今回は、HG 1/144 ジム・ガードカスタム(E-2ビーム・スプレーガン装備)のレビューをご紹介します!
HG ジム・ガードカスタム(E-2ビーム・スプレーガン装備)は、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』MSD』より、MS「RGM-79HC ジム・ガードカスタム(E-2ビーム・スプレーガン装備)」の1/144スケールモデルキットです。ジム・ガードカスタムの特徴的な機体形状を新規パーツを交えて再現。豊富なオプションパーツが付属し、多彩なポージングが可能となっています。価格は2,530円(税込み)。プレミアムバンダイ限定の商品です。
ジム・スナイパーカスタムの後期生産型をベースに開発され、拠点や艦隊の防衛を遂行させるために防御力を格段に向上させたジム・ガードカスタムのマイナーチェンジ機で、全身各部に施された武装やE-2ビームスプレーガンを携えた機体「RGM-79HC ジム・ガードカスタム(E-2ビーム・スプレーガン装備)」がHGでキット化。
2018年7月に一般発売されたHGジム・ガードカスタム(以下、ノーマル版)をベースに、胸部や腰部、肩部、脚部、バックパックといった各部装甲、E-2ビーム・スプレーガン、平手などが新規造形で再現されています。全体的な成型色も少し変更されています。
成型色は、少し淡めのブルーとややくすみのあるホワイトを基調に、頭部バイザーにクリアグリーンを配色。その他は内部・関節、武装類がダークグレー成形色での再現となっています。色種自体は少なめ。
ホイルシールが付属し、頭部センサーや胸部エアインテーク、膝周り、かかと部分を補いますがシール量は少なめ。フロントアーマーや肩部ダクト、バックパックのスラスターなどを塗装する必要がありますが、素組みでも十分なくらいの色分けが再現されています。
内部や関節、武装類に使用されているダークグレー成形色パーツはKPS素材です。ABSは不使用。
ポリキャップはPC-001を肘や膝関節以外の部分に使用します。肘や膝はKPSパーツ構成で関節強度はまずまず高め。バックパックはコンパクトですし、特に負荷のかかるような装備もないので自立は安定します。
■付属品
ガーディアン・シールド、E-2ビーム・スプレーガン✕2、ビーム・スプレーガン、ハンドパーツ(平手:左右、武器用持ち手:左右)、ビーム・ダガー刃✕2、ビーム・ダガー用グリップ✕2が付属。
その他ノーマル版やORIGIN版ジム系キット用のパーツが余剰で付属します。サイドアーマーが付属しませんが、それ以外の部分のパーツは付属するので部分的にノーマル版として組めそうです。
専用のマーキングシールが付属。ラインデカールや連邦マーク、形式番号などが収録されています。
■各部形状
形状の異なる部分のみ、HGジム・ガードカスタム(ノーマル版)と比較しながら各部を見ていきます。
■頭部
頭部はノーマル版と同じ。ジムのデザインを踏襲しつつ、オリジン版特有のヒトクセあるデザインで造形されています。どことなく仕事人のような雰囲気も。クリアーグリーンパーツのゴーグルは内部にモールドが造形されていてリアル。
メット部は前後の組み合わせで上部から側面にかけて合わせ目ができます。とさか前後のセンサーは赤いシールでの色分け。青いバイザー(複合センサー)は左右の組み合わせですが、後頭部の合わせ目は段落ちモールド化されていました。
バイザー(複合センサー)は上下に可動。ゴーグルを覆うようなスタイルが再現可能です。
■胴体部
胴体部をノーマル版と並べて比較。肩にバルカン砲が新造され、胴体部中央、胸部エアインテーク周り、腹部などが形状、成型色共に変化しています。わかりにくいかもですが、腰部フロントアーマー中央の装甲も肉厚なモールドが造形されています。
サイドアーマーも新造され、E-2ビーム・スプレーガンがマウントできるようになっています。リアアーマーの形状はノーマル版と変わらず。
腰アーマー裏にモールドは造形されておらずシンプルな造り。股間部にはスライドギミックがあり、スライドさせることで脚部の可動域が広がります。
■腕部
腕部をノーマル版と比較して。大きく変化している箇所はありませんが、肩側面のスラスターが少し大きくなり、ハンドパーツが白成型色のものに変更されています。ハンドパーツの形状自体はノーマル版と同じ。
上腕は左右の組み合わせ、前腕は前後の組み合わせですが、共に合わせ目は段落ちモールド化されています。
ビームダガー用のビーム刃とグリップパーツが付属し、前腕のパーツと組み換えることでビームダガーとして使用することができます。
ショルダーアーマーは前後の組み合わせですが、合わせ目は端でモールド化。少し大型化したスラスターは上下に可動し、表情を変化させることができます。内部は黄色く塗り分けが必要。
■脚部
脚部。大部分はノーマル版と同じですが、大腿部後部が少し肉厚な装甲に変化しています。膝の青い装甲やダクト内外はシールでの色分けです。
大腿部は前後、膝から下前面と左右の組み合わせですが、共に合わせ目はモールド化されています。適度にモールドも入っていてメカニカル。
ソール部をノーマル版と比較して。形状自体は同じですが、E-2装備は後部の装甲が白いシールで色分けされています。
足裏はモールド入りのパーツで蓋がされているため、肉抜き穴などはありません。細かく塗り分けると映えそうですね。
■バックパック
バックパックをノーマル版と比較して。E-2装備では全く異なる形状のものが新造されています。下部の角型スラスターは縁を黄色に塗り分ける必要があります。スラスターなどは特に可動ギミックはありません。
バックパックはオリジン版ジム共通の2ダボ接続。なのでノーマル版のバックパックと交換することができますが、肩バルカンとの連結部分がそのまま露出するため、見栄えは悪くなります。
■他キットとの比較
ノーマル版と並べて全身を比較。ブルーが少し淡めになり、ホワイト成形色パーツも少し青みが加えられています。カラーリングや部分的な形状、配色が違うので少し印象が違って見えますね。
武装した状態で強化型のORIGIN版ジム各種(HGジム・スナイパーカスタム ミサイルランチャー装備)(HGジム・ガードカスタム(フェロウ・ブースター装備)と並べて。後にHGジム・キャノン(ロケット・バズーカ装備)もキット化されたので、組み合わせてア・バオア・クー攻防戦の激戦を表現しても良いですね。
■各部可動域
可動域についてはノーマル版とほぼ同じなので、以下のリンクからノーマル版のレビューをご参考くださいm(_ _)m
■武装類
E-2ビーム・スプレーガン。スナイパーカスタム用系機体用に開発されたビーム・スプレーガンの改良型になります。近未来的なデザインで造形。ダークグレー成形色での再現となっています。
モナカ割の簡易的な作りですが、上下などにできる合わせ目は段落ちモールド化されているようです。
ビーム・スプレーガン。ノーマル版に付属しているものと同じです。MSDに登場する機体が装備する定番武装の一つ。こちらもダークグレー成形色のみでの再現となっています。
簡単なモナカ割で上下に合わせ目ができます。シンプルなデザインですが、メカニカルなモールドが入っていて格好良いですね。
ガーディアン・シールドをノーマル版のものと並べて比較。形状に違いはないようです。ガーディアン・シールドは専用の大型シールド。4種類の材質を5層に重ね合わせた複合装甲で構成されており、耐ビームコーティングによって破格な防御力を誇っているとのこと。
ただしキットの造りはシンプルで、裏面は少しフレーム枠がデザインされただけの簡易的なものになります。
裏面のグリップは上下に可動します。
■ポージング
一通り武装して。E-2ビーム・スプレーガンは左右にダボがあるので、どちらのサイドアーマーにもマウント可能です。
手甲パーツが相変わらずバラけやすいのでシールド保持には注意が必要ですが、平手が新規で付属したことで、シールドを支えるようなポーズがとれるようになったのはいいですね。
細身で干渉が少ないのと、関節可動域が広いので立膝もラクに再現することができます。平手が付属するので、ビーム・スプレーガンに手を添えるような自然なポーズも再現可能。柔らかい表情をつけることができます。
サイドアーマーにマウントしているE-2ビーム・スプレーガンはポロリしやすいので注意です。付け根が回転するなど、干渉が避けられる構造になっていると良かったですね。
足首が深くまで曲がるので、自立時の接地性が高く、自立してのポーズも再現しやすいです。
E-2ビーム・スプレーガンもシンプルな武装なので、簡単に保持や取り回しが可能です。両手用の武器持ち手が付属したことで、2丁の両手持ちも再現できるようになったのがいいですね。
ガーディアンシールドは重量があるので、片手持ちだとやや厳しめ。手甲パーツがバラけやすいこともあるので、うまくバラけないように保持する必要がありそうです。
ビームダガーも軽装なのでサクッと保持が可能です。ただ、刃、柄、グリップの3個パーツの組み合わせなので、ヘタれてくるとバラけやすくなってくるかも。グリップもハンドパーツからたまにスルッと抜けたりするので注意です。
他のORIGIN版ジム各種と合わせて、ア・バオア・クー攻防戦っぽく演出。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。ジム・ガードカスタムはORIGINのジム系フォーマットなので、可動や作りなどは変わらずよく出来ています。ですがそれだけでなく、成型色に少し変化を加えて各部が新造されたことで、全体的な印象が違って見えるようになりました。
欠点的には、ノーマル版と変わらず手甲パーツが分解しやすいのと、サイドアーマーに取り付けたE-2ビーム・スプレーガンが干渉によってポロリしやすいので、ポージング時にちょっとしたストレスとなりそうです。ガシガシ動かしたい場合はどうしても補強が必要となってきそうです。
E-2ビーム・スプレーガンやバックパックといった新造箇所に加え、左右の平手や武器持ち手が付属していることで、2丁持ちやシールドを手で支えるポーズなど、ノーマル版ジム・ガードカスタムの物足りなさを補うように、ポージングの幅が出て楽しめるキットになったのがいいですね。
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1件のコメントがあります。
匿名
on 2020年4月17日 at 15:12 -
関節パーツの余剰は上手く使えば初期HGのジム系の改造にも使えそう