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HG ディランザソル レビュー

今回は、HG 1/144 MD-0031UL ディランザソルのレビューをご紹介します!

HG ディランザソルは、『機動戦士ガンダム 水星の魔女』に登場するMS『MD-0031UL ディランザソル』の1/144スケールモデルキットです。特徴的な黒い機体色を成型色で再現。大柄な両肩シールドの他、左右に展開可能なリアアーマー、バックパックなどが新規造形で再現されています。価格は1,760円(税込み)です。

HCミサイルランチャーを背部に装備したジェターク社製実戦仕様機で、ヴィム・ジェタークが息子と知らずに戦い、グエル搭乗のデスルターと打ち合った機体『MD-0031UL ディランザ・ソル』がHGでキット化。2022年11月に発売されたHGディランザ(一般機/ラウダ専用機)をベースに、特徴的な頭部ユニットや肩部の大型シールド、背部のHCミサイルランチャー、ビームバヨネッタのバレルパーツが新規造形で再現されています。※大元はHGディランザ(グエル専用機)

成型色はわずかに青みのあるブラックをベースに、胴体部や膝部、ソール部、大型シールドなど各部に茶色み(緑み?)のあるグレーを配色。その他、頭部バイザーや各部スラスターがパープル、胸部装甲がホワイト成型色での再現となっています。

シールは頭部バイザーと背部HCミサイルランチャーの弾頭、武器センサーを補うくらいでわずか。一部ダクトやモールドを塗り分ける必要がありますが、素組みで十分な色分けが再現されています。

ABSは不使用。茶色みのグレー成型色パーツにはKPSが使用されています。

ポリキャップは不使用。関節がKPSパーツによる組み合わせで関節強度はまずまず高め。特別負荷のかかる装備はなく、大型シールドも左右でバランスが取れているため、自立は安定しています。

ビームバヨネッタ、ビームトーチ、ビーム刃2種が付属。

形状の異なる部分をディランザ一般機(以下、一般機)と比較しながら各部を見ていきます。

頭部。メット部やあご周りなどはディランザ系と共通ですが、額にはディランザソルの特徴である頭部ユニットが造形。派手な装備ではなく、コンパクトでまとまりのある機体形状になっています。

バイザーはパープルのパーツにシールを貼っての再現。グエル機と一般機はバイザーの一部のみでしたが、ディランザソルは全体を覆うため、かなり貼りやすくなっています。表面にはモールドが造形されているので、塗装する場合はそれを頼りに塗り分けると良さそうです。

メット部は上下の組み合わせで下部に合わせ目ができますが、ほぼ見えないのでそのままモールドとしておいても良さそうです。

グエル機と一般機の頭部と並べて比較。グエル機は派手なアンテナと羽、一般機は1本アンテナという個性的なデザインですが、ディランザソルは小型の頭部ユニットのみで軽装。

胸部はグエル機や一般機と同じ。左右のビームバルカンやエッジの効いた装甲がメカニカルに造形されています。左右のホワイトと腹部のパープルがワンポイントでいい味を出しています。

両肩はボールジョイント接続パーツが引き出せるため、前方に幅広くスイングさせることができます。

フロントアーマーは一般機と同形状ですが、リアアーマーはディランザソル用に幅のある左右装甲が新造。表面には丸型のスラスターも別パーツ化されています。中央の基部パーツは一般機からの流用。

フロントアーマー、リアアーマーともに幅広く展開可能。リアアーマーはヒンジ接続でやや外れやすいので注意です。

リアアーマーの左右装甲もヒンジ接続で反らすことができるため、脚部を干渉なく可動させることができます。

フロントアーマー裏は軽装。一方のリアアーマーですが、左右の新造装甲はスラスターのダボまで露出するような簡易的な作りです。ただし股の間から見える中央部はモールド入りの裏打ちパーツが造形されているのであまり気にはなりません。

腕部を一般機と並べて比較。腕部自体は同じですが、肩にはディランザソル用の大型シールドを装備。腕部全体を覆い隠しても余るくらいの幅広なシールドになっています。

上腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は前後の組み合わせですが、側面の合わせ目は段落ちモールド化されています。

膝関節はヒンジ接続。組み立てが簡単ですし、パチンとはまり込むので気分良く組み立てることができます。

ショルダーアーマーも一般機と同じ。左右の組み合わせですが上部の合わせ目は端でモールド化されています。ヒンジ接続で上向きに展開。側面の装甲もロール可能です。

大型シールド。新造されたシールド部分は1個パーツ構成で作りは簡易的。ですが表面には厚みがあり、強度を感じさせる重厚な装甲になっています。基部は一般機と同じものでジョイント部分が可動します。

なので、ショルダーアーマーの可動と合わせると前後や上下、ロールなどフレキシブルに可動します。

脚部はディランザソル、グエル機、一般機共々形状が同じ。適度に丸みがあって肉厚な、どっしりとした装甲が再現されています。

大腿部、膝から下共に前後のモナカ割で作りは簡易的。膝関節がヒンジ接続で分解できるので合わせ目消しはラクです。合わせ目を消す場合は表面のモールドやエッジを落とさないように注意。側面のモールド(赤◯)は外側に来るので組み間違えないように注意です。

後部のスラスターは別パーツによる色分けを再現。内側から押し出せるので仮組みでもラクに分解できます。

ソール部も他のディランザ系と同じ。楕円状で重厚感あるデザインになっています。足首の肉抜き穴もデザインっぽく造形。

足裏もモールド入りのパーツできっちりと造形されるなど全く落ち度がありません。つま先は少し反らして表情を付けることができます。

足首は45度ほど角度変更が可能。足首の接続部もパチンとはめ込む後ハメ構造です。

バックパックを一般機と並べて比較。基部形状は同じですが、ディランザソルは6基のHCミサイルランチャーを装備した実戦仕様になっています。HCミサイルランチャーは背面のオプション装備で、装填するクラスターミサイルには16発の自動追尾式子弾が内蔵され、ミサイル射出後に子弾を展開散布するとのこと。劇中ではグエルのデスルターに激しい攻撃を繰り出していました。

弾頭の表面はパープルのシールでの色分け。弾頭脱着ギミックはありません。下部の円形スラスターは内側から押し出せるので仮組みでも安心。

バックパックは他のHG水星の魔女シリーズと同じ2ダボ接続。なのでガンダムエアリアル(改修型)やHGUC系キットなどのバックパックと交換やカスタマイズが可能です。

HGディランザ(一般機/ラウダ機)の一般機と並べて比較。深みのあるカラーリングと実践仕様の各部形状がリアルな戦場の雰囲気を感じさせてくれます。

HGディランザ(グエル専用機)HGディランザ(一般機/ラウダ専用機)のラウダ機で並べて。主にカラーリングと頭部、肩部リアアーマー、バックパックが異なるくらいですが、色味や各部の組み合わせ次第で雰囲気が違ってくるのがよくわかります。

同シリーズのHGガンダムエアリアル(改修型)HGザウォートヘヴィとも並べて。

各部の可動域は一般機と殆ど同じ。頭部はあまり上下しませんが、腕は干渉が殆どなく、高くまで上げることができます。大型シールドの干渉もなし。肘は2重関節で深くまで曲げられます。

腰は干渉なく360度回転可能。膝も2重関節で深くまで曲げることができます。立膝はやや不自然な姿勢。

大腿部が干渉するためやや制限されますが、左右への開脚はハの字程度まで展開することができます。足首が深くまで曲がるので接地性も十分。

見た目によらず全体的な可動域は広め。若干頭部の可動が制限されますが、劇中シーンの再現なども比較的柔軟に対応してくれそうです。これで組み立てやすい構造になっているので文句はないですね。

可動域の詳細は以下のリンクから、ディランザ系の大元であるグエル専用機のレビューをご参考くださいm(_ _)m

⇒HG ディランザ (グエル専用機)レビュー

ビームバヨネッタ。ジェターク社共通規格の携行火器に、オプションモジュールを装着した実践仕様のビーム・ライフルになります。ロングバレルによる射程・精度の向上、バレル下部からビーム刃を形成するとのこと。ビームライフル本体はディランザ系に付属しているものと同じですが、先端のバレルが新造されています。

バレル、ビーム・ライフル本体それぞれモナカ割で上下に合わせ目ができます。センサーはグリーンのシールでの色分け。

バレルとマガジンは分解可能。バレルを取り外せば通常のビームライフルとして使用することができます。バレルには向きがあるので、組み付ける際は間違えないように注意します。

ビームバヨネッタ、ビーム・ライフル、マガジン各種とも大型シールドの内側にマウント可能。

バレルの先端下部にはビーム刃を組み付けて銃剣として使用することができます。

ビームトーチ。ディランザ系共通の近接装備になります。柄は1個パーツ構成で合わせ目はなし。

こちらも大型シールドの内側にマウントさせることができます。

一通り武装して。大型シールドは少し後方に向けたほうがかっこよさが増していいかもですね。

ビームバヨネッタはディランザ系に付属するビーム・ライフルと同じ。ハンドパーツにグリップを差し込むだけで保持が可能です。隙間なく収まってふらつきもないですし、軽量なので取り回しがラクです。

大型シールドを展開するだけでも十分様になりますね。

可動が柔軟なので派手なポーズが付けやすいですし、肩の大型シールドが展開するのでポージングをよりダイナミックに演出することができます。

シールドを前方に向ければ体全体を覆ってディフェンスするようなポーズも再現可能。

ビームバヨネッタのバレル下部にビーム刃を組み付けて銃剣に。射撃と近接戦闘を考慮した効率のいい武装になっているのが、いかにも実戦仕様らしくていいですね。

ビーム刃はクリアピンク成型色での再現。グエル専用機や一般機/ラウダ専用機はクリアグリーン成型色の出力が制限されたものでしたが、こちらは実戦仕様ということでリミッターが解除されたビーム刃になっています。

バレルを外せばより軽量なビームライフルとして使用することができます。ザウォートヘヴィもそうですが、平手が付属するとライフルに手を添えたり銃身を支えたりと自然な表情が付けられるので良かったですね。

ビームトーチは他のディランザ系と同様、グリップがハンドパーツに隙間なく収まるのでしっかりと保持できます。グエル機や一般機のクリアグリーンビーム刃はブラックライトで発光しましたが、このクリアピンクのビーム刃はブラックライトで照らしても発光しませんでした。

足首が深くまで曲がるのでしっかりと接地させることができます。大型シールドでマントっぽく演出できるのも面白いですね。

HGティックバランHGザウォートヘヴィと組み合わせればより実戦的な雰囲気が強調されます。

ラウダ専用機の大型ヒートアックスを使えば、魔神のような風貌に。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。肉厚なキットなのでポーズを付けると重厚感が出てかっこいいですし、黒いカラーリングは兵器的な要素が強く、リアルさも高まっています。劇中の色味と違うとの声もあるようですが、個人的には好みのカラーリングで渋みがあっていいですね。両肩の大型シールドもフレキシブルに可動するのでポージングでの表情が付けやすいです。

気になる点は特にありません。あえて言うなら、平手が付属しているともっと表情がついて良かったですね。合わせ目も消しやすい構造になっているので特に問題はないかと。

ビームバヨネッタはバレルの延長によって存在感が増していますし、ビーム刃を組み付けることで近接戦闘にも対応するという使い勝手の良さを感じさせます。効率的な武装でポージングに幅が出るのもいいですね。グエル専用機や一般機などに比べてもどこか緊迫感を漂わせる感じがあり、ただのカラバリに収まらない、劇中における実戦味を十二分に感じさせてくれるキットになっているのがいいですね。

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キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。切れ味はもちろん優秀。薄刃ですが強度が高く、長持ちするのでおすすめです。⇒ヌルっと切れる片刃ニッパーのレビューはこちら

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長太郎様 ガンダムブログ、とても参考にさせていただいております!MGEX ユニコーン、自分も楽しんで製作しようと思います(^^♪

おっさn様 いつも参考にさせていただいております

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