HG アメインゴースト レビュー

今回は、HG 1/72 アメインゴーストのレビューをご紹介します!

HG アメインゴーストは、アニメ『境界戦機』に登場するAMAIM(アメイン)「ゴースト」の1/72スケールモデルキットです。KEN OKUYAMA DESIGN氏デザインによる特徴的な機体形状を再現。特徴的な脚部構造により、アクション性の高いポージングが可能となっています。価格は3,080円(税込)です。

所属および製造元不明の完全自律式無人機で、劇中では各地に展開するAMAIN部隊を襲撃した他、アモウのケンブ、ガシンのジョウガンと激しい戦闘を繰り広げたAMAIM(アメイン)「ゴースト」がHGでキット化。

禍々しい漆黒のカラーリングに加え、生物的なデザイン、ジョーハウンドから移植した腕部、背部にジャミングバインダーを持つ特徴的な機体形状が新規造形で再現されています。

成形色はダークグレーを基調に、各部にワインレッド、頭部にレッドを配色。禍々しい雰囲気が強く感じられるカラーリングになっています。

ホイルシールが付属しますが、腕部クローの一部を補うくらいでわずか。各部ともパーツで細かく色分けされているため、塗装はほぼ必要ありません。素組みで十分なくらいの色分けが再現されています。

内部や関節、一部外装のダークグレー成形色パーツはKPS素材となっています。ABSは不使用。

頭部パーツの一部はアンダーゲート仕様です。

ポリキャップも不使用。肘や膝はPSとKPSパーツ構成で関節強度はまずまず高めです。背部にジャミングバインダーを装備していますが、軽量で負荷はかからず、影響のある装備もないため、自立は安定します。

■付属品

右腕部用の握り手が付属。

■各部形状

HG アメインゴーストの各部を見ていきます。

■頭部

頭部。全体的に丸みのあるデザインで、左側頭部にアンテナ、右側に傷口を思わせる赤いスリットや2眼を持つアシンメトリーな形状が再現されています。眼やアンテナ先端部など各部がパーツできっちりと色分けされていて完成度が高いです。

頭部は多数パーツを細かく組み合わせていく仕様。左右非対称のデザインなため、パーツ形状が特殊で少し組み立てが難解なところがあるので注意です。

■胴体部

胸部・腹部。ボリューム感あるシャープな装甲が造形。ワンポイントスリットも赤いパーツできっちり色分けされるなど禍々しい雰囲気が強調されています。

首は上下2箇所のボールジョイントと2箇所の可動ギミックによって幅広く前後します。肩も複数パーツ構成で前方に幅広く展開可能。肩の平たい装甲もボールジョイント接続でフレキシブルに可動するため、肩軸可動の妨げにはなりません。

肩は上下にも広めに可動します。

腰部は軽装。背部に幅のあるリアアーマーを装備しています。前面の装甲や側面スリット、リアアーマーの三角モールドは赤いパーツで細かく色分けされていて造りが良いです。モールドパーツは内側から押し出せるので取り外しがラク。

リアアーマーは幅広く展開可能。内側にはオーバーヒート時に排熱するための放熱板が造形。メカニカルなモールドがデザインされています。股間軸に可動ギミックはありません。

■腕部

右腕部。丸みのある肩アーマーとエッジの効いた上腕以下装甲がメカニカルに造形されています。こちらはジョーハウンドの右腕を移植したもので、生物的な容姿の本体部とは異なる機械的な造りになっています。手元にジョーハウンドがないので、同所属機であるブレイディハウンドの腕部と比較しています。

付属の握り手はブレイディハウンドとほぼ同形状。

上腕、前腕共に上下などの複数パーツ構成で、合わせ目は各部ともモールド化されていて造りが良いです。右手のハンドパーツは平手の固定式。親指と小指の概念がないような造りになっています。

左腕部。こちらは本来のゴーストの腕部で、全体的に丸みのある装甲と鋭い指爪を持つ大型マニピュレーター(腕部クロー)がリアルに造形。生物的な雰囲気を醸し出しています。

左腕は上腕前腕共に左右の組み合わせですが、こちらも合わせ目はモールド化されています。上腕上下はパーティングライン。

左手先端部にはクローを装備。シャープな鉤爪と手のひらには電磁パルス投射器を備えるなど、攻撃的で禍々しいデザインで造形されています。投射器、クローの一部モールドはシールでの色分け。クロー基部の肉抜き穴が少し気になるところです。

クローは各指とも折りたたみが可能。手首もロールやスイングができ、表情を細かく変化させることができます。

ショルダーアーマーは上部が抜けた状態。曲状パーツも上下の組み合わせですが、合わせ目が角にくるので目立ちません。上下に幅広く可動します。内側は簡易的な造り。

■脚部

脚部。丸みのある装甲と逆S字型関節の生物的なデザインで造形されています。

大腿部は左右と後面、膝と膝から下の部分は左右の組み合わせですが、合わせ目は各部とも段落ちモールド化。特に大腿部パーツの組み合わせは秀逸で、デザイン性の高さと可動を両立した構造になっています。

アンクルアーマーは上下に可動。足の付け根も複数パーツ構成で上下やロールなど柔軟に可動します。

脚部は2箇所の関節可動によって幅広く高さを調整することができます。

ソール部は3本爪が特徴的に造形。生物的且つ攻撃的で禍々しいデザインになっています。足首は左右の組み合わせですが、中央の合わせ目は段落ちモールド化。ロールや上下など柔軟に可動します。

赤爪の内側も肉抜き穴などはなくきっちりと蓋がされていますし、基部の形状も良いです。

更に前側の2本爪基部はロールしますし、赤い爪も個別に上下に可動。細かく表情を変化させることができます。

■バックパック(背部)

背部左右には2基のジャミングバインダーを装備。中央装甲は赤いパーツでの色分けとなっています。ジャミングバインダー上部のモールドは内側(裏面)から赤いパーツを組み付けての色分け。

ジャミングバインダーは上方に展開可能。内部からジャミング発生器が露出します。下側は簡単な1個パーツ構成ながら、内側にはモールドがデザインされていて見栄えがします。

ジャミングバインダーは肩部装甲に配置され、ヒンジ接続で左右に可動。ヒンジ接続部は底面肉抜き穴が少し気になるところです。

■他キットとの比較

HGUC RX-78-2ガンダム(リバイブ版)、HGUCνガンダム(ファンネルなし)、MGジム・コマンド(コロニー戦仕様)と並べて大きさを確認。HGとしては比較的大きめ。小型のMGに匹敵するくらいの大きさになっています。

劇中で戦闘を繰り広げたHG メイレスケンブHG メイレスジョウガンと並べて。デザイナーは異なりますが、フォーマット(腕部や脚部関節の形状、構造など)はよく似ています。同作品登場機であることが伺えるものがありますね。

直接的な関わりはなかった気がしますが、同作品登場機であるHG バンイップブーメランHG ニュウレンとも並べて。両機は量産機ということもあり、ヤラレメカ的な雰囲気なのに対し、アメインゴーストはラスボス感の強いデザインになっています。

■各部可動域

首の複数可動ギミックによって頭部は幅広く上下します。左右へは襟が干渉しますが、見上げて干渉を避ければ真横にまで可動します。

腕は左右ともY字まで高く上げることができます。ただし左腕は肩と前腕装甲が干渉するため、干渉を避けるようにして上げています。

肘は両方とも1重関節ですが、右腕はV字、左腕はかなり深くまで曲げることができます。

肩は後方へは殆どスイングしませんが、前方へはそこそこ広めにスイングします。

腹部可動ギミックによって上半身を広く前後させることができます。

少し捻る形になりますが、左右へも幅広く可動します。

腰は干渉なく360度回転可能。浮かせてディスプレイさせる場合は股間部に3.0mm軸を差し込みます。アクションベースやスタンドなど、3.0mm軸のあるものであれば対応可能。

腰回りにアーマーが無く、リアアーマーも幅広く可動するため、前後開脚は幅広く展開させることができます。

膝は1重関節ですが深くまで曲げることが可能。膝を曲げると台形型の装甲が押し込まれるのも面白い構造です。

その下の関節も幅広く前後します。

足首は幅広く前後します。左右へはつま先をロールさせて表現するため、幅広く可動します。

左右への開脚は水平まで幅広く展開させることができます。

内股は干渉で制限されますが、がに股は幅広く可動します。

立膝もきれいな姿勢で再現することができました。

可動域の総括としては、腹部や脚部など、多少可動にクセのあるところはありますが、この肉厚な装甲にあって各部ともかなり幅広く可動します。なのでポージングでも躍動感あるポーズが楽しめそうです。

■ポージング

簡単にポージング。

ソール部がかなり柔軟で可動箇所も多いため、自立時の接地状態の良さはバツグン。大きく股を開いた状態でもしっかりと接地できてふらつきが殆どありません。ここまで安定性の高いキットは初めてかも。

頭部や腕部形状が左右で違っているので、左視点、右視点で表情が異なり、別機体っぽく見えるのも面白くて良いですね。

部分的に関節が緩めな箇所はありますが、他の関節強度は高いですし、ポロリもほぼ無いので取り扱いやすいです。

背部もジャミングバインダーやリアアーマーの放熱板が展開するため、適度に表情を付けることが可能。

大型キットですが、思ったよりも軽量なため、支柱の細いスタンドでも割とラクにディスプレイさせることができるようでした。支柱がヘナっとなることもなく、しっかりと支えてくれます。

特に武器類がなく、動きを付けるものが腕部クローやジャミングバインダー、放熱板の展開、握り手くらいなのはちょっと淋しいかも。機体の造形は十分でポーズに迫力もありますが、ポージングバリエーション的にはどうしても物足りない感はありますね。

付属の握り手を使えば、HGブレイディハウンドのライフルを保持させることが可能。劇中ではジョーハウンドのものだったと思いますが、劇中のようなライフルでの射撃ポーズも再現できます。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。黒基調のカラーリングや生物的な造形、巨大で禍々しい機体形状によってラスボス感満載のキットになっています。それだけ存在感が強いですし、重厚さや力強さが感じられて格好良いですね。造形的にも質が高く、特に頭部の造形や色分けを細かなパーツ構成で再現しているのはなかなか魅了される部分です。その他の箇所も可動ギミックが多く、強度を保ちつつしっかりと接地、ポージングが繰り出せるのが良いですね。

気になる点は、腹部の左右への捻る動きが少し緩いのと、弄っているとクローの爪の青いシールが少し浮きやすく剥がれやすかったです。中古で購入したため、少し粘着力が落ちているからかもしれないですが、少し気をつけたほうが良い気はしました。それとリアアーマーがヒンジ接続で固定強度があまり高くないので、干渉などでたまに外れることがありました。あらかじめ補強しておいたほうが安心して楽しめるかもですね。

それでも腕部や脚部クローによる攻撃ポーズにはワイルドさとその破壊力の高さを感じることが出来ますし、ジョーハウンドの右腕部も破壊した機体の残骸を拾って使い回すという戦場の生々しさが感じられます。劇中でも激しい戦闘を繰り広げた機体なため、ケンブやジョウガンと飾るとシーンが脳裏に蘇りますし、ディスプレイも様になる、演出力の高いキットになっているのが良いですね。

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執筆者:nori
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