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HG ギラ・ズール(ギルボア・サント機) レビュー

今回は、HG 1/144 ギラ・ズール(ギルボア・サント機)のレビューをご紹介します!

HG ギラ・ズール(ギルボア・サント機)は、『機動戦士ガンダムUC』に登場するMS「AMS-129 ギラ・ズール(ギルボア・サント機)」の1/144スケールモデルキットです。ギルボア・サント機の特徴的な装備を新規パーツを交えて再現。ランゲ・ブルーノ砲・改、重装バックパック、ビーム・ガトリングガン、ビーム・ホークといった特徴的な武装が再現されたキットになっています。ガランシェール隊のマーキングシールも付属。価格は2,420円(税込み)。プレミアムバンダイ限定の商品です。

ギラ・ドーガをベースに開発された「袖付き」の量産型MS「ギラ・ズール」のギルボア専用カスタム機で、劇中ではギルボア・サントが搭乗し、ユニコーンガンダム等と交戦。救援にあたったフロンタル隊のシナンジュに向けられたビームマグナムを受け、散っていった姿が悲しく印象的だった機体「HG ギラ・ズール(ギルボア・サント機)」がHGでキット化。

本体部分をHGUC ギラ・ズール2009年12月発売)、重装バックパックやランゲ・ブルーノ砲・改などをHGUC ギラズール(アンジェロ・ザウパー機)(2010年7月発売)から流用しつつ、ビーム・ガトリングガンやジョイントパーツが新規造形で再現されています。

成形色はグリーンとダークグリーンを基調に、各部動力パイプにダークイエローを配色。その他、内部・関節パーツ、背部の重装バックパック、ランゲ・ブルーノ砲・改などの武装類がダークグレー成形色での再現となっています。一部塗装が必要ですが、素組みでも十分なくらいの色分けが再現されています。

ホイルシールは頭部や重装バックパック、ランゲ・ブルーノ砲・改のセンサー、各部エングレービング、丸モールドなどを補います。シール量があるので貼り付けが少し手間なのと、センサー類は小さいものが多いので紛失に注意が必要です。一部のシールは使いません。

KPSやABSは不使用。ほぼPS素材で構成されているため、塗装やスミ入れ時は破損を気にせず、安心して取り組めそうですね。

ポリキャップはPC-132ABCを各部に組み込みます。肘、膝共にPSとポリキャップ構成で関節強度はまずまず高め。背部に重装バックパックを装備していますが、見た目によらずほとんど負荷はかかりません。自立は安定しています。

■付属品

ビーム・ガトリングガン、ビーム・ホーク、ビーム・ガトリングガン用ジョイントパーツ、平手(左)、武器持ち手(右)が付属。

HGUCギラ・ズール、HGUCギラ・ズール(アンジェロ・ザウパー機)用の余剰パーツがいくつか付属。バックパック内部パーツなどがないため、HGUCギラ・ズールを完全な形で組むことはできません。ですがシュツルム・ファウスト、ビーム・マシンガン、ハンドグレネード、武器ラックなどが付属しているのはおまけ的な感じがして嬉しいですね。

■各部形状

形状の異なる部分のみHGUCギラ・ズール(以下、通常版)と比較しながら、HGUCギラ・ズール(ギルボア・サント機)の各部を見ていきます。

■頭部

頭部を通常のギラ・ズールと比較して。通常版はシンプルなフリッツヘルムですが、ギルボア機は額に指揮官機仕様であるアンテナを装備。モノアイスリットはギラ・ズール特有のギザ状で口元はガスマスク型。全体的にミリタリー要素が強く感じられるデザインになっています。

左側頭部には通常版と同じくガランシェール隊マークのシールを貼るようになっています。このキットにも余剰でアンテナのないメット部パーツが付属するので、組み替えることで一般機仕様が再現可能。

モノアイはモールドの上からピンクのシールを貼っての色分け。頭部底面のレバーを可動させることで、モノアイを左右に振ることができます。

■胴体部

胴体部。こちらは通常版と全く同じ。軍服のようなモールドやエングレービング、フックなどがメカニカル且つ印象的に造形されています。

各部エングレービングや丸モールドはモールドの上からシールを貼っての色分け。左右のフックは白く塗り分けが必要です。

首は前後に可動。肩は前方に広くスイングさせることができます。

腰部を通常版と並べて比較。形状自体は同じですが、通常版はフロントアーマーに予備Eパックを装備しています。ギルボア機は装甲のみ。ですがこちらもEパックが余剰で付属しているので組み付け可能です。

一方、リアアーマーは通常版が軽装なのに対し、ギルボア機はビームホーク用のラックを装備しています。

ただしこちらもラックが取り外せますし、余剰でカバーパーツが付属しているので通常版と同形状にすることができます。また、通常版ではシュツルム・ファウストマウント用のラックが装備可能ですが、このギルボア機も同様、余剰のラックを使ってシュツルム・ファウストを装備させることができます。

腰アーマー裏は各部とも特にモールドはありません。フラットな状態で凹凸も少なめです。股間部はロール可能。脚部を少し柔軟に可動させることができます。

■腕部

右腕部は通常版と同形状。上腕以下はジオン系機らしい丸みのある装甲と独特の動力パイプを装備。前腕には袖付き特有のエングレービングも造形されています。丸モールドやエングレービングはモールドの上からシールを貼っての色分け。

上腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は前後の組み合わせですが、合わせ目はモールドっぽく造形されています。

L字シールドとの接続部は簡単な前後の組み合わせで合わせ目はモールド化。ボールジョイントも簡易的なものです。

L字シールドはポリキャップを挟んでの簡単な2枚パーツ構成。ですが内側はザクのL字シールドのような重機的なモールドがデザインされています。

右肩には曲状のアーマーを装備。スパイクアーマーのスパイクがオミットされたようなデザインで造りもシンプルです。

曲状アーマーは簡単な前後の組み合わせ。ですが内側の接続部分が欠けたような造りで、合わせ目消しに配慮されているのか、後ハメができるような構造になっていました。他のキットもこのようになっていると良いですね。合わせ目を消さずともパチンと後ハメができます。

■脚部

脚部は通常版と同形状。腕部と同様、ザクなどのジオン系機に似たデザインで渋みがあります。各部動力パイプやふくらはぎのスラスターも印象的に造形。各部丸モールドはシールでの色分けです。

大腿部は前後の組み合わせですが、側面の合わせ目はどちらもモールドっぽく造形。膝から下は左右の組み合わせで前後の一部に合わせ目ができます。前面の合わせ目は特に気になりますが、膝から分離するので合わせ目消しはラクそうです。

大腿部側面のスラスターはバーニアが別パーツ化。特に塗装の必要はないですが、メタリック系で塗り分けると映えそうです。脚部下部の小型スラスターはモールドにシールを貼っての色分け。形状に沿ってうまく貼り付けます。

ソール部。デザインはシンプルで派手さはないですが、各部ともパーツで色分けされていて肉抜き穴などもなく完成度が高いです。足裏もメカニカルなモールドが造形。

■バックパック

背部を通常版と並べて比較。通常版がバーニア多数のコンパクトなバックパックを装備しているのに対し、ギルボア機はアンジェロ・ザウパー機と同じ重装バックパックを装備。上部には筒型のプロペラントタンク、右側面にはランゲ・ブルーノ砲・改が配されています。

バックパック基部は多数のバーニアを持つスラスターユニット。中央にはセンサーも装備されています。センサーの一部はピンクのシールでの色分け。

バックパック底面には弾倉があり、ランゲ・ブルーノ砲・改とは給弾ベルトで繋がっています。

ランゲ・ブルーノ砲・改の反対側にはメカニカルなスタビライザーを装備。2枚パーツ構成で肉抜き穴などもなく、そんなにチープな感じはありません。動力パイプ部分は白く塗り分けが必要です。

プロペラントタンクは簡単なモナカ割で一部に合わせ目ができます。片側が装甲で覆われたようなデザインで、なかなか味があって良いですね。

ランゲ・ブルーノ砲・改。ギラ・ドーガ重装型が装備していたランゲ・ブルーノ砲の改良型になります。宇宙での運用を重視して実弾砲からビーム砲へと変更。高速で発射されるビームは収束率が非常に高く、貫通力に優れているとのこと。動力パイプのモールドなど一部は白く塗り分けが必要。

基部は簡単な左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。

砲身部分も2枚パーツ構成で側面に合わせ目ができます。

砲身中央には特徴的なグリップや円形のセンサーが造形。円形センサーの一部はピンクのシールでの色分けです。ふちは白く塗り分けが必要。

バックパックとはクランク状のアームでの接続で適度に上下します。左右へも少し可動。

上部プロペラントタンクもポリキャップ接続で前後にスイング可能。

スタビライザーも幅広く上下させることができます。各部とも適度に可動し、表情を様々に変化させることができます。

重装バックパックとギラ・ズール背部とは簡単な2ダボ接続。一部HGUCやHG 水星の魔女、HG SEED FREEDOMシリーズとはダボ幅が異なるため、無改造で組み替えたりカスタマイズしたりすることはできません。

■他キットとの比較

アンジェロ機が手元にないため、大元のキットであるHGUCギラ・ズールと並べて比較。本体部の形状はほぼ同じ。ですが背部に重装バックパックを装備しているため、ギルボア機は重厚感があります。特にプロペラントタンクなどに存在感があって格好良いですね。

劇中でのシーンが印象的だったHGUCユニコーンガンダム(デストロイモード)やHGUCシナンジュと並べて比較。どれもHGとしては大型ですが、これらを並べるとギラ・ズールが少し小さく見えますね;並べても違和感はないので、劇中シーンを再現しても良いかと。

■各部可動域

各部可動域はHGUCギラ・ズールと全く同じ。首の可動により、頭部は幅広く上下させることができます。腕は水平程度まで上げることが可能。肘は1重関節で90度程度までしか曲がりません。

腰は干渉なく360度回転可能。膝は2重関節ですが、外装が干渉するので90度程度までしか曲がりません。立膝はきれいな姿勢で再現可能。

股間部がボールジョイントなので、左右への開脚はハの字程度まで。足首もさほど深くは曲がらないようでした。

可動域はそんなに広くはないですが、狭くもなく全体的にまずまずといった感じ。ある程度躍動感あるポーズは再現できそうですし、ジオン系量産機らしいレトロな雰囲気を味わうには十分かと。

■武装類

ビーム・ガトリングガン。本来はクシャトリヤ用に開発された武装で、ユニコーンガンダムも装備したものと同じものになります。ですが特に他キットからの流用などではなく新規造形での再現となっています。ユニコーンの流れ弾で撃破された際に保持していました。

基部、弾倉、銃身が一体型で簡単な左右の組み合わせ。なので上下に合わせ目ができます。銃口部分のみ別パーツ化。

センサーやグリップは左右にスイング可能。センサーはピンクのシールを貼っての色分けです。

グリップは組み替えることで収納状態が再現可能。

L字シールドに付属のジョイントパーツを組み付けることで、ビーム・ガトリングガンをマウントすることができます。

ビーム・ホーク。斬撃用の「ホーク」、刺突用の「パイル」、貫通力の強い「ピック」の3種のモードが状況によって使い分けられる接近戦用武装になります。

ビーム刃は脱着が可能。

ビーム・ホークの柄部分はリアアーマーのラックにマウントすることができます。

一通り武装して。自立させてのポージングでは多少後方に倒れやすいですが、うまく前傾姿勢を取れば自立でのポーズは可能です。

重装バックパックを装備しているため、背部から見るとなかなか迫力があって良いですね。ビームガトリングガンやビームホーク柄をマウントしていると干渉しやすいので少し注意が必要。

説明書ではランゲ・ブルーノ砲・改は左右からグリップを両手持ちするようになっています。ですが少しせせこましく、肩がそれほど可動しないため、両手持ちは少し難しいところがありますね。

浮かせてディスプレイさせる場合は股間部にスタンドなどの3.0mm軸を差し込みます。しっかりと固定されるため、キットがクルッと反転したりふらついたりすることはありません。

平手が付属するので、銃身に手を添えたり、指示を出すなどポーズに自然な表情を付けることができます。また、首はあまり左右に広く振れませんが、モノアイが可動するのでその分視線の動きは付けやすいです。

ビーム・ホークは一旦ハンドパーツをバラして柄を握らせます。ダボ固定ではないですが、柄が太いのでしっかりと保持させることができます。

ビーム・ホーク刃は蛍光クリアグリーン成形色で、ブラックライトで照らすと鮮やかに発光します。

ビームガトリングガンは付属の武器持ち手で保持します。ダボ固定ではなく、グリップがやや薄いため、保持させると少しふらつきがあります。外れるほどではないのでストレスはなく保持できるかと。

ビームガトリングガンの両手持ちは、フォアグリップが前後に可動するのでラクに再現可能。

余剰パーツも交えて武装して。このような重装備仕様が再現できるのも良いですね。ただし背部にマウントしたシュツルム・ファウストと重装バックパックは干渉してガチャガチャしやすいので注意です。

干渉でバックパックが外れやすいので、やや武装を削ぎ落とした状態でポーズを付けたほうが良いかも。劇中のようにランゲ・ブルーノ砲・改を外した状態でポーズを取らせるのもありですね。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。ギラ・ズール本体は通常版とほぼ同じ、背部の重装バックパックもアンジェロ機と同じですが、グリーンのミリタリーカラーにおける重武装仕様のギラ・ズールが楽しめるのは良いですね。新規武装のビーム・ガトリングガンも見覚えのある装備ながら造形は良いですし、両手持ちなどポージングバリエーションを増やすことができます。

気になる点はそんなにないですが、ランゲ・ブルーノ砲・改がバックパックと給弾ベルトで繋がっているため、装備するとどうしても可動が制限されます。なので気になる場合はランゲ・ブルーノ砲・改を外すなどしてポーズを取らせるのもありかと。

重装バックパックはプロペラントタンクに存在感がありますし、ランゲ・ブルーノ砲・改は個性的な造形で射撃ポーズも様になります。武装による存在感、渋み、豊富な武装による多彩なポージングバリエーションなど、通常版にはない、さまざまな魅力を含んだギラ・ズールになっているのが良いですね。

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