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HG GNアーチャー レビュー

今回は、2009年1月に発売されたHG 1/144 GNR-101A GNアーチャーのレビューをご紹介します!

HG GNアーチャー(ガンアーチャー)は、『機動戦士ガンダム00』に登場するソレスタルビーイング所属MS『GNアーチャー』の1/144スケールモデルキットです。背部にメインスラスターユニットを装備するなど、特徴的な機体形状を新規造形で再現。支援機形態からMS形態に変形可能な他、専用パーツによってHGアリオスガンダム(別売)とのドッキングも可能なキットになっています。価格は1,320円(税込み)です。

アリオスガンダムの支援機であり、ガンダムアルテミーを改修して製作されたとされる機体『GNアーチャー(ガンアーチャー)』がHGでキット化。小型機ながらも背部にメインスラスターユニットを装備するなど、個性的な機体形状が再現されています。パイロットは『ソーマ・ピーリス(マリー・パーファシー)』。

成型色はホワイト、レッド、ダークグレーの3色がメイン。頭部はイエローやクリアーグリーンのパーツで色分けしますが、全体的に色分けは少なめ。ですが素組みでも十分な色分けが再現されています。頭部や腰部、機首部分のキャノピーなどをシールで補います。各部のダクトなどはグレーに塗り分けが必要。

頭部アンテナがおさげ型だったり、腰周りに厚みがあったりで、全体的に女性らしく見える作りになっています。ABSやKPS素材は使用されておらず、全てPSパーツによる構成。

ポリキャップはPC-001を使用。関節各部に使用され、関節強度は高めです。背部に大型のメインスラスターユニットを背負っていて後方にかなりの比重がかかりますが、それを支えにすれば自立させることができます。

背部のメインスラスターユニットを外した状態で全身。

頭部はガンダムタイプとは異なる形状のバイザータイプ。バイザーや額のセンサーはクリアーグリーンパーツによる色分けとなっています。額のモールドはグレーのシールでの色分けで、左右の丸モールドはパーツによる色分けです。

メット部は前後挟み込みタイプですが、上部から側面にかけての合わせ目はモールドっぽく造形されています。

頭部内部にはガンダムタイプのフェイスが造形されています。ツインアイ用シールなどはありません。

額センサーやバイザーのクリアーパーツはブラックライトで照らすと発光します。

胴体部。小型でスリムな機体形状が再現されています。胸部中央の装甲は赤いパーツに赤いシールを貼っての色分けで、腰中央のモールドはグレーのシールでの色分けです。

フロントアーマーはボールジョイント型ポリキャップで微動します。リアアーマーは縦長。メインスラスターユニットとはポリキャップ接続となっています。

リアアーマー裏はモールドが造形されていますが簡単な作り。リアアーマーはスライド固定するような構造になっています。

腕部。形状、カラーリング含め、細身で派手さのないプレーンな造形。

二の腕は筒型で合わせ目はありません。前腕は左右挟み込みタイプで前後に合わせ目ができます。肘から分離できるので、合わせ目を消すのはラクそうです。

手首は少しスイングが可能。

ショルダアーマーは挟み込みタイプですが、合わせ目は端でモールド化されています。

脚部。腕部と同様にプレーンな作りですが、大腿部に厚みのある装甲を装備するなど女性らしいフォルムになっています。膝にはキュリオスやアリオスなどと同じようなウイングが造形されています。大腿部やふくらはぎ左右の角型モールドはグレーに塗り分けが必要。

大腿部の装甲を外した状態で。大腿部は左右挟み込みタイプですが、前後の合わせ目はモールドっぽくなっています。膝から下は左右挟み込みタイプで前後に合わせ目ができます。膝から分離出来ないので、合わせ目を消すのは手間そうです(マスキング塗装など)。

ソール部は簡単な2個パーツ構成。コンパクトな作りになっています。足首はボールジョイント型ポリキャップ接続。足裏は簡単なモールドが造形されていますが、つま先側に肉抜き穴があります。

背部には飛行形態時の機首部分を装備。左右のダクトやGNバルカンの砲口はグレーに塗り分けが必要です。

左右挟み込みタイプなので中央に部分的に合わせ目ができます。一部は段落ちモールド化。胴体部から取り外せるので、合わせ目を消すのは比較的ラクそうです。キャノピーはグリーンのシールでの色分け。

背部のメインスラスターユニットは本体以上に大きく、存在感のある作りになっています。

赤い装甲部分は左右挟み込みタイプの簡単な作りで、上下に合わせ目ができます。だたし単純な構造なので、合わせ目を消すのはラクそうです。

上部にはGNミサイル用のハッチ型モールドが造形。その手前のダクトのような部分や側面のダクト、角型モールド(赤◯)はグレーに塗り分けが必要です。

先端のモールドや後部の装甲内部など(赤◯)もグレーに塗り分けが必要。単純な作りなだけに、塗り分け箇所は多めです。

接続用のアームは1個パーツの簡易的な作り。裏面にはごっそり肉抜き穴があります。接続はボールジョイント。

メインスラスターユニットは、リアアーマーとの接続アームによって左右にスイングさせることができますし、付け根を回転させることもできます。

HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べて大きさを比較。GNアーチャー本体はかなり小型。頭頂高は16.9mです。

HGアリオスガンダム(GNHW/MのGNミサイルコンテナを外した状態)と並べて。パイロット同士が特別な関係なので、並べると他の機体とは少し違った絆のようなものを感じてしまいますね。

頭部の上下可動はあまり広くはないようです。左右への可動も後部アンテナが干渉するため、真横にまではいかないようです。

腕は水平程度まで上げることができ、肘は90度程度まで曲げることができます。

肩は前後ともボールジョイントなりのスイングとなります。

腹部や腰部が可動するようになっていないため、上半身の前後スイングはできません。画像は省きました。

腰は360度回転が可能。背部にメインスラスターユニットを装備した状態だと干渉しやすく動きが制限されます。アクションベースやスタンドへは、股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイとなります。

前後開脚はかなり広く展開が可能です。

膝も完全に曲げることができます。

足首は変形用に広く伸ばすことができます。左右へはあまり広くはスイングしないようです。

股間部がボールジョイント接続なので、左右への開脚はハの字よりもやや狭い状態。

内股、がに股もわずかに角度を変える程度です。

立膝は割ときれいな姿勢で再現することができました。

可動域の総括としては、細身で動きそうな感じではありますが、各部構造は旧キット並で広いとは言えないようです。ただ、股間部や膝など広く可動する部分もあるので、適度にポーズは取れそうな感じではありますね。

GNビームライフルが2本付属。片側にはグリップが造形されるなど、左右非対称の形状になっています。側面のセンサーはグリーンのシールでの色分け。グリップの内側には肉抜き穴があります。

本体部分はモナカ割構造なので上下に合わせ目ができます。

HGアリオスガンダムとの合体用パーツ2種、飛行形態時のディスプレイ用パーツ、メインスラスターユニットをHGダブルオーガンダムに装備するためのジョイントパーツが付属します。

手元にHGダブルオーガンダムが付属しないので再現できず申し訳ないですが、メインスラスターユニットはGNアーチャーのリアアーマーを外し、ジョイントパーツを取り付けてダブルオーガンダムに装備するようになります。

GNビームライフルを装備して。

GNビームライフルは保持強度は高くないですが、グリップとハンドパーツとの間に遊びが少ないので、特に抜け落ちることなく保持が可能でした。

ポージングさせても要所要所で女性らしさが感じられる作りになっています。

可動域があまり広くないので、通常のキットのようなダイナミックなポーズを取るには少し難しいところがありますね。ですが背部のメインスラスターユニットに造形的な良さがあるので、その分ポーズは様になります。

HGアリオスガンダムGNHW/Mと合わせて劇中シーンぽく再現。

飛行形態への変形は、機首部分を上げ、つま先を伸ばして膝を逆S字に。腕部はGNビームライフルを保持したまま前腕の向きを変え、肘を曲げておきます。

そして左右のメインスラスターユニットを外側に向けたら飛行形態への変形完了です。カンタン。

飛行形態をいろんな角度から。GNアーチャーが小柄でしたが、飛行形態になるとメインスラスターユニットが中心になるせいか、グッとサイズ感を感じるようになります。

ディスプレイ用のジョイントパーツは胸部のダボ穴などに接続。固定強度はまずまずあるので、特にキットが落下したりすることはないようでした。

アリオスガンダムの飛行形態と並べてフライトシーンを演出。

アリオスガンダムとのドッキングは、まず付属の長いジョイントパーツを使って先にアリオスガンダムをディスプレイさせます。尾翼は下げておき、小さいジョイントパーツを腰裏に取り付けます。

そしてGNアーチャーのディスプレイ用パーツを使ってアリオスガンダムの上に載せたら、ドッキング状態のアーチャーアリオスが完成します。こちらもカンタンに組み合わせることができます。

かなりのロングサイズフライトユニットになります。アリオスガンダムとGNアーチャー自体は2箇所くらいのダボでしっかりと固定出来ています。弄っていると部分的に形状が崩れることがありますが、ちょこちょこ修正していけばいいのでストレスを感じるほどではないですね。

アリオスガンダムに付属の組み換え式台座を使うように指示されていますが、通常のスタンドでも問題なくディスプレイできます。2機分で重量がありますが、細い支柱のスタンドでも意外とディスプレイできるようでした。

適当に何枚かどうぞ。

アーチャーアリオスはちょっとしたフォートレス(基地)感がありますね。

以上です。小型だったりおさげ状のアンテナを装備していたりと女性らしいフォルムになっているのが面白いですし、背部のメインスラスターユニットは、アリオスガンダムの支援機としての十分な存在感を放っていると思います。コストパフォーマンスに優れているのも魅力。

気になる点としては、一見細身で可動域が広そうに見えますが、そこまで柔軟に可動するわけではないので、もう少し動くような構造だともっとポージングに魅力が出たかなと。それと背部メインスラスターユニットが大味な作りなので、塗装などしてきれいに仕上げたい場合は少し手間がかかりそうです。

単体のみでも十分に楽しめますが、アリオスガンダムと組み合わせるとフォートレス感のあるアーチャーアリオスが再現できますし、2機を合わせて劇中のようなシーンを再現するととても良く見えます。パイロットの関係性も含め、支え合う機体同士といった演出を楽しむのもいいですね。

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