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MG ガンダムデスサイズヘル EW レビュー

今回は、2011年2月に発売されたMG 1/100 XXXG-01D ガンダムデスサイズヘル EWのレビューをご紹介します!

MG ガンダムデスサイズヘル EWは、OVA『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』に登場するMS「XXXG-01D ガンダムデスサイズヘル EW」の1/100スケールモデルキットです。死神を思わせる特徴的な機体形状を新規パーツを用いて再現。新ギミックが搭載されたアクティブクロークにより、羽ばたく姿やクローズ状態が自然に再現できるキットになっています。価格は4,950円(税込み)です。

カトキハジメ氏によってEW用にリデザインされたガンダムデスサイズヘルで、劇中ではデュオ・マックスウェルが搭乗。マリーメイア軍のサーペント部隊を相手に不殺の戦いをした機体「XXXG-01D ガンダムデスサイズヘル EW」がMGでキット化

2010年9月に発売されたMGガンダムデスサイズ EWをベースに、ダークカラーを基調としたカラーリング、特徴的な肩部や前腕小型シールド、蝙蝠の羽を思わせる背部アクティブクロークなどが新規造形で再現されています。

成型色はブラックやダークグレー、ホワイトといった無彩色を中心に、腹部や上腕、脚部などにパープルグレーを配色。その他頭部や腰部、アクティブクロークの上爪などがレッド、頭部アンテナがイエロー成形色での再現となっています。

ホイルシールが付属し、頭部ツインアイやとさか前後のセンサー、腰部のセンサーなどを補いますが多くはありません。若干塗装が必要な箇所がありますが、ほぼパーツによって色分けされているため、組み立てるだけで設定に近いカラーリングに仕上がります。

外装にはPS素材が使用されています。KPSは不使用。内部や関節、アクティブクロークの一部パーツにはABSが使用されているので、塗装やスミ入れをする場合は破損などに注意が必要です。内部の大部分に内部フレームが造形されているので、一部外装を外した状態で飾っておくことも可能です。

ポリキャップはPC-205ABを胴体部や前腕、足首などに組み込みます。関節強度はまずまず高め。背部に大柄なアクティブクロークを装備していますが、広げた状態だと前後への負荷はあまりかからないため、自立しやすくなっています。

■付属品

ビームシザース、指パーツ各種(握り手用:左右、平手用:左右、ビームシザース保持用:左右)、ディスプレイ用ジョイントパーツ、デュオ・マックスウェルフィギュアが付属。

マーキングシールとガンダムデカールが付属します。ガンダムデカールは上から擦って転写するタイプ。貼るのが少し難しいので、うまく貼るためにはコツを掴む必要がありそうです。

■各部形状

MGガンダムデスサイズヘルの各部を見ていきます。

まずは背部アクティブクロークを外した状態で全身から。この時期は立て続けにEW版の機体がMG化されましたが、どれも脚長でスタイリッシュなプロポーションになっています。内部フレームも共通のXXX-Gフレーム。

■頭部

頭部。屈折した特徴的なアンテナと整ったフェイスが印象的なイケメンフェイス。メット部は前後の組み合わせですが、上部から側面にできる合わせ目は段落ちモールド化されているようです。頬のスリットフィンは赤いパーツでの色分け。こめかみのバルカンは穴は少し浅めですが、パーツできっちりと色分けされています。

ツインアイやとさか前後のセンサーはクリアーパーツの上からシールを貼っての色分け。シールを貼らずに塗装してクリアパーツを活かしても良いですね。

■胴体部

胴体部。モールドは少なめですが、全体的にエッジの効いたデザインで造形。エアインテークは赤いパーツで、両肩のリブジャマーや首周り、フロントアーマーの装甲などはライトグレーのパーツできっちりと色分けされています。腰フロントアーマー中央のセンサーはクリアーパーツにグリーンのシールを貼っての色分けです。

胸部は全体に内部フレームが造形。エアインテークのスリット入りダクトが印象的にデザインされています。

腹部のコックピットハッチは開閉可能。内部には私服姿のデュオ・マックスウェルフィギュアが内蔵されています。

腰アーマー裏は各部ともモールド入りの裏打ちパーツが造形されています。

■腕部

腕部。上腕や前腕などは比較的シンプルなデザインで造形されていますが、肩には白く尖った装甲、前腕にはシャープで特徴的な小型シールドを装備しています。

腕部は全体に内部フレームが造形。こちらにはXXX-Gフレームが流用されています。

上腕、前腕とも筒型パーツの組み合わせなので合わせ目はありません。前腕の小型シールドは白い部分がパーツできっちりと色分けされています。ハンドパーツは親指のみ可動し、残り4指は組み換え式。

小型シールドは前腕から取り外しが可能。裏面にもきっちりとモールドがデザインされています。

ショルダーアーマーは上部に悪魔の羽のような白い装甲が造形されています。全体的にシャープな作りで上下にできる合わせ目は段落ちモールド化されているようです。

白い装甲は上部に引出し可能。引き出すことで角度を変更することができます。(アクティブクロークを閉じたときに下げるようにします。)頭部アンテナと干渉して折ってしまう可能性があるので、装甲を引き出すときは腕を外したほうが良さそうです。

■脚部

脚部。モールドは少なめですが、丸みのある装甲でスタイリッシュに造形。膝の白い装甲が悪魔らしい雰囲気を醸し出しています。

脚部も全体にメカニカルな内部フレームが造形。

内部フレームの上から外装パーツを被せる仕様。合わせ目は各部とも段落ちなどでモールド化されています。

膝の装甲は曲げる動きに合わせてスライドします。

ソール部は尖ったつま先が印象的。こちらも膝の装甲と同様、悪魔らしい雰囲気が表現されています。足裏は各部ともモールドの入った裏打ちパーツが造形。肉抜き穴などはありません。

つま先は少し可動しますが、角度によっては若干自立が不安定になることがあります。

■背部

背部のアクティブクローク。コウモリの羽のような生物的なフォルムで造形されています。大きく厚みのある5枚羽で構成されています。

接続は角型ダボによる固定。ポリキャップではなくABSパーツ同士の接続で、接続強度はかなり高めです。

他のMG新機動戦記ガンダムW EWシリーズと背部形状が同じなので、他のバックパックと交換して装備させることもできます。画像はMGガンダムデスサイズEW(ルーセット装備)に付属しているルーセット。

翼各部の表面にモールドはほとんど造形されておらず、裏面には簡単な曲型の段差モールドが造形されています。曲型の段差モールド(白◯)はグレーに塗り分けが必要です。

5枚の羽は各部ともシンプルな挟み込みタイプで上下に合わせ目ができます。

大外の羽は1軸接続で、外側に引出しが可能。

引き出すことで、前後に軽くスイングさせることができます。

内側羽の接続部も引き出しが可能です。

こちらの接続部は羽を上下にスイングさせることができます。

さらにこの接続部によって、翼をより広く前後スイングさせることができるようになっています。

上部の赤い爪(ディフェンスフィールド発生器?)は可動式。

これらの動きを生かすことで、コウモリが羽ばたくような迫力ある演出をすることができます。

羽を内側に折りたたんで前で接続することで、デスサイズヘル本体を覆う外套(がいとう:クローク)のような容姿にすることも可能です。肩の白い装甲は下げた状態にしています。

■他キットとの比較

MGジム・コマンド(コロニー戦仕様)、MG強化型ダブルゼータガンダムVer.Kaと並べて。新機動戦記ガンダムWに登場する機体なの小柄です。デスサイズヘルの全高は16.3m。

手持ちなところでMGガンダムデスサイズEW(ルーセット装備)(画像手前)と並べて。ルーセット装備はメカニカル感が強いですが、デスサイズヘルは生物的な容姿になっているのが印象的。ルーセット装備のほうが後発です。

本体のみでルーセット装備と並べて。カラーリングや部分的な形状の違いから、ガンダムデスサイズEW(ルーセット装備)のほうがヒロイックさが強く感じられます。デスサイズヘルはヒール感が強め。

登場作品は少し異なりますが、一応手元にある新機動戦記ガンダムWシリーズ登場機(MGガンダムサンドロック改EW、MGガンダムヘビーアームズEWイーゲル装備)を並べて。どれも個性があって良いですね。

■各部可動域

頭部は少し上下する程度です。左右へは問題なく可動。肩の白い装甲が干渉することはなさそうです。

腕は水平程度にまで上げることが可能。肩の白い装甲を引き出せば更に高く上げることもできます。肘も2重関節で深くまで曲げることが可能。

肩の前後スイングはわずかに可動する程度。前方へは引出しギミックがあるので適度にスイングさせることができます。

腰部ボールジョイントによって上半身は適度に前後させることができます。

腰は干渉しやすいですが、一応360度回転が可能でした。アクションベースやスタンドへは、付属のジョイントパーツを股間部に組み付けてのディスプレイとなります。固定強度はあまり高くないですが、キットが軽量なので外れることなくディスプレイできています。

前後開脚は、フロントアーマー、リアアーマーともに可動するため、前後とも広めに展開させることができます。ただし開きすぎると腰アーマーが外れやすいので注意です。

膝は2重関節で深くまで曲げることが可能。膝関節構造もメカニカルで印象的です。

足首は、前後左右とも適度に可動させることができます。

つま先も可動。

左右への開脚はハの字以上に広く展開させることができます。ただしこの画像以上に開くとサイドアーマーが外れるので注意です。

内股、ガニ股は大腿部と股間部が干渉するため、共に45度程度までの可動となっています。

立膝はまずまずな姿勢で再現可能。

可動域の総括としては、XXX-Gフレームのフォーマットによって各部が幅広く可動するようになっています。可動箇所も多いので、より柔軟で自然なポージングが演出可能。ただし腰回りはアーマーが外れやすく、多少可動が制限されてしまうようなので注意です。

■武装類

ビームシザース。鎌のような特徴的な武装で、ガンダムデスサイズ (EW)のビーム刃をさらに高出力化した近接兵装になります。TV版のデスサイズヘルはツインビームサイズを装備していましたが、こちらは単刃仕様。

部分的にパーツを組み合わせる簡易的な作りですが、合わせ目などはありません。グリップの内側には保持用の溝が造形されています。

ビーム刃にもクリアーグリーン成型色で鮮やかに演出。取り外すことで携行状態も再現できると思いますが、説明書の記載は少し曖昧なようでした。

デュオ・マックスウェルフィギュア。背部の三つ編みやジャケットなど、各部モールドが深く細かく造形されていてリアルです。塗り分けるとグッと印象が良くなりそうですね。ダークグレー成形色なので、ムラをなくすため下地塗装が必要になりそう。

■ポージング

ビームシザースを保持して。指パーツ内側のダボをビームシザースのグリップ溝にはめ込んで固定できるため、ある程度しっかりと保持させることができます。

肩はあまりスイングしませんが、両手持ちも可能でした。ただし左右の腕の角度をうまく揃えないと指パーツが外れやすかったりするので注意です。保持強度自体は高いので、角度を一定にすることで安定した保持が可能です。

アクティブクロークを展開し、ビームシザースを構えるだけでもかっこよく派手なポーズが演出できます。

平手用の指パーツも付属するので、組み替えることでシザースの柄にそっと手を添えるような自然な演出も可能。武装類は少ないですが、ある程度表情を変化させられるのは良いですね。

アクティブクロークを開閉するだけでも十分に表情が付きます。

ビームシザースのビーム刃は蛍光クリアグリーン成形色での再現。ブラックライトで照らすと鮮やかに発光します。暗闇でビーム刃だけが光るという、まさに悪魔のような雰囲気。。。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。アクティブクロークを展開することで、死神のような独特のスタイルが再現できますし、それが羽ものらしく様になってかっこいいポージングが再現できます。アクティブクロークは展開や収納など表現力も高く、閉じてコウモリのように演出できるのもいいですね。

気になる点は、肩や前腕装甲、膝部、つま先など、各部がトゲトゲしく造形されているため、引っ掛けて破損させてしまわないよう、取り扱いに少し注意が必要です。あと、脚部を動かすと腰アーマー類が干渉によってポロリしやすいので、ポージング時に少し気にかけてやる必要はありそうですね。

発売からだいぶ経ちますが、プロポーションや造形の良さは十分なので、ビームシザースを使ってデスサイズならではのポージングをかっこよく演出しつつ楽しみたいですね。

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4 件のコメントがあります。

  1. 匿名

    on 2020年3月12日 at 01:50 - 返信

    肩アーマーの白いパーツの可動はクロークを閉じてる時に動かすためですよ
    クロークを閉じてる時は白い部分が下に向きます

    • nori

      on 2020年3月12日 at 03:41 - 返信

      コメントありがとうございます!
      ご指摘感謝ですm(_ _)m
      説明書に記載されてますね、読みが足らんなぁ・・・;
      時間があるときに修正しておきますです;

  2. 岩本守一 

    on 2020年7月4日 at 10:44 - 返信

    いいですね*\(^o^)/*

  3. 特命119係

    on 2020年9月22日 at 10:32 - 返信

    このガンプラは僕も大好きで持っています。MG(マスターグレード)のわりには意外と簡単で組み立てやすかったです。

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