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SDEX サザビー レビュー

今回は、2020年12月に発売されたSDガンダム EXスタンダード MSN-04 サザビーのレビューをご紹介します!

SDEX サザビーは、『新機動戦記ガンダム 逆襲のシャア』に登場するMS『MSN-04 サザビー』のSDキットです。サザビーの重厚な機体形状をSDで再現。装備を組み合わせることでプラモデルオリジナルの武器が再現可能なキットになっています。ビーム・ショット・ライフルやビーム・トマホーク、シールドといった武装類が付属。価格は660円(税込み)です。

AE社が開発した新生ネオ・ジオン軍試作型MSで、劇中ではフィフス・ルナ落下作戦やアクシズ落下作戦において活躍。アムロ・レイのリガズィ、νガンダムと交戦したシャア・アズナブル専用機『MSN-04 サザビー』がSDEXでキット化。シャア専用機特有の赤いカラーリングやゴツゴツとした機体形状が新規造形で再現されています。

成型色は大部分がレッドで、頭部モノアイや前腕、バックパック、ビーム・ショット・ライフルにブラックを配色。その他、ビーム・トマホークはイエロー成型色での再現となっています。レッド成型色パーツには少しツヤ感があり、上品さを感じさせる仕上がりになっています。

ホイルシールは頭部モノアイやセンサー、襟、腹部動力パイプやメガ粒子砲、シャア・アズナブルのパーソナルマーク、シールドなどを補いますが、ガンダムタイプのSDEXキットに比べるとやや少なめ。貼り付ける時間も少なく、サクッと仕上げることができます。

ABSやKPSは不使用。ほとんどのパーツはPS素材で構成されています。他のSDEXキットと同様、組み立てにニッパーは不要。パーツはランナーから手で切り離すことができます。

ポリキャップはPC-303-Cを関節各部に使用し、すべて使い切ります。関節強度はまずまず高め。背部に黒いバックパックを装備していますが、軽量で特に負荷はかからず、脚底も広めでしっかりと接地できるため、自立は安定します。

ビーム・ショット・ライフル、ビーム・トマホーク、シールドが付属。

シールを貼らない状態で。元々全身が赤い機体なので、シールを貼らなくてもそんなに不自然な感じはないですね。

頭部。サザビー特有のモノアイや無駄のないシャープなフェイス装甲、裾が広がったメット部が特徴的に造形。メット部は左右の組み合わせで額からとさか、後頭部にかけて合わせ目ができます。合わせ目を消す場合はモノアイパーツの後ハメが必要。モノアイと額センサーはグリーンのシールで色分けします。

モノアイにはモールドが造形されているので、塗り分ける際の目安になります。特に左右への可動ギミックはありません。

胴体部。胸部はエッジの効いた装甲、腰部は丸みのある装甲で幅があり、全体的に重厚な雰囲気です。腹部メガ粒子砲や動力パイプは黄色いシールでの色分け。曲状部分にキレイに貼れるように多数の切り込みが入っているので、破かないように注意しながら貼り付けます。フロントアーマーにはシャア・アズナブルのエンブレムシールも貼り付けるようになっています。

リアアーマーもダクトやスラスター類が細かくモールド化。それぞれダークグレーやイエローで塗り分ける必要があります。

背部には3基の3.0mmジョイント穴があるので、HGBCなどのオプションパーツと組み合わせるなど、自由にカスタマイズすることができます。(画像ではHGBCガンプラバトルアームアームズと組み合わせています。)

他のSDEXシリーズと同様、首はボールジョイント型ポリキャップでフレキシブルに可動。肩も同様、ボールジョイント型のポリキャップで前方に展開可能。腰アーマー裏は表面の形状に沿った形ですが、サイドアーマーには3基のバーニアが造形。細かい部分にも多少の配慮があるのは良いですね。フロントアーマーはボールジョイント接続でロールなどフレキシブルに可動。

腕部。ショルダーアーマー、前腕共に曲状で厚みのある装甲。SDながらもサザビーらしい機体形状がうまく再現されています。

上腕の内側とハンドパーツ裏は肉抜き穴。前腕装甲の一部は黒いパーツに赤いメタリック調のシールを貼っての色分けです。

SDEXフォーマットなので、肘はPSパーツとポリキャップパーツを交えた可動ギミックがあります。この動きがあるとないではポージングがかなり変わってくるので、SDEXはそういった配慮があるのが良いですね。

ショルダーアーマーは前後の2枚パーツ構成で肉抜き穴はありません。隙間部分までパーツで包まれているのは少し気になりますが、説明書の塗装見本では隙間は黒く塗り分けるようになっています。前面の角型ダクトはシールでの色分け。

脚部もサザビー特有の幅広なスカートアーマーで造形。膝のモールドは黒いシールで色分けします。他のSDEXは後部がガッツリ肉抜き穴ですが、サザビーは左右の組み合わせで肉抜き穴が全くないのは良いですね。中央前後に合わせ目ができます。膝左右のマルイチモールドはグレーに塗り分けが必要。

ソールは簡単な1個パーツ構成。ですが起伏があり、サザビー特有の形状が忠実に再現されています。

足裏は全体が肉抜き穴でモールドもほぼありません。脚部スカートアーマーの内側には1基のバーニアモールドが造形。作りが細かいです。

つま先は足首のボールジョイント型ポリキャップで幅広く展開させることができます。

背部にはファンネルコンテナやプロペラントタンクを持つバックパックを装備。簡単な2個パーツ構成でファンネルコンテナ下部やプロペラントタンクの内側に肉抜き穴があります。どちらもフラットな部分なので、肉抜き穴を埋めるのはラクそう。中央の2基バーニアは黄色く塗り分ける必要があります。

ファンネルコンテナのファンネルも先端のみではありますが、ファンネル型のモールドが造形されています。フェンネルのモールドは赤く塗り分けが必要。コンテナの開閉ギミックはありません。

HG陸戦型ジムと並べてサイズを比較。1/144サイズキットの2/3程度の大きさです。

SDEXνガンダムと並べて。本来はサザビーのほうがやや大きめですが、このSDEXではほぼ同じ大きさ。ライバル機としてこの2体はぜひ揃えておきたいところです。

HGUCサザビーと並べて。大きさに2倍以上の差がありますね。成型色もSDのほうが少しツヤ感が強め。

頭部は首を少し引き伸ばせますが、少し上下する程度。ただしバックパックを外すことで干渉がなくなり、更に広く上下できるようになります。左右へは干渉なくスムーズにスイング可能。

頭部とショルダーアーマーが干渉しますが、腕は一応水平にまで上げることができます。肘は90度ほど曲げることが可能。

肩はボールジョイントによって適度に前後します。前方へはポリキャップの展開によってより幅広くスイングさせることが可能。

腰のボールジョイント部分を引き伸ばすことで、上半身を少し前後させることができます。

腰は干渉なく360度回転可能。アクションベースやスタンドへは、通常通り股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイです。

前後開脚は腰アーマーが干渉しやすく、少し前後させる程度。

足首はボールジョイントによってつま先を広く伸ばすことができます。左右への可動は、内側はやや広めに可動しますが、外側はスラスターが干渉するので制限されます。

内股、ガニ股共に広く可動します。

可動域の総括的には、他のSDEXと大きくは変わりませんが、ショルダーアーマーや脚部など、多少厚みがあるぶん干渉で動きが制限されそうではありますね。ですがそのぶん重厚さがあるので、そんなに動かさなくても表情は付くのかなと思います。

ビーム・ショット・ライフル。銃口を上下に二門あり、それぞれ収束・拡散の二種類のビームを発射出来る複合兵装になります。シルエットやモールドは設定に準拠ですが、薄っぺらいのはちょっと勿体ない感じはしますね。

ビーム・トマホーク。近接白兵戦用ビーム兵装です。設定では片刃のビーム・アックスとしても使えますが、このSDEXは大型ビームサーベルでの再現となっています。簡単な1個パーツ構成で付け根は赤と黒のシールでの色分け。柄には肉抜き穴がありますが赤いシールで隠れます。グリップは赤く塗り分けが必要。

シールド。大型の実体盾になります。簡単な1個パーツ構成で、裏面にはジョイントやカスタマイズ用の3.0mm穴が造形。先端のミサイルのモールドはグレーに塗り分けが必要です。表面はネオ・ジオンエンブレムが入ったシールで色分けします。

一通り武装して。

ビーム・ショット・ライフルはハンドパーツに差し込むだけで保持が可能です。軽装で取り回しがラク。後部が前腕と干渉して擦れるため、シールが剥がれる場合があるので注意です。

シールドは前腕のダボに差し込んで固定します。前腕のダボ、シールドのダボ穴共に少し長めに造形されているため、ショルダーアーマーと干渉しないようになっているのが良いですね。

ビーム・トマホークもハンドパーツに差し込むだけで保持が可能。ただしハンドパーツに奥まで差し込むと、画像のように平らな面が手前になってしまいます。

なので少し引き上げてから細い面を手前に向けることで、切っている感じを表現することができます。

説明書に記載はない(オリジナル武器Bとしては記載されています)ですが、シールドの先端にビーム・トマホークを組み付けることも可能でした。

バックパック、シールド、ビーム・ショット・ライフルを組み合わせることでオリジナル武器Aが再現可能。

モビルワーカーや自走マシンのような、サザビーから独立したユニットとして楽しむことができます。

画像では表現していませんが、シールドとビーム・ショット・ライフルで構成された砲塔部分は左右にロールさせることができます。ファンネルコンテナ裏面に3.0mm穴があるので、浮かせてディスプレイさせることも可能でした。

武装類(シールド、ビーム・ショット・ライフル、ビーム・トマホーク)すべてを組み合わせることで、オリジナル武器Bが再現可能。

オリジナル武器Bはショルダーアーマーとシールドがやや干渉し易いので、うまく避けながら保持させます。うまく持たせれば射撃ポーズも問題なく再現可能。

ビーム・トマホークを装備しているので、ビーム・ジュッテのような武装としても使用することができます。3つの武装を組み合わせているためそれなりの重量がありますが、腕が負けるようなことはなかったです。

ちなみにグリップ周りにあまり余裕(隙間)がないため、ハンドパーツがゴツいHGUCサザビーに保持させるのは難しいようでした。

一応HGUCなどの1/144サイズキットにも保持させることはできますが、グリップとハンドパーツとの間に隙間があり、クルッと反転しやすかったです。保持させる場合はなにか詰め物などをしたほうが良さそうですね。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。サザビー特有の重厚感ある機体形状がSDでもうまく再現されていて良いですね。他のSDEXとは少しだけ構造が違っているため、ショルダーアーマーや脚部後部に肉抜き穴が出来ない構造なのもグッド。シールによる色分け箇所も少ないですし、サイドアーマーや脚部スカートアーマーの内側にバーニアが造形されているのも見栄えがする要因の一つとなっています。

気になる点は、ビーム・ショット・ライフルが薄っぺらいので、もう少しでいいので太さがあるともっと実体感が出て良かったかと。それとファンネルの脱着ギミックはないですが、個別に1基でも、展開状態のファンネルが付属していると良かったですね。

ただファンネルがなくても、3種の武装類でも十分にポージングの幅が出ますし、オリジナル武装も個性的。自走マシンやビーム・ジュッテのような複合武装など、意外性のある武装で遊びがいがあります。SDEX νガンダムと組み合わせれば劇中シーンもSDの世界観で楽しめるなど、安価ながらもコストパフォーマンスに優れたキットなのが良いですね。

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