今回は、MG 1/100 MSZ-006P2/3C ゼータガンダム3号機P2型 レッド・ゼータのレビューをご紹介します！
MG ゼータガンダム3号機P2型 レッド・ゼータは、OVA『GUNDAM EVOLVE../9』より、NT専用MS「ゼータガンダム3号機P2型 レッド・ゼータ」の/100スケールモデルキットです。機体各部に設置された外部情報収集センサー「サイコ・ニュートライザー」やレッドゼータ特有の機体形状を新規造形パーツを用いて再現。専用の武器が付属する他、ウェイブライダーへの変形が可能なキットになっています。価格は7,150円（税込み）。プレミアムバンダイ限定の商品です。
Ζガンダム3号機C型をベースに開発されたサイコミュシステム搭載型MSで、劇中ではホワイト・ゼータ、グレイ・ゼータとともに出撃。衛星軌道上に出現したゲミヌスとの戦闘を繰り広げた機体「MSZ-006-P2/3C レッド・ゼータ」がMGでキット化。
2005年12月に発売されたMG ゼータガンダム Ver.2.0をベースに、トゲ感のある特徴的な外装と一部の内部パーツ、ビームピストル、シールドが新規造形で再現されています。
成型色はレッドを基調に、全身各部にブラックを配色。その他、腹部や大腿部、内部・関節などにグレー成形色での再現となっています。ホイルシールが付属し、頭部ツインアイや各部のセンサー類を簡単に補います。細部は塗装による塗り分けが必要。
グレー成型色の内部・関節パーツにはABSが使用されています。なので塗装やスミ入れをする際は破損やひび割れなどに少し注意が必要です。
ポリキャップはランナーの続き番号である「Kランナー」を全身各部に使用します。関節強度はまずまず高め。背部に大型のウイングを装備しているため、後方に少し負荷がかかるのと、脚甲がつっかえるため、やや後方に傾きやすいです。ですがかかとにストッパーがあるので自立を安定させることができます。
シールド、ハイパー・メガ・ランチャー、ビーム・ライフル、ビーム・サーベル刃✕2、ビーム・ピストル、整備クルーフィギュアが付属。
MGゼータガンダムVer.2.0用の余剰パーツが多数付属します。特にAやCランナーは一部のパーツのみ使用するため、ほとんどが余剰となっています。BランナーなどがないのでMGゼータガンダムVer.2.0として組むことはできませんが、部分的に組み換えることでゼータガンダム風にすることはできそうです。
全身のスプリッター迷彩を色分けするマーキングシールが付属。ユウリ・アジッサのパーソナルマークも収録されています。
専用の水転写デカールも付属。こちらにもユウリ・アジッサのパーソナルマークが収録されています。
頭部。ゼータガンダムとは一味違ったトゲ感のあるデザインで造形されています。アンテナ中央やとさか周りは特に個性的。マスクはZガンダムからの流用ですが、外装やアンテナなど各部が新規造形パーツでの再現となっています。
とさか側面の装甲や左右のダクトなどもグレーのパーツで細かく色分けされています。ツインアイやセンサーはクリアーグリーンパーツにシールを貼っての色分け。
背部の装甲裏にはメカニカルなモールドがデザインされています。アンテナは変形用に折りたたみが可能。
胸部も刺感のある形状が再現されています。部分的に露出するスリット板やエアインテークなど、特徴的な形状が新規パーツでメカニカルに造形されています。中央のコックピットハッチは開閉が可能。
内部にはパイロットを含めたコックピットシートが造形されています。腹部はゼータガンダムらしく、変形時に開閉が可能な構造が再現されています。肩左右の装甲はダクトモールドが造形され、表面にグレーのシールを貼るようになっています。
腰部もフロントアーマーやリアアーマーのスリット板や棘感のある装甲が造形。サイドアーマーも縦に長いシャープなものが造形されています。
サイドアーマーは中央の装甲が開閉可能で、内部にはサーベル柄が内蔵されています。先端部の縦長センサーはシールでの色分けです。
フロントアーマーの装甲は4箇所それぞれが独立展開します。
サイドアーマーも付け根のアームによってフレキシブルに可動します。脚部を外すとアームも抜けてしまうので注意。腰アーマー裏はリアアーマーのみ裏打ちパーツが造形。フロントとサイド裏は簡易的な造りです。
股間部は変形用に幅広く展開可能。フロントアーマーの装甲を展開することでロックが外れ、股間部が左右に展開するようになっています。ABSなのでパーツに強度がありますが、細身なので変形させる場合は破損させないように注意が必要です。
リアアーマーも後方に広く展開させることができます。
腕部。こちらも細身ながら、新規造形の外装パーツを用いて特徴的な形状が再現されています。
腕部は各部に簡単な内部フレームが造形。
上腕は色違いの2枚外装パーツを前後に組み合わせ、前腕は内部フレームに複数の外装を被せての再現。各部とも合わせ目はありません。ハンドパーツは親指と人差指、そして残り3指が可動するタイプです。
前腕の装甲にはグレネード・ランチャーが内蔵されています。前面のハッチを展開し、側面の装甲をスライドさせることでグレネード・ランチャーが露出。
ショルダーアーマーも形状はゼータのものと似ていますが、側面のフィンなどが新規パーツによって再現されています。
側面の装甲は変形用に収納可能。新造された3枚フィンや下部のアーマーも適度に可動し、表情を変化させることができます。
脚部。ゼータの面影を残しつつも、棘感のある特徴的な装甲が新規パーツを用いて再現されています。
脚部は大腿部やヒザから下の外装などにモールド入りの内部フレームが造形されています。
大腿部は前面の装甲、後部2枚装甲の3枚による組み合わせですが、側面にできる合わせ目はモールド化。膝から下は複数パーツの組み合わせで合わせ目はありません。外装下部の三角型センサーはシールでの色分けです。
後部の3枚フィンは適度に可動。表情を変化させることができます。
内外に造形されているスリット板やフィンの形状も独特。
ソール部も刺々しいデザインで造形されています。かかとはゼータガンダムにはないストッパーが新造。安定した自立が可能となっています。
足裏はモールド入り裏打ちパーツが造形。肉抜き穴などはありません。ですがかかとのストッパー（赤◯）には肉抜き穴があります。つま先、かかと共に変形用に折りたたみが可能。つま先は適度に反らすことができます。
背部バックパックにもシャープで特徴的なバインダーが新造されています。中央のスタビライザーも棘感のあるデザインで造形。
バインダーは大味な2枚パーツの組み合わせで各側面に合わせ目ができます。シンプルな造りなのでゼータガンダムのような展開ギミックはありません。側面の黒い縦長センサーはシールでの色分け。
裏面も簡単なモールドと、変形時に本体を格納するための溝が造形されているくらいです。
アームは複数パーツの組み合わせでフレキシブルに可動。ストッパーで固定される箇所が少ないため、バインダーが少しふらつく場合があるので注意です。
独特のデザインの中央スタビライザー。作り自体はシンプルです。変形用に上下に可動します。中央の黒い縦長センサーはシールでの色分け。
MGジム・コマンド（コロニー戦仕様）、MG強化型ダブルゼータガンダムVer.Kaと並べて。ダブルゼータほどではないですが、そこそこ大型のキットになります。
ベースのMGゼータガンダムVer.2.0、2.0をベースにキット化されたMGグレイゼータと並べて。頭部や大腿部などの造りやプロポーションはよく似ていますが、どちらも各部が個性的にデザインされています。
頭部は少し上下する程度。やや顎が干渉しますが、左右へは割とスムーズに可動します。
腕は水平程度まで上げることが可能。肘は2重関節で深くまで曲げることができます。
肩は変形用に後方に展開するという特殊な動きで、前方へは少しスイングさせることができます。
上半身は少し前後にスイング可能。左右へも適度に傾けることができます。
腰はアーマー類が干渉するため、わずかにひねる程度。アクションベースでディスプレイできるようにはなっていないため、付属のジョイントパーツを股間部2箇所に組み付けて固定し、付属のディスプレイスタンドでディスプレイさせるようになります。
フロントアーマー、リアアーマー共に広く可動するので、前後開脚はかなり広めに展開が可能です。
膝はくの字程度までの可動となります。変形機構を持っているため、膝の構造も特殊。
足首は前後左右ともわずかに可動する程度。
左右への開脚はまずまず広めに展開可能。
脚の付け根がロールするので、内股、ガニ股ともに水平以上に広く展開させることができます。
立膝はそれほどきれいな姿勢ではないですが、ある程度再現することは可能でした。
可動域の総括としては、各部とも不自由さがないくらいの可動域は持っていると思います。複雑な変形機構を持っている分、多少弱さも感じますが、ロック機構があるので思ったよりもガシガシ動かせるようでした。
レッド・ゼータ専用のシールド。新規造形での再現で、各部にフィン状のセンサーを持つ特徴的なデザインの武装になっています。WR形態では機首として使用。
強度・耐熱性が高く武器としても使用できるが、センサーが内蔵されているため、武器としての使用は推奨されないとのこと。
側面や裏面の三角モールドはグリーンのシールでの色分けです。前腕への接続アームは複数パーツの組み合わせでフレキシブルに可動。
ビーム・ピストル。レッドゼータ用のビーム射撃兵装になります。ビーム・ライフルに比べて火力と射程が劣っているが、取り回しと連射性に優れるとのこと。
組み合わせ自体はそれほど複雑ではなく、本体部分は簡単な左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。
後部のグリップは少し可動。フォアグリップは取り外す事でビーム・ナイフとして使用できるとのことですが、このキットにそういったギミックはないようでした。
銃口下部や側面の丸形センサーはシールでの色分けです。
ビーム・ライフル。長銃身のゼータガンダム専用ビームライフルです。MGゼータガンダムVer.2.0と全く同じものになります。
砲身、本体部分共に左右の組み合わせで、上下など部分的に合わせ目ができます。
砲身部分は伸縮が可能。
センサーやグリップ、後部のジョイント部もそれぞれ可動します。
センサーはクリアーグリーンパーツにシールを貼っての色分け。ビーム・ライフルは前腕にマウントが可能となっています。
ハイパー・メガ・ランチャー。別名メガ・ビーム・ランチャーで、ジェネレーター内臓のゼータガンダム最大の兵装にななります。こちらもMGゼータガンダムVer.2.0に付属のものと同じですが赤成形色での再現となっています。
レッドゼータの説明書では、ビーム・ライフルとハイパー・メガ・ランチャーは任意で持たせるようになっているため、レッドゼータのプレバンホームページにこれらの武装の記載はありません。
本体部分は大型パーツ2枚を左右で組み合わせる簡単な構造ですが、上下にできる合わせ目は各部とも段落ちモールド化されています。
下部の装甲を展開することで、内側のグリップが展開が可能。
左右の装甲も展開することで内側のグリップが展開可能となっています。
砲身は伸縮が可能。
上部のロングレンジセンサーも引き出しが可能です。一見簡素に見えますが各部の作りは割としっかりとしています。
レッドゼータと組み合わせてハイパー・メガ・ランチャーの長さを確認。これだけでも十分な長さですが、砲身を伸ばすことでさらにサイズアップします。
専用クルーフィギュア。MGゼータガンダムVer.2.0に付属しているものと同じです。腕と胴体の2個パーツ構成。ディスプレイ時のちょっとした演出ができる、なかなか面白いアイテムになっています。
超大型の専用台座が付属。こちらもMGゼータガンダムVer.2.0に付属しているものと同じです。
キットへのジョイント部分は4箇所のストッパーの位置を変えることで角度変更が可能です。
支柱は組み換えることで角度調整ができますし、底板内に完全に収納することもできます。
底板裏面。レッドゼータの説明書に記載はありませんが、裏面にはジョイントパーツが収納できるようになっています。
専用台座にはMS射出用のカタパルトが造形されています。カタパルトは2個パーツの簡単な作り。裏面にはポリキャップパーツが使用され、台座のレールを前後にスライドさせることができます。
カタパルトを台座後部に配置することでかかとの部分が下がった状態になり、
前面にスライドさせることでかかとが持ち上がり、射出状態が再現されます。ただ、レッドゼータはかかとにストッパーが造形されているため、カタパルトに乗せると干渉で傾きやすいです。なのでゼータガンダムなどに比べて射出状態の再現はやや難しめ。
ビーム・ライフルとシールドを装備して。
ビーム・ライフルは手のひらダボとグリップのダボ穴固定ですが、ダボが浅めなので固定はやや弱め。それほど難しい保持ではないですが、他の箇所に比べると外れやすいので少し注意が必要です。ちょっとしたストレスを感じることもありますね。
シールドは前腕にジョイントダボを差し込んでの固定で、保持強度は高めです。
ハイパー・メガ・ランチャーを装備して。ロングサイズの武装なので、画像のように収納状態で保持させるとなんともいえない格好良さがありますね。
収納状態だと特に固定したり握らせたりする箇所がないため、スルッと抜け落ちて落下しやすいので注意です。それと砲口にビームサーベル刃が差し込めないのはちょっともったいないかも。
射撃ポーズもかなりの迫力。
ビーム・ライフルの銃口にはビーム・サーベル刃がマウント可能。ポージングの幅が広がります。
ビーム・サーベルは柄がダボ固定なのでしっかりとした保持が可能。軽量なので取り回しもラクです。
ビームピストルも手のひらにダボ固定します。固定強度は弱いですが、軽装なので取り回しがラク。簡単に射撃ポーズを再現することができます。
ウェイブライダーへの変形を簡単に。頭部のアンテナを閉じて胴体部に格納し、胸部を上げて腹部をコンパクトに閉じておきます。
少し複雑ですが、フロントアーマーとリアアーマーを前後に展開させて股間部のロックを解除。脚の付け根パーツを後部に展開し、リアアーマーと背中の装甲と接続します。（赤◯部分）
フロントアーマーを内側に収納し、腕部を格納。肩の装甲も内側に収納しておきます。
背部の接続アームを細かく可動させてバインダーを前面に配置します。サイドアーマーも前方に向けて固定。
シールドとビームピストルを組み合わせ、バインダーの丸型ダボを露出させます。そしてシールドを胸部やフロントアーマー、バインダーの丸型ダボと接続し、がっしりと固定します。
スタビライザーを後方に展開し、脚部を伸ばして膝をS字に折り曲げます。つま先などを伸ばして形状を整えたらウェイブライダーへの変形完了です。
ウェイブライダー。MS形態と同様、ゼータガンダムのウェイブライダーに比べて各部に棘感のある独特のデザインになっています。バインダー形状はシンプル。
ウェイブライダーを色んな角度から。各部にロック機構があるので、形状が崩れることなくディスプレイできています。
背面からのビューも棘感があって個性的。台座へのディスプレイは、少し上斜めにディスプレイしないとキットが落下する場合があるので注意です。
ビーム・ライフルは取り付けられないようになっているみたいですね。
適当に数枚ほどどうぞ。
以上です。スプリッター迷彩がシールによる再現なのと、レッド成型色で若干おもちゃっぽかったりというのはありますが、刺々しいデザインには面白みがあり、ポージングしていても意外とかっこよく見えたりします。
ビームピストルが付属することで通常のゼータとは違った軽快な動きが表現できますし、逆にハイパー・メガ・ランチャーには重量感や相変わらずの存在感があり、レッドゼータで装備しても違和感がなく、迫力のある演出が可能です。
欠点としては、武器の保持強度が弱めなのでポージング時は少しストレスを感じるかも。それと専用台座でのディスプレイは自由度があまり高くないので、ポーズが制限されてしまうこともありそうです。
複雑な構造ですが意外と各部の強度があり、ポージングもそこそこ演出できました。変形機構によってウェイブライダー形態でも特徴的なデザインがが活きていますし、ひと味違ったゼータガンダムとして楽しめるのがいいですね。
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3 件のコメントがあります。
kai
on 2020年1月29日 at 13:52 -
ハイパー・メガ・ランチャーの上部の丸い棒は、ロングレンジセンサーであって、グリップではないです。
要するに本来は繊細な部品で、そんなところを掴んで保持なんてしちゃいけないのですが、公式ですら紹介画像で間違えて持たせてる事がある始末なので・・・。
nori
on 2020年1月29日 at 16:34 -
コメントありがとうございます！
ご指摘いただき感謝ですm(_ _)m
勉強になります；
MGのハイパー・メガ・ランチャーはビーム・サーベル刃が取り付けるようになっていないですけど、サーベル的な扱いをするときは保持が難しいですね；
記事と画像を修正しておきました。
匿名
on 2020年1月29日 at 23:25 -
MgマークIIver2.0のスタンドと繋げられるんですよね