Cファンネルは脱着可能。Cファンネルは大ファンネルが6基、小ファンネルが8基付属しています。
Cファンネルを外した状態のAGE-FXを全身から。Cファンネルを装備した状態から細身のシルエットに変化します。
頭部。洗練されたコンパクトでまとまりのあるデザイン。左右のダクトはグレーに塗り分けが必要です。
メット部は前後の組み合わせで頭頂部から側面に合わせ目ができます。消す場合は後ハメが必要。後頭部には特徴的な1枚羽が造形。額や後頭部のセンサーはグリーンのシールでの色分けです。
胸部。シャープですが、腹部は細身で独特。エアインテークはイエロー、腹部はクリアパーツで細かく色分けされています。胸部中央や腹部周りはグリーンのシールでの色分け。
腰部。フロントやサイドアーマーはCファンネルを装備するためのプラットフォームで軽装。Cファンネルマウント用のハードポイントが造形されています。リアアーマーはやや大柄なものがデザインされています。
腰アーマー裏は一部にモールドが入っています。
腕部。Cファンネルがない状態だとホワイトとブルーを基調としたベーシックなデザインです。
二の腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は白い装甲が左右の組み合わせですが、前後に出来る合わせ目は段落ちモールド化。ハンドパーツは穴なしのものが付属しています。
前腕の装甲後部にはCファンネルマウント用のハードポイントが造形。前側にAGE-3ノーマルなどに付属しているビームサーベル刃を前腕に組み付けることはできませんでした。
ショルダーアーマーも派手さはないですが、まとまりのあるデザインになっています。合わせ目が出来ないパーツ構成。上部や側面にCファンネル用のハードポイントがあります。
側面の装甲は可動式です。
脚部。軽装ですが、起伏があってデザイン性が高く、スタイリッシュに造形されています。側面や後部の黄色い装甲にCファンネル用のハードポイントが造形。ただしこのキットでは使用しません。
脚部は内部フレームが造形。フレーム状態だと脚の付け根が外れやすいので注意です。
大腿部は前後の組み合わせですが、側面の合わせ目はモールドっぽく造形。膝から下は合わせ目が出来ないパーツ構成です。
ソール部は簡易的なパーツ構成で軽装。足裏はつま先側に肉抜き穴があります。脚部後部にはスラスターが造形。
背部にはコアファイターを装備。
コアファイターは脱着が可能。接続時は機首をFX本体に差し込んでダボ固定するようになっています。背部も上部にCファンネルマウント用のハードポイントが造形。
コアファイターをいろんな角度から。
機首は上下の組み合わせですが、合わせ目はモールド化。キャノピーはクリアパーツでの再現で、内部は特に造形されていません。
後部ウイング兼スラスターも上下の簡易的な組み合わせですが、合わせ目や肉抜き穴のない作りになっています。後部にはCファンネルマウント用のハードポイントがあります。
下部には3.0mm穴があるので、アクションベースやスタンドにコアファイター単体でのディスプレイが可能です。
Cファンネルは大小のサイズのものが付属。大ファンネルは青い装甲の一部がパーツでの色分けですが、少ファンネルは青いシールでの色分けです。大ファンネルの片側も青いシールでの色分け。
コアファイターは軽量なのでディスプレイがラク。
Cファンネルを追加することで更に表情を変化させることができます。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。HGとしては少し大きい程度。HG AGEシリーズとしては平均的なサイズです。AGE-FXの全高は18.5m。
HGガンダムAGE-3ノーマルと並べて。FXは造形バランスもよく、洗練された感じがありますね。
HGガンダムAGE-1ノーマル、HGガンダムAGE-2ノーマルとも並べて。ストーリー進行に伴って、各世代の主人公が搭乗する機体は容姿、ビジュアルともに大きく進化しています。
頭部は適度に上下させることができます。左右へは干渉なくスムーズにスイングが可能。
腕はショルダーアーマーの可動に関係なく水平程度まで上げることが可能。肘は2重関節で深くまで曲げることができます。
肩の前後スイングはそれなり。前方のほうが少し広くスイングします。
腹部、腰部がボールジョイント接続ですが、上半身の前後スイングはそれなり。
腰は干渉なく360度回転させることができます。アクションベースやスタンドへは、股間部のカバーパーツを外し、3.0mm軸を差し込んでのディスプレイです。
フロントアーマーが小柄なので、前方へは干渉なく広く展開可能。後方は大柄なリアアーマーが干渉するのでそれなりです。
膝は2重関節で深くまで曲げることができます。
足首は前後左右ともまずまず広めに可動させることができます。
左右への開脚は水平程度まで幅広く展開可能。
内股は大腿部と股間部が干渉するため、45度程度まで。がに股は干渉なく広く展開させることができます。
立膝もまずまずの姿勢で再現することができました。
可動域の総括としては、比較的軽装でバランスよく造形されているため、干渉もなく全体的に柔軟に可動します。可動域も広めなので、好みのポージングにも自由に対応してくれそうです。
スタングルライフル。AGE-FXの主武装で、シグマシスライフルの発展系になります。シグマシスライフルよりも小型化され取り回しが良くなり、連射も可能とのこと。
基部や砲身は左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。
左右の装甲を展開することでチャージモードに変形可能。装甲の内側はグリーンのシールでの色分けです。グリップは可動式。
スタングルライフルに付属の追加バレルを組み付けることでダイダルバズーカに。
ダイダルバズーカ。スタングルライフルが最大出力での攻撃が可能になります。
追加バレルは上下とも合わせ目ができないパーツ構成。
砲口内部にはスリットモールドが造形されています。
台座はAGE-2ノーマルなどに付属しているものと似ていますが、底板に2箇所のダボ穴があるタイプです。
裏面には使用していないハンドパーツや股間部のカバーパーツを保管しておくことができます。
スタングルライフルを装備して。
スタングルライフルは前腕の装甲と干渉することがあるので、うまく交わしつつ保持させます。
肘のCファンネルやバックパック(コアファイター)が干渉しやすいので、腕の可動に注意する必要があります。Cファンネルは部分的にポロリがあるので注意が必要。(個体差かもです。)
各部のCファンネルがドレスのようで華やか。簡単なポーズでも映えるだけの造形美、演出力がありますね。平手が付属するので、その分自然な表情も付いてポージングの幅が広がります。
Cファンネルはブラックライトで照らすと発光します。
スタングルライフルに追加バレルを組み付けてダイダルバズーカに。後部が長いので脇に抱えるようにして構えます。
肩に担ぐポーズも再現可能。ただし前腕の装甲が干渉したりして分解ポロリしやすいので、手首の青い装甲を組み換えて干渉を避けるようにするとラクに保持ができます。(説明書に組み替えの記載はありません。)
フォアグリップを展開することで、両手持ちも可能。多少ぎこちなさはありますが、自然な形で保持させることができます。
Cファンネルはディフェンスエリアは狭いですが、シールドとしても使用可能です。
Cファンネルディスプレイ用のクリアスタンドが付属。
付属のCファンネルを一通り取り付けてディスプレイさせることができます。ものによっては固定強度が弱く、ポロリするものもあるので注意です。
90度角度を変えて組み付けることも可能。
AGE-FX本体とともにディスプレイさせることで劇中のCファンネル展開シーンのような演出が可能。神々しさも出ていいですね。ただ、Cファンネルが単体でディスプレイできないのはちょっともったいないかも。
クリアスタンドは組み替えることで支柱の角度を変えることができるので、クリア支柱を斜めにしてディスプレイさせることで、Cファンネルが自然に流れるような演出も再現することができます。
Cファンネルが等間隔に並んでいるので見た目も美しいですね。クリア支柱がアクションベースやスタンドに対応していないので、ディスプレイ方法が制限されるのがちょっと残念。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。ホワイトとブルーのツートンカラーがクールで洗練されたデザインになっていますし、プロポーションもバランスがよくスタイリッシュ。誰もがかっこいいと思えるようなキットになっていると思います。合わせ目も殆どなく、キットの完成度は高いですね。
気になる点は、全身のCファンネルが部分的にポロリしやすいのと、ポージングで肘とバックパックが少し干渉しやすいので注意です。それと、付属のクリアスタンドがアクションベースなどに対応していないので、ディスプレイ演出が制限されるのは勿体ないところです。
ただそれでも、Cファンネルを装備した状態はドレスを着飾ったような美しさがありますし、クリアスタンドを使った流れるような演出も劇中シーンを見ているようで魅力的に映ります。コアファイターへの分離や追加バレルによるダイダルバズーカの再現など、ギミックも満足度は高め。AGE系の集大成としてもガンプラとしても、十分な質を持ったキットになっているのがいいですね。
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キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。)切れ味はもちろん優秀。薄刃ですが強度が高く長持ちするのでおすすめです。⇒ヌルっと切れる片刃ニッパーのレビューはこちら