MG リックディアス(クワトロ機) レビュー

今回は、2004年12月に発売されたMG 1/100 RMS-099 リックディアス(クワトロ機)のレビューをご紹介します!

MG リックディアス(クワトロ機)は、『機動戦士Zガンダム』に登場するMS「RMS-099 リックディアス(クワトロ機)」の1/100スケールモデルキットです。クワトロ機の特徴的な各部形状を再現。クレイバズーカやビームピストル、ビームサーベルといった武装が付属し、印象的なポージングが可能となっています。価格は4,400円(税込)です。

エゥーゴとAE社の旧ジオン系技術者が共同開発した攻撃用重MSで、劇中では主にクワトロ・バジーナが搭乗。グリーンオアシスに潜入し、ジムⅡやハイザックを多数撃破するなど活躍を見せた機体「RMS-099 リックディアス(クワトロ機)」がMGでキット化。

2004年5月に発売されたMG リックディアスをベースに、ヘッドカバー、リアアーマー、膝部装甲、脚部スラスター、バインダーの内部フレームといったクワトロ機特有の各部形状が新規造形で再現されています。

成形色はレッドを基調に、胸部や腰部、脛、背部バインダーなどにブラウンを配色。その他、内部フレームやクレイバズーカがグレー、内部や関節、腹部、上腕部、ソール部などがパープルグレー成形色での再現となっています。

ホイルシールは付属せず。バインダーのスラスターなど一部塗り分ける必要がありますが、素組みで十分なくらいの色分けが再現されています。

KPSは不使用。一部、強度が必要な箇所のパープルグレー成形色パーツはABSとなっています。ABSは塗装やスミ入れ時にクラックを起こしやすいので注意が必要です。

ポリキャップはPC-121を使用し、全身各部に組み込みます。肘や膝などの各部関節はポリキャップとPSパーツ構成で関節強度はまずまず高め。背部バックパックは軽量で負荷はほぼかからず、脚底の接地面も広いため、問題なく自立させることができます。

■付属品

クレイ・バズーカ、ビーム・サーベル刃、パイロットフィギュアが付属。

汎用機用のヘッドカバー、リアアーマーと背部スラスター、膝装甲と脚部スラスター、バインダー内部フレームパーツが付属。各部を組み替えることで赤い汎用機を再現することができます。

専用のマーキングシールと擦って転写するガンダムデカールが付属。ガンダムデカールにはエゥーゴやAEのマーク、ナンバーマーキングが収録されています。汎用機として組み、02や03のナンバーを貼ればアポリー機やロベルト機風にすることができます。

■内部構造

内部全てではないですが、一部装甲内部にはメカニカルな内部フレームが再現されています。

■各部形状

MG リックディアス(クワトロ機)の各部を見ていきます。

■頭部

頭部。グリーンのモノアイや山型のメット部装甲など、リック・ディアス特有の頭部形状が再現されています。メット部は左右の組み合わせて頭頂部に合わせ目ができます。合わせ目を消す場合はモノアイなどのパーツの後ハメ加工が必要。

額のヘッドカバーを展開することで内部のバルカン・ファランクスが露出。細かなギミックがMGらしくきっちりと再現されています。ヘッドカバーは収納時にはロックがかかるので、自然に展開するようなことはありません。

モノアイは蛍光クリアグリーンパーツでの再現で、ブラックライト(UVライト)で照らすと鮮やかに発光します。モノアイは表面に十字のモールドがきっちりと造形。リック・ディアス特有のモノアイ形状が再現されています。内部にLEDを埋め込んで発光させても面白いかも。

付属の汎用機用ヘッドカバーに組み替えることで、汎用機仕様の頭部にすることができます。汎用機用は先端部が突き出ていない平坦なタイプ。

頭部を外すと内部から球状の脱出ポッドが露出。ポッド外装は左右の組み合わせで中央に合わせ目ができます。肩の扁平型動力パイプは左右の組み合わせですが、合わせ目はほぼモールド化されていてわかりません。

ポッド左側面のハッチは開いた状態で、このハッチ穴から内部を確認することができます。内部にはパイロットフィギュアとシートが造形。

■胴体部

胸部・腹部。エッジの効いた装甲で厚みがあり重厚。リックディアスらしいマッシブ感あるデザインで造形されています。

胸部内部にはメカニカルな内部フレームが造形されています。

首の基部や肩部はポリキャップ式構造で上下や前後にスイングします。

胸部と腰部はボールジョイント接続で適度に反らすことができます。

腰部。こちらも胸部と同様、厚みのある装甲によるボリューム感あるデザインで造形されています。リアアーマーもふちにモールドが細かくデザインされるなど、細部の密度感もよく完成度が高いです。

付属の汎用機用リアアーマーパーツとスラスターパーツに組み替えることで、汎用機仕様のリアアーマーを再現することができます。クワトロ機のリアアーマーが縦長で丸型スラスターを持つのに対し、汎用機はリアアーマーが短く、スラスターも角型になっています。

腰部内部フレーム。

腰アーマー裏は各面ともモールド入りの裏打ちパーツがきっちりと造形。展開時の見栄えにも配慮がされています。アーマーは各部ともポリキャップなどの組み合わせで適度に可動します。

■腕部

腕部。程よい厚みと重厚感のある腕部形状が再現されています。前腕に動力パイプが配されるなど、無骨さとメカニカルな雰囲気も感じさせるデザインで味がありますね。

腕部内部構造。

上腕は前後の組み合わせですが、側面の合わせ目は段落ちモールド化。前腕も左右の組み合わせながら、合わせ目は端でモールド化されています。

肘は前後だけでなく左右へも少しスイング可能。表情を細かく変化させることができます。

ハンドパーツは各指とも付け根ボールジョイントで柔軟に可動。4指は第2関節も可動し、様々な表情を付けることができます。パーツ強度が高くかみ合わせも良いので、指パーツがポロリするような心配はありません。

ショルダーアーマーは内部フレームに外装を被せる仕様で合わせ目はありません。前後や上部スリットダクトもフレームとの兼ね合いできっちり色分けされていて見栄えが良いです。

ショルダーアーマー内部フレーム。

ショルダーアーマーは幅広く展開可能。側面の装甲もポリキャップ接続で適度に可動します。装甲裏はモールドが造形。

■脚部

脚部。ドムの脚部に似たスカート状の装甲が造形。膝回りにダクトやエッジの効いた装甲が混在するなど、重厚感とメカニカル感を併せ持つデザインになっています。

脚部内部構造。

脚部は膝から下のみ、メカニカルな内部フレームが再現されています。

外装パーツの内側にはフレーム状のモールドが造形。外装を外し、内部フレームが露出した状態で飾っておいても見栄えのする仕様になっています。

大腿部は左右の組み合わせですが、合わせ目は端でモールド化。膝から下は内部フレーム前後から外装パーツを被せる構造で側面に合わせ目ができます。内部フレームを魅せるために外す場合は段落ちなどでモールド化したほうが良いかも。

足の付け根はボールジョイントの受け口でポリキャップ埋込式。

膝は付属のパーツと組み替えることで汎用機が再現可能。クワトロ機の膝装甲は前側にダクトが開口されたタイプで、汎用機はフラットな装甲になっています。

スカートアーマー外側のスラスターはフィンやバーニアが適度に可動。表情を変化させることができます。脚部スカートアーマーのふちも細かなモールドが造形。内部のスラスターパーツを組み替えることで、汎用機用のスラスターが再現可能。クワトロ機は丸型2基のバーニア型、汎用機は角型スラスターで違っています。

ソール部。作り自体は簡易的ですが、リック・ディアス特有の肉厚で重厚なソール部形状が再現されています。足首の部分はメカニカルなモールドが造形。簡単なモナカ割で後部中央に合わせ目ができます。

足裏はモールド入りの裏打ちパーツで蓋がされています。つま先の可動ギミックなどはありません。

■バックパック

背部にはフレーム状のライドレーザーラックを装備。ライドレーザーラックはビーム・サーベル、クレイ・バズーカ、ビーム・ピストルをマウントするウェポンプラットホームとしての機能を持っています。左右クランクマウントには特徴的なバインダーを装備。

ライドレーザーラックはフレーム状のパーツで細かく造形されています。底面にはサーベルホルダーがあり、柄が取り外し可能。

ラックは背部外装にしっかりと組み付いているため、背部から取り外す場合は外装ごと取り外したほうが無難です。

バインダー。左右の組み合わせでふちに合わせ目ができます。内部にメカニカルな内部フレームが再現されているため、常にフレームを見られる状態にしておきたい場合は段落ちなどでモールド化したほうが良いかと。

黒い装甲を取り外すと内部フレームが露出。

バインダー内部フレームは別途汎用機用のフレームパーツが付属しているので、組み替えることで汎用機のバインダーを再現することができます。

下部スラスターはポリキャップ接続で前後スイングやロールが可能。表情を細かく変化させることができます。下部スラスターはクワトロ機が丸型の2基バーニア型、汎用機は角型スラスターになります。

BP-L-86 ビーム・ピストル。百式のライフルと同型のスネイル型Eパックが採用されたビーム射撃火器です。細身で軽装のシンプルなビーム火器になっています。

砲身部分、後部Eパックともに左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。MGなだけにできればモールド化してほしいですが、発売が20年以上前ということを考えると、このあたりは時代を感じるところではありますね。

銃口は開口。

説明書に記載はないですが、後部Eパックは取り外しが可能です。

ビーム・ピストルは前後にスイング可能。なので劇中のように、背部にマウントした状態での射撃ポーズも再現できそうです。バインダーもボールジョイント接続で前後ロールなど柔軟に可動。

■他キットとの比較

MGジム・コマンド(コロニー戦仕様)、MG強化型ダブルゼータガンダムVer.Kaと並べてサイズを比較。ジム・コマンドよりも大きくダブルゼータよりも小柄。MGの中では中間くらいの大きさかなと。ちなみにリック・ディアスの全高は21.6m。

同シリーズのMG ゼータガンダム Ver.2.0、近年立体化されたMG ゼータガンダムVer.Kaと並べて。どちらと組み合わせるのもありとは思いますが、やはり発売時期の近いVer.2.0と組み合わせるのが無難かなと思います。Ver.Kaはちょっと情報量が多い感じがありますね。

同シリーズのキットで手持ちなところで、MG ネモMG マラサイとも並べて。各種ともレジェンド的な機体でありキットなので、並べるだけで渋さや味が出ますし、独特の風格みたいなものが感じられて良いですね。

HGUCリック・ディアス(画像左がHGUC033、右がプレバンから発売されたアップデート版)と並べて。一見すると殆ど差はないように見えますが、MGは若干胴体が細身で脚長。スタイリッシュでHGUCアップデート版に近いプロポーションになっています。

■各部可動域

頭部は基部の可動ギミックによって上下左右に少し可動します。

腕はY字程度まで上げることが可能。肘は2重関節でV字程度まで曲げることができます。

肩は後方へは少しスイング可能。前方へは肩の展開ギミックで広めにスイングします。

腹部や腰部ボールジョイントにより、上半身を適度に前後させることができます。

腰は干渉するため、少し捻る程度。浮かせてディスプレイさせるように設計されていないので、再現したい場合は股間部にアクションベース用のジョイントパーツを組み付けるなどする必要がありそうです。

前後開脚は、前方へは水平まで展開しますが、後方はリアアーマーが干渉して制限されます。

膝は2重関節ですが、装甲が干渉するため、くの字程度までしか曲げられず。膝装甲裏は抜けた状態で簡易的です。

足首は広めに前後可動します。一方、左右への可動は装甲の干渉などで少し制限されます。

股間部がボールジョイントで可動が制限されるため、左右への開脚はハの字程度までとなります。

内股、がに股は共に45度程度までの可動となります。

立膝は割ときれいな姿勢で再現することができました。

可動域の総括としては、各部ともそこまで広く可動する構造にはなっていないため、全体的に可動は制限されます。ですが肘膝などはそこそこ広めに可動するので、可動を上手く活かせば動きのあるポーズも再現出来そうではありますね。

■武装類

AE/ZIM.C-BAZ-531 300mmクレイ・バズーカ。リック・ディアスの主兵装として運用されたMS用携行無反動砲です。AEツィマット社製で、エゥーゴの汎用バズーカとして開発されたとのこと。

砲身部は左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。

砲口は適度に開口。砲口や後部スリットダクト、砲身上部のフックは別パーツ化されているので、塗り分けてデザインに変化を加えてみても良さそうですね。

後部のマガジンは取り外しが可能。さすがに弾頭までは別パーツ化されていませんが、見えない部分でも弾頭のモールドはきっちりと造形されています。弾頭部分は赤く塗り分けが必要。

クレイ・バズーカは背部バインダー基部のクランクにマウントすることができます。

パイロットフィギュア。どの人物か確認することはできませんが、エゥーゴのパイロットスーツ姿で造形されています。クワトロとして再現する場合はピンクなどに塗り分けが必要。

■ポージング

クレイ・バズーカを装備して。

クレイ・バズーカはグリップの2ダボを手のひらに組み付けて保持します。固定が甘いので、指でグリップを握らせて保持しないと落としやすいかもです。

ダボは干渉などであっさりと外れてしまうので、指でグリップを握らせるだけにしたほうがストレスがなくて良いかもですね。

キットが1/100の大型サイズなので、簡単に腰を落として構えるだけでも十分なくらいの存在感があります。エッジが効いていて造りも良いので、簡単なポーズでも迫力が出て格好良いですね。

クレイ・バズーカのグリップを握らせた状態で指ごと掴んで腕を動かせば、バズーカを落とすことなくポーズが変えられます。頭部があまりロールしないため、銃口と射線を合わせるのは難しいですが、ある程度様になるポーズは再現できます。

アクションベースのコの字パーツが股間部にしっかりと組み付けられるので、意外と浮かせてのディスプレイもラクに再現することができますね。

そこそこ重量のあるキットなので、アクションベース1やMGに付属のスライドロック式アクションベースを使用するなど、支柱に強度のあるものを使ってディスプレイさせたほうが良さそうです。

ビームピストルもグリップの2ダボを手のひらに組み付けますが、固定が甘いのでシンプルにグリップを指で握らせるほうが保持がラクです。

背部に組み付けた状態でも銃口の位置が変えられるので、劇中のような前方への射撃ポーズ、後方への射撃ポーズもそれなりにですが再現できます。

ビーム・サーベルは特にダボ固定ではなく、指でグリップを握らせて保持します。軽量なので指でしっかりと握らせておけば、落とすことは少なく保持できますし、ストレスを感じるようなことは少ないです。

サーベル刃もモノアイと同じく蛍光クリアグリーン成形色での再現で、ブラックライト(UVライト)で照らすと鮮やかに発光します。

■汎用機仕様

各部を組み替えて汎用機仕様に。一部形状や設定とは異なるかもですが、劇中中盤以降にアポリーやロベルトが搭乗する赤い汎用機仕様のリック・ディアスをイメージした姿になります。

汎用機仕様で何枚か。バズーカのグリップが可動しないため、担いだ状態での射撃ポーズはやや難しめ。担ぐ場合はダボ固定ではなく、グリップを軽めに握らせて構えるようになりそうです。

クワトロ機とそんなに差はないですが、コンパチによるバリエーション機の選択ができるのは嬉しいですし、組み替えて遊ぶ楽しみも味わえるのが良いですね。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。リック・ディアス特有の重厚感と、クワトロ機ならではの赤いカラーリングで存在感が際立ちますし、各部形状のちょっとした変化でクワトロ機特有の風格が感じられるようになっています。MGらしく内部メカフレームが緻密に造形されていて見応えがあるので組んでいてとても楽しいですね。一昔前のキットでパーツが少なく、近年のMGに比べてもサクッと組み立てられますし、それでいてプロポーションが良く完成度が高いです。

気になる点はやはり武器の保持について。手のひらと武器のグリップを2ダボ固定するものの、固定が甘く簡単に外れてしまいます。幸い指で握らせられますが、こちらも指の可動箇所が多く自然な表情が付けられる反面、武器を保持するには少し強度が足りない感じがありますね。

ただそれでも、武器保持ができないわけではなく指で握らせるとそれなりに保持はできますし、重厚ながらも一定の可動域は確保されているため、ある程度躍動感あるポーズは再現可能です。ポロリなどもほとんどなく取り扱いやすいですし、関節強度も程よくあるのでポーズが取らせやすいです。だいぶ前のキットですが未だにクオリティは高く、リニューアルの必要性を感じさせないほどの完成度。赤いリック・ディアスの魅力を存分に味わえる、購入を迷っているならぜひおすすめしたいキットですね。

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執筆者:nori
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