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HGUC ザクII改 レビュー

今回は、2008年5月に発売されたHGUC 1/144 MS-06FZ ザクII改のレビューをご紹介します!

HGUC ザクII改は、OVA『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』に登場するMS『ザクII改』の1/144スケールモデルキットです。ザクII最終生産型の特徴的な機体形状を新規造形で再現。股間軸の可動ギミックや肩関節のスイング機構により、リアルな劇中シーンの再現が可能なキットになっています。フリッツヘルム型のBタイプ頭部やマシンガン、ヒート・ホークといった武装類が付属。価格は1,320円(税込み)です。

バーナード・ワイズマン(バーニィ)伍長が搭乗し、クリスチーナ・マッケンジー中尉搭乗のガンダムNT-1(アレックス)と一騎打ちを繰り広げた『ザクⅡ改』がHGUCでキット化。1年戦争末期のザク系として、ザクⅡとは異なる印象的なデザインになっています。フリッツヘルムタイプの頭部と組み替えることでBタイプも再現可能。

成型色はグリーン2色をベースに、胸部やソール部にダークブルー、腹部と腰部ハンドグレネードにレッドを配色。関節や内部、脚甲などはブルーグレー、動力パイプはくすみのあるイエロー成型色での再現となっています。

シールはモノアイとモノアイスリットを補うくらいでわずか。一部に塗装が必要ですが、素組みでも十分な色分けが再現されています。

ABSやKPSは不使用。すべてPS素材で構成されています。

ポリキャップはPC-123プラスを殆ど使用し、関節各部に組み込みます。関節強度はまずまず高め。大柄な装備がないため負荷はかからず、自立は安定しています。接地も良好。

MMP-80 90mmマシンガン、ヒートホーク、ヒートホーク用マウントパーツ、ザクBタイプ用頭部パーツ、平手(左)が付属。

ジオンマークのマーキングシールが付属します。

頭部(ザクⅡAタイプ)。ザク系特有のスリットモノアイ型ですが、全体的に薄型でモールドも少なめ。動力パイプはくすみのあるイエロー成型色での再現となっています。口内は別パーツでの色分けを再現。

モノアイは内部に黒いシールを貼り、その上からモノアイのピンクシールを貼っての再現です。

シールを貼り変えることでモノアイの左右可動を表現することができます。

ザクⅡ改Bタイプ用の頭部が付属。フリッツヘルム型のメットが印象的に造形されています。現地での修理・改造の際に、パイロットなどの要請を受け入れ、頭部に増加装甲を施したとのこと。配色はAタイプと同じ。口内も別パーツでの色分けです。

AタイプとBタイプの頭部を並べて。

胸部は厚みのある装甲がデザインされています。腹部コックピットハッチなどはパーツによる設定通りの色分けを再現。腹部にはザク特有の動力パイプも造形されています。

パーツを斜めに組み合わせるのが特徴的。

腰部は前後とも縦長で厚みのある装甲を装備。左右フロントアーマーと中央部分の下部ダクトは黒や黄色に塗り分けが必要です。

左腰はMMP-80マシンガンの予備マガジンホルダーが造形されています。右腰にはハンド・グレネードを装備。ハンドグレネードは1個パーツ構成ですが、個別にダボ固定できるので、切り離すこともできそうです。

腰アーマー裏にモールドはなく、作りは簡易的。

股間部にスライドギミックがあり、スライドさせることで脚部の可動域を広げることができます。

右腕部。肩にはL字シールドを装備。二の腕以下も比較的ベーシックなデザインになっています。

二の腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は左右の組み合わせで前後に合わせ目ができます。肘から分離しないので、合わせ目を消す場合は後ハメなどが必要。右のハンドパーツは武器持ち手しか付属せず。

L字シールドはポリキャップを挟んでの2枚パーツ構成。ボールジョイント接続で適度に上下、ロールします。

左腕部は肩にスパイクアーマーを装備。二の腕以下は右腕と同じです。こちらのハンドパーツは握り手。

スパイクアーマーは前後の組み合わせで上部から側面にかけて合わせ目ができます。側面のスパイクのみ別パーツ化。側面のアポジ内部は黒と黄色に塗り分けが必要です。

脚部はザク系の流れを汲みつつも、ハイザックに近いデザインになっています。膝関節の2基マルイチモールドも印象的。

大腿部、膝から下共に前後の組み合わせで側面に合わせ目ができます。大腿部、膝関節、膝から下に分離できるので、合わせ目を消すのはラクそう。

後部や側面のスラスター、アポジ内部は黒や黄色に塗り分けが必要です。後部や側面のスラスターは別パーツ化。

ソール部もハイザックに似たデザイン。細かくパーツ分割され、色分け再現度も高いです。つま先も別パーツ化。足首関節パーツは左右の組み合わせですが、合わせ目は段差モールド化。適度に上下させることができます。

足裏も肉抜き穴はなし。緻密なモールドが造形されています。中央のバーニア内部は赤く塗り分けが必要。

バックパックは簡易的なボックスタイプで、下部には3基のバーニアを装備しています。

下部のバーニアに可動ギミックはなし。内部は赤く塗り分けが必要です。

バックパックはポリキャップによる1ダボ接続です。固定強度は高め。

HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。大きさは陸ジムと殆ど同じです。ザクⅡ改の全高は17.5m、もしくは18.0m。

手持ちのHGUCで、HGザクII(REVIVE)(2021年発売)、HGUCシン・マツナガ専用ザク(2013年発売)と並べて。同じザクでも発売時期はバラバラ。ザク系は劇中でも生産時期によって機体形状が変化していますが、ガンプラとしても外観や構造が大きく変化しています。系譜的にF02型と並べるともっと良かったかもですね;

RE/100ザクⅡ改と並べて。RE/100はプロポーションバランスが良くなっている他、胴体部や肩アーマーは成型色が深みのあるグリーンになっています。

RE/100ザクⅡ改とサイズを合わせて比較。モールドはほぼ同じ位置にありますが、部分部分の装甲の大きさなども違っています。

HGUCガンダムNT-1(アレックス)と並べて。この2体が並ぶと劇中シーンのイメージが湧きますね。

首が短いため、頭部はわずかに上下する程度。左右へは干渉なく、水平にまでスイングが可能です。Bタイプ頭部で可動域はほぼ同じ。

腕を上げる角度は、右腕は水平まで可能。左腕はスパイクアーマーが干渉するため水平まではいかず。

肘は1重関節で90度まで曲げることができます。肩はわずかに前方にスイングが可能。

腹部ポリキャップ接続により、上半身を少し前後させることができます。

動力パイプが干渉するため、腰部の回転もわずか。アクションベースやスタンドへは、股間部のポリキャップ穴に3.0m軸を差し込んでのディスプレイとなります。

フロントアーマーが広く可動するため、前方への開脚は幅広く展開可能。リアアーマーも少し可動しますが、干渉するため、後方への開脚は広くはありません。

膝は90度程度まで曲がります。

足首の可動は、つま先を伸ばす動きは僅かですが、つま先を上げる動きは幅広く可動します。左右への可動はわずか。

股間部がボールジョイント接続で、左右への開脚はハの字程度まで。

内股、ガニ股ともに可動はわずかです。

立膝もきれいな姿勢で再現することはできないようでした。

可動域の総括としては、各部とも可動域はそれなりで、躍動感あるポーズや激しいポーズは取りにくくなっているようです。できる範囲で劇中シーンを再現するということになりますが、股間部に可動ギミックがある分、印象的なシーン演出はできるようになっています。

MMP-80 90mmマシンガン。これまでザク系が装備していたザクマシンガンに変わる、ザクⅡ改の主武装になります。スタイリッシュに造形されています。後部ストックの展開ギミックはなし。

本体部分は左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。

マガジンや銃口下部のグレネードランチャーは脱着可能です。

上部センサーはピンクに塗り分けが必要。

ヒートホーク。ザク系定番の接近戦用武装になります。1個パーツ構成ながらデザインは安定。グレー成型色での再現で、グリップはグリーンに、刃の部分はライトグレー(シルバー)に塗り分けが必要です。

付属のマウントパーツを使用することで、ヒートホークをリアアーマーにマウントさせることができます。

一通り武装して。

90mmマシンガンは右手の武器持ち手で保持。ダボ固定されるので、ふらつくことなく保持させることができます。トリガーに指を添えるタイプで見た目も良いものになっています。

全体的に可動域はあまり広くはないですが、ある程度のポーズを取らせることは可能です。武器持ち手しか付属しておらず、MMP-80 90mmマシンガンを常に装備しておく必要があるのはちょっと残念かも。

平手が付属するので、銃身を支えるような自然なポーズを再現することができます。

ヒートホークを装備して。ダボ固定ではないですが、グリップの太い箇所とハンドパーツとのサイズがあっているので、ある程度は固定できます。ただ、固定強度はあまり高くはなく、多少クルッと回転したりスルッと移動したりすることがあるので注意です。

フリッツヘルムのBタイプ頭部に組み替えて。ドイツ軍のヘルメットをイメージしたとのことですが、組み替えることでザクⅡ改の雰囲気がガラッと変化します。

適当に何枚かどうぞ。

股間部に可動ギミックがあるので、修理後にアルを抱え上げるシーンもラクに再現可能。

腰を落としてホバー移動するシーンも再現することができます。

以上です。10年以上前のキットですが、一年戦争時のザク系最終生産型機らしい特徴的な機体形状がリアルに再現されていますし、股間部の可動ギミックなどによって劇中シーンも再現しやすくなっています。フリッツヘルムのBタイプ頭部と組み替えることで表情を変化させられるのも楽しみがあっていいですね。

気になる点は、右が武器持ち手しかないので、劇中シーンをより忠実に再現するには至りません。できれば通常の握り手や平手が付属すると、もう少し再現度が高まったかと。

ただ、この武器持ち手でもヒートホークは保持できますし、ある程度の表情付けは可能です。MMP-80 90mmマシンガンもザクマシンガンなどとは違った攻撃的なシーン演出が可能。ガンダムNT-1と組み合わせるとリアルな劇中シーンが再現できますし、まだまだ存在感のあるキットとして十分に楽しめそうですね。

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キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。)切れ味はもちろん優秀。薄刃ですが強度が高く長持ちするのでおすすめです。⇒ヌルっと切れる片刃ニッパーのレビューはこちら

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2 件のコメントがあります。

  1. 向口晃正

    on 2022年4月5日 at 22:04 - 返信

    ガンプラも、どんどんよくなりじぶんとしてもどれにしようか、まようほどのありがたさといってもいいんじゃないでしょうか。すごい!

    • nori

      on 2022年5月4日 at 22:55 - 返信

      コメントありがとうございます!
      どのキットも買って損はないものばかりなので、選ぶ楽しみがあっていいですね!
      後はまた店頭にもいろんなガンプラが並ぶことを祈るばかりです!

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