今回は、2012年2月に発売されたMG 1/100 AGE-1 ガンダムAGE-1 ノーマルのレビューをご紹介します!
MG ガンダムAGE-1 ノーマルは、『機動戦士ガンダムAGE』に登場する主人公機『ガンダムAGE-1 ノーマル』の1/100スケールモデルキットです。第一世代主役機のベーシックな機体形状を新規造形で再現。メカニックデザインの海老川氏自らが設定を描き起こし、各部に新規ディテールが追加されたキットになっています。ホイルシールによる発光表現の他、コックピットハッチ開閉といったギミックも随所に搭載。価格は3,850円(税込み)です。
地球連邦軍の戦闘用モビルスーツで、AGEデバイスの設計データを基に、7年の歳月をかけて完成させたフリット・アスノ搭乗機『ガンダムAGE-1 ノーマル』がMGでキット化。「AGEシステム」の搭載による胸部「A」マークセンサー、コアユニットの他、背部ウイング状のブロードアンテナといった特徴的な機体形状が再現されています。
成型色はホワイトをベースに、胴体周りやソールなどにブルー、レッド、イエローを配色したガンダムカラー。その他関節や內部フレームはグレー成型色パーツ、頭部や武器センサー、胸部『A』マークはクリアグリーン成型色パーツでの再現となっています。
ホイルシール、パネルステッカー(PET樹脂)、シルバーシールが付属。ホイルシールは頭部センサーや武器センサーを、パネルステッカーは膝の装甲を補います。シルバーシールは頭部や胸部のクリアグリーンパーツ発光状態を再現する際に裏面から貼り付けます。塗装はほぼ必要なく、素組みで十分な色分けが再現されています。
ABSやKPSは不使用。殆どのパーツがPS素材で構成されています。
ポリキャップはPC-207を全身各部に使用。特殊な形状のポリキャップが多用されています。関節強度はまずまず高め。若干つま先の角度が変わりやすく、ふらつく場合もありますが、負荷のかかるような装備はないので自立は安定します。
ドッズライフル、シールド、ビームサーベル刃(長短2本ずつ)、指パーツ各種(平手用:左右、握り手用:左右、武器持ち手用:左右)、ディスプレイ用ジョイントパーツ、フリット・アスノフィギュアが付属。
ガンダムデカール、マーキングシールが付属します。
內部フレームを全身から。ソール部は基部のみですが、それ以外の部分にはメカニカルな內部フレームが造形されています。
頭部內部フレームは上下パーツのシンプルな組み合わせ。額のセンサーとツインアイはクリアグリーンパーツでの再現となっています。首には前後への可動ギミックがあります。
胴体部には逆三角形の內部フレームが造形。各部にメカニカルなモールドが造形され、エアインテーク內部のモールドも再現されています。
腕部もショルダーアーマーを含め、全ての箇所に內部フレームが造形されています。腕部內部フレームは肩、二の腕、肘関節、前腕上、前腕下の5ブロックの組み合わせによって構成されています。
脚部も同様、細身ながらもメカニカルな內部フレームが再現されています。こちらも大腿部、膝関節、膝から下、ソール部とそれぞれがブロック化。
続いて外装パーツを組み合わせた状態で各部を見ていきます。
頭部はガンダムらしいベーシックなデザインですが、AGEの『A』をイメージした額センサーやアンテナ、ひさし形状が特徴的。各部とも細かくパーツ分割され、左右のダクトや頭頂部のグレーの装甲などもパーツによる色分けが再現されています。額のセンサーやツインアイはクリアグリーンパーツにシールを貼っての色分け。マスクのへの字スリットは開口されています。
装甲表面にはHGにはないモールドがデザインされるなど、見た目の良さも意識した作りになっています。後頭部センサーはグレーのパーツにシールを貼っての色分け。
胸部はブルー、イエロー、レッドのヒロイックなガンダムカラー。ガンダムの定番であるエアインテークは黄色パーツによる色分けが再現されています。胸の『A』マークもクリアグリーン成型色パーツでの色分けを再現。『A』マーク裏にはシルバーシールを貼り、きらりとした発光状態を再現しています。
『A』マークの装甲部分を下げることで內部コックピットが少し引き出されます。
胸の内部には細かいモールドの入ったコックピットが造形。シートには私服姿のフリット・アスノフィギュアが格納されています。開いた装甲裏にはフリット・アスノフィギュアが設置可能。パイロットを立たせた状態でのディスプレイができるようになっています。味のある演出がいいですね。
フリット・アスノフィギュアは共に私服姿での再現で塗装が必要です。
肩部はポリキャップとパーツによる組み合わせで柔軟に展開、可動させることができます。
腰部は形状はシンプルですが、表面にはいくつかの細かなモールドが刻まれています。
フロント、リアアーマーはぞれぞれ黄色い装甲部分と白い装甲部分が分離可能。各部ともボールジョイント接続で個別に可動しますが、リアアーマーの白い装甲部分はプラプラするので分離させないほうがいいかもです。
サイドアーマーにはサーベルホルダーが造形。接続部が可動し、サーベル柄が展開できるようになっています。
腰アーマー裏は各部とも裏打ちパーツが造形されています。
股間部にはスライドギミックがあり、脚部の可動域を広げることができます。可動が硬いので、破損させないよう慎重に動かしたほうが良さそうです。
腕部。細身でシンプルな形状ですが、二の腕や前腕のダクトモールドが印象的。
二の腕は前後の組み合わせで、側面に合わせ目ができます。後ハメなどは面倒そうなので、段落ちなどでモールド化すると良さそうですね。二の腕以下は筒型パーツの組み合わせで合わせ目はなし。ハンドパーツは親指のみ可動し、残り4指を組み替えるタイプで、武器の保持がしやすそうです。
腕部のブロック構造。
前腕はロール可能。
手首は前後にスイングさせることができます。
ショルダーアーマーも軽装。合わせ目が出来ないパーツ構成で、内側も裏打ちパーツで見た目に配慮されています。肩內部パーツもメカニカルに造形。
脚部も細身ですが、近未来的なデザインで印象的。エッジの効いた装甲や側面のダクトモールドなどセンスを感じさせる作りになっています。膝から下は内外で形状が異なるので、組み間違えないように注意が必要です。
大腿部、膝から下共に內部フレームの四方から外装パーツを被せる構造で合わせ目はモールド化。
脚部ブロック構造。
膝はグレー成型色パーツでの色分けですが、表面にPETの黒いパネルステッカーを貼るようになっています。パネルステッカーはプラ素材のような少し厚みのあるシール。ツヤ感もよく、パーツを組み合わせたような仕上がりになります。膝は深くまで曲げることが可能。大腿部などのスライドギミックはありませんが、膝の装甲が可動に合わせて少し展開します。
ソール部はアンクルアーマーを交えたベーシックなデザイン。派手さはないですが、部分的にシンプルなモールドが造形されています。グレーの足首パーツも合わせ目が出来ないパーツ構成。
脚裏はメカニカルなモールドが造形。中央には1基のバーニアも造形されていてリアル。つま先は深く反らすことができますが、やや強度が弱く、自立が不安定になる場合があるので注意です。
背部にはウイング状のブロードアンテナを持つ特徴的なバックパックを装備。スラスター口や中央の装甲などもパーツによる細かい色分けが再現されています。
下部のバーニアはボールジョイント接続ですが少し動く程度。
バックパックは一応脱着可能ですが、特別他キットのバックパックと組み替えできるような構造にはなっていないようです。
MGジム・コマンド(コロニー戦仕様)、MG強化型ダブルゼータガンダムVer.Kaと並べてサイズを比較。ジム系と同じくらいの大きさで、MGの中でも比較的小柄な部類に入ります。ガンダムAGE-1ノーマルの全高は18.0m。
塗装済みですがMG RX-78-2 ガンダムVer.3.0と並べて。造形、カラーリングともにRX-78-2ガンダムをオマージュしたようなデザインで大きさも殆ど同じですが、AGE-1ノーマルは各部が近未来的。
HG ガンダムAGE-1ノーマルとサイズを合わせて比較。プロポーションに大きな差はないですが、MGのほうが微妙に胴体部が大きい感じがありますね。それと各部にエッジが効いていてシャープさがあります。
頭部の上下可動は、顎引きは深くまで可動。見上げる動きはそれなりです。左右ヘは干渉なくスムーズにスイング可能。
腕はY字程度まで上げることが可能。肘も2重関節で完全に曲げることができます。
肩は引き出しギミックによって前後とも幅広いスイングが可能。
腹部に可動ギミックがあり、上半身を適度に前後させることができます。
腰は干渉なく360度回転可能。アクションベースやスタンドへは、股間部に付属のジョイントパーツを組み付けてのディスプレイとなります。
前後開脚は水平まで幅広く展開させることが可能。
前述していますが、膝は2重関節で深くまで曲げることができます。膝の装甲には裏打ちパーツも造形。
足首は前後左右とも適度に可動させることが可能。足首が2箇所のボールジョイントで可動に幅があります。
左右への開脚は水平まで幅広く展開させることができます。
足の付根がロールし、大腿部と股間部の干渉もないため、内股、がに股は幅広く展開させることができます。
立膝もきれいな姿勢で再現することができました。
可動域の総括としては、各部とも可動が柔軟。細身なので干渉もないですし、首、肩、腰、肘、膝各部に至るまで幅広く可動させることができます。なのでポージングでの自由度はかなり高そうです。
ドッズライフル。AGE-1ノーマルの主兵装で、AGEシステムがガフランとの戦闘データを基にして造り出した武装になります。ビームをドリル状に回転発射させることで貫通力を高めているとのこと。
ライフルのバレルは脱着が可能。バレルを外すことでハンドガンモードとして使用することができます。センサーはクリアグリーンパーツにグリーンのシールを貼っての色分け。シールを貼らずクリアパーツを使用することもできます。
バレルは左右の組み合わせですが、上下の合わせ目は段落ちモールド化。フォアグリップが展開可能です。
ドッズライフルのグリップも前後にスイング可能。前腕へのジョイント用アームもボールジョイントなどの組み合わせで適度に可動。安定した保持ができるようになっています。
バレルを90度角度を変え、フォアグリップを展開することで精密射撃モードになります。
バレルのセンサー裏にもクリアパーツによるセンサーが造形。
バレルの右側面にあるジョイントを展開することでドッズライフルをリアアーマーにマウントさせることができます。
シールド。実体式の防御兵装になります。本体よりも強固に出来ている為、高い防御力を持っているとのこと。表面の青い装甲は『A』文字のようにデザインされています。
裏面には適度にモールドの入った裏打ちパーツが造形。中央のジョイントはポリキャップ接続でロールさせることができます。端が肉抜きっぽいですが、デザインの一部にも見えますね。
ジョイントは左右へもスイングが可能。
一通り武装して。
ドッズライフルはジョイントを予め前腕にはめ込み、その後で武器持ち手をハンドパーツに組み付けます。2箇所で固定できるのでしっかりとした保持が可能。トリガーに指を添えるデザインになっているのも自然な表情が付いていいですね。
足首が深く曲がるので、接地した状態でのポーズもまずまず安定します。
シールドは前腕の角度を変えてジョイントを接続します。パチンとはまり込んで固定できるので、ポージングでも外れることなく取り扱うことができます。
バレルを外してハンドガンモードで。超軽量なのでポージングにも全く不自由さがありません。AGE-1ノーマルの各部が柔軟に可動するのでポージングがかなり捗ります。人体のような自然な動きも付けやすいですね。
細身で干渉がなく、肩の可動域も広めなので、ドッズライフルの両手持ちも難なく再現可能。
ビームサーベルはクリアピンク成型色の平なタイプ。長短が付属するのでそれぞれで違ったポージング演出をすることができます。柄とハンドパーツとはダボ接続ではないですが、握り手用の指パーツにしっかりと収まって固定されます。
長短のサーベル刃が付属するので、近接戦闘時の攻撃オプションの幅が広がります。長い方のサーベル刃がランナーごと曲がっていたのはちょっと残念。折れないように少しずつ修正しておきました。
平手が付属するのでその分違った表情を付けることができます。武器を使用しない軽装スタイルでの格闘ポーズもよく似合いますね。
頭部や胸部『A』マーク、武器センサーなどのクリアグリーンパーツはブラックライトで照らすと発光します。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。派手さは無いものの、独自の各部ディテールにはデザインセンスを感じますし、細身なキットで干渉もなくポージングもしやすいですね。正統派ガンダムタイプで、まさにシンプルイズベストな完成度の高いキットになっています。
気になる点はあまりないですが、脚部を広げ過ぎると腰部のアーマーが外れやすいので注意です。片側半分のフロント・サイド、リアアーマーが基部ごとまとめて外れてしまうので、予め固定強度を高めるなりしておいたほうが安心してポージングを楽しむことができます。
ドッズライフルはバレルの可動や脱着によって様々な形態に変化しますし、それによって射撃バリエーションも多彩に演出することが可能。自然な動きができるので、攻撃時のクワッと迫りくるポーズや勢い良く立ち向かうポーズなどにも迫力が出ます。全体的によく動きますし、MGならではの表現力の高さが味わえるキットになっているのがいいですね。
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