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HG ブラックナイトスコードカルラ レビュー

今回は、HG 1/144 ブラックナイトスコードカルラのレビューをご紹介します!

HG ブラックナイトスコードカルラは、『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』に登場するMS「NOG-M2D1/E ブラックナイトスコードカルラ」の1/144スケールモデルキットです。外装パーツの細かな色分けをリアルメタリックグロスインジェクションのパーツ分割によって再現。専用パーツの使用により、バックパックの展開状態が再現可能なキットになっています。価格は4,070円(税込み)です。

プラントの技術を取り入れつつ、ファウンデーションで独自に開発。劇中ではオルフェとイングリットが搭乗し、ストライクフリーダムガンダム弐式、マイティストライクフリーダムガンダムと激しい戦闘を繰り広げた機体「ブラックナイトスコードカルラ」がHGCEでキット化。

2024年2月に発売されたHGブラックナイトスコードシヴァのパーツを内部や関節に流用しつつ、白いボディに金色の装飾が施された特徴的な機体形状が再現されています。

成形色は通常のホワイトと少しグレー気味のホワイトの2色を基調に、全身各部のエングレービングにリアルメタリックグロスインジェクションのゴールドを配色。

その他、前腕の一部装甲がブルーグリーン、腰部の一部装甲がパープル成形色での再現となっています。内部・関節パーツや背部バックパックの展開用パーツなどはマットな質感のゴールドパーツでの再現。

リアルメタリックグロスインジェクションのパーツは赤みのあるゴールドで光沢があり、輝きが強く質の高い色味になっています。

ホイルシールは頭部や高エネルギービームライフルのセンサー、背部バックパックやドラグーンの一部モールドを補うくらいで少なめ。

カルラ本体のダクトやモールド、背部ドラグーンのビーム口などを細かく塗り分ける必要がありますが、素組みでも十分なくらいの色分けが再現されています。特に全身各部のエングレービングはすべてパーツで色分けされていて見た目的にも素晴らしいですね。

内部や関節などに使用されているマットなゴールド成形色パーツにはKPS素材が使用されています。その他はPS素材での再現で、ABSは使用されていません。

ポリキャップも不使用。肘や膝はKPSパーツ構成で関節強度はまずまず高め。背部に大柄なウイングユニットを装備していますが、少し後方に負荷がかかるくらいなので問題なく自立させることができます。

■付属品

高エネルギービームライフル、対モビルスーツ強化刀用ビーム刃✕2、ビーム刃✕16、ウイングユニット展開用パーツ✕2、

レヴィテータ―用エフェクトパーツ8枚が付属。

HGブラックナイトスコードシヴァ用のパーツがいくつか余剰で付属します。

■各部形状

HG ブラックナイトスコードカルラの各部を見ていきます。

まずは背部ウイングユニットと腰の対モビルスーツ強化刀を外した状態で全身から。

■頭部

頭部は騎士のようなフォルームと3本のアンテナが印象的に造形。各部のエングレービングやとさか前後のセンサー部分ももパーツできっちりと色分けされています。頬のダクトパーツは小さく組み付けが難しいので、飛ばすなどして紛失しないように注意です。ダクト内部はグレーに塗り分けが必要。

メット部は左右の組み合わせですが、後頭部などの合わせ目はモールド化。とさか前後のセンサーは青いシールでの色分けです。

モノアイのシールは4種類が付属し、お好みの仕様をチョイスすることができます。フェイスパーツは頭部から簡単にバラせるので、貼り替えて表情を変化させても良さそうですね。

■胴体部

胴体部。エアインテークなどはないですが、エッジの効いた装甲と西洋騎士のような気品を感じさせるデザインが印象的。襟や胸部のエングレービングは各部ともパーツによる色分けが再現されています。各部には4門の機関砲を装備。

首や肩はKPSパーツによるSEEDアクションシステム構造。首はかなり幅広く前後にします。肩は少し前方に展開させることが可能。

胸部中央の装甲は展開可能。内部から超高インパルス砲 アドゥロ・オンジの砲口が露出します。砲口はホワイトとゴールドのパーツで丁寧に色分けされていますが、内部はグレーに塗り分けが必要です。

腰部もホワイトとゴールドを基調としたカラーリングで各部エングレービングがパーツできっちりと色分けされています。リアアーマー中央の小型スラスター周りはゴールドに塗り分けが必要。

サイドアーマーもエングレービングはパーツによる色分けを再現。前後の組み合わせですが、中央の合わせ目は段落ちモールド化されています。下部のスラスター内部はグレーに塗り分けが必要。

上部には対モビルスーツ強化刀がマウント可能。1平ダボである程度固定することができます。腰に剣をマウントするのはよく見ますが、柄の部分を固定するのはちょっと珍しいかも。

対モビルスーツ強化刀は刃の部分に付属のビーム刃が組付け可能。より攻撃的な演出をすることができます。柄の裾はゴールドパーツでの色分け。ビーム刃はクリアピンク成形色での再現ですが、ブラックライトには反応しませんでした。

腰アーマー裏は多少モールドが造形されていますが、やや簡易的。少しモールドがタルい感じもあるので、スジボリして際立たせたり、全体をグレーで塗ったりすると良くなりそうです。股間部に可動ギミックはありません。

■腕部

腕部もショルダーアーマーと前腕のエングレービングが印象的。前腕ガントレットのゴールドふちもパーツできっちりと色分けされています。

腕部上腕以下にはゴールド成形色パーツによる簡単な内部フレームが造形。

前腕のガントレット。実態クロ―「ロック・クロウ モルスス・モルティス」とビームシールド発生器「ビームシールド アムルタート」で構成された複合装備になります。ロック・クロウ モルスス・モルティスの爪は白いパーツできっちりと色分けされています。

ストライクフリーダムの「MX2200 ビームシールド」を参考にしたとのことですが、ストフリのビームシールドを組み付けることはできないようでした。

上腕、前腕各部とも筒型パーツの組み合わせで合わせ目はありません。特にロールするような箇所もなし。

ショルダーアーマーは白い外装パーツが前後の組み合わせで上部に合わせ目ができます。肩内部パーツも側面に合わせ目ができる仕様。

肩内部パーツと側面のスラスターはゴールドのフレームパーツに組み付け、白い外装パーツでロックするようになっています。なので各部が簡単にバラけたりするようなことはありません。

ショルダーアーマー自体が上部に広く展開しますし、側面のスラスターも上下に可動させることができます。スラスター周りのモールドも細かく丁寧。

■脚部

脚部は全体的に丸みのあるデザイン。膝周りやアンクルアーマーのエングレービングが豪華さを醸し出しています。どことなくビギナ系にも似た感じがありますね。膝の縦長ダクトや左右のモールドはグレーに塗り分けが必要です。

大腿部は筒型パーツの組み合わせで合わせ目はありません。膝から下は左右の組み合わせでスネや後部中央に合わせ目ができます。後部や側面の角型スラスターに可動ギミックはありません。脚の付け根は上下やロールなどフレキシブルに可動するタイプ。

ソール部はホワイトを基調としたカラーリング。足裏もモールドの入った裏打ちパーツできっちりと造形されています。もちろん肉抜き穴はありません。つま先は適度に角度変更が可能です。

■バックパック

背部には合計8基のサハスラブジャ(ドラグーン)で構成されたウイングユニットを持つバックパックを装備。サハスラブジャの連なりにより、重厚なで華やかさのあるユニットが形成されています。

バックパックはカルラ背部の小型バックパックに五角形のダボ接続で固定。深く差し込めるのでしっかりと組み付けることができます。

小型バックパックは簡単な1個パーツ構成。

カルラ本体には2ダボ接続で固定するため、一部のHGUCやHG水星の魔女シリーズ、HG SEED FREEDOMシリーズのキットにカルラのバックパックを装備させることができます。一方、カルラの背部は上部に突起があるため、他の装備を組み付けるのは少し難しいようでした。

バックパック本体。簡単なパーツ構成で特に派手なものではありません。左右のパープルの装甲部分はシールでの色分け。中央下部の角型スラスター内部にはスリットモールドがきっちりと造形されています。

片側のウイングユニットは4基のバインダーとサハスラブジャ(ドラグーン)で構成されています。

2枚重ねた状態で厚みのある構造。バインダーやサハスラブジャ(ドラグーン)の形状が各部で異なるので組み間違えないように注意します。

ウイングユニットは側面の白いパーツを外し、ゴールドのジョイント部分を外すことで2枚に分離可能。

更にバインダーやゴールドの基部、サハスラブジャ(ドラグーン)それぞれに分解することもできます。

バラしたバインダーやサハスラブジャは展開状態のゴールド基部パーツと組み合わせることでウイングユニットの展開状態が再現可能。

エフェクトパーツとバインダーのみを組み合わせれば、擬似反重力機関レヴィテーターを再現することもできます。ちなみにレヴィテータ―とは電場を翼やマントのように機体にまとうことで、モビルスーツの周囲に浮揚力場を発生させて自由自在に飛行できるとのこと。

エフェクトパーツはPET素材で、グラデーションや赤いビーム波がキレイにデザインされています。

バインダーは簡単な2枚パーツ構成ですが、側面に少し合わせ目ができるくらい。

サハスラブジャ(ドラグーン)も組み合わせパーツ数は少なめですが、各部ディテールはしっかりとしています。表面4基のビーム口はグレーに塗り分けが必要。六角形のモールドはパープルのシールでの色分けです。こちらも側面に合わせ目ができる仕様。

左右のゴールド装甲は展開可能。付属のビーム刃を組み付けることができます。

中央のカバーパーツ後部を押し込んで外すことで3.0mm穴が露出。サハスラブジャを単体で浮かせてディスプレイさせることができます。3.0mm軸がしっかりと差し込めるので安定したディスプレイが可能です。

ウイングユニットは少し前後にスイング可能。

■他キットとの比較

HGUC RX-78-2ガンダム、HGUCνガンダムと並べて比較。カルラ本体だけだとνガンダムほど大きくはないですが、HGとしては中間かそれ以上の大きさがあります。背部のウイングユニットを装備すると更に縦横に幅が出ますね。ブラックナイトスコードカルラの全高は21.10m。

HGブラックナイトスコードシヴァHGブラックナイトスコードルドラ(グリフィン機)と並べて。両機とは関節が同じなのと、フォーマットも同じなので似た箇所はありますが、カルラの外装は別物くらいに気品があって綺羅びやか。

劇中でラストバトルを繰り広げたHGマイティストライクフリーダムガンダムと並べて。どちらも白とゴールドを基調としているため、上品さや清潔感を感じるところがあります。大きさはカルラのほうが頭ひとつ分ほど大きめ。

■各部可動域

頭部は適度に上下に可動します。左右へは顎と襟が干渉するため、45度程度までの可動となります。(うまく交わせばもっと動かせるかも。)

腕は水平程度まで上げることが可能。肘は2重関節ですが、外装が干渉するのでV字程度までとなります。

肩はボールジョイント接続で適度に前後スイングが可能。前方へは展開ギミックによって広めにスイングします。

腹部のSEEDアクションシステム可動ギミックと腰部ボールジョイントにより、上半身を適度に前後させることができます。

左右へも広めにスイング可能。

腰は干渉なく360度回転させることができます。アクションベースやスタンドへは、通常のキットと同じく股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイです。

膝は2重関節で深くまで曲げることができます。膝周りの装甲も合わせ目はなし。

足首は広めに前後させることが可能。左右へも適度に可動します。

左右への開脚は水平まではいきませんが、広めに展開させることができます。サイドアーマーは干渉しやすいので後方に向けています。

脚の付け根がロールするので、内股、ガニ股共に広く展開させることができます。

立膝はあまりきれいな姿勢ではないですが、それなりに再現することはできました。

可動域の総括としては、多少装甲の関係で干渉、ぎこちない感じはありますが、各部ともまずまず広めに可動するのでポージングの自由度は高そうです。腰周りや肘膝は深くまで可動するので、大胆なアクションポーズも適度に再現できそうですね。

■武装類

高エネルギービームライフル。ブラックナイトスコードルドラと同型のビームライフルになります。

本体部分は簡単な左右の組み合わせですが、上下の合わせ目は各部とも段落ちモールド化されています。

センサーは白いパーツにブルーのシールを貼っての色分け。

高エネルギービームライフルはリアアーマーにマウント可能。左右の強化刀が干渉する位置にあるので、うまく交わすようにしてマウントすると良さそうです。

■ポージング

高エネルギービームライフルを装備して。

高エネルギービームライフルはグリップをハンドパーツに差し込むだけで簡単に保持が可能。グリップに太さがあるので特にふらつくようなこともなく安定して保持することができます。

関節がグリグリ動かせますし、可動域も適度にあるので割と自由なポーズを取らせることができます。腰を回すとサイドアーマーが強化刀ごと外れることがあるのと、頭部アンテナが背部のバインダーと干渉することがあるので破損させないように注意です。

前腕のガントレットは小型武装なので、シールドとして簡単な防御態勢を取ることができますし、先端のクロー(ロック・クロウ モルスス・モルティス)で打突攻撃を繰り出すようなポーズも演出可能。

強化刀は柄をハンドパーツに差し込むだけで保持が可能。固定強度は高くはないですが、抜けるほどではなく保持することができます。

背部を組み替えてウイングユニット展開状態を再現。展開状態にすると背部がグッと華やかになります。キットもより派手な容姿に変化。ポージングも羽もの機体のような造形美を感じさせるフォルムに変化します。

エフェクトパーツを組み付けて擬似反重力機関レヴィテーターを再現。エフェクトパーツを取り付ける際は、一旦ゴールドの基部パーツをバックパックから外したほうが組付けがラクです。

サハスラブジャ(ドラグーン)射出シーンを再現。今回もコトブキヤのプレイングベースAを使って等間隔で放出するシーンを再現してみました。このように並べてディスプレイすることでキットをより美しく格好良く飾ることができます。

サハスラブジャにビーム刃を組み付けて、劇中のように乱れ撃つシーンを演出。水星の魔女ウェポンディスプレイベースを使用することで、一度に多数のサハスラブジャをディスプレイさせることができます。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。とにかくエングレービングの色分け再現度が高く、白い外装に浮かび上がる装飾が美しくて良いですね。上品さがありますし、色分けするためのパーツ構成も見事です。背部バインダーにエフェクトパーツを組み合わせれば、インパクトある赤が混じって禍々しい雰囲気も出てきますし、迫力もかなり増してきます。

気になる点はそんなにないですが、多少腰部の対モビルスーツ強化刀が外れやすいかなと。それとあえて言うなら色分けの関係上部分的に合わせ目ができるので、合わせ目の処理が少し手間そうです。シンプルに段落ちモールド化して済ませるのが良いかもしれませんね。

デザイン的にあまりガンダムっぽくない印象ですが、高貴な騎士の雰囲気がうまく表現されていますし、どことなくコードギアスやビギナ味を感じるところも。サハスラブジャ(ドラグーン)展開などギミックやディスプレイの華やかさもありますし、ラスボスとして十分な存在感を持つキットになってるのが良いですね。

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1件のコメントがあります。

  1. おすし

    on 2024年10月27日 at 10:57 - 返信

    とてもゴージャスでかっこいいガンプラになってますね!
    あとパケ絵めっちゃかっこいい^_^

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