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HGUC ギラ・ズール レビュー

今回は、2009年12月に発売されたHGUC 1/144 AMS-129 ギラ・ズールのレビューをご紹介します!

HGUC ギラ・ズールは、『機動戦士ガンダムUC』等に登場するMS『ギラ・ズール』の1/144スケールモデルキットです。 ジオン系譜量産機の特徴的な機体形状を新規造形で再現。隊長機用ヘルメットや武器ラック、全身各部のエングレービングなどが再現されたキットになっています。ビーム・マシンガンやビーム・ホーク、シュツルム・ファウストといった武装が付属。価格は1,980円(税込み)です。

ギラ・ドーガをベースに開発され、「袖付き」の蜂起とそれに合わせた「ジオン再興」の象徴として本格量産されたMS「ギラ・ズール」がHGUCでキット化。ギラ・ドーガを想起させるジオン系の機体形状や、袖付き特有の各部エングレービングなどが再現されています。

成型色はくすみのあるグリーンやダークグリーンをベースに、各部動力パイプにカーキを配色したジオン系ミリタリーカラー。胸部や内部・関節、バーニアなどはグレー成型色での再現となっています。

シールはエングレービングや全身各部の丸モールド、センサー類を補いますがそれほど多くはありません。付属のシュツルム・ファウストをサンディイエローなどで塗り分ける必要がありますが、素組みで大部分の色分けが再現されています。

ABSやKPSは不使用。ほとんどのパーツはPS素材で構成されています。

ポリキャップはPC-132ABCを使用し、肘膝関節を含む全身各部に組み込みます。関節強度はまずまず高め。シンプルな機体形状で負荷のかかるような装備もなく、自立は安定しています。

シュツルム・ファウスト、ビーム・マシンガン、ハンドグレネード✕2、ビーム・ホーク(ビーム刃付き)、武器ラック、予備Eパック(左右)、武器持ち手(右)、平手(左)、指揮官機用メットパーツが付属します。

頭部。ジオン系特有ののモノアイタイプで、フリッツヘルム型のメットが特徴的に造形されています。口元にはガスマスクのような装甲が印象的に造形。

下部のレバーを可動させることでモノアイを左右に振ることができます。モノアイはモールドにピンクのシールを貼っての再現。

付属のアンテナ付きメットパーツに組み替えることで指揮官機仕様のギラ・ズールを再現することができます。

胸部、腹部。ジオン系機らしい腰部動力パイプの他、袖付き(ネオ・ジオン残党軍)特有のエングレービングが造形されています。襟や胸部のエングレービング部分、白い丸モールドやラインはモールドにシールを貼っての色分け。首はパーツでの再現で上下に前後に可動します。

腰部もミリタリー調のスカートアーマーが造形されています。白い丸モールドはシールでの色分け。

腰アーマー裏はプレーンな作りでモールドはありません。

腕部もジオン系機特有のスタイルで、右肩にL字シールド、左肩に曲状のアーマーを装備。

二の腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は前後の組み合わせですが、合わせ目は段差モールドっぽくなっています。部分的にパーツで色分けされるなど細かさがあります。手首のエングレービングはモールドにシールを貼っての色分け。

右肩のL字シールド基部は前後の組み合わせですが、上部の合わせ目は段差モールド化。

L字シールドはポリキャップを挟んでの2枚パーツ構成。裏面には簡易的ながら段差モールドが入っています。L字シールドを外す際、一部だけが抜けて裏打ちパーツが割れてしまいました_| ̄|○

左肩の曲状アーマーは表面に簡単な丸モールドが造形。前後の組み合わせで上部に合わせ目ができます。肩内部を挟むため、合わせ目を消す場合は後ハメなどが必要そう。

脚部はギラ・ドーガを思わせるレトロ調のデザイン。大腿部のバーニアスラスターが印象的に造形されています。大腿部モールドや膝の動力パイプは別パーツでの色分けを再現。大腿部や膝の白い丸モールドはシールでの色分けです。

大腿部は前後の組み合わせですが、内側の合わせ目はモールド化されるなど合わせ目が分からない構造になっています。膝から下は左右の組み合わせで前後の大部分に合わせ目ができます。膝から分離するので、合わせ目消しはラクそう。

大腿部側面の装甲はパーツを細かく組み合わせる仕様。バーニアも別パーツ化されています。脚部の裾にある丸モールドも白いシールを貼っての色分けです。

ソールもギラ・ドーガの名残を感じさせるデザイン。脚底を含む4枚パーツを重ねる仕様で合わせ目はありません。脚裏はモールド入りの裏打ちパーツでリアルに造形。

バックパックはベーシックなボックスタイプながら、四方にバーニアを装備するなど機動性が感じられるデザイン。表面のモールドは少なめです。

2ダボ接続ですが、他のHGUCキットのバックパックとは軸の太さが異なるため、組み替えたりすることはできないようでした。固定強度が高いので、脱着時に破損させないように注意が必要。

バーニアは内部に1重スリットのシンプルなデザイン。

HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。量産型機ながらもなかなかのサイズ感があります。ルプスレクスよりも大きめ。陸ジムとは頭一つ分以上の差があります。ギラ・ズールの全高は20.0m。

同シリーズのHGUCユニコーンガンダム(デストロイモード)、HGUCシナンジュと並べて。大きさはユニコーンガンダム(デストロイモード)と大差ありません。シナンジュが飛び抜けてデカいです;

手元にHGUCギラ・ドーガがないので、またHGUCギラ・ドーガを入手したら並べて比較してみたいと思います。

頭部の可動は、顎引きは殆どできませんが、首が可動するので適度に見上げる動きが可能です。襟が干渉するので、左右へのスイングは45度程度まで。

腕は左右とも水平程度まで上げることが可能。右肩はL字シールドを交わすようにします。肘は1重関節で90度程度まで曲げることができます。

肩の前後スイングは、後方はわずか。前方へは肩が引き出せるので少し広めにスイングします。

腰がボールジョイント接続なので、上半身を少し引き伸ばすことで適度に前後させることができます。

腰は干渉なく360度回転可能。アクションベースやスタンドへは、通常通り股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイです。ややきつめなので、3.0mm軸を折ってしまわないように注意。

フロントアーマーが広く可動するので、前方への開脚は幅広く展開させることができます。後方はリアアーマーが干渉するのでやや制限されます。

膝は2重関節ですが、外装が干渉するので曲げる角度はくの字程度まで。膝装甲裏は合わせ目が段落ちモールド化されているようです。

足首の可動は、前後左右ともまずまず。

股間部がボールジョイント接続なので、左右への開脚はハの字程度までとなります。

内股、がに股もそれなりです。

立膝はかなりきれいな姿勢で再現することができました。

可動域の総括としては、全体的にそこまでよく動く感じではないですが、バランスがいいのか立膝などはきれいな姿勢で再現できました。右肩のL字シールドが気になるくらいで干渉もないので、ある程度柔軟なポーズは再現できそうではありますね。

ビーム・マシンガン。銃口からペレット状のビームをマシンガンのように連射する携行火器になります。照射時間の切り替えによってビーム・ライフルとしての運用も可能とのこと。基本設計が優秀で拡張性に優れているようです。

銃身下部のグレネードランチャーは脱着が可能。

ビーム・マシンガン本体は最中割で上下に合わせ目ができます。下部のバナナマガジン型Eパックの脱着ギミックはありません。

センサーはピンクのシールでの色分け。銃口や後部ストックもミリタリー調に造形されています。

グレネードランチャーも最中割で上下に合わせ目ができます。

シュツルム・ファウスト。一年戦争から運用されている使い捨ての簡易型ロケット・ランチャーになります。コストパフォーマンスの高い携帯用の武器として普及し、「袖付き」では命中精度の向上を目的に、グリップやサイトを増設して使用されているとのこと。

ダークグレー一色なので、各部をミリタリー調のグリーンやサンディイエローなどに塗り分ける必要があります。

本体部分は最中割で上下に合わせ目ができます。センサーのみ別パーツ化。

センサーはピンクのシールでの色分けです。

ビーム・ホーク。近接戦闘用の斬撃・刺突ビーム兵装になります。種類のエミッターを内蔵しており、斬撃用の「ホーク」、刺突用の「パイル」、貫通力の強い「ピック」の3種のモードを状況によって使い分けられるとのこと。

形状自体はシンプル。柄の部分も1個パーツ構成です。ビーム刃がリアルに造形。

ハンド・グレネード。MSの腕を使って投擲する手榴弾になります。原始的ではあるが、様々な戦局で一定の効果が期待できる標準的な武装とのこと。2個パーツ構成で、一部が肉抜き穴っぽい作りになっています。

リアアーマーのカバーパーツを外すことでポリキャップ穴が露出。カバーパーツは腰をひねることでバックパックが避けられ、取り外しやすくなります。

ポリキャップ穴には付属の武器ラックがマウント可能。

武器ラックは右側にハンド・グレネード、左側にビーム・ホーク柄がマウント可能。ビーム・ホークのビーム刃は外しておきます。

更に中央にはシュツルム・ファウストをマウントすることができます。各所とも固定強度はまずまず。簡単にははずれないようになっています。

フロントアーマーにはビーム・マシンガン用の予備Eパックをマウントさせることができます。Eパックの丸モールドは白いシールでの色分け。

1個パーツ構成で裏面は肉抜きです。

一通り武装して。

腰回りに武器ラックや武装各種をマウントすることで、十分なミリタリー感を得ることができます。

ビーム・マシンガンは付属の武器持ち手で保持します。手のひらにダボ固定できるのでしっかりとした保持が可能。ハンドパーツも分解しにくくなっています。

グレネードランチャーは銃身から外し、単体としても保持が可能。ただしダボ固定ではなくグリップも短いため、ややふらつきや角度が変わりやすかったりするので注意です。

平手が付属するので、銃身を支えたりと自然なポーズを取らせることができます。

シュツルム・ファウストも武器持ち手で保持させます。グリップがハンドパーツにダボ固定できるのでしっかりとした保持が可能。

肩に担いだり脇に抱えたりするポーズもラクに再現することができます。

ビームホークはダボ固定ではないですが、ハンドパーツとの組み合わせで隙間なく収まるので、スルッと移動したり回転したりすることなく保持させることができます。

ビームホーク刃はブラックライトで照らすと発光します。

エミッターによってホークとパイルのビーム刃を展開しているので、斬撃や刺突などの攻撃シーンを演出することができます。全体的にまずまず動くので、その分自然な攻撃ポーズを取らせることができるのもいいですね。

ハンドグレネードを投擲するようなポーズも再現可能。武装類が豊富に付属するので、ポージングバリエーションが多彩で様々なシーンを演出することができます。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。随所にギラ・ドーガを感じさせるデザインになっていて、ミリタリー感やレトロ感、懐かしさみたいなものがとても良く感じられるキットになっています。世界大戦時のドイツ軍人らしい容姿になっているので、そのあたりで実物感が感じられるのかも。渋く味のあるキットになっているのがいいですね。

気になる点はほぼありません。あえて言うなら各部の丸モールドがシールで色分けされているくらいで、塗り分けが少し手間がかかるかなという程度です。文句の付けようがないくらい、各部ともしっかりとした作りになっています。

武装類が豊富なのでポージングバリエーションが多彩ですし、しっかりと保持できるのでストレスがありません。可動に関しても各部がまずまず動きますし、平手も付属するのでより自然なポージングが可能。脇を固めるには十分過ぎるくらい、出来の良いキットになっているのがいいですね。

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キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。薄刃ですが強度が高く長持ちするのでおすすめです。⇒ヌルっと切れる片刃ニッパーのレビューはこちら

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長太郎様 ガンダムブログ、とても参考にさせていただいております!MGEX ユニコーン、自分も楽しんで製作しようと思います(^^♪

おっさn様 いつも参考にさせていただいております

tak様 たくさんの画像ありがとうございます。ターンA,ターンXのブログともによかったです。

匿名希望様 見やすい写真レイアウトと、公平で無駄のない文章で購入の参考にとても役立っております。 微額ですがサイト運営のためにお納め頂ければ幸いです。 ご多忙と存じますが、コトブキヤ商品や30MMなどもレビューしていただければ更に助かります。

長谷川 亮様 いつもサイトを楽しく読ませていただいております。これからも頑張ってください。

y nose様 分かりやすい記事をいつもありがとうございます。製作、購入時の参考にさせて頂いております。

菊地 俊介様 素晴らしい仕上がりに敬服しております。

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1件のコメントがあります。

  1. 匿名

    on 2022年9月7日 at 20:58 - 返信

    分かりやすい解説ありがとうございます

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