HG ガンダムAGE-1 スパロー レビュー

今回は、2011年12月に発売されたHG 1/144 AGE-1S ガンダムAGE-1 スパローのレビューをご紹介します！

HG ガンダムAGE-1 スパローは、『機動戦士ガンダムAGE』に登場する主人公機『ガンダムAGE-1 スパロー』の1/144スケールモデルキットです。高速戦闘に特化した特徴的な機体形状を、新規造形パーツを交えて再現。シグルブレイドが付属する他、腕部ブースターや膝部のニードル発射口の開閉なども再現可能なキットになっています。価格は1,320円（税込み）です。

Xラウンダー用に開発された高機動型可変機ゼダスに対抗すべく開発された高速戦闘形態『ガンダムAGE-1スパロー』がキット化。2011年9月に発売されたHGガンダムAGE-1ノーマルをベースに、高速戦闘仕様の青い機体形状が新規造形で再現されています。

成型色は胴体部がAGE-1ノーマルと同じく、ブルー、イエロー、レッド、ホワイトで構成されたガンダムカラー。四肢はブルー、グレー、ホワイトに配色され、このキットを印象付けるカラーリングになっています。

シールは頭部と胸部中央の『A』マーク（AGEシステムのコアユニット）を補う程度でわずか。素組みで十分な色分けが再現されています。

ポリキャップはPC-001を採用。AGE-1ノーマル、タイタスと同じくあらゆる箇所に使用します。内部パーツや肘、膝関節にはPS素材を使用。細身で脚底接地面は小さいですが、関節強度が高く、自立は安定しています。

シグルブレイド、平手（右）、穴なしの握り手（左）、AGE-1フラットが再現可能な胸部パーツが付属。

頭部はAGE-1ノーマルと全く同じ。AGEの『A』をイメージしたような額センサーや特徴的なヒサシ、アンテナ形状に加え、上部の装甲がグレーに配色されたAGE-1特有のスタイルになっています。

メット部は前後挟み込みタイプで上部から側面にかけて合わせ目ができます。合わせ目を消すには後ハメなどが必要。とさか前後のセンサーはシールでの色分けです。

胴体部をAGE-1ノーマルと並べて比較。大部分はAGE-1ノーマルと同じですが、腰部の白いフロントアーマーが省かれ、サイドアーマーはスパロー用にシンプルなものが新造。リアアーマーは同形状ですが青成型色になっています。

胸部はエアインテークや中央の『A』マーク（AGEシステムのコアユニット）はパーツでの色分けで塗装がしやすくなっています。AGE-1フラット用のパーツが付属し、フラットな状態のスパローを再現することができます。

背部スラスター形状はAGE-1ノーマルと同じ。

下部のスラスターは付け根がボールジョイント型ポリキャップでフレキシブルに可動します。

腰アーマー裏にモールドは造形されていません。リアアーマーは広く展開が可能。中央のラッチも展開が可能です。

腕部をAGE-1ノーマルと比較して。青、白、グレーを基調とし、スパロー用に細身で特徴的な装甲が新造されています。肘関節以外は新規パーツによる構成となっています。

二の腕は筒型で合わせ目はなし。前腕はグレーの部分が左右の組み合わせで前側に合わせ目ができます。肘から分離するので、合わせ目を消すのはラクそう。

前腕の装甲（ブースター）は展開可能。形状がシンプルな装甲パーツで、内部にブースター口などは造形されていません。

ショルダーアーマーは幅のない角型タイプ。機動性の高さが伺えるデザインになっています。前後の組み合わせですが、合わせ目は段差モールド化されています。

側面の装甲は展開可能です。肩内部パーツには合わせ目ができますが、分解できるので合わせ目を消すのはラクかと。

脚部をAGE-1ノーマルと比較して。こちらも腕部と同じく、青、白、グレーを基調とした細身の脚部形状が新規造形で再現されています。AGE-1ノーマルのパーツは流用されていません。表面にはメカニカルなモールドが造形。

膝関節の合わせ目は段落ちモールド化されていますが、大腿部は左右の組み合わせで後部に合わせ目ができます。膝から下も左右の組み合わせで前後に合わせ目ができます。膝から分離するので、各部の合わせ目を消すのはラクかと。

肘の装甲は展開が可能。装甲内部には奇襲装備「ニードルガン」が内蔵されています。砲口は開口されています。

ソール部は高さのないハイヒール型。ポリキャップを含めた3個パーツ構成で作りは簡易的です。脚底はパーツで蓋がされていますが、つま先に肉抜き穴があります。

HGガンダムAGE-1ノーマルと並べて比較。頭部や胴体部はほぼ同じです。四肢部分は別物で、忍者のような容姿が印象的。細身でスリムなシルエットになっています。

同シリーズのHG ガンダムAGE-1 タイタス、HG ジェノアスと並べて。同じウェア換装システムで再現されているタイタスとは色味、シルエット共に真反対のスタイルです。

頭部の上下可動はまずまず。左右へも多少顎と襟が干渉しますが、ラクにスイング可能です。AGE-1ノーマルと全く同じ可動域になります。

腕は水平よりも少し上まで上げることができます。肘曲げは装甲が干渉するため90度程度まで。

肩はAGE-1ノーマルと同じ可動域で少し前後します。前方へのスイングはやや広め。

腹部がAGE-1ノーマルと同じ構造で、上半身を広めに前後スイングさせることができます。

腰は全く干渉なく360度回転が可能です。アクションベースやスタンドへのディスプレイは、股間部のカバーパーツを外して3.0mmジョイント穴に差し込みます。

大腿部に厚みがあるため干渉しやすいですが、腰アーマーが広く可動するので前後開脚は広く展開させることができます。

膝は外装の形状に関係なく適度に曲げることができます。

足首は前後、左右ともまずまず可動。

左右への開脚は水平にまで幅広く展開が可能。サイドアーマーとの干渉もありません。

大腿部と股間部が干渉するため、内股は完全には曲げきれませんが、がに股は水平にまで展開が可能です。

立膝は多少不自然さはあるものの、深くまで沈めることができます。

HGガンダムAGE-1ノーマルと可動域を比較して。四肢形状は異なりますが、全体的な可動域はAGE-1ノーマルとほとんど変わらず。機動性が重視されている割に肘が深くまで曲がらなくなっているのはちょっともったいない感じがしますね。

シグルブレイド。実体式の高周波ブレードになります。刃とグリップで構成されていますが、刃の表面はライトブルーのシールでの色分けです。

グリップは左右の組み合わせで各面に合わせ目ができます。消す場合は後ハメなどが必要そう。刃のシールは少し浮いた状態になっているのは気になりますね。

シグルブレイドはリアアーマーのラッチにマウント可能です。固定強度がまずまずあるので、それほど気にかけることなくポーズを取ることができそうです。

平手、穴なしのハンドパーツが付属しているのは、細かい配慮があって嬉しいですね。できれば両手分付属しているともっと良かったかと。

シグルブレイドはハンドパーツに適度に収まり、抜け落ちることなく保持させることができます。説明書を見ないと刃の向きがどちらか確認しづらいのがちょっとだけ気になりました。（どちらでもいいんでしょうかね。）シールだと浮きやすいので、塗装などで補いたいところです。

細身で干渉がないので取り扱いがラク。ストレスなくポージングが楽しめるのはメリットです。

HG AGEのポリキャップを多数使用したフォーマットで関節強度が高くしっかりと固定されますし、ポロリもなく動かしやすいのもいいですね。

膝の装甲を展開し、ニードルガンの射撃体勢を再現。比較的表現が難しい膝ニードルガンの射撃体勢ですが、砲口が開口されるなど適度に造形されているので、一応目は引き付けられるかと。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。忍者らしいシルエットで個性がありますし、AGE-1ノーマルやタイタスとは異なり、高速移動を目的とした軽装ウェアがうまく再現されていると思います。可動域もまずまず広めで軽やかな動きが表現できるので、劇中のポーズも比較的再現しやすいですね。

気になる点はあまりないですが、シグルブレイドの刃両面をシールで色分けしますが、端が浮いたりして少し見た目に影響するところがあります。なので、シールが折り返すような形状になっていると、しっかりと貼り付いてくれるので良かったのかなと思います。それと、細身ながらAGE-1ノーマルよりも肘が曲がらないのは・・・；

前腕のブースターが展開することでシグルブレイドを高速で切り裂く演出もできますし、ニードルガンといった細かい武装もきっちりと再現されています。AGE-1ノーマルと同じでキットの使い勝手が良く、ガンプラ初心者でも遊びやすいキットになっているのもいいですね。

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