今回は、1997年7月に発売されたMG 1/100 RX-78GP01 ガンダム試作1号機ゼフィランサスのレビューをご紹介します!
MG ガンダム試作1号機ゼフィランサスは、『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場するMS『ガンダム試作1号機ゼフィランサス』の1/100スケールモデルキットです。各部を細かく造形し、リアルスケールモデルの精密感を実現。コアブロック変形合体システムを完全再現したキットになっています。価格は2,430円(税込み)です。
機動戦士ガンダム0083 スターダストメモリーの新米パイロット『コウ・ウラキ』が搭乗したガンダム試作1号機がキット化。1990年台に発売されたキットながらプロポーションもよく、ゼフィランサス特有のメカニカルな造形が再現されています。
成型色はややクリームがかったホワイトで、色分けのない昔のガンプラっぽい成型色。それに加え、明るめのブルーやレッドでガンダム特有のカラーリングが再現されています。
関節各部にポリキャップが多数使用してあり、関節強度はまずまず高め。自立やポージングも問題なく可能なくらいの強度があります。ポリキャップは(PC-111)に加え、Eランナーとして別途用意されています。
頭部。ガンダムタイプの中でもトップレベルのイケメンフェイス。ツインアイはクリアーパーツにシールを貼るようになっています。バルカンと頬のダクトは塗り分けが必要です。とさか前側のセンサーはクリアーパーツでの再現。一度差し込むと抜きにくいので、塗装する場合は注意です。
頭部は前後挟み込みタイプで上部から側面に合わせ目ができます。側面のアンテナが細身なので、誤って折ってしまわないよう注意です。後頭部のセンサーは塗り分けが必要です。
胸部から腰部。ガンダムタイプ特有の造形で、コックピットハッチなどはつなぎ目も別パーツで色分けされています。エアインテーク内部や中央のV字マーク、フロントアーマー中央の黄色いラインはシールでの色分けです。
肩のサブセンサーはクリアーパーツで再現。左肩はしっかりと埋め込め、右肩は固定強度が甘く、スルスル抜け落ちやすいので、強度には個体差がありそうです。塗装する場合は抜けなくならないよう注意が必要です。
コックピットハッチは上下が開閉。
胸部中央のアーマーも展開可能で、内部のコア・ファイターキャノピーも開閉できるようになっています。腰アーマーはフロント、リア、サイド共に展開が可能で、裏面は適度にモールドが造形されています。
腕部。ホワイトカラーのみで、ガンダムタイプ特有の角型。ですが部分的にメカニカルなモールドが造形され、ゼフィランサスならではの形状が再現されています。
二の腕、前腕共に左右挟み込みタイプですが、合わせ目は段落ちモールド化されています。ハンドパーツは親指と人差し指が独立可動するタイプ。
ショルダーアーマーも複数パーツの組み合わせで合わせ目はモールド化されています。上部や側面のアポジモーターは塗り分けが必要です。
脚部。ガンダムタイプの形状を残しつつも、GP系試作機特有のメカニカルな造形が再現されています。膝の赤ラインはシールでの色分けですが、曲部で剥がれやすいので注意です
内部はメカニカルなフレームが造形されています。
大腿部は前後挟み込みタイプで側面は段落ちモールド化。膝関節や膝下部分は左右挟み込みの部分もあり、合わせ目が出る仕様になっています。膝から分離可能なので合わせ目消しはラクそうですが、内部フレームを楽しむ場合はそのままにしておいたほうがいいかと。
ふくらはぎにある小型のバーニアは縁にスリットが入っています。足首にはシャフトが造形されています。
足首から下の部分。比較的薄型でモールドも少なめのスッキリとした造形になっています。足裏はモールドの入った底パーツで蓋がされていて、肉抜き穴などはありません。
足裏はつま先、かかとともに前後に広げることができ、先端裏面の爪を展開することができます。
バックパック。ガンダムタイプ特有の両脇にサーベル柄を装備したタイプ。
中央のセンサーはクリアーパーツで再現されていますが、グリーンに塗装する必要があります。バーニア内部はスリットなどがメカニカルに造形され、適度に可動します。内部を赤く塗り分ける必要があります。
バックパックは展開可能な1個パーツ構成。内部はコア・ファイターの後部になっています。側面のサーベル柄はボールジョイント接続で可動します。
MGジム・コマンド(コロニー戦仕様)、MG強化型ダブルゼータガンダムVer.Kaと並べて。大きさは1年戦争時の機体(キット)とあまり変わらず。ゼフィランサスの全高は18.0m~18.5m。
頭部は適度に上下可動します。どちらもそれほど広くはなくそれなりと言った感じ。左右へは顎と襟が干渉しつつも真横にまで可動します。首がまったく可動しないので、その点も柔軟さを欠いている要因かと。
腕は45度くらいまで上げられる程度。この部分があまり可動しないのはポージングにおいては結構致命的感も。肘はかなり深くまで曲げることができます。胸部から軸が伸びているタイプなので、肩の前後スイング可動はありません。
胸部にはコックピットブロックが内蔵されているため胸部や腹部の前後可動はありませんが、腰部が少し可動するので、わずかに上半身を前後にスイングさせることができます。
腰アーマー類が干渉するので、腰はわずかにひねる程度です。コの字パーツを使ってアクションベースにディスプレイさせます。股間部が太いので、1/100サイズに対応のアクションベース(アクションベース4など)に付属している幅広のコの字パーツでないと挟めないので注意です。
腰アーマーが小型だったり展開可能だったりで、前後開脚はかなり広く展開が可能です。
膝は90度以上に曲げられます。まずまず。
足首はあまり広くはないですが、前後左右ともそれなりに可動します。左右へもそれなりなので、接地して足を広げる場合は少し浮き気味になるかもです。
左右への開脚は、コの字パーツが干渉するのでほとんど開脚できず。接地した場合でもハの字程度です。
股間部がボールジョイントで干渉するので、内股、ガニ股もわずかに表現する程度になります。
立膝も今ひとつ。つま先を大きく前に突き出す形になります。
可動域の総括としては、部分的に広く可動するところはあるものの、全体的な可動域には物足りなさがあり、ポージングの表現にやや乏しいところがありますね。
シールド、ビーム・ライフル、ビームサーベル刃×2、コア・ファイター用エアインテークパーツ、アンテナパーツ、コウ・ウラキパイロットフィギュア、握り手(左右)、平手(左右)、ランディングギア3種が付属。アンテナパーツは色分けされていないものなので、使うことはなさそうです。(塗装したり紛失したりした場合は予備として使用可能です。)
マーキングシールと擦って転写するガンダムデカールが付属。
モールドパーツが付属。好みで各部に接着してモールドを増やし、ディテールアップすることができます。
アンテナパーツとフィギュアをアップで。
シールド。部分的に合わせ目がありますが、適度にパーツで色分けされ、申し分ない仕上がりになっています。裏面は塗り分けが必要です。
グリップ部分はポリキャップ接続で回転可動。グリップ下部のビーム・ライフル用エネルギーパック(2基)は脱着可能です。エネルギーパックはモナカ割。シールドは下半分がアームで可動するので、
サイズを縮小できるようになっています。シールド裏のダボ穴やアームのダボで固定できるので、伸縮どちらもかっちりとしています。
ビーム・ライフル。本体部分、砲身ともに左右挟み込みタイプなので上下に合わせ目ができます。ビーム・ジュッテ発生器が造形されていますが、ジュッテ用のビーム刃はありません。
センサー表面はクリアーパーツによる再現。センサーやフォアグリップは左右に可動します。センサーの可動部はやや緩めなので、ものによってはふらつくこともありそうです。後部のエネルギーパックは脱着可能で、シールドにマウントしているものと交換が可能です。
ビーム・ライフルとシールドを装備して。
ビーム・ライフルはダボ固定ではないですが、指パーツの強度が高めなので適度に保持が可能です。シールドはポリキャップ接続で前腕に固定されますが、固定強度が少し甘いので外れやすそうです。造形がいいので武器を保持するとさらにかっこよくなります。簡単なポージングでも意外といけるかも。
ビーム・ライフルの両手持ちもギリギリですが可能でした。
ビームサーベル刃も、ダボ固定ではないですが指で掴ませることである程度保持が可能です。
バックパックのカバーを外して上半身を外すことでコアブロックが露出。
コア・ファイターはかなり細かい可変ギミックを持っているのでデリケート。ムリに変形させて破損させないよう注意が必要です。上部の装甲が展開して上半身と接続するようになっています。
途中まで変形させた段階。羽は折りたたんで内側に収納するようになっています。
コア・ファイター。劇中の機体形状がうまく再現してあります。ランディングギアを使って接地させます。エアインテークパーツは別途コア・ファイター用のものに変更します。
コア・ファイターをいろんな角度から。
キャノピーは開閉可能。内部はコックピットが造形されています。
後部の羽は左翼のように収納可能なのですが、固定強度が高く、ムリに収納させようとすると軸がねじ切れたりすることがあります。初めて変形させる時は、予めグリスなどを塗って可動をスムーズにしておくことをおすすめします。
今回、右翼の軸(赤◯部分)がねじ切れてしまったので、プラリペアで修復しておきました。プラリペアは使い方は難しいですが、破損前の強度くらいに修復してくれるので、こういった強度が必要な箇所では助かります。
コア・ファイターはアクションベースにディスプレイできるようになっていないので、飛行シーンを演出したい場合は少し工夫する必要があります。
適当に何枚かどうぞ。
ジム系キットからブルパップ・マシンガンを拝借して、模擬戦シーンを再現。指が届きにくいですが、一応トリガーに指を添えることはできました。
2号機の冷却装置を狙って!
以上です。イケメンフェイスやゼフィランサスらしいメカニカル感ある造形、プロポーション的には申し分ないキットだと思います。コア・ファイターが分離可能なギミックも、かなり細かいのでスゴイ技術が凝縮された感のあるキットになっています。
可動域はとても広いとは言えず、激しいポーズの再現は難しいですが、造形がいいので簡単なポーズでも様になりました。はじめはどうなることかと思いましたが、思いの外かっこよくポーズがとれるようでよかったです。コア・ファイターの後翼基部が破損しやすいので、初めて変形させる時は注意が必要ですね。
近年のマスターグレードキットと比較すると劣る部分は多々ありますが、造形を見ているとは惚れ惚れするので、塗装したりしてディスプレイしておくだけでも満足できるキットになっていると思います。Ver.2.0としてキット化されるまではこのキットで0083の試作機らしさを楽しみたいですね。
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5 件のコメントがあります。
匿名
on 2019年3月21日 at 02:31 -
ライフルのグリップが逆さ
nori
on 2019年3月27日 at 01:38 -
コメントありがとうございます!
ご指摘感謝ですm(_ _)m
何故気が付けないんだろう・・・_| ̄|○
774
on 2019年3月21日 at 06:24 -
う~ん、流石にちょっときつい出来かなと…
しかし21年も前のキットでは止む無しと言う気もしますが。
後発のHGUCゼフィランサスはなかなか良いキットだったように記憶しています
MGのGPシリーズもアップデートがかかると良いですね
プレバンで掻っ攫われるのは出来れば勘弁して欲しいですが…
nori
on 2019年3月27日 at 01:40 -
コメントありがとうございます!
GPのVer.2.0あたり、欲しいですけどねぇ。
ROBOT魂が発売されますが、Ver.2.0などアップデート機のキット化、期待してもいいのかなって感じです;
いつまでも待ちますよ~
匿名
on 2019年12月30日 at 19:41 -
直し様がない・・・w