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HGAC ウイングガンダムゼロ レビュー

今回は、2014年3月に発売されたHGAC 1/144 XXXG-00W0 ウイングガンダムゼロのレビューをご紹介します!

HGAC ウイングガンダムゼロは、『新機動戦記ガンダムW』に登場する主人公機「XXXG-00W0 ウイングガンダムゼロ」の1/144スケールモデルキットです。テレビアニメ版の特徴的な機体形状を再現。一部パーツの差し替えにより、ネオバード形態への変形が可能となっています。連結・分離可能なツインバスターライフルによる印象的なアクションポーズも再現可能。価格は1,760円(税込み)です。

パイロットの生命に危険をもたらすインターフェイス「ゼロシステム」が搭載された機体で、劇中ではヒイロ・ユイ他が搭乗。ガンダムエピオンと激しい戦闘を繰り広げた他、地球へ落下するリーブラを消滅させるなど活躍を見せた「XXXG-00W0 ウイングガンダムゼロ」がHGACでキット化。

2013年から始まったガンプラ企画「HGオールガンダムプロジェクト」により、ウイングガンダムゼロのヒロイック且つ特徴的な機体形状が新規造形で再現されています。ウイングガンダムゼロはテレビアニメ版とOVA作品に登場したEW版がありますが、こちらはテレビアニメ版になります。

成型色はホワイトを基調に、各部にブルーやレッド、イエローを配色。その他、内部や関節、バックパック、ツインバスターライフルなどはグレー成型色での再現となっています。胸部サーチアイは蛍光クリアグリーン成形色での再現。

ホイルシールが付属し、頭部センサー類や背部スラスターユニット、ツインバスターライフル、シールドの一部など補いますがさほど多くはありません。各部のダクトやモールドはグレーに塗り分けが必要ですが、素組みでも十分なくらいの色分けが再現されています。

グレー成型色の内部・関節、バックパックなどのパーツにはKPSが使用されています。ABSは不使用。

ポリキャップは定番のPC-002をすべて使用し、肩や腹部、脚部(膝や足首など)に組み込みます。背部に特徴的なスラスターユニットを装備していますが、バランスの良いフォルムで関節強度も高いため、自立は安定します。

■付属品

ツインバスターライフル、シールド、ビームサーベル(ビーム刃、柄)✕2、ネオバード形態への変形用ソール部パーツ✕2が付属。

■各部形状

HGAC ウイングガンダムゼロの各部を見ていきます。

■頭部

頭部はキリッとしたイケメンフェイス。額の4本アンテナや左右のウイングのような装甲など、ウイングゼロ特有の形状が再現されています。アンテナ中央やとさか前後のセンサーはグリーンのシールでの色分け。左右のダクトはグレーに塗り分けが必要です。

メット部は前後の組み合わせで、上部から側面にかけて合わせ目ができます。合わせ目を消す場合はフェイスパーツの後ハメが必要。

■胴体部

胴体部。オーソドックスなガンダムタイプとは少し異なり、中央にドーム状のサーチアイを配するなどメカニカルなデザインで造形されています。胸部左右の角型センサーはグリーンのシールでの色分け。サーチアイはイエローや蛍光クリアーグリーンパーツで細かく色分けされています。

肩の装甲を外すことでマシンキャノンが露出。マシンキャノンはグレーに塗り分けが必要です。メタリック調に塗り分けても面白いかも。サーチアイ内部はグリーンのシールでの色分けで、ブラックライトで照らすと発光します。

腰アーマー裏は各部ともモールドは造形されておらず簡易的な作り。

■腕部

腕部。幅のあるショルダーアーマーと細身腕部の組み合わせで、シンプルながらもヒロイックさが感じられるデザインになっています。上腕以下はC面こそありますが、角型で硬派な感じもありますね。

腕部には簡単な内部フレームが造形されています。

上腕は筒型で合わせ目はなし。前腕も筒型パーツなどの組み合わせで合わせ目はモールド化されています。

ショルダーアーマーはパーツによるカラフルな色分けが再現されています。前後にあるイエローの丸モールドは内部の一部をグレーに塗り分けが必要です。

肩アーマー上部の白い装甲は展開が可能。内部のバーニアも上下に可動し、表情を変化させることができます。

側面の白い装甲も上下に可動。

■脚部

脚部。程よい肉付きで情報量が多くメカニカルに造形。ゴツゴツとした力強さも感じさせるデザインになっています。膝装甲上部のダクトやスネの小さいモールド、後部のダクトなどはグレーに塗り分けが必要です。

大腿部は筒型で合わせ目はありません。膝から下は左右の組み合わせですが、合わせ目はスネに少しできるくらい。膝裏に少し合わせ目がありますが、こちらは段落ちモールド化されています。後部の装甲は変形用に展開が可能。

ソール部。ポリキャップを含む3個パーツの簡単な作りで、足裏はつま先、かかとともに肉抜き穴があります。中央のバーニアはパーツによる色分けを再現。

■バックパック

背部スラスターユニット。シンプルなバックパックの左右に大型のウイングを装備したユニットになります。2枚のウイングを重ねたようなウイングゼロ(テレビアニメ版)特有のデザイン。

バックパック本体は2枚パーツの簡易的な作りですが、下部には2基のバーニアが造形されています。バーニアは別パーツ化されているので、塗り分けてみても良さそうですね。

バックパックはシンプルな2ダボ接続。HG水星の魔女やHG SEED FREEDOMシリーズ、一部のHGUCなどと同じ一般的なサイズ幅なので、他キットのバックパックがマウント可能です。

ウイングはヒンジ構造で展開が可能。ですがヒンジ部分の見栄えが悪いのが難点かも。表面のイエローはシールで色分けしますが、アポジモーター(小型バーニア)部分(赤◯)はグレーに塗り分けが必要です。

裏面は細かくメカニカルなモールドが造形。展開状態でも見栄えがするようになっています。

内部のスラスター基部もパーツによってメカニカルに造形されています。こちらもバーニアが別パーツ化されているので、メタリック系で塗り分けたりすると映えそうですね。基部は左右の組み合わせで中央に合わせ目ができます。

ウイングのヒンジ接続部分はアームによって上下に可動。

内部のスラスター基部も左右にスイングしますし、

ボールジョイント接続で上下にロールさせることもできます。

バックパック側も左右にスイング可能。ウイング各部がかなり柔軟に可動し、表情を細かく変化させることができます。

■他キットとの比較

HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べて。HGACは基本的に小柄な機体が多く、このウイングゼロも他のHGに比べてやや小さめです。ちなみにウイングゼロの全高は16.7mという設定。

後発のHGACウイングガンダムと並べて。ウイングガンダムが青基調で少し硬派なのに対し、ウイングゼロはカラフルでヒロイックさが強いです。造形的にも肉厚でメカニカル。

『ガンダムブレイカーバトローグ』に登場したHG ウイングガンダムスカイゼロと並べて。形状は全く同じですが、成形色が違うだけでもだいぶ感じが違ってきます。

『ガンダムビルドファイターズ炎トライ』に登場するガンプラHGBF ウイングガンダムゼロ炎と並べて。このキットから生まれたカスタム機体もちらほら。

HGACサンドロックHGACリーオーと並べて。どれも比較的最近のキットなのでプロポーションが良いですし、並べても全く違和感はありません。組み合わせてディスプレイさせても良さそうですね。

■各部可動域

首周りに余裕があるので、頭部は幅広く上下します。左右へは真横まで移動しますが、肩の装甲が顎と干渉するため少し見上げるような形に。首はポリキャップパーツです。

腕は水平程度まで上げることができ、肘は二重関節で完全に曲げることができます。肘の内側に肉抜き穴が見えるのは気になるところです。

肩はポリキャップが引き出せるため、前方に広めにスイングさせることができます。

上半身は腰のポリキャップによって少し前後スイングが可能です。

腰は干渉なく、360度回転が可能。背部にウイングユニットを背負っても干渉しません。アクションベースやスタンドへは、通常通り股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイとなります。

フロントアーマーが広く展開するので、脚部との干渉は少なく、幅広い前後開脚が可能です。

膝は二重関節ですが、装甲が干渉するのでくの字に曲げられる程度です。膝関節は合わせ目が端にできます。膝裏もそれなりに整った作り。

足首の可動は前後左右ともあまり広くはないようです。

左右への開脚は水平にまで展開が可能。

内股は股間部と大腿部が干渉するためわずかですが、がに股は幅広く展開が可能です。

立膝はやや崩れた姿勢での再現となります。

可動域の総括としては、肩や膝などは干渉でやや可動が制限されるところも。ですが首や肘、股間部などは広めに可動するので、概ね不満なくポージングできそうですね。劇中のような射撃ポーズも問題なく再現できそうで安心。

■武装類

ツインバスターライフル。ウイングガンダムのバスターライフルの2倍以上の威力を持つ2連装型のバスターライフルになります。画像のように2挺に分割して、別方向へ同時射撃を行ったり、出力を調節して連射性能を高めることも可能。

砲身部分は左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。装甲の一部はイエローのシールでの色分け。黄色いパーツ内側の肉抜き穴は少し気になるかも。

グリップは展開・収納が可能。

バスターライフルは左右対称のデザインになっていて、2挺のライフルを平行連結することでツイン(2連装型)バスターライフルとして使用することができます。片側のグリップは収納しておきます。

シールド。特殊ビームコーティングが施されたガンダニュウム合金製の防御盾になります。その名の通り、ネオバード形態を意識した鳥頭のようなフォルムになっています。ある程度パーツで色分けされていますが、センサーのグリーンや赤いラインはシールでの色分けです。

先端部は伸縮可能。

グリップも収納可能です。

■ポージング

ツインバスターライフルとシールドを装備して。どちらも存在感のある武装なので、装備させることでウイングゼロの重量感が一気に増して格好良くなりますね。

ツインバスターライフルはハンドパーツに差し込むだけで保持が可能。手甲をバラす必要がないのでサクッと保持できますし、グリップとハンドパーツの幅が合っているので安定した保持が可能です。

シールドは前腕側面のダボにマウントパーツを引っ掛けるようにして保持させます。頻繁に外れるわけではないですが、やや遊びがあって固定が甘いところがあるので注意です。

シールドは若干背部ウイングと干渉しますが、ウイングを展開させることで干渉を避けることができます。

羽が自由に可動するので、簡単なポーズでも格好良く決まります。やはり羽根モノ機体はポージングが様になりやすくて良いですね。

ツインバスターライフルでの射撃ポーズも様になります。肩はそこまで広く可動しませんが、ツインバスターライフルを右手で構えて左手を添えるだけでそれらしく見せることができます。

各部の関節強度も高く、ポロリもないのでポージングがし易いです。股間部の3.0mm穴が若干大きめなので、他社製(グッスマなど)スタンドの3.0mm軸だとキットがクルッと回転し易いかも。もしゆるい場合は、ティッシュなどを挟んで簡易的に補強してやるのも手ですね。

ビーム・サーベルは蛍光のクリアグリーン成型色での再現。柄が細身で若干スルッと抜けやすいですが、上のほうが太めなので、しっかりと差し込むことである程度保持してくれます。

サーベル刃はブラックライトで照らすと鮮やかに発光します。

■ネオバード形態

ネオバード形態への変形は、まず頭部と下半身を180度反転させ、肩を下げておきます。

そして脚部の装甲を上下に展開し、ソール部を付属のネオバード形態用パーツに組み換えます。足裏のバーニアも組み換えておきます。変形用のソール部パーツ(画像右)は赤い装甲部分がモナカ割で合わせ目ができます。

膝も逆S字のように曲げておきます。

シールドの左右にバスターライフルを組み付け、バックパックに組み付けて機首とします。そして背部のウイングを展開したらネオバード形態への変形完了です。

ネオバード形態。主に敵拠点までの移動に用いられる高速巡航形態になります。トールギスをも上回る加速性能を発揮するとのこと。その名の通り、鳥型の機体デザインで、全長が長くスピード感のある容姿になっています。

ネオバード形態を色んな角度から。

脚部やウイング基部はロックなどで固定されているわけではないですが、関節強度が高めなので形状は維持してくれます。ただ経年でヘタレると足やウイングが下がって姿勢維持が難しくなる可能性もあるので注意です。

ネオバード形態でフライトシーンを演出。ウイングにも幅がありますし、ツインバスターライフルとシールドを組み合わせた機首部分によってサイズ感のある高速巡航形態が再現されています。格好良いですね。

ネオバード形態はリアアーマーに3.0mm軸を差し込んでのディスプレイとなります。こちらも他社製のスタンドを使っているのでキットがクルッと回転してしまうことがありました。うまく調整しつつディスプレイさせたいですね。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。羽ものキットでデサイン性が高く、ポージングさせると格好良さが際立ちます。EW版ほど特殊なウイングではないですが、可動箇所も多く、シンプルなウイングならではの良さを楽しむことができます。プロポーションも良く、飾り映えするキットなのが良いですね。

欠点はそんなにないですが、細部の色分けが不十分なので、このカラフルな配色にはおもちゃっぽさを感じるかも。あと、MS形態、ネオバード形態はロック固定などがないため、経年で劣化すると形状が崩れやすくなってきます。長期に楽しむなら予め補強も考慮しておいたほうが良いかも。

カラフルでヒロイック。EW版にはない硬派さや主人公機らしさがあって演出力も高いです。小型でポージングがし易いですし、可動が柔軟なのでツインバスターライフルによるラストシューティングを再現するにも十分。リーブラの撃破シーンもリアルに演出できるのが良いですね。

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3 件のコメントがあります。

  1. 逆シャア好きだけど(以下略)

    on 2020年4月25日 at 12:34 - 返信

    ちょいちょい問題ある感じだね。
    あと、個人的におもちゃっぽい感じするから墨入れしたほうが良さげですな。
    胸のクリアパーツブラックライトで照らした時の画像ウルトラマン感があった。

  2. 発売日が間違ってるような?

    on 2020年4月26日 at 12:08 - 返信

    2010年にはオールガンダムプロジェクトは始動していないような?
    調べたら2014年の4月でしたね

    • nori

      on 2020年4月26日 at 13:31 - 返信

      コメントありがとうございます!
      ですね・・・;ご指摘感謝です、修正しておきました;

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