HG ニュウレン レビュー

今回は、HG 1/72 AM22U ニュウレンのレビューをご紹介します!

HG ニュウレンは、アニメ『境界戦機』に登場するAMAIM(アメイン)「AM22U ニュウレン」の1/72スケールモデルキットです。形部一平氏デザインによる特徴的な機体形状を再現。ライフル、アックス、ミサイルランチャー、シールドといった豊富な武装が付属し、多彩なポージングが可能となっています。価格は2,640円(税込)です。

人間のような精密な作業や、多彩な武装を携行・運用可能な高い汎用性をもつアジア自由貿易協商の主力AMAIMで、劇中では第2話以降で登場。アモウのケンブを取り押さえるため、集団で襲いかかるなど活躍を見せた機体「AM22U ニュウレン」がHGでキット化。

赤鬼を想起させる特徴的なカラーリング、人型に近いスマートな機体形状が新規造形で再現されています。「ニュウレン」とは中国語で「牛人」という意味。

成形色はレッドとワインレッドを基調に、頭部にホワイト、肩部にイエローを配色。その他、内部や関節、武装類がダークグレー成形色での再現となっています。

ホイルシールが付属しますが、頭部アンテナ基部のセンサーとライフルのセンサーを補うくらいでわずか。塗装も一部モールドを補うくらいで殆ど必要がなく、素組みで十分なくらいの色分けが再現されています。

ダークグレーの内部や関節、武装類のパーツのはKPSが使用されています。ABSは不使用。

ポリキャップも不使用。肘や膝なとの各部関節はKPSパーツ構成で関節強度はまずまず高めです。ソール部形状が特殊で接地面は広くはないですが、特別負荷のかかるような装備もないため、自立は安定します。

■付属品

ライフル、ライフル用の予備マガジン、アックス、シールド、武器持ち手(左右)、握り手(左右)が付属。

マーキングシールが付属し、頭部バイザーのセンサーのような表現を補うようになっています。

■各部形状

HG ニュウレンの各部を見ていきます。

■頭部

頭部。白いバイザーと平らな頭頂部、左右2本のアンテナなどが特徴的に造形。どことなく赤鬼のような雰囲気を感じさせるデザインになっています。後頭部中央に合わせ目ができますが、後ハメなどは必要なく、処理しやすい構造になっています。左右アンテナの基部は黄色いシールでの色分け。

何気に多数パーツで細かく色分けされているのが良いですね。

■胴体部

胴体部。黒いフレームに赤い装甲を被せたような、ゴツゴツとした胸部、腹部が特徴的に造形されています。どことなく足軽が軽鎧をまとったような雰囲気があって味がありますね。腹部の三角装甲は前後にスイング可能。

首はボールジョイントとヒンジの接続ですが、ボールジョイント部分はやや可動が制限されます。肩接続部は前後にスイング可能。

腰部。各面にアーマーはなく軽装。リアアーマーのみ一部を隠すくらいの薄型アーマーを装備しています。胸部・腹部と同様、こちらも足軽風な容姿になっています。

リアアーマーは幅広く展開可能。内側には簡単ですが✕型のモールドが入っています。

股間部は前後にスイング可能。脚部の可動域を広げることができます。干渉の少ない造りですが、このような可動ギミックがあると更にポージングの幅が広がるので良いですね。

■腕部

腕部。人型らしく、細身で無駄のない造りになっています。ハンドパーツはしっかりと開いた生物的な雰囲気の強い平手が付属。前腕にはシンプルなミサイルコンテナを装備しています。

上腕、前腕ともに左右の組み合わせ。上下の一部に合わせ目ができますが、一部段落ちモールド化されている箇所もあります。肘が分離しないため、合わせ目を消す場合は細かな後ハメ加工が必要。シンプルに段落ちモールド化したほうが良いかもですね。前腕は一部がロール可能です。

手首はかなり幅広くスイングさせることができます。フルに動かすと違和感がありますが、武器保持などで干渉が避けられるかなりありがたい仕様。

ミサイルコンテナ。肘部にマウントして使用する追加兵装です。大型ミサイルを1基内蔵し、発射できる設定。簡単なパーツ構成ですが、肉抜き穴など見栄えの悪い箇所はほぼありません。きっちりと造形されています。

前面のハッチは展開可能。内部から白いミサイル・ランチャーが露出します。

ミサイル・ランチャーは簡単な1個パーツ構成ですが造形はしっかりとしています。単体でのディスプレイは考慮されていないですが、上手く飾れば発射直後のシーンも演出できそう。

肩も左右の組み合わせですが、合わせ目は段落ちモールドっぽくなっています。

■脚部

脚部。全体的に細身ですが、大腿部にはエッジの効いた厚みのある装甲が造形。脹脛には✕モールドがデザインされ、こちらも鎧や足軽の鎧のような雰囲気が感じられるようになっています。

各部ともパーツを細かく組み合わせますが、特に合わせ目のようなものはありません。パーツによる色分けも完璧で全体的にクォリティが高いです。

膝はヒンジパーツにカバーを被せる仕様で見栄えが良く、同時に強度を保つことで、経年によるヘタれを防ぐ仕様になっているのかなと思います。

ソール部はつま先と踵が反転したようなデザインになっています。それでいて破綻はなく、ニュウレンの脚部とも良く合っています。各部とも合わせ目はモールド化。足首は前後や左右と柔軟に可動します。

足裏も味のあるモールドがデザインされています。脚の付け根はロールや上下など柔軟に可動。

■バックパック(背部)

背部。特にバックパックのような装備はなく軽装。ですが武器用のハードポイントが内部パーツを交えて見栄え良く造形されています。下部中央のスリットダクトもオシャレ。

■他キットとの比較

HGUC RX-78-2ガンダム(リバイブ版)、HGUCνガンダム(ファンネルなし)と並べて大きさを確認。HGとしては中間くらいの大きさ。ただしガンプラは1/144、HG境界戦機は1/72なのでスケール感は異なります。

同シリーズのHG メイレスケンブHG メイレスジョウガンと並べて。各種とも発売時期が近いので、組み合わせてのディスプレイも全く問題ありません。ちなみにデザイナーはケンブとジョウガンが海老川氏、ニュウレンが形部氏になります。

こちらも同シリーズのHG バンイップブーメランHG ブレイディハウンドと並べて。同じ作品登場機でも、所属が左からオセアニア連合、アジア自由貿易協商、北米同盟で違っているため、デザインも様々です。

■各部可動域

頭部は広めに上下します。襟が干渉して可動が制限されるのが勿体ないくらい。左右へは干渉がなく、真横にまでスムーズにスイング可能。

腕は真上以上に幅広く展開することができます。肘は2重関節ですが、一部装甲が干渉するため、V字程度までと制限されます。

肩は広めに前後します。前方のほうがスイング幅が広め。

腹部可動ギミックにより、上半身を適度に前後させることができます。

腰は干渉なく360度回転可能。浮かせてディスプレイさせる場合は、股間部に3.0mm軸を組み付けます。アクションベースや他社製スタンドなど、3.0mm軸のあるものであれば対応可能。

腰回りにアーマーがなく、リアアーマーも幅広く可動するため、前後開脚は上方まで幅広く展開させることができます。

膝は2重関節で深くまで曲げることが可能。

足首は前後へは広めに可動しますが、左右への可動はやや制限されます。

左右への開脚も干渉がすくないため、Y字まで幅広く展開させることができます。

大腿部と股間部の干渉で内股はやや制限されますが、がに股は股間部や足の付け根可動ギミックによって幅広く展開させることができます。

大腿部と腰部が干渉するため、立膝を綺麗な姿勢で再現するのは少し難しいようでした。

可動域の総括としては、多少干渉で腰回りの可動が制限されるところはありますが、全体的に可動域が広く、多彩なポージングが楽しめそうです。量産タイプの無人機なため、劇中シーンの再現もそこまで派手な動きは不要かもですが、よく動くに越したことはないので良いですね。

■武装類

ライフル。ニュウレンの主力兵装です。シンプルで故障しにくい構造が特徴とのこと。バランスの取れたミリタリー調のデザインで造形されています。簡単なパーツ構成ながら、表面モールドも適度に入っていて造形的なクォリティが高いです。

本体部分は左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。下部のマガジンは脱着が可能。

銃口もきっちりと開口されています。銃口は別パーツ化されているので、塗り分けしたい場合もラクに対応可能。

アックス。接近専用の兵器になります。簡単な1個パーツ構成ですが、各部の湾曲状の刃部や背、柄の部分も丁寧に造形されていてこちらも造りは良いです。

ライフル、アックス共に背部にマウント可能。固定強度が適度にあるため、簡単に外れるようなことはなかったです。左右どちらでも組み付けられます。

シールド。片腕にマウントして使用する追加装甲です。裏面にはモールド入りの裏打ちパーツが造形されていて造りが丁寧。更に表裏ともに、パーツとの兼ね合いで丸モールドなどが細かく色分けされているのが良いですね。

裏面には付属の予備マガジンやライフルのマガジンがマウント可能。

■ポージング

一通り武装して。

ライフルは付属の武器持ち手での保持で、一旦手甲をバラして握らせます。多少手首が反った感じにはなっていますが、ライフルの後部ストックが前腕と干渉しやすいため、少し角度を付けた状態での保持となります。

それでも保持強度はあるので、ポロリや自然にバラけたりということはありません。武器持ち手はトリガーに指を添えるタイプで自然な保持状態が楽しめるようになっています。ただし人差し指が赤成形色なので黒く塗り分けが必要です。ライフルの上部センサーはグリーンのシールでの色分け。

前腕がロールするため、腕が柔軟に可動します。これによって射撃時の銃口を向ける向きもしっかりと定めることができます。

足首があまり深く曲がらないため、自立してのポーズには少し不安定さがあります。ですがうまくバランスを調整しながらポーズを取らせれば、ある程度の自立ポーズは再現できます。

シールドはジョイントを前腕に組み付けるだけで装備可能。固定強度はまずまずです。ジョイントがロールするので、干渉を避けるように配置すれば、ポロリなどなく取り扱えます。内側の予備マガジンも特に干渉はありません。

可動が柔軟なので、躍動感あるポーズ、動きのあるポーズも問題なく表現できます。もう少し頭部を見上げる動きができれば完璧だったかも。

膝のハッチを開き、ミサイルランチャーの射出ポーズを演出。ハッチは開きすぎると外れてしまうので注意です。

きれいな立膝は難しいですが、股を開くようにして干渉を避けることで、立膝を付いて射撃するポーズも表現できました。量産機なので、複数揃えて飾りたいところ。このように多彩なポージングができると、ディスプレイでもいろんな表情が付いて良いですね。

背面はどことなく足軽のような雰囲気も。哀愁が感じられるデザインで、やられ役ながらもその任務を忠実に全うする姿が想像できる感じがします。それだけに、集団でかかれば圧倒的な力を発揮するという・・・。

アックスは付属の握り手で保持します。手甲パーツをバラしてハンドパーツに組み付けますが、こちらも柄が太くハンドパーツ穴と合っているため、ふらつくことなく安定した保持が可能です。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。劇中でもやられるシーンが殆どだった量産タイプの無人機ですが、それでも思った以上にポージングが映え、十分な格好良さを感じさせてくれる魅力的なキットになっています。可動が柔軟で躍動感あるポーズが付けやすいですし、強度があってポロリもないため、かなり取り扱いやすいですね。赤鬼のような容姿も面白みがあって良いです。

気になる点は殆どないですが、細かいことを言えば、部分的に合わせ目ができるので、段落ちモールド化などでなんとか対応してもらえれば良かったですね。値段が値段ですし。。それとHG境界戦機のあるあるですが、ハンドパーツの指を塗装する必要があるので、この辺りもパーツで色分けされていると良かったですね。

まぁ欲を言えば切りがないですが、こんな脇役でも主人公機レベルにとにかくクォリティが高いです。これだけのものが不人気気味で中古が安価に販売されるのは勿体ないの極み。複数機を並べて部隊感を演出するのも良いですし、ケンブなどと組み合わせて泥臭い市街戦や廃墟戦シーンを再現するのも映えます。脇役機ながらプレイバリューが高く、様々な楽しみ方ができるキットになっているのが良いですね。

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執筆者:nori
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