今回は、1997年5月に発売された1/144 ガンダムL.O.ブースター HGのレビューをご紹介します!
1/144 ガンダムL.O.ブースター HGは、コミック『新機動戦記ガンダムW DUEL STORY G-UNIT』に登場するMS『ガンダムL.O.ブースター』の1/144スケールモデルキットです。特徴的な形状のL.O.ブースターを新規造形で再現。発射形態が再現可能なスラストビームキャノンを装備し、高速戦闘モードへの変形が可能なユニットを持つキットになっています。価格は880円(税込み)。
ガンダムジェミナス01が「Liner Offence-Booster」の試作1号を装備した高機動形態『ガンダムL.O.ブースター』がキット化。1/144ガンダムジェミナス01(以下、ジェミナス01)のパーツを使用し、頭部や脚部などを新造。特徴的なL.O.ブースターが新規造形で再現されたボリューム感あるキットです。パイロットはアディン・バーネットとロッシェ・ナトゥーノ。
成型色は本体部がジェミナス01と同じでホワイトをベースにしたブルーとレッドの配色。肩部や背部に装備したL.O.ブースターはホワイトとワインレッド(臙脂色)で再現されています。頭部だけでなく胸部エアインテークや腰部、脚部など多くの箇所をシールで補いますが、脚甲などは塗装による塗り分けも必要です。
ポリキャップはPC-115をすべて使用。本体部だけでなく、L.O.ブースターの接続部や可動部などにも使用します。背部ユニットが後方に展開していますが、影響なく自立が可能です。
頭部をジェミナス01と並べて比較。全く異なる形状の頭部が新造されています。メット部は左右挟み込みタイプで中央に合わせ目ができます。アンテナ中央部やツインアイ、顎などがシールでの色分けとなりますが、とさか前後のセンサーはグリーンなどに塗り分けが必要です。
胴体部をジェミナス01と並べて比較。全体的な形状はだいたい同じですが、胸元の装甲が新規パーツになっています。エアインテークはゴールドのシールでの色分け。腹部左右はグレーに塗り分けが必要です。
腰アーマー裏にモールドはなし。リアアーマーもジェミナス01と同じ形状です。
腕部。重厚感あるショルダーアーマーとリアクターユニットを装備しています。それ以外の部分はジェミナス01と同じ。
腕部がジェミナス01と同じ構造なので、ショルダーアーマー(リアクターユニット)は脱着が可能です。二の腕、前腕ともに挟み込みタイプで合わせ目ができます。肘から分離可能ですが、前腕はポリキャップを挟み込むので、合わせ目を消したい場合は後ハメやマスキング塗装が必要です。赤い肩部も挟み込みタイプで合わせ目あり。ハンドパーツはポリキャップと同じ素材です。
ショルダーアーマー。独特の形状をしたアーマーになっています。ポリキャップを挟んでの2個パーツ構成で、上部や側面に合わせ目ができます。上部のダクトや前後のマルイチモールド(リニアロックボルト)などはグレーに塗り分けが必要。ダクト中央のフィンやショルダーアーマーの下半分は白く塗り分けが必要です。
リアクターユニット。バインダー状の大型パーツです。内側にはスラストシザースを装備。ホワイトとワインレッド成型色パーツでの構成で、ウイングの一部などをシールで色分けします。側面のモールド(赤◯)はグレーに塗り分けが必要です。
リアクターユニットは付け根のポリキャップによって展開が可能。スラストシザースも基部と左右の砲身とで色分けされています。スラストシザースやリアクターユニットの内側はグレーなどで塗り分けが必要。
スラストシザースは前方に展開が可能で、リアクターユニットを左右に展開することでスラストビームキャノンの射撃体勢を再現することができます。
リアクターユニットも後部の付け根から回転可動します。
脚部をジェミナス01と並べて比較。大腿部はジェミナス01と同じですが、膝から下が新規パーツで再現されています。側面や後部にウイングを装備(アクティブスラスター)。膝の装甲や側面ウイングのワインレッドはシールでの色分けで、後部ウイングの角型モールドなどはグレーに塗り分けが必要です。
大腿部、新規部分ともに左右挟み込みタイプですが、合わせ目は部分的に段落ちモールド化されています。
ソール部はジェミナス01と同じ形状。モナカ割で全体に合わせ目ができます。脚甲などは白く塗り分けが必要。
背部ユニット。3基のメインスラスターで構成されています。
左右のメインスラスターは閉じることができます。ウイングなどの白い部分は全てシールでの色分けです。
基部は可動式で、左右のメインスラスターは上下に展開が可能です。スリット入りモールド(青◯)など、各部モールドはグレーに塗り分けが必要。中央メインスラスターの装甲(赤◯)も白いシールでの色分けです。
背部ユニットは2ダボ接続。ジェミナス01のバックパックが余剰で付属するので、組み換えて楽しむことができます。
軽装状態で1/144ガンダムジェミナス01と並べて。頭部、肩部、脚部の形状が異なるので、全体的なフォルムもやや異なるものに。
宇宙用ユニットを装備したガンダムジェミナス01と並べて。全く異なる形状のユニットで、バリエーションの幅が広がります。
頭部の可動をジェミナス01と比較して。頭部が新造されたことで、可動範囲がより狭まっています。ジェミナス01では高く見上げることができましたが、こちらは見上げる動きもわずかです。左右へは顎が干渉しつつも水平程度まで可動します。
ショルダーアーマーが新造されていますが、肩や肘の動きはほぼ変わらずです。
脚部形状が変わっていますが、膝の角度などもほぼ同じ。L.O.ブースターは膝にウイングが造形されているため、ある程度安定した立膝ができるようになっています。
それ以外の可動としては、足首が脚部装甲に隠れるような形になっているため、若干足首の可動が制限されるようになっています。頭部や脚部などの形状が変わったことで、より可動範囲が狭まっているのはちょっと残念かも。
軽量型アクセラレートサブマシンガン、リアクティブシールド、ビームソード×2が付属。
ジェミナス01のバックパックが余剰で付属。専用のマーキングシールも付属します。
軽量型アクセラレートサブマシンガン。
モナカ割の簡単な作りで上下などに合わせ目ができます。ワインレッド成型色一色なので、部分的な装甲をグレーに、上部のセンサーをグリーンに塗り分ける必要があります。
リアクティブシールド。裏面にもモールドなどは造形されておらず、小型で単純な構造になっています。裏面にはサーベル柄を2本マウントしていますが、外して使用することはありません。裏面のグリップは可動式。上部の装甲はホワイトに、表面のモールドはグレーに塗り分けが必要です。
軽量型アクセラレートサブマシンガンとリアクティブシールドを装備して。
重厚感ある装備仕様なので、ポージングにも迫力が出ます。ハンドパーツがポリキャップと同じ素材なので、各武装ともしっかりとした保持が可能です。
ジェミナス01ではアームで腹部を掴むことで浮かせた状態でディスプレイできましたが、こちらはバックパックが大柄なのでアームと干渉し、掴むのが難しくなっています。アームを引っ掛けてなんとかディスプレイさせていますが、どうやってディスプレイさせるか悩みどころですね。
肩のリアクターユニットやスラストシザースを展開すると豪快な感じがしていいですね。
ビームソードはビーム刃と一体の1個パーツ構成なので、柄は白く塗り分けが必要です。
高速飛行モードへの変形は、背部の左右メインスラスターを前方に展開させるだけです。
高速飛行モードをいろんな角度から。どことなくウイングゼロのような印象もありますね。
浮かせてディスプレイさせるようになっていませんが、腹部をアームで挟むことでそれなりにディスプレイさせることができました。不安定で落下しやすいので、その点は注意する必要がありそうです。
適当に何枚かどうぞ。
特に派手なポーズはさせなくても、造形的な部分でかっこよく見せるキットですね。
以上です。肩のリアクターユニットやスラストシザース、背部メインスラスターなどを展開した姿には独特のものがあり、軽くポーズをとらせるだけで十分な演出を楽しむことができます。ジェミナス01と比べても、造形的な迫力があってかっこいいですね。
欠点的には、背部のメインスラスターの付け根ポリキャップがゆるく、閉じやすいのが気になりました。その他、肩も重量があって垂れやすいので、ガシガシポージングさせたい場合はある程度補強してやったほうが良さそうです。
高速飛行モードは、変形ギミックとしてはやや物足りなく感じる部分もありますが、違った演出が楽しめるのはありがたいところです。だいぶ前のキットながらも個性的で、十分に楽しめるキットなのがいいですね。
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