今回は、2017年2月に発売されたHG 1/144 ASW-G-08 ガンダムバルバトスルプスレクスのレビューをご紹介します!
HG ガンダムバルバトスルプスレクスは、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』第2期に登場する主人公機『ASW-G-08 ガンダムバルバトスルプスレクス』の1/144スケールモデルキットです。バルバトスルプスの新形態である特徴的な機体形状を再現。全高を超えるほどの超大型メイスの他、リード線による射出状態が再現可能なテイルブレードといった武装が再現されたキットになっています。価格は1,540円(税込み)です。
ハシュマル戦で大破したバルバトスルプスを全面改修した機体で、アリアンロッド艦隊との全面対決にも加わり、勇敢に戦って散っていった『ASW-G-08 ガンダムバルバトスルプスレクス』がHGでキット化。
HGガンダムバルバトスルプスやHGガンダムフラウロス(流星号)などに使用されている『HG 1/144 ガンダムフレーム4』を流用しつつ、内部フレームの一部や特徴的な巨腕、全身各部の装甲などが新規パーツを用いて再現されています。
成型色はホワイトを基調とし、全身各部にブルーやレッド、イエローを配色したガンダムカラー。その他、内部、関節はダークグレー成型色での再現となっています。
シールは頭部ツインアイや首、脚部モールド、脚爪、背部テイルブレードの一部などを補いまずまずの量。手爪や膝モールドなど一部を塗り分ける必要がありますが、素組みでも十分なくらいの色分けが再現されています。
ダークグレー成型色パーツにはKPSが使用されています。ABSは不使用。
ポリキャップはPC-002を腰部や足首、ソールなどに使用します。関節強度はまずまず高め。背部に長く伸びるテールブレードを装備していますが、特に負荷はかからず自立は安定しています。
超大型メイス、握り手(左右:手甲なし)、ディスプレイ用ジョイントパーツ、超大型メイス用ジョイントパーツ、テイルブレード射出状態を再現するためのリード線が付属。
ガンダムフレーム4の余剰パーツがいくつか付属します。
外装を外した状態で全身から。簡易的ですが全身各部にガンダムフレームが再現されています。膝から下は外装パーツを組み合わせてポリキャップを固定しないと安定性が保てないので外装パーツを組み付けています。
頭部内部フレーム。特に流用パーツはなく、内部フレームもルプスレクス用に新造されています。
胴体内部フレーム。腰部や腹部のシリンダーシャフト部分はガンダムフレーム4からの流用ですが、胸部エイハブ・リアクター部分はルプスレクス用に新造。巨腕を支えるための肩強度を高めるため、全体が新造されています。
腕部は特有の巨腕を再現するため、肩パーツ以外の内部フレームはすべて新規造形での再現となっています。
脚部はガンダムフレーム4からの流用。他のHG鉄血のオルフェンズシリーズを組んでいれば、かなり見慣れたフレーム形状かと。
続いて外装を組み付けた状態で各部を見ていきます。
頭部。フェイス周りはこれまでのバルバトスからそんなに変わった感じはないですが、アンテナが4本になるなど全体的にワイルドなスタイルに変化。装甲もよりシャープにデザインされています。
頬のモールドなどもパーツで色分けされるなど作りが細かいです。顎やマスクパーツは小さいので紛失に注意。メット部は左右の組み合わせ箇所もありますが、後頭部裾の合わせ目は段落ちモールド化。
HGガンダムバルバトス、HGガンダムバルバトスルプスの頭部と並べて。初期バルバトスからルプスの段階でかなり進化していますが、ルプスレクスとはそれほど大きな変化はないようです。
胸部。ガンダムタイプらしいフィン状のエアインテークは健在。装甲はやや尖った感じに造形され、中央には鉄華団のエンブレムもパーツによって細かく色分けされています。腹部はガンダムフレームのシリンダーシャフトがそのまま露出。
首はポリキャップ、肩はKPSパーツによる構成。肩は1軸接続で少し上下します。
腰部はシャープな装甲やスリットの入ったダクトが造形。どことなく野性味を感じるデザインになっています。フロントアーマーのダクトは黄色いパーツで、サイドアーマーのダクトはグレーのシールでの色分け。
腰アーマー裏は各部とも簡易的。表面装甲の形状をそのまま反映した作りになっています。
腕部。ルプスレクスで新造された箇所で、太く長い巨腕が再現されています。その長さはヒザ下まで到達。
上腕はコの字パーツを被せる構造で合わせ目はなし。前腕は左右の組み合わせですが、前面の合わせ目は端でモールド化されています。
平手をMSオプションセット5に付属しているHGガンダムバルバトスルプス用平手と並べて比較。平手も巨腕に合わせて大型のものが新造。手のひらのモールド形状は同じですが、指先が長くシャープにデザインされるなどワイルドさが強調されています。
前腕後部のハッチはヒンジ接続で展開可能。可動強度はまずまず高め。
腕部内部からサブアームを展開させることができます。サブアームは簡単な構造で一部に肉抜き穴がありますが、基部がロールしたりアームが上下に可動するなど柔軟性があります。
ショルダーアーマーは球状でよりシンプルに。外側の装甲は黄色いラインモールドがシールでの色分けです。
側面の青い装甲は上下にスイング可能。ショルダーアーマー基部もヒンジ接続で広く展開させることができます。内側は簡単な組み合わせで作りがやや簡素;
脚部。バルバトスからそれほど大きな変化はなく、全体的に獣感のあるデザインで造形されています。バルバトスルプスとは殆ど同じ。膝のスリットダクトは黄色いパーツでの色分けで、スネのモールドはグレーに塗り分けが必要です。
大腿部は前後の組み合わせですが、合わせ目はモールド化。膝から下も合わせ目が出来ないパーツ構成です。脹脛後部の装甲は黒い部分がシールでの色分け。細い部分があるので、何度も貼り替えると破れやすいので注意です。
ソール部はつま先の長い2爪が特徴的。後部にもパイルバンカーが造形されるなど、攻撃的な雰囲気を持つソール部形状が再現されています。黄色い2爪はシールでの色分け。こちらもシールの形状が複雑なので、慎重に丁寧に貼り付けるようにします。
足裏はつま先、かかとともに適度なモールドが造形。つま先は肉抜き穴ですが、細身なので埋めるのはラクそうです。かかとのパイルバンカー(赤◯)はかなり簡易的で特に射出ギミックなどはありません。
つま先は深く角度変更が可能。アンクルアーマーも適度に可動します。
背部には中央にテイルブレードを備えるバックパックを装備。これまでのバルバトスにはない、獣感を強調するような装備になっています。
バックパックはシンプルな2ダボ接続。HG鉄血のオルフェンズシリーズとはダボ幅が同じなので、他キットのバックパックと組み替えることができます。HGUCとは幅が違うので装備できず。
バックパックは中央の円形パーツを組み込んでの簡単な前後2個パーツ構成。四方にできる合わせ目は各部ともモールドっぽくデザインされています。後部スリットダクト(スラスター?)はパーツ分割され、塗装がし易くなっています。
テイルブレードはダークグレーの基部パーツを挟んでの左右の組み合わせ。なので上下に合わせ目ができます。黄色いシールで合わせ目がいくらかカモフラージュできますが、シールも複雑な形状で端が剥がれやすいので注意です。
テイルブレード基部の円形パーツは上下に可動。テイルブレードを上下にスイングさせることができます。
テイルブレードの基部パーツは分離させ、リード線を組み付けることで射出状態が再現可能。
リード線はかなり太いので、射出時も垂れることがなくしっかりと姿勢を維持させることができます。ジョイントパーツ(バックパック側)は経年で抜けやすくなるので注意です。リード線は差し込み先で折り曲げるので簡単には抜けません。
HG陸戦型ジム、HGUCユニコーンガンダムと並べてサイズを比較。ソールがハイヒール状ということもあり、陸ジムよりも頭一つ分ほど大きくなっています。
原型機であるHGガンダムバルバトス、HGガンダムバルバトスルプスと並べて。部分的に似た箇所が多く、バルバトスルプスとは良く似ていますが、外装はほぼすべてルプスレクス用に新造され、より獣感の強い容姿に変化しています。
劇中で戦闘を繰り広げたHGガンダムヴィダール、共闘したHGガンダムバエルと並べて。
頭部は適度に上下します。左右へは多少顎と襟が干渉しますが、問題なく水平にまでスイングします。
腕はY字程度まで広く展開可能。肘は1重関節ですがV字程度まで曲げることができます。
肩はボールジョイント接続で適度に前後スイングが可能。
胸部のフレーム可動や腰部ボールジョイントにより、上半身を適度に前後させることができます。
腰は干渉なく360度回転可能。アクションベースやスタンドへは、付属のジョイントパーツを股間部に組み付けてのディスプレイですが、直接スタンドの3.0mm穴を股間部に差し込むこともできなくはないようです。
前後開脚は前後とも広めに展開可能。後方はリアアーマーが可動しないので、避けるようにして展開します。
膝は2重関節で深くまで曲げることが可能。膝装甲裏は少し抜けた部分もあり。
足首は少し前後に可動。左右へは幅広く可動させることができます。
左右への開脚は水平以上に幅広く展開可能。
内股は大腿部と股間部が干渉するため、45度程度までですが、ガニ股は幅広く展開可能。
大腿部と膝から下の長さに差があるため、立膝はかなり崩れた姿勢になるようです。
可動域の総括としては、HG鉄血のオルフェンズシリーズのフォーマットで全体的な可動域は広め。多少ぎこちない箇所はあるものの、全体的に柔軟でポージングの自由度は高そうです。
超大型メイス。対艦戦闘も視野に入れ、テイワズのMS工房がバルバトス用に開発した武装になります。槌頭部分が初期バルバトスのものに比べてかなり巨大で厳つく、打撃強度を感じさせる作りになっています。
槌頭部分は左右の組み合わせですが、中央の合わせ目は段落ちなどでモールド化。
先端のパイルバンカーに展開ギミックはありません。
柄は伸縮が可能。保持時は引き伸ばして使用します。柄後部のパイルバンカーも展開ギミックはなし。
付属のジョイントパーツを組み付けることで、リアアーマー中央にマウントさせることができます。多少メイス側の固定が甘いですが、頻繁に外れるようなことはなさそうです。
超大型メイスを装備して。
超大型メイスは付属の握り手で保持します。手甲パーツは組み換え。特にダボ固定などではないですが、手甲パーツをしっかりと差し込んで固定すれば柄がスルッと移動することはありません。手甲パーツが浮いてくると移動するようになるので注意。
大型メイスに重量がありますが、肩や肘、手首の関節強度が高いので片手でもラクラク保持させることができます。
腕が長いので、両手持ちも特に不自由なく保持させることができます。角度によって少しスルッと移動し易いのが気になるかも。
超大型メイスを保持させてのポージングにはかなりの迫力があります。臨場感のあるシーン演出も再現可能。ややショルダーアーマーがポロリし易いので注意です。
巨腕を振り上げるだけでも十分に迫力が出ます。平手の爪は黄色く塗り分けが必要。
リード線を組み付けて、テイルブレードの射出状態を再現。リード線はなかなかの強度があり、テイルブレイドをしっかりと保持してくれます。バルバトスルプスレクス本体もテイルブレイドによる自立の不安定さはありません。
リード線を折り曲げることで、テイルブレイドが生きているかのような表情をつけることができます。
前腕のサブアームを展開することで、HG MSオプションセット5に付属しているツインメイスを使用した攻撃ポーズも再現可能。今回は再現していませんが、サブアームで超大型メイスの保持をサポートすることもできます。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。これまでのバルバトス系に比べてより獣感が強く、ポージングもワイルドにダイナミックに演出可能。巨腕や大型のハンドパーツを振りかざすだけでも十分に迫力のあるポーズが取れますし、造形的にも良くポーズが決まりやすいですね。
気になる点は、新造された箇所は関節強度も高く、ポージング時もしっかりと姿勢を維持してくれますが、そのぶん従来のガンダムフレーム4の箇所の弱さが目立ちますし、他に強度があるぶんその弱い箇所に負荷がかかるようになります。なので胸部や足首には少し弱さを感じるので、その辺りは少し注意です。
テイルブレードを射出すると更に獣的な雰囲気が強くなりますし、太めのリード線でしっかりと表情を付けることができます。これに超大型メイスが加われば、ほぼ無敵とも言えるくらいの大打撃を見舞うようなシーン演出が可能。悲しい結末を払拭するくらい、キットでは充実したポージングが楽しめるのが良いですね。
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2 件のコメントがあります。
バナナ猫
on 2024年8月28日 at 09:54 -
バルバトスルプスレクスソリッドクリアのやつを作りました最初は内部フレームから作りました
nori
on 2024年8月30日 at 10:29 -
コメントありがとうございます!
お疲れ様です!
かっこよさそうですね!