今回は、 2008年4月に発売されたHG 1/144 GN-004 ガンダムナドレのレビューをご紹介します!
HG ガンダムナドレは、『機動戦士ガンダム00』に登場するMS「GN-004 ガンダムナドレ」の1/144スケールモデルキットです。ナドレ特有の細身でスタイリッシュな機体形状を新規造形で再現。新武装のGNビームライフル、GNビームサーベル、シールドが付属し、印象的なアクションが再現可能なキットになっています。価格は1,320円(税込み)です。
ガンダムヴァーチェが全身の追加装甲を外した姿であり、ソレスタルビーイングが開発した太陽炉搭載型MSで、劇中ではティエリア・アーデが搭乗。鹵獲寸前でヴァーチェの装甲をパージしその身を晒した他、トリニティ、国連軍のジンクスと戦闘を繰り広げた機体「」がHGでキット化。
特に他キットからのパーツ流用はなく、頭部の髪をイメージしたコードや細身かつスタイリッシュな女性らしい機体形状が新規造形で再現されています。
成形色はホワイトを基調に、頭部や胸部にイエロー、肘や大腿部などにパープルを配色。その他、胸部GNドライヴや腕部GNコンデンサーはクリア、内部や関節パーツはグレー成型色での再現となっています。
ホイルシールが付属し、頭部ツイン内や頭頂部、顎、GNドライヴやGNコンデンサー内部、各部装甲やGNケーブル、シールドなど各部を補い、まずまずの量。細部をシールで色分けするため、塗装は一部モールドを塗り分けるくらいであまり必要がありません。素組みでも十分なくらいに仕上がります。
グレーの内部や関節パーツにはABSが使用されています。なので塗装やスミ入れをする場合は破損、ひび割れなどに注意が必要です。KPSは不使用。外装はほぼPS素材です。頭部の髪をイメージしたコードは合成ゴム素材(TPE)での再現。
ポリキャップはPC-123を使用し、全身各部に組み込みます。肘膝ともにABSとPSパーツ構成で関節強度はまずまず高め。特に負荷のかかるような装備はなく軽装なため自立は安定します。
■付属品
GNシールド、GNビームサーベル(ビーム刃、柄)✕2、GNビームライフル、GNビームライフルのビーム刃、平手(左)が付属。
■各部形状
HGガンダムナドレの各部を見ていきます。
■頭部
頭部。シルエットに派手さはないですが、頬や後頭部から流れるコードが特徴的。左右にGNコンデンサーが配されるなど、ソレスタルビーイング所属機らしい近未来的なデザインで造形されています。
側面のGNコンデンサーはグレーのシールの上からクリアパーツを被せての再現。後頭部のモールドもパーツできっちりと色分けされています。頭頂部の赤はシールでの色分け。メット部は左右の組み合わせで鳥坂上部に合わせ目ができます。合わせ目を消す場合はフェイスパーツの後ハメが必要。
■胴体部
胸部・腹部。こちらも両肩にクラビカルアンテナ、腹部にGNドライヴを持つなど近未来的なデザインで造形。首元から前後に流れる赤いコードも自然な垂れ具合になっています。コードはゴム質素材なので、少し埃が付きやすいかもです。
GNドライヴは頭部コンデンサと同様、ダークグリーンシールの上にクリアパーツを被せての再現です。左右エアインテークは黄色いパーツでの色分け。脇のGNケーブルはパーツではなくパープル色のシールでの色分けで、アンテナ基部のグレーモールドもシールでの色分けとなっています。
肩のクラビカルアンテナは展開収納が可能。
首はダブルボールジョイントで柔軟に可動。肩はエアインテーク基部が前後にスイングします。
上下にも可動。
背部GNドライヴは2ダボ接続ですが、一般的なキットとはダボとダボ穴が逆。なので他キットのバックパックを装備したりすることはできないようでした。
腰部は軽装のふんどしタイプ。各面にアーマーなどはありませんが、そのぶん干渉がなく、脚部を柔軟に可動させることができます。各部モールドはグレーのシールでの色分け。
股間部はダブルボールジョイント式。中央を基点に、前後にスイングさせることできます。
■腕部
腕部。他と同様近未来的なデザインで、細身でスタイリッシュに造形されています。ショルダーアーマーもコンパクト。肘のGNケーブルもパーツできっちりと色分けされています。
上腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は左右の組み合わせで後部の一部に合わせ目ができます。グレーの肘関節パーツを挟むため、合わせ目を消す場合は後ハメかマスキング塗装などが必要そうです。GNコンデンサーはグレーシールの上からクリアパーツを被せての再現。
ショルダーアーマーは内部パーツを前後から挟んで組み合わせる仕様。合わせ目はモールド化されています。上部装甲やモールドなどはすべてグレーのシールでの色分け。
■脚部
脚部。他と同様、近未来的なデザインですが、細身で女性らしい雰囲気があります。膝周りにエクシアのようなGNコンデンサーはなくモールドのみが造形。大腿部とスネのGNケーブル、側面のモールドはパープルのシールでの色分けです。膝のモールドはグレーに塗り分けが必要。
大腿部は左右の組み合わせで後部などに合わせ目ができます。膝から下は左右と前面の組み合わせで後部に合わせ目ができます。膝から分離しないので、合わせ目を消す場合は細かな後ハメ処理が必要。なかなか手強そうですね;
ソール部はわずか2個パーツ構成(ポリキャップを除く)。構造自体はシンプルですが、足裏はモールドが造形されるなど丁寧な造りになっています。土踏まずなどの装甲はグレーに塗り分けが必要。
■他キットとの比較
HGUC RX-78-2ガンダム(リバイブ版)、HGUCνガンダム(ファンネルなし)と並べて大きさを確認。大きさは通常のHGと大差ありません。ナドレの全高は18.1mです。
パージ前の姿であるHGガンダムヴァーチェと並べて。ヴァーチェのほうが一回りほど大きめです。大きさ的にうまく改造すればナドレを内部に隠せそう(要改造)ではありますね。
MGガンダムナドレ(MGガンダムヴァーチェに付属)とサイズを合わせて比較。さすがにMGのほうが情報量が多く緻密です。プロポーションも少し違って見えるのと、頭部のコードがかなり細かいですね。
劇中で交戦したHGガンダムスローネアイン、HGガンダムスローネドライと並べて。同時期に発売されたキットなので特に組み合わせても違和感はありません。
劇中ラストバトルで交戦したHGジンクスとも並べて。こちらも組み合わせても違和感はありません。劇中では攻撃を受けるナドレの姿が印象的でしたが、無改造だと膝から分離しないため、中破した姿を再現するのは難しいようでした。
■各部可動域
頭部は適度に上下します。首が短いため、顎引きはあまりできず。クラビカルアンテナの基部が顎と干渉するため、左右へのスイングも45度程度と制限されるようでした。
腕はY字ほどではないですが、ある程度高くまで上げることができます。肘は1重関節ですが、90度以上に曲げることが可能。
肩は後方へのスイングはありません。前方へは肩の可動ギミックによって少しスイングすることができます。
腰は1軸とポリキャップ接続ですが、少し上半身を引き出すことで干渉が避けられるため、少し前後することができます。
腰は干渉なく360度回転させることができます。アクションベースやスタンドへは、股間部のカバーパーツを外し、露出した穴に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイです。
腰アーマーがないため、前後開脚は前後とも幅広く展開させることができます。
膝は2重関節で深くまで曲げることが可能。膝装甲裏もパーツできっちりと塞がれています。
アンクルアーマーがなく干渉がないため、足首は広めに可動させることができます。
股間部がボールジョイントなので、左右への開脚はハの字程度までと制限されます。
内股、ガニ股ともに45度程度まで可動します。
立膝はきれいな姿勢で再現することができました。
可動域の総括としては、最大限に動くわけではないですが、各部とも可動域が適度にあるので躍動感あるポーズを再現することができます。細身で干渉が少なく取り扱いやすいですし、ポージングの自由度は高そうです。
■武装類
GNビームライフル。プルトーネの武装を進化させた専用のビームライフルになります。高出力の粒子ビームを発射可能とのこと。デザインはそこまで派手ではないですが、物足りなくない程度にモールドが入っています。
本体部分は簡単なモナカ割で各面に合わせ目ができます。凹凸は少なめなので合わせ目消しは比較的ラクかなと。センサー周りだけ少し面倒そうですね。
センサーはグリーンのシールでの色分けです。
銃口にはビーム刃が組み付け可能。ビームサーベルとしても使用することができます。
GNシールド。GNビームライフルと同様、プルトーネのシールドを進化させたものになります。細身のシルエットが特徴的。防御面積が小さい代わりに、軽量で取り回しも良く、ナドレに適しているとのこと。表面は赤いシールでの色分け。溝の部分はグレーに塗り分けが必要です。
裏面は裏打ちパーツできっちりと色分けされています。
■ポージング
一通り武装して。
GNビームライフルはグリップをハンドパーツに差し込み、後部ストックを前腕に組みつけて保持します。前腕側はまずまずの固定強度で、2箇所で固定するため、ある程度しっかりとした保持が可能です。
軽装なのと、頭部のケーブルは首を動かしても抜けないのでキットの取り扱いがラクです。ゴム素材であることと抜けにくい構造になっているのが良いようですね。
両手持ちはやや突っ張る感じがあるので、GNビームライフルを前腕から外して保持させたほうがラクです。グリップが前後にスイングすると、もっと余裕を持って保持できて良かったかも。
GNシールドはジョイントを前腕に組み付けて装備します。前腕への固定強度がそれほど高くなく、干渉などでたまに外れることがあるので注意です。個体差かもですが、赤いシールも粘着が弱く浮きやすかったです。
コードがもっとふさふさで風に靡く(なびく)くらいだと、劇中のような動きが表現できるかもしれませんが、さすがに贅沢な悩みかもしれないですね;
GNビームサーベルはハンドパーツに差し込むだけで保持が可能。柄が太めでハンドパーツにしっかりと差し込んで固定できるため、簡単に抜けたりということはなかったです。ビーム刃は薄型。クリアピンク成形色ですが、ブラックライトには反応しませんでした。
軽装だからかデザインの質が良いのか、GNビームサーベルで斬りかかるようなポーズが割と様になります。このあたりがナドレらしくて格好良いですね。何気に武士っぽいところがあるのが面白い。・・・・落ち武者・・・・?
HGガンダムヴァーチェ(別売り)のGNキャノンを装備して。劇中の人革連による鹵獲作戦シーンもある程度再現可能でした。重量があるため、前方に向けると垂れてクルッと角度が変わりやすいですが、装備させることで重厚なポージングを楽しむことができます。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。ヴァーチェが外装をパージした軽装スタイルの機体なため、どうしても少し貧弱な感じを受けやすいですが、機動戦士ガンダム00登場機らしいメカニカルかつ近未来的な雰囲気があっていいですね。頭部のコードは女性らしいナドレならではの雰囲気がうまく表現されていますし、ポロリがないので頭部周りの表情が付けやすいです。細身で取り扱いやすいのもメリット。
気になる点はそんなに無いですが、GNシールドの赤いシールがやや浮きやすいのが気になりました。経年のキットによく見られる現象で個体差もあると思いますが、再販品でこれはちょっと・・・;
可動が柔軟でポーズが取らせやすいですし、GNビームサーベルでのポーズは格好良く決まりやすいです。ヴァーチェからの拝借にはなりますが、GNキャノンを装備させると重厚な雰囲気が強くなりますし、劇中であっと驚かされた数々の名シーンを思う存分再現できるのが良いですね。
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1件のコメントがあります。
ぬぬ茶
on 2024年12月21日 at 23:42 -
脱字報告です
最初らへんのHGでキット化の文章の前の「ヴァーチェ」が「」になっていると思われます。
レビューお疲れ様です!