今回は、バンダイホビーセンター専用エコプラ HG 1/144 RX-78-2 ガンダムのレビューをご紹介します!
バンダイホビーセンター専用エコプラ HG 1/144 RX-78-2 ガンダムは、『機動戦士ガンダム』に登場する主人公機『RX-78-2 ガンダム』のエコプラ版1/144スケールモデルキットです。マテリアルリサイクルによって生成されたエコプラを使用し、再現されたキットになっています。バンダイホビーセンター専用のマーキングシールが付属。価格は1,047円(税込み)です。
「ガンプラリサイクルプロジェクト※1」の一環で製造されたエコプラ『HG 1/144 RX-78-2ガンダム』がキット化。2001年5月発売のHG RX-78-2ガンダム(以下、通常版、旧キット)と内容は全く同じで、バンダイホビーセンターからガンプラ製造時に出る廃材をマテリアルリサイクル※2し、製造されたキットになっています。
※1ガンプラのランナーを回収し、ケミカルリサイクルによって新たなプラモデル製品へと生まれ変わらせることを目指すプロジェクト。※2使用済みのプラスチックを破砕・溶融・固形化して再利用を行うリサイクル方式。
成型色はブラックのみ。通常はトリコロールカラーに配色されるガンダムですが、エコプラでは各部とも同一色で統一されています。色んな製品のプラスチックを再利用する為、色のムラが出ないように黒い顔料を混ぜて作っているとのこと。
シールは通常版と全く同じ。頭部ツインアイと額前後のセンサーのみを補います。
廃材を使っているので当然ですが、製品素材はPSとPEになっています。
ポリキャップはPC-123プラスを使用し、関節各部に組み込みます。関節強度はまずまず高めで自立は安定しています。ポリキャップも黒成型色のものを使用します。
キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。)切れ味はもちろん、薄刃ですが強度が高く、長持ちします。 ⇒ヌルっと切れる片刃ニッパー
シールド、ビーム・ライフル、ハイパー・バズーカ、コアファイター、武器持ち手(右)、ハイパー・バズーカ用マウントパーツ、ビームサーベル刃✕2が付属。
バンダイホビーセンター専用のオリジナルマーキングシールが付属。バンダイホビーセンターのロゴやガンプラのロゴなどが含まれています。
頭部。黒一色の中にツインアイととさか前後センサーのみシールを貼るため、シールの部分だけが強調されて異彩を放っています。メット部は前後挟み込みタイプで頭頂部から側面にかけて合わせ目ができます。
胴体部。単一成型色ながら、胸部エアインテークや腰部のV字モールドなどは埋もれてしまわずくっきりと形状が分かるようになっています。
エアインテークや腰部ヘリウムコアは別パーツ化されているので、塗装する場合も塗り分けはしやすそうです。
腰アーマー裏にモールドはなくシンプルなつくりに。
腕部。モールドは少なめでフラットなデザインになっています。ショルダーアーマーは1個パーツ構成なので、上に跳ね上げたりする動きはありません。
二の腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は左右の組み合わせですが、肘から分離するので合わせ目を消すのはラクかと。
脚部。ふくらはぎなどの造形に人体らしさがありますが、黒成型色なので無機質な感じがします。膝のスリット入りダクトは別パーツ化されています。
大腿部、膝から下共に左右の組み合わせで前後に合わせ目ができます。膝が分離するので、合わせ目を消すのはラクかと。
ソール部。通常だと脚底と脚甲で色分けされていることが多いですが、黒一色なのでやや面白みに欠ける印象も。足首の内部パーツにはシリンダーシャフトのモールドが造形。アンクルアーマーは左右の組み合わせで中央に合わせ目ができます。足裏はモールド入りの裏打ちパーツで蓋をするようになっています。
バックパック。簡易的なパーツ構成ですが、サーベル柄や下部のバーニアは別パーツ化。
背部とは3ダボ接続なので、他キットとの交換はできません。
HG RX-78-2ガンダム(REVIVE)(左)、EG RX-78-2ガンダム(右)と並べて。エコプラは旧キットがベースなので、近年発売されたこれらのキットとはプロポーションに差があります。近年のキットは比較的ベーシックなフォルムのEGでもスタイリッシュ。
HG RX-78-2ガンダム(オリジン版)、HG RX-78-2 ガンダム [BEYOND GLOBAL] とも並べて。オリジン版はプロポーションが近いですが、BEYOND GLOBALは際立つ細さになっています。
頭部の上下可動はわずか。左右へは多少顎と襟が干渉しますが、水平までスームズにスイングすることができます。
腕は胴体側からの軸接続で水平まで上げることができます。肘は1重関節で、曲げる角度は90度程度まで。
肩は前方に少しスイングさせることができます。
腰が軸接続で腹部も可動ギミックはないため、上半身の前後スイングはありません。画像は省きました。腰は浮かせて干渉を避けることで360度回転が可能。アクションベースやスタンドへは、股間部にコの字パーツを組み付けてのディスプレイとなります。コの字パーツを奥まで差し込むと股が開きにくくなるので注意が必要。
前後開脚はまずまず広めに展開させることができます。
膝は1重関節で90度程度まで曲がります。
足首は前後へはまずまず広めにスイングしますが、左右へはわずかに動く程度。
左右への開脚はハの字程度まで。
内股、ガニ股共に僅かです。
立膝もあまりきれいな姿勢での再現は難しいようでした。
可動域の総括としては、ベースが2001年5月発売のなので、可動域は各部とも広くはありません。肘膝共に1重関節で90度曲がる程度ですし、股間部もボールジョイントで肩部も軸接続。躍動感あるポーズを楽しむというよりは、造形物としての存在感を楽しむといったところかと。
シールド。こちらも元々はカラフルに配色されていますが、単一成型色なので飾り気のない感じになっています。裏には細かなモールドが造形。中央のジョイントはボールジョイントでフレキシブルに可動します。
ビーム・ライフル。こちらは通常版でもグレー一色なので、黒成型色のみでも特別違和感はないですね。本体部分は左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。
センサー、フォアグリップともに左右にスイングします。
ハイパー・バズーカ。こちらも元々グレー成型色のみなので、黒一色でも違和感なし。MGのVer.2.0などのように塗り分けても面白そうですね。
本体部分は左右の組み合わせなので上下に合わせ目ができます。
後部の弾頭は別パーツ化。細かなモールドが入っています。上部のフックは展開が可能。
リアアーマーのカバーパーツを外し、ジョイントパーツに組み替えることで、ハイパー・バズーカをリアアーマーにマウントさせることができます。
コアファイター。つくり自体は簡易的ですが、各部モールドや後部スラスターなどがメカニカルに造形されています。単一成型色なので味気ないものの、バランス良く造形されているのでシルエットはいいですね。
変形機構はなし。
3基のランディングギアを使って駐機状態にすることで、ディスプレイアイテムとして楽しむことができます。
機種部分はモナカ割で上下に合わせ目ができます。塗装する場合はキャノピーなど細かく塗り分ける必要があります。細い造形になっているので、マスキングや筆塗りの技量が求められます。
後部空対空ミサイルの開閉ギミックなどもありません。
ランディングギアを外してディスプレイさせることでフライトシーンを再現可能。ディスプレイ用の3.0mm穴などはなく、後部にコの字パーツを挟むなどしてディスプレイさせます。
一通り武装して。
ビーム・ライフルはグリップをハンドパーツで挟んで保持させますが、多少遊びがあるので銃口の向きが変わりやすいところがあります。トリガーに指を添えるようになっているのはいいですね。
シールドはポリキャップとジョイントパーツで前腕にマウントするので、ポージング時も特に外れることはなく、気にせずポージングを楽しむことができます。ジョイントパーツもボールジョイントで自由に可動するので干渉も避けられます。
シールドは背部にマウント可能。ビーム・ライフルの両手持ちも多少余裕を持って構えさせることができます。
ビームサーベル刃のみ、クリアーピンクでの再現。本体が一色で再現されているだけに、ビーム刃の存在感が際立ちます。ハンドパーツに差し込みますが、やや隙間があってスルッと抜ける場合があるので注意が必要です。
ハイパー・バズーカもグリップをハンドパーツで挟んで保持させます。グリップが可動しませんが、肩に担ぐポーズも問題なく再現可能です。
多少突っ張るものの、脇に抱えるポーズも再現できます。
付属のマーキングシールは切れ目が入っていないので、デザインナイフなどで切り出してから貼り付けるようになります。
黒成型色にそのまま貼るとふちが白く出てしまいます。ふちを残さずカットする、つや消しを吹くなど何らかのカモフラージュも必要かも。
ランナータグにエナメル塗料を筆塗りしてみました。フラットイエロー、フラットレッドなど隠蔽力が弱い色味は多少ムラになりやすそうです。重ね塗りするなどする必要がありそうですね。金属系は下地が黒なので発色良く塗装できそうです。
アクリジョンとシタデルを筆塗り。こちらも隠蔽力が弱い塗料はムラが出るので注意が必要そうです。シタデルは問題なくきれいに塗り分けられています。
サフも吹いてみました。
問題なくしっかりと乗っているようですね。
サフを吹くと合わせ目は目立つようになりますが、各部モールドが強調されてメリハリが付くようになりました。
コアファイターもサフを吹いて各部を強調。また後日、簡単に塗装して仕上げ、完成した画像も追加出来たらと思います。(後にキットの比較用として使用するため、合わせ目は消さないでおくかも。)
適当に何枚かどうぞ。
派手さはないですが、黒一色のみというのもなかなか渋さがあっていいですね。ポージングが意外と決まりやすいなど、旧キットの良さも味わうことができます。
以上です。「SDGs」に配慮してのことかと思いますが、こういったキットはエコを目的とした企業努力が感じられますし、製造工程における効率化という面でも重要なことだと思います。成型色が黒のみでもむしろ渋みがあって独特の良さが感じられますし、リサイクルに貢献しているという部分でも自分なりの満足感が得られそうです。
気になる点は、付属のマーキングシールがカットされていないので、切り出す手間がかかります。黒いキットに貼るとフチも白く残るので、何かしら配慮があれば良かったのかなと。あと、全体が黒成型色なので、明るい色を筆塗りするときはムラなどに注意が必要そうです。
通常のプラ素材と同じなので塗装も問題なさそうですし、安価なので塗装の練習用モデルとしても良さそうです。通常のキットだとしっかりと色分けされていて手が出しにくいところがありますが、このキットは一色なので、塗装や改修などが気兼ねなくできるなど、自由に使い倒せるキットとしても重宝しそうですね。
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