今回は、2010年6月に発売されたHG 1/144 GN-001/hs-A01D ガンダムアヴァランチエクシアダッシュのレビューをご紹介します!
HGガンダムアヴァランチエクシアダッシュは、『機動戦士ガンダム00V戦記』に登場するMS『ガンダムアヴァランチエクシアダッシュ』の1/144スケールモデルキットです。新設定の大気圏外用装備を新規造形で再現。展開式の肩部アヴァランチユニットや脚部ダッシュユニットといった武装が再現されたキットになっています。選択式で「GN-001/hs-A01 ガンダム アヴァランチエクシア」も組み立て可能。価格は2,200円(税込み)です。
高機動用追加ユニット「アヴァランチユニット」と「ダッシュユニット」を追加装備したガンダムエクシア『ガンダムアヴァランチエクシアダッシュ』がHGでキット化。2007年10月に発売されたHG ガンダムエクシア(以下、エクシア)をベースに、アヴァランチユニットとダッシュユニットが新規造形で再現されています。
成型色はガンダムエクシアと同じ、ブルー、ホワイト、イエロー、レッドを各部に配色したガンダムカラー。ですが各ユニットが細かく色分けされているため、全体的にカラフルなカラーリングに仕上がっています。関節や内部パーツにはグレー成型色パーツが使用されています。
シールはエクシア本体のGNドライヴや各部GNケーブル、ラインモールドに加え、アヴァランチユニットとダッシュユニットのイエロー部分を補います。量としてはまずまず多め。一部ダクトなどをグレーに塗り分ける必要がありますが、素組みでも十分な色分けが再現されています。
組立時にガンダムアヴァランチエクシアとガンダムアヴァランチエクシアダッシュを選択するようになっていますが、今回はガンダムアヴァランチエクシアダッシュとして組んでいます。組んだ後でも組み換えは可能。
ポリキャップはPC-123プラスを全身各部に使用し、関節強度はまずまず高め。重装備仕様ですが、後部に配置するダッシュユニットが支えになるため、自立は安定します。関節や内部パーツの一部にはABSが使用されています。KPSは不使用。
GNソード、GNロングブレイド、GNショートブレイド、GNビームサーベル、武器マウントパーツ、平手(左)、ダッシュユニット用展開型クローパーツ✕2、専用台座が付属。
ガンダムアヴァランチエクシア用の組み換えパーツが付属します。
HGガンダムエクシア用の余剰パーツが付属します。肩のGNケーブルパーツ(ゴム素材)が付属しませんが、それ以外の部分は付属するのでほぼ完全な形でガンダムエクシアを組むことができます。
頭部はガンダムエクシアと同じ。近未来的なデザインで各部がシャープに造形されています。メット部は左右の組み合わせで頭頂部や後頭部に合わせ目ができます。
とさか前後のセンサーやGNコンデンサーはダークグリーンのシールを貼り、GNコンデンサーはシールの上からドーム状のクリアパーツを被せての再現。
胸部、腹部をエクシアと並べて。形状は殆ど同じですが、エアインテークは厚みのあるものが新造されています。エクシアと同じく、左右の装甲は適度に可動。
首はプラ素材パーツで塗装しやすいかと。肩のクラビカルアンテナは可動式。脇腹のGNケーブルはシールでの再現です。
腰部をエクシアと並べて。フロント、リアアーマー共にアヴァランチ用に幅のある装甲が新造。リアアーマーのサーベルホルダーはオミットされています。
フロント、リアアーマー共に一部がシールによる色分けとなっています。腰アーマー裏は肉抜きのような構造で簡易的。
股間部はボールジョイント接続でフレキシブルに可動。脚部や上半身などが柔軟に可動します。リアアーマーは幅広く展開可能。
腕部をエクシアと並べて。肩と前腕にアヴァランチユニットを装備したことで肉厚な容姿に変化。カラフルな配色でヒロイックさが強くなっています。二の腕のGNケーブルはオミット。
腕部の基部形状はエクシアと同じ。二の腕は前後の組み合わせで側面に合わせ目ができます。GNケーブルの接続穴はそのまま残された状態。肘から分離するので、二の腕の合わせ目消しはしやすいかと。前腕は合わせ目が出来ないパーツ構成。ラインモールドはグレーのシールでの色分けです。
前腕にはアヴァランチユニットのアーマーを装備。左右の組み合わせで上部に合わせ目ができます。側面の黄色はシールでの色分け。ユニットの装甲ダクト口はグレーに塗り分けが必要。
肩には肉厚なアヴァランチユニットを装備。細かいパーツ構成ですが合わせ目は段差などでモールド化。各部の黄色い装甲部分はシールでの色分けです。
後部の小型GNバーニアは黄色に塗り分けが必要。バーニア下の装甲は黄色いシールでの色分けです。上部にサーベルホルダーが造形されていますが、サーベル柄がポロリしやすいので注意です。
白い装甲部分や外側のアーマーも展開可能。
外側のアーマーは青い装甲が可動し、内部からGNバーニアが露出。アーマー基部はポリキャップ接続でロールなどフレキシブルに可動します。
脚部をエクシアと並べて。こちらも基部形状は同じですが、膝周りにダッシュユニットを装備したことで肉厚になっています。大腿部のGNケーブルやスネ左右のラインモールド、ダッシュユニットの黄色い部分などはシールでの色分け。
後部のダッシュユニットは高機動モード、高速移動モード用に展開可能。
膝裏にはGNバーニアを装備。上下に可動します。
大腿部は左右の組み合わせですが、前後の合わせ目は端などでモールド化。膝から下は左右の組み合わせで後部に合わせ目ができます。
スネのアーマーも肩のアーマーと同じく、青い装甲を可動させることで内部のGNバーニアが露出。
ダッシュユニットの後部装甲は長さのあるユニットになっています。合わせ目が出来ないパーツ構成。
内側にはフットレストが造形され、高速移動モード時などにソールを乗せる事が可能。
フットレストはポリキャップ接続で展開可能。こちらも青い装甲が可動し、内部からGNバーニアが露出します。
ダッシュユニット先端は展開状態のクローパーツと組み換え可能。クローは固定式で上下へのスイングなどはありません。
ですがクローの先端には他キットから配色したビーム・サーベル刃がマウント可能。HGのビームサーベルは固定できず、MGなどに付属しているSB1などでないとマウントできないようでした。
ソール部はエクシアと同じ。つま先裏に肉抜き穴があります。
背部をエクシアと並べて。こちらも基部はエクシアと同じでGNドライヴも造形されていますが、左右にはウェポンアームを装備。
ウェポンアームはモナカ割で合わせ目ができます。特にアームの展開ギミックはなし。上部にはサーベルホルダーが造形されています。
基部がダボ接続で上下にスイングします。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。特別大きくはなく、陸ジムと同サイズ程度。ガンダムアヴァランチエクシアダッシュの全高は18.3mです。
ベースキットのHGガンダムエクシアと並べて。基部形状は同じですが、肩と前腕にアヴァランチユニット、脚部にダッシュユニットを装備したことで肉厚に。
上半身の可動はエクシアと大きく変わらず。肘を曲げる角度が若干制限されますが、腕や首を上げる角度などは同じようです。
腰は干渉なく360度回転可能。膝も同じ構造なので深くまで曲げられますが、ダッシュユニットが干渉するので90度程度に制限されます。
左右への開脚幅はハの字程度と同じ。意外にも可動域が異なるのは膝くらいで、全体的な可動域はエクシアと殆ど変わりません。(内股、がに股は干渉して制限されます。)なので後はアヴァランチユニットやダッシュユニットが干渉し、ポージングが制限されるかどうかですね。
アクションベースやスタンドへは、股間部のカバーパーツを外し、3.0mm軸を差し込んでのディスプレイとなります。
GNソードはエクシアに付属しているものと同じ。右腕部に装備される折り畳み式の大型実体剣になります。折りたたむことでライフルモードに、実体剣を展開することでソードモードに変形可能。小型シールドの一部はグレーに塗り分けが必要です。
側面の小型シールド、実体剣の基部、グリップは可動式。前腕へのジョイント部分も可動します。
ライフル部分は左右の組み合わせで合わせ目ができます。
GNソードは背部のウェポンアームにマウント可能。
GNロングブレイド、GNショートブレイド。大小2振りの実体剣になります。刃をGN粒子で包み込むことにより、脅威的な切断能力を発揮するとのこと。刀身はシャープに造形されています。
2個パーツ構成で色分けが不十分なので、基部をグレーに塗り分ける必要があります。
付属のマウントパーツを使用することで、GNロングブレイドとGNショートブレイドも背部のウェポンアームにマウント可能。マウントパーツは上下の向きに注意します。
専用台座は白成型色のみでの再現。
台座の基部にはダッシュユニットの使用していないアームパーツを組付け可能。紛失を防ぐことができます。台座裏には股間部のカバーパーツも組付け可能。
支柱は2箇所の接続ダボがあるので、キットの角度を変えてディスプレイさせることができます。
背部に武器をマウントした状態で。
背部にマウントした武装がシャープで際立っていますし、厚みのある装甲もバランスよく造形されていてかっこいいですね。
GNソードはエクシアと同じものなので、グリップを握らせ、前腕にマウントして保持させます。グリップが可動し、前腕にも固定できるので保持自体はラク。
ですが前腕のマウントが外れやすいのと、各部の固定強度もあまり高くないのでふらつきやすいですし、形状が変化しやすいです。ある程度補強しておいたほうが安定して持たせることができるかと。
各部装甲が肉厚なので、簡単なポーズでも十分な迫力や重量感があります。ダッシュユニットを展開していない状態だと干渉して膝が曲がらないので、ポージング時の表情がやや制限されますね。
平手が付属するので、GNソードのライフルモードで手を添えるポーズや構えるポーズなどにちょっとした表情を加えることができます。
ダッシュユニットを展開するとより迫力のある容姿に変化。アヴァランチエクシアダッシュの真骨頂で、ダイナミックなポージングを楽しむことができます。展開すると膝裏の干渉がなくなるので、膝を深くまで曲げられるようになります。
ダッシュユニット展開による重量で股間部が閉じやすいので注意です。もっと股を広げた状態でポーズを取りたい場合は股間部を予め補強しておいたほうが良いかと。
GNロングブレイドとショートブレイドは軽装で簡易的な武装なので取り回しやすいです。ただしグリップとハンドパーツとの間に隙間があり、スルッと抜けやすいので注意が必要。
GNビームサーベルは白成型色のみなので、ビーム刃をピンクに塗り分ける必要があります。GNビームサーベルもグリップとハンドパーツに少し隙間がありますが、柄が長めなのでGNロングブレイドやGNショートブレイドほど抜けたりすることはないようでした。
ダッシュユニットを組み替えてアヴァランチエクシアに。
ガンダムエクシアが高機動用追加装備「アヴァランチユニット」を装着した姿になります。「アヴァランチ」は英語で「雪崩」という意味で、一瞬で通り過ぎ、通過した場所にいる全ての物を飲み込んでしまうことから名付けられたとのこと。
脚部基部はガンダムエクシアですが、膝左右の青い装甲が新造され、後部にはGNバーニアを装備しています。ダッシュユニットがない分、アヴァランチエクシアダッシュに比べて軽装。
こちらのほうが脚部にユニットがない分迫力には欠けますが、取り扱いやすさはありますね。
干渉がないぶん脚部が自由に配置できるので、GNブレイドを投げつけたり、GNソードで切り裂くようなポーズもこちらのほうが軽快感が出て様になります。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。アヴァランチユニットとダッシュユニットを装備していることで、エクシアよりも華のあるカラーリングになっていますし、造形的にも肉厚で迫力がありますね。干渉で可動が制限されても、各部アーマーの展開でGNバーニアが露出したり、基部が可動したりすることで十分に表情が付きます。
気になる点は、背部の武器固定強度があまり高くないのと、GNソードの組み合わせ強度が弱いので武器がふらつきやすいです。外れることはないですが、位置が変わりやすいので注意です。それと、エクシアと同様、キットを取り扱う際に脚甲を握ると干渉して外れやすいです。ついつい抑えてしまうので、キットを弄る際には注意が必要です。肩のサーベル柄もポロリしやすいので注意。
多少欠点はありますが、それを補えるくらいのメカニカルさがありますし、造形的バランスもよく、かっこよく見えます。ダッシュユニットの展開やクローなどもダイナミックに演出できるなど、このキットにしかない魅力的な装備が存分に味わえるキットになっているのがいいですね。
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キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一部パーツは2度切りしています。)切れ味はもちろん優秀。薄刃ですが強度が高く、長持ちするのでおすすめです。⇒ヌルっと切れる片刃ニッパーのレビューはこちら