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MG ジム・キャノン レビュー

今回は、MG 1/100 RGC-80 ジム・キャノンのレビューをご紹介します!

MG ジム・キャノンは、『機動戦士ガンダム MSV』より、MS『RGC-80 ジム・キャノン』の1/100スケールモデルキットです。ジム・キャノンの特徴的な形状とカラーリングを、MGならではの造形とパーツ分割で忠実に再現。肩部の大型キャノン砲を始め、胸部アーマーやバックパック、脚部アーマーといった特徴的な機体形状が再現されたキットになっています。価格は4,400円(税込み)。プレミアムバンダイ限定の商品です。

ガンキャノンの量産型という位置づけで開発された中距離支援機で、生産された全48機が多くの戦線に配備された機体『RGC-80 ジム・キャノン』がMGで登場。1/144ジムキャノンから32年、1/100サイズで待望の初立体化となっています。

2009年2月に発売されたMGジムVer.2.0をベースに、ジム・キャノン特有のカラーリングや後頭部、胸部アーマー、腰アーマー、脚部アーマー、背部バックパック、肩部240mmキャノンなどが新規造形で再現されています。※大元はMG RX-78-2 ガンダムVer.2.0。

成型色はホワイト、レッド、ダークグレーを基調に、胸部エアインテークにイエローを配色。その他、内部・関節パーツはグレー成型色での再現となっています。

ホイルシールは頭部のとさかセンサーと腰部のV字を補うくらいでわずか。塗装はほぼ必要がなく、素組みで十分な色分けが再現されています。

グレー成型色の内部・関節パーツにはABSが使用されています。KPSは不使用。原点回帰をコンセプトに、レトロな雰囲気を持った、シンプル且つ特徴的なフォルムでの立体化となっています。

ポリキャップはPC-202を肩や手首、足首、背部などに組み込みます。肘膝関節はABSパーツ構成で関節強度はまずまず高め。ヌルっと動きますが、強度はしっかりとしています。肩部240mmキャノンも軽量で負荷はかからず、自立は安定しています。

ハイパー・バズーカ、ビーム・スプレーガン、シールド、240mmキャノン用予備マガジン、ディスプレイ用ジョイントパーツ、パイロットフィギュアが付属。

MGジムVer.2.0用の余剰パーツが大量に付属。ビームサーベル刃以外のパーツが一通り付属するので、組み替えることでMGジムVer.2.0のカラバリキットとして組むことができます。

専用の水転写デカールが付属。地球連邦軍のパーソナルマークや形式番号などが収録されています。

内部フレームはジムVer.2.0と殆ど同じ。大部分がMG RX-78-2ガンダムVer.2.0の内部フレームからの流用で、頭部や腹部、膝装甲がジムVer.2.0で新造されています。一部のみジム・キャノン用に新造。

頭部内部フレーム。ジムVer.2.0と同じで、バイザー内部のメカモールドも細かく造形されています。口もとのダクトも印象的。ジムVer.2.0ではクリアグリーンだったとさかパーツはクリアブルーに変更されています。

胴体内部フレーム。大部分はMG RX-78-2ガンダムVer.2.0からの流用ですが、腹部のカセット式のコックピット(コクピットブロック)はジムVer.2.0で新造されたものになります。(フロントアーマーのフレームが左右逆ですがご了承を;)

腕部もMG RX-78-2ガンダムVer.2.0からの流用。メカニカルで見応えのあるフレームになっています。ショルダーアーマーにもフレームが造形。

脚部も同様、特徴的なフレームがリアルに再現されています。

足首にはシリンダーシャフトを交えた可動ギミックが再現されています。足首の角度を変えることでシャフトが伸縮。可動強度が高いので、始めはスムーズに動かすのが難しいかも。

肘、膝関節も曲げることでフレームパーツがスライドするというリアルな可動ギミックが再現されています。内部フレームだけで飾っておいても十分なくらいの緻密な構造になっています。

一部の外装パーツにはメカニカルなモールドが造形。外装を外した状態でディスプレイさせておいても見栄えがします。ジム・キャノン用の新造された脚部パーツの内側にモールドはありませんでした。

形状の異なる部分のみ、ベースのMGジムVer.2.0(以下、ジムVer.2.0)と比較しながら各部を見ていきます。

頭部をジムVer.2.0と比較して。大部分はジムVer.2.0と同じですが、後頭部がジム・キャノン用に新造。2本の縦型アンテナが造形されています。こめかみのバルカンもパーツによる細かな色分けを再現。アンテナは細身なので、引っ掛けて折ってしまわないように注意します。

とさか前後のセンサーはクリアパーツに赤いシールを貼って色分けしますが、貼らずにクリアパーツを活かしても良さそうです。

メット部は前後の組み合わせですが、側頭部にできる合わせ目は段落ちモールド化。バイザーの色もジムのクリアグリーンからクリアブルーに変更されています。

胸部・腹部をジムVer.2.0と並べて。大部分は同じですが、右肩から胸にかけてジム・キャノンの特徴的な装甲が新造。それに伴って右胸のエアインテークも角型の網状ダクトに変更されています。

右胸のダクトは内側の赤い部分がパーツで細かく色分けされているので、塗装する場合もラクそうです。左胸のエアインテークはガンダムVer.2.0やジムVer.2.0と同じ。3枚フィンが個別に上下可動します。

右肩の240mmキャノン(240mmロケット砲)。ジム・キャノンの象徴的な武装で、マガジン式の給弾機構を持つロケット砲になります。

本体部分は左右の組み合わせですが、上下の大部分は段落ちモールド化。基部は上下に可動します。

砲口には切り欠きがあり、細かくリアルに造形されています。砲口の付け根上下に少し合わせ目ができます。

下部のマガジンは簡単なモナカ割ですが、各面にできる合わせ目は段落ちモールド化。240mmキャノンから取り外すことができます。

取り外した240mmキャノン用マガジン、予備マガジン共にリアアーマーにマウント可能。角型ダボでしっかりと固定されます。

240mmキャノンは肩の装甲に1ダボ接続。固定強度も高めです。

240mmキャノン砲は45度程度の範囲で上下に可動。左右へは少し可動する程度です。

腹部装甲は展開可能。MG RX-78-2 ガンダムVer.2.0と同じコアブロックシステムが再現されているため、上半身は分離させることができます。

腹部にはジムVer.2.0と同様、カセット式のコックピットブロックが格納されています。特別複雑な造りではないですが、動力パイプなどメカニカルなモールドが細かくデザインされています。前後パーツの組み合わせで側面に合わせ目ができます。

構造が同じなので、RX-78-2ガンダムのコアファイターを組み込むことも可能です。

中央のハッチは上部にスライド展開可能。内部のパイロットフィギュアが露出します。パイロットスーツ姿の一般兵フィギュアやシートリアルに造形。フィギュアは黄色などに塗り分けが必要です。

腰部をジムVer.2.0と並べて比較。フロントアーマーはジムVer.2.0でも再現されていた3分割タイプ(画像は2分割で組んでいます。)ですが、中央のふんどし部分はV字モールド入りのものがジム・キャノン用に新造されています。V字は黄色いシールでの色分けですが、できればパーツで色分けされていると良かったですね。

サイドアーマーはジムVer.2.0からの流用ですが、リアアーマーはジム・キャノン用に240mmマガジンマウント用のダボ付きのものが新造されています。

腰アーマーは各部裏面がフレームを交えてメカニカルに造形。それぞれボールジョイント接続である程度展開できますが、展開すると干渉で外れやすいので注意です。股間部はポリキャップ接続。スライドなどのギミックはありません。

腕部はRX-78-2ガンダムVer.2.0、ジムVer.2.0と同じ。無駄のないプレーンなデザインで造形されています。筒型パーツの組み合わせで合わせ目はありません。ショルダーアーマーもフレームを含む3個パーツ構成と簡易的。

ハンドパーツは可動手。親指は1個パーツ構成ですが、残り4指は第2関節まで細かく可動するタイプです。なので1/144ジム・キャノンのパケ絵のような指を指す仕草も簡単に再現することができます。

脚部をジムVer.2.0と並べて。大腿部の形状は同じですが、膝から下はジム・キャノン特有のブーツカットのような装甲が造形。他の箇所に準じたプレーンなデザインになっています。

大腿部は前後の組み合わせですが、側面の合わせ目は段落ちモールド化。膝から下は左右の組み合わせですが、こちらも前後の合わせ目は段落ちモールド化されています。

脚の付け根は球状の関節でロールや上下などフレキシブルに可動。膝装甲は抜けた状態ですが、フレームのスライドギミックがよく見える構造になっています。

ソール部はジムVer.2.0と全く同じ。丸みのあるシンプルなものになっています。

足裏は中央のスラスターやマルイチなどのモールドも内部フレームとの兼ね合いで別パーツ化。アイアンなどメタリック調で塗り分けるとかなり映えそうです。つま先は2箇所が可動し、深く反らすことができます。

バックパックをジムVer.2.0と並べて比較。ジムVer.2.0は1本のサーベルホルダーを持つシンプルものでしたが、ジム・キャノンではメカニカルなディテールが施されたものが新造されています。

側面にはスリットモールド入りの装甲が造形。下部のバーニアはジムVer.2.0と同じ。ボールジョイント接続ですがわずかに可動する程度です。

ジム・キャノン本体とは横長ダボとポリキャップとの接続。固定強度はありますが脱着もラクです。バックパック内側はジムVer.2.0の内部フレームがそのまま流用されています。

MGジム・コマンド(コロニー戦仕様)、MG強化型ダブルゼータガンダムVer.Kaと並べてサイズを比較。大きさはジムコマンドと殆ど変わらず。アンテナがあるぶん少し大きいくらいです。ジム・キャノンの全高は18.4m。

MGジムVer.2.0と並べて。ジム・キャノンはカラーリングにメリハリがあるため、全体的に締まって見えますね。上品さもあり、レトロながらメカニカルな雰囲気も持ち合わせているようです。

MG ジム・キャノン [レッド・ヘッド](ジャブロー防衛隊仕様)と並べて。同型機なので形状は全く同じですが、レッドヘッドは大部分が赤いカラーリングで個性的。機動戦士Zガンダム 第12話に登場したジム・キャノンになります。

オリジン版のジム・キャノン(HG ジム・キャノン(空間突撃仕様))とも並べて。カラーリングや大まかな形状は同じですが、オリジン版は脚部などのデザインが異なり、独特のアレンジが加えられています。

各部可動域をMGジムVer.2.0と比較しながら見ていきます。

頭部の上下可動はジムVer.2.0とほぼ同じ。顎引きは干渉で制限されますが、見上げる動きは適度に可能です。

左右へは、右向きは問題なくスイングしますが、左向きだと後頭部が肩のキャノンと干渉してやや可動が制限されます。

腕の可動も大きく変わらず。水平以上に上げられますし、肘も2重関節で深くまで曲げることができます。上半身も適度に反らす動きが可能。

肩はシリンダーシャフト状の可動ギミックによって前方への展開や上下などフレキシブルに可動します。ただし右肩はジム・キャノン用の装甲に変わったことで上下への可動が制限されているようです。

肩の前後スイングは、後方へは殆どスイングしませんが、前方へは幅広く展開させることができます。

装甲が干渉するため、腰は少しひねる程度。膝は深くまで曲げることができます。

左右への開脚も幅広く展開させることが可能。ただし強引に展開させていると腰アーマーが干渉でポロリしたりするので注意です。

可動域の総括としては、大部分はジムVer.2.0と同じ。腰アーマーが干渉で外れやすくはありますが、肘膝共に深くまで可動しますし、前後開脚なども広めに可動します。なのである程度、様になるようなポーズは再現出来そうです。

ハイパー・バズーカ。実弾を発射するMS用の大型バズーカになります。MGジムVer.2.0などに付属しているものと同じ。

上部のフレームやマガジンなどもメカニカルに造形。砲身部分も筒型パーツの組み合わせで合わせ目などはありません。

側面のジョイントは展開可能。ただし、ジム・キャノンにマウントできる箇所がないのでこのジョイントは使用しません。他キットに装備させるには良さそうですね。グリップは少し可動します。

砲口もしっかりと開口。

ビーム・スプレーガン。ジムが装備している小型のビーム兵器です。こちらもMGジムVer.2.0などに付属しているものと同じ。

外装で隠れるためほぼ見えませんが、内部にはメカニカルなモールドが造形されています。

フレームパーツに外装を被せていく構造で合わせ目はありません。

シールド。こちらもMGジムVer.2.0に付属しているものと同じ。表面に十字マークの入ったタイプで、ヒロイックな雰囲気を感じさせるシールドになっています。裏面にはメカニカルなモールドが造形。

のぞき窓のシャッターは裏面のレバーをスライドさせることで開閉を表現することができます。

前腕へのジョイントやグリップの基部は上下にスライド可能。ジョイント、グリップ共にヒンジ接続で、ロールや上下など適度に可動します。

パイロットフィギュア。MG RX-78-2ガンダムやMGジムVer.2.0に付属しているものと同じですが、黄色く塗装することで一般兵になります。

一通り武装して。

ビーム・スプレーガンはグリップに手のひらのダボを組み付け、可動指で握らせて保持します。ダボが浅く外れやすいですが、トリガーに人差し指を添えたり、グリップを握らせることである程度安定した保持が可能です。

軽量なので取り回しがラク。射撃ポーズを取る際、頭部を右向きにすると顔がキャノンで隠れてしまうのがジム・キャノンの味でもあり、欠点でもありますね。

シールドはグリップを握らせ、前腕にジョイントを組み付けて装備します。ジョイントパーツが前腕にパチンと組み付けられ、固定強度も高いので安定した保持が可能です。

膝が深くまで曲がるので、立膝もきれいな姿勢で再現することができます。腰部アーマー類が外れやすいですが、ゆっくりとポーズを付けていけば大丈夫でした。

指の可動が柔軟なので、キャノン射撃ポーズも砲身に手を添えるような自然な動きを付けることができます。キットを弄っているといつの間にか腰部V字のシールがズレていたので、キットを弄る際はズレていないか少し気にしてやったほうが良いかもですね。

ハイパー・バズーカも手のひらのダボをグリップに固定し、可動指でグリップを握らせて保持します。グリップが少し前後に可動しますし、手首も少し反らすことができるのでまずまず安定した保持ができるようになっています。グリップの左右にダボ穴があるので、左右どちらの腕でも保持させることができます。

脇に構えるポーズも再現可能。

浮かせてディスプレイさせる場合は、付属のジョイントパーツを股間部に組み付けます。始めはしっかりと固定されますが、徐々に外れやすくなり、キットの角度によっては外れて落下する場合もあるので注意です。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。MSV特有のレトロ感があって良いですね。カラーリング、形状共にシンプルですが、どこか心をくすぐられるような懐かしさ、独特の格好良さがあります。肩の240mmキャノンやバックパックもメカニカルにデザインされていますし、脚部アーマーもジム・キャノンならではの味がありますね。

気になる点は、ジムVer.2.0などと同様、脚の付け根を前後左右に動かすと、腰部アーマーが干渉して外れることがあります。腰を深くまで落としたり、無理な立膝などをすると外れやすいので注意です。それと武器はある程度保持できますが、できれば手のひらダボを長めにするなどもう少ししっかりと保持できると良かったかなと。

武装類も豊富でポージングに幅ができますし、可動が柔軟なので動きのあるポーズも適度に再現可能。1/144ジム・キャノンのパケ絵ポーズも忠実に再現することができます。何より懐かしの機体がMGの1/100でキット化されたことが嬉しいですし、古き良き時代を思い起こさせてくれるキットなのが良いですね。

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