今回は、MG 1/100 ASW-G-XX ガンダムヴィダールのレビューをご紹介します!
MG ガンダムヴィダールは、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』に登場するMS「ASW-G-XX ガンダムヴィダール」の1/100スケールモデルキットです。メカデザイン担当の形部一平氏監修によってMGで商品化。ガンダム・フレームのアップデートによる可動域拡大の他、脚を曲げる動きに連動したバーニア可動、ブローバック可動を再現したハンドガンなど、MGならではのギミックを搭載したキットになっています。価格は6,600円(税込み)です。
大破したキマリストルーパーを回収し、密かに修復を兼ねて改修した機体で、劇中ではヴィダール(ガエリオ・ボードウィン)が搭乗。オセアニア連邦の反乱に出撃した他、三日月のバルバトスルプスレクスとも互角の戦闘を繰り広げた機体「ASW-G-XX ガンダムヴィダール」がMGでキット化。
MGガンダムバルバトスの内部フレームを流用しつつ、ガンダムヴィダールの特徴的な外装や武装類が新規造形で再現されています。
成形色はやや淡めのブルーとダークグレーを基調に、胸部周りにホワイト、腰部や膝部バーニアなどにレッドを配色。
その他、頭部ツインアイや背部リアクターがクリアピンク、シリンダーがシルバー、フレームの一部がゴールド、内部や関節がライトグレー成形色での再現となっています。
ホイルシールが付属し、頭部センサー類や背部リアクター、パージ後の端部形状を再現した刀身パーツの末端部を補いますが多くはありません。
MGなので各部がパーツで細かく色分けされており、塗装もほとんど必要ありません。
ライトグレーのパーツにはKPSが使用されています。ABSは不使用。
外装パーツの一部はアンダーゲート仕様です。
ポリキャップも不使用。肘膝ともにKPSパーツ構成で関節強度はまずまず高め。
脚底の接地面が狭いですが問題なく自立させることができます。
腰部に装備するバーストサーベル刃のホルダー、背部バックパックもさほど負荷はかかりません。
■付属品
ライフル、パージ後の端部形状を再現した刀身パーツ✕2,コックピットシートのパーツ、指パーツ(武器保持用:左右、平手用:左右、握り手用:左右)、ディスプレイ用ジョイントパーツ、ヴィダールフィギュアが付属。
MGガンダムバルバトスの余剰パーツが多数付属します。バルバトス用の内部フレームパーツも一通り付属。
専用のマーキングシールが付属します。
ガンダムフレームを全身から。
内部フレームはMGガンダムバルバトスから流用しつつ、頭部や胴体部、腕部、脚部の一部などがヴィダール用に新造されています。
内部フレームをMGガンダムバルバトスのフレームと比較しつつ簡単に見ていきます。
頭部内部フレームはヴィダール用にすべて新造。
丸みのあるシルエットとやや切れ目のツインアイが特徴的に造形されています。
ツインアイはクリアピンク成形色での再現。ブラックライトで照らすと発光します。
胴体内部フレーム。エイハブ・リアクターはバルバトスと同じですが、肩のフレームや一部のシリンダーパーツ、胸部コックピット周りのフレームが新造されています。
肩のフレームはBJ受け口ではなく、胴体側からの1軸接続に変更。
前後へのスイング幅が増し、上下への可動ギミックも追加されています。
腰部形状はあまり変わっていないですが、フロントとリアアーマーのフレームが省かれています。
内部フレーム腕部をバルバトスと比較して。肩部は形状が似ていますが、胴体側のフォーマット変更に伴って新造。BJではなくダボ穴仕様に変わっています。その他、肘(上腕)のフレームはダボがないものに変わっています。
内部フレーム脚部をバルバトスと比較。大腿部や動力パイプ、シリンダーなど細々した部分はバルバトスと同じですが、膝周りや膝から下のフレームがヴィダール用に新造されています。
ソール部は一部にバルバトス用のフレームパーツを流用しつつ、ヴィダール用のハンターエッジなどが新規パーツを交えて再現されています。
バックパックも一応簡単なフレームが造形されています。中央のリアクターはシールを貼り、その上から輪型の蛍光クリアピンクパーツで覆う構造。クリアパーツはモールドの向きに注意して組み付けます。
■各部形状
続いてMGガンダムヴィダールを外装を付けた状態で各部を見ていきます。
■頭部
頭部。武士の兜のようなシルエットで、額にはシャープなV字アンテナを装備。
切れ長のツインアイや黒を基調としたカラーリングなど、ヒロイックさとヒール感を併せ持つデザインになっています。
メット部は左右の組み合わせですが、後頭部の合わせ目は段落ちモールド化。
■胴体部
胸部・腹部。1/100に比べてよりエッジが立っており、表面のスリットラインやモールドがパーツできっちりと色分けされていてリアルです。
腹部もリアクターやシリンダーシャフトやフレームが露出するなどメカニカルに造形。
胸板の左右フィンもインパクトがあってが良いですね。
胸部中央の装甲は手前にスライド可能。内部からコックピットが露出します。
コックピット内部にはヴィダール(ガエリオ・ボードウィン)のパイロットフィギュアを収納。
シートは阿頼耶識Type E発動前と発動状態を選択することができます。(今回は阿頼耶識Type Eにして組んでいます。)
発動状態は赤いランプがシールでの色分け。
腰部は軽装のフロントアーマー、幅のあるリアアーマーを装備。
ともにモールドが裏打ちパーツを交えて細かく色分けされています。
腰アーマー裏は前後ともモールド入りの裏打ちパーツが造形。
MGらしい完成との高さを感じさせる造りになっています。
リアアーマーは適度に展開可能。
フロントアーマー裏にはハンドガンをマウント。上からスライド固定するタイプでかっちりと組み付いています。
ハンドガン。ガンダムヴィダール専用のハンドガンになります。
取り回しを重視したコンパクトな武装で、2挺同時使用による集中砲火で火力不足を補うことも可能とのこと。
本体部分は簡単なモナカ割で上下に合わせ目ができます。
上部装甲は前後にスライド可能。ブローバック可動を表現することができます。
なくても問題ないギミックですが、別パーツ化することでリアルさが増しますし、何気ない表情付けもできそうで良いですね。
腰部側面にはバーストサーベル刃が収納されているホルダーを装備。
スラスターを兼ねた武装ユニットになっています。
側面のスラスターは白いパーツできっちりと色分けされています。
サイドアーマーとはクランク状のジョイントパーツで接続されていて柔軟に可動します。
ホルダーは交換口以外は簡単な2枚パーツ構成。ですが側面の合わせ目は段落ちモールド化されています。
上下のスラスターはグレーのパーツできっちりと色分けされていて造りが良いです。
適度に展開可能。
内部には3本のサーベル刃を収納。
細いレイピア状のサーベル刃ですが、メカニカルなモールドがデザインされています。
サーベル刃は柄パーツを組み付けることで引き抜きが可能。
更にホルダーは後方にスライドが可能。
劇中のサーベル刃交換時のようなリアルな演出を楽しむことができます。
パージ後の端部形状を再現した刀身パーツも2本付属。末端部はシールで色分けするようになっています。
■腕部
腕部。細身ですが、ブルーとダークグレー装甲の隙間から内部フレームや動力パイプが露出するメカニカルな構造。
ショルダアーマーも1/100では再現されていなかったラインモールドの色分けがパーツできっちりと再現されています。
上腕、前腕ともに内部フレームに外装を細かく組み付けていく構造で合わせ目はありません。
手首は上下にスイング可能。ハンドパーツは親指のみ可動し、残り4指を組み替えて平手などを表現します。
肘は深くまで曲げることが可能。
肘裏装甲が抜けた状態なのは少し気になりますが、シリンダーシャフトのギミックが目を引きます。
ショルダーアーマーはフレームに組み付け、上から黒いパーツを組み付けてロックする構造。
なので腕を動かしても簡単にははずれないようになっています。
最近のキットはこういったロックが各部に採用されているため遊びやすいですし、パーツがバラけにくくなっているのが良いですね。
側面の装甲は上下に可動。装甲裏面の造りは簡易的です。
■脚部
脚部。全体的には細身ですが、膝周りの装甲は厚みが増し前後にはスラスターノズルが造形。
機動性の高さ、軽快さを感じさせるデザインになっています。
各部モールドは内部パーツとの兼ね合いで細かく色分けされていますし、スラスターノズル内部もパーツできっちりと色分けされています。
脚部も内部フレームに外装を細かく組み合わせていく構造で合わせ目は各部ともモールド化されています。
前後スラスターノズルは少し上下に可動。後部ノズルはヒンジ接続で外れやすいので注意。(個体差かもです。)
後部スラスター基部は上下にスライドし、膝を曲げる際の干渉が避けられるようになっています。
ソール部はハイヒール型。底面にハンターエッジを装備しているため、細身で特殊なデザインをしています。
つま先の黒いラインはパーツできっちりと色分けされています。
足裏もしっかりとした造り。部分的にライトグレーのフレームが覗くのが良いですね。
つま先とかかとのハンターエッジは幅広く展開可能。つま先も少し角度が変えられます。
■バックパック
バックパックは中央のエイハブ・リアクターと左右のバインダーで構成されています。
エイハブ・リアクターはダークグレーの外装で覆われています。
外装は左右の組み合わせですが合わせ目はモールド化。
底面のスラスターは少し上下に可動します。こちらも内外パーツで細かく色分けされています。
左右のバインダー。内側にグレーのパーツダークグレーのパーツで挟む仕様で、各部モールドが丁寧に色分けされています。
合わせ目も内側でモールド化。モールドも緻密です。
バインダーは接続部のボールジョイントを押し込むと固定されるようになっていて、引き出すことで柔軟に可動します。
ロールも可能。
バックパックはMGガンダムバルバトスと同じ2ダボ接続。
なのでバルバトスのバックパックも装着可能です。
■他キットとの比較
MGジム・コマンド(コロニー戦仕様)、MG強化型ダブルゼータガンダムVer.Kaと並べて大きさを確認。
MGとしては中間サイズです。ソール部がハンターエッジになっていることで全高が少し増しているようですね。
ちなみにヴィダールの全高は18.5m。少し設定よりも大きい気はしますがまぁこんなもんかと。
MGガンダムバルバトスと並べて比較。バルバトスが泥臭い雰囲気を醸し出しているのに対し、ヴィダールは比較的高貴な騎士のような感じが表現されている気がします。
別画像ですが、1/100フルメカニクスガンダムヴィダールと比較して。
1/100フルメカはHGを1/100サイズにした感じでモールドは少なめ。
一方のMGは情報量が多く、リアルさや繊細さが感じられるようになっています。
HGガンダムヴィダールと大きさを合わせて比較。
HGのほうがエッジが甘いのと、フロントアーマーなどのサイズ感が少し違っているのかなと思います。
■各部可動域
首が胴体側、頭部側ともに可動するため、頭部は幅広く上下させることができます。
左右へも干渉なくスムーズにスイング可能。
腕はY字程度まで高く上げることができます。肘は2重関節で深くまで曲げることが可能。
内部フレームの可動ギミックにより、上半身を適度に前後させることができます。
腰は360度回転可能。アクションベースやスタンドでディスプレイさせる場合は股間部にジョイントパーツを組み付けます。
スライド固定式でしっかりと固定されます。
前後開脚は幅広く展開可能。
膝は2重関節で深くまで曲げることができます。
足首は広めに前後します。左右へも適度に角度変更が可能。
左右への開脚は水平以上に広く展開させることができます。
内股は45度と制限されますが、がに股は幅広く展開させることができます。
立膝はきれいな姿勢で再現することができました。
可動域の総括としては、さすがのガンダム・フレームで全体的に可動域が広め。
可動箇所が多く、各部が細かく可動するので、より自然で迫力のあるポーズを再現することができます。
少しポロリはありますが、よく動くのでポージングが楽しくなってきますね。
■武装類
ライフル。ギャラルホルンで試験運用中だったものをヴィダール用に採用。近距離から中距離までカバーすることが可能とのこと。
ロングバレルの特殊なライフルになっています。
内部にダークグレーのパーツを挟むことで各部モールドがメカニカルに色分けされています。
銃身部分は左右の組み合わせですが、上下の合わせ目は段落ちモールド化されています。
下部のマガジンは脱着可能。カチッと固定されます。
センサーは筒型パーツを組み合わせる仕様。
内側にシルバーのシールを貼り、その上からクリアピンクパーツを被せる構造で発色よくしてあります。
ライフルはバーストサーベルのホルダー側面にマウント可能。ダボ溝が2箇所にあり、
ホルダーに水平に設置したり、角度を付けて設置したりできます。
ヴィダールフィギュア。仮面は少し表情がわかりにくい感じがありますが、その他のモールドはメリハリがあって形状がわかりやすいですね。白成形色なのでムラなく塗装もしやすいかと。
■ポージング
ライフルを装備して。
ライフルは武器保持用の指パーツでグリップを握らせて保持します。
グリップと指パーツはダボ固定されますが、指パーツハンドパーツ基部から外れやすいので注意です。
さすがのMG。とにかくよく動きますし、造形美もあってどんなポーズでも決まりまくります。
ホルダーのトゲ感や各部の黒いスリットモールドなどもポージング時の良いアクセントになっていて良いですね。
とにかく格好良いです。
内部フレームがKPSで構成されているため、浮かせてディスプレイさせてもスタンドへの負荷は少ないです。
なので取り扱いがしやすいですし、ポーズも変更しやすいです。
ハンドガンを装備して。
こちらも付属の武器保持用指パーツに組み替えて保持します。
軽武装なのでサクッと持ち帰られますし、ストレスなく腕を動かすことができます。
平手用の指パーツが付属するので、ハンドガンに手を添えて再装填のシーンを再現しても良いですね。
バーストサーベルを装備して。
こちらは握り手用の指パーツで保持します。
柄に溝があるため、スルッと移動したり抜けたりすることなくしっかりと保持することができます。
軽量なので取り回しもラク。
劇中のようなホルダーからの刀身引き抜きシーンも再現可能。
劇中ではガコン!!と引き抜き、敵機を蹴散らすシーンが印象的でした。
手首が上下にスイングするので、サーベルで突くようなポーズも格好良く再現することができます。
ハンターエッジを展開し、足を使って打撃を加えるシーンを再現。
股間部が柔軟に可動するので、足を上げたり、つき伸ばして蹴りを見舞うようなポーズも自然な形で再現可能。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。一見すると1/100とそんなに違わないように見えるかもしれませんが、全体的に情報量が多く緻密ですし、パーツによる色分け再現度もかなり高いです。
可動を妨げないよう、ガンダムフレームの可動域が最大限に引き出せるように外装パーツが組み付けられているのも良いですね。
可動ギミックの再現度も高いですし、各武装ともディテールが細かく造りが洗練されていると思います。
気になる点は、緻密なパーツ構成でポーズも取らせやすいですが、可動箇所が多いぶん、ヘタれると股が開いたり、ふらついたりする懸念はあるかなと。
ただし補強しすぎると逆に負荷がかかって破損する可能性もあるので難しいですね。
それでもシリンダーシャフトなど、ガンダムフレームの可動ギミックにはかなり見応えがありますし、それによってどんなポーズにも対応してくれそうな柔軟性があります。
ポージング能力が圧倒的に高く、造形やプロポーションバランスも抜群の出来。ディスプレイも格好良く演出できるなど、かなり満足度の高いキットになっているのが良いですね。
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2 件のコメントがあります。
Mr.8
on 2025年3月23日 at 22:29 -
1/100やHGとは違って青の部分が劇中カラーに近くて良かったです😊😊😊
キマリス系がMG化されて欲しいです
ななし
on 2025年3月24日 at 00:42 -
背中のエイハブリアクターにクリアパーツ使われているのはいいですね
頑張って予約すれば良かったかな