今回は、2005年10月に発売されたHG 1/144 レジェンドガンダムのレビューをご紹介します!
HG レジェンドガンダムは、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場するレイ・ザ・バレル搭乗機『レジェンドガンダム』の1/144スケールモデルキットです。各部にプロヴィデンスガンダムの発展機らしい造形が再現され、背面にはドラグーンシステムを装備。ドラグーン射出状態を再現可能なエフェクトパーツや大型ロングライフルといった武装が付属。価格は1,620円(税込み)です。
デスティニーガンダムと共にラストバトルにも加わったレジェンドガンダムがキット化されています。プロヴィデンスガンダムを思わせるカラーリング、造形が再現された重厚感あるキットになっています。
成型色はライトグレーベース。部分的にダークブルーとレッドが配色されているところもプロヴィデンスガンダムの印象と似ています。
ポリキャップ(PC-123プラス)を各部に使用し、関節強度はかなり高めです。ちょっとしたことでは姿勢も崩れないので取り扱いやすいですね。背中にドラグーンシステムを背負っている分やや後方に比重がかかりますが、自立は問題なく安定しています。
ドラグーンシステムを外して各部を見ていきます。まずは外した状態で全身を。
頭部。4本アンテナが造形され、やや面長な印象も。前後挟み込みタイプなので上部から側面にかけて合わせ目ができます。ツインアイと額のセンサーはシールでの色分け。V字のアンテナは白く塗り分けが必要です。
腰部はプロヴィデンスガンダムを思わせる造形に。フロント、リアアーマーの横長ダクトは赤く塗り分けが必要です。
サイドアーマーには脱着可能なドラグーンを装備しています。ドラグーンもモールドは塗り分けが必要。脇には別パーツで動力パイプが造形されています。
ドラグーンは付け根を広く展開させることができます。
腰アーマー裏にモールドはなし。
腕部。ショルダーアーマーは横長タイプで、こちらもプロヴィデンスガンダムを思わせる形状。
二の腕は筒型ですが、前腕は左右挟み込みタイプで前後に合わせ目ができます。肘から分離できるので合わせ目消しはしやすいです。
ショルダーアーマー。長く伸びた部分は別パーツですが、肩の付け根周りは前後挟み込みタイプなので上部に合わせ目ができます。側面は特にモールドも少なく、シンプルな造形。
内側には一応、赤いパーツでダクト?が造形されています。内側はグレーなどで塗り分ける必要があります。
脚部。こちらもプロヴィデンスガンダムに似た程よい肉厚形状が再現されています。
大腿部、膝から下共に左右挟み込みタイプで前後に合わせ目ができます。膝から分離可能なので合わせ目消しは比較的ラクかと。アンクルガードは少し可動します。
後部アキレスにあるダクトは適度に可動します。
足首から下の部分。シンプルな造形ですが、足裏はモールドが入った別パーツで造形され、肉抜き穴はありません。
ドラグーン・システム。プロヴィデンスガンダムから続く円形型の特徴的な装備になっています。プロヴィデンスガンダムと違うのは、半円型を左右に装備して円形になっているということ。上部に2基の大型ドラグーン(GDU-X7 突撃ビーム機動砲)、側面に6基の小型ドラグーン(GDU-X5 突撃ビーム機動砲)を装備しています。
ドラグーン・システムはポリキャップ穴をはじめ全3箇所のダボ穴固定になっていて、固定強度は高いです。
下部のダクトは適度に造形されています。
小型ドラグーンは各々で前後に可動します。
サイドアーマーを含め、小型ドラグーンは角型ダボでの接続で脱着が可能です。角型ダボにはジョイント穴も造形されています。
大型ドラグーンも脱着が可能。こちらはポリキャップの丸軸接続です。
大型ドラグーンはモナカ割の組み合わせで合わせ目ができます。先端は別パーツ。
小型ドラグーンは1個パーツで合わせ目はなし。共にモールドは塗り分けが必要です。
ドラグーンを全部はずした状態で。さすがにすっからかんだと寂しい感じも。左右の半円部は共に前後挟み込みタイプなので側面に合わせ目ができます。
半円部は外側に引き出し、少し角度を変えることが可能です。
外側に引き出すことで、ドラグーン・システムの半円部を後方に展開させることができます。
さらに前側に起こすことで、大型ドラグーンを前方に向けた射撃スタイルが再現可能です。
このスタイルだと更に後方に比重がかかりますが、なんとか自立は可能です。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べて。SEED(DESTINY)登場機なので小型ですが、ドラグーンシステムがあることで多少大きめになっています。
HGプロヴィデンスガンダムが手元にないので、申し訳程度にHGフォースインパルスガンダムと比較してみました。レジェンドガンダムのグレー成型色が意外と濃いことに気が付きます。HG SEEDはどれも関節が硬めでポージングが安定するのでいいですね。
頭部は顎引きは殆どできませんが、見上げる動きは広く可動します。深めの襟があっても関係ないですね。首はポリキャップパーツです。左右へは多少厳しめではありますが、真横にまで可動しました。塗装すると襟と干渉するかも。
腕は水平まで上がります。肘は90度程度まで。
肩はわずかですが前後スイングさせることができます。
腰は少し浮かせてわずかにひねらせることができます。腰アーマー類が干渉するのであまり動きません。股間部のパーツを外すとポリキャップ穴が露出するので、これでアクションベースへのディスプレイが可能です。
割と肉厚なキットですが、前後開脚はスムーズで広く展開。
膝はちょっと違和感がある曲がり方ですが、逆コの字っぽく曲がります。
足首は、前後可動は割と深めに可動します。左右へはそれなりかと。
左右への開脚は、ハの字くらい。付け根がボールジョイントにしては割と広めになっていると思います。
内股、ガニ股は共に45度程度まで。
立膝は何気にきれいな姿勢でこなしてくれます。
可動域の総括としては、現代のキットに比べると物足りないところはありますが、HG SEEDでこれ以前に発売されたキットに比べると可動域に少し気を使ってあるようで、ポージングも比較的しやすいよう考慮されているような印象がありますね。股間部にアクションベース接続穴が追加されているのもいいところです。
ビーム・シールド(MX-2351 ソリドゥス・フルゴール)、MA-BAR78F 高エネルギービームライフル、ビームサーベル刃×2、ビームサーベル柄×2、MA-M80S デファイアント改ビームジャベリン用柄、クリアーブルーのドラグーン射出用エフェクトパーツ(長×2、短×4)、が付属。それに加え、HG SEEDキットに付属している台座への接続用マウントパーツ(画像右上)が付属しています。
ビーム・シールド。クリアーブルー成型色で、ビームのモールドが入っています。
シールドは手甲の白いパーツを組み替えて手甲に取り付けます。
MA-BAR78F 高エネルギービームライフル(以下、高エネルギービームライフル)。グリップを挟んだ左右挟み込みタイプで上下などに合わせ目ができます。上部グレーなど、大部分の塗り分けが必要です。
センサーや砲口は開口されています。グリップは収納可能で、収納するとダボが露出し、
ドラグーンシステムの中央部にマウント可能です。
高エネルギービームライフルとビーム・シールドを装備して。なかなか重厚感のあるスタイルになりました。高エネルギービームライフルはハンドパーツに差し込むだけで、やや抜けやすいですが普通にポージングする分には問題なさそうです。シールドはダボ固定で外れることなく保持できています。
関節強度が高すぎるくらいで、特にポロリなどもないのでポージングはかなりしやすいです。高エネルギービームライフルが少し抜けやすい程度。
サーベル柄もハンドパーツの穴と柄の太さがちょうどあっているので、スルッと抜け落ちたりすることはありません。サーベル柄は下部に切り欠きがありますが、柄2本を連結させることはできません。
ドラグーン射出用エフェクトパーツは片側が丸型ダボ、反対側が角型ダボになっています。
エフェクトパーツを使うことでドラグーン射出状態が再現可能。固定強度が高いので、ポロリすることなくポージングできます。
適当にディスプレイ。
ビームサーベル柄を連結させることはできませんが、別途MA-M80S デファイアント改ビームジャベリン用柄が付属するので、こちらを使用してナギナタを再現します。ビームジャベリン用柄は片側のパーツを外してハンドパーツで持たせます。
こちらもハンドパーツ幅と合っているのでしっかりと保持してくれます。
では適当に何枚かどうぞ。
以上です。多少レジェンドガンダム素体のプロポーションがもっさりしていて今風っぽくないところはありますが、ドラグーンシステムを装備すると強そうな印象が出ますし、ドラグーン射出状態など、主要機だけが持つ特殊武器の派手さやパワフルさ、造形美みたいなものが表現できてかっこいいキットだと思います。
多少合わせ目が目立つのと、可動域がそこまで広くないところはさすがに昔のキットな印象はありますが、組み立ても程よいですし、合わせ目を消しつつスミ入れやデカールなどを施せば見違えるものにもなりそうです。
HGCEデスティニーガンダムがリメイクされ、その流れでこちらもリメイクされるかもしれませんが、それほど古さも感じさせない魅力的なキットなので、ストライクフリーダムなどと合わせて劇中シーンを再現してみるのもいいのではないでしょうか。
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7 件のコメントがあります。
匿名
on 2019年4月6日 at 17:42 -
いつも丁寧なレビュー、参考にさせていただいてます。このキット、自分も持ってますが、インパルスのシルエットが取り付け出来るんですよね。
nori
on 2019年4月13日 at 20:47 -
コメントありがとうございます!
そういえばどちらも1ダボポリキャップですね。周りの形状も合いそうなので、今度試してみたいと思います!
アドバイス感謝ですm(_ _)m
高井俊明
on 2019年10月24日 at 17:40 -
箱の絵がいいですね。いつか必ず買います!
国岡悠人
on 2020年9月28日 at 20:59 -
レジェンドガンダムかっこいいですね。プロヴィデンスガンダムと比べてみるとレジェンドガンダムの方がスマートです。
なんか機動戦士ガンダムSEED destinyをテレビで見ていた時代が懐かしいです。当時僕は小学生でガンプラもめちゃくちゃ作っていました。
nori
on 2020年10月10日 at 12:57 -
コメントありがとうございます!
SEED、SEED DESTINYも既に20年ほど前の作品。
懐かしさを感じるところですね(^^)
HGCEで順調にキット化されているので、プロヴィデンスガンダムからレジェンドガンダムへの流れもありそうで楽しみですね!
マルセル
on 2024年8月14日 at 17:04 -
レジェンドめっちゃ好きなんですけど、新しいhg出されたりmg出たりもしないので、プラモ方面で不遇なのが悲しいです。相方機のデスティニーはあんなに優遇されてるのに…。
nori
on 2024年8月16日 at 11:08 -
コメントありがとうございます!
確かに、他の機体はMGなどでキット化されていますが、
レジェンドのHGCEやMGはまだないですね;
プロヴィデンスがMG化されているので、もしかするとMGでは考えられているのかも。
HGCEはプロヴィデンスが先とは思いますが、個人的にも立体化されると嬉しいですね!