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SDEX ウイングガンダムゼロ EW レビュー

今回は、2016年7月に発売されたSDガンダム EXスタンダード XXXG-00W0 ウイングガンダムゼロ EWのレビューをご紹介します!

SDEX ウイングガンダムゼロ EWは、『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』に登場するMS「XXXG-00W0 ウイングガンダムゼロ」のSDキットです。ウイングガンダムゼロEWの特徴的な機体形状を再現。洗練されたプロポーションと幅広い可動域の両立により、様々なポージングが可能なキットになっています。天使の羽を模したウイングのほか、ツインバスターライフルも再現。価格は660円(税込み)です。

劇中では主人公ヒイロ・ユイが搭乗し、五飛が駆るアルトロンガンダムと激戦。ラストでは大統領府の核シェルターをツインバスターライフルで3連射するなど激闘を見せた機体「XXXG-00W0 ウイングガンダムゼロ」がSDEXに登場。

カトキハジメ氏によってリデザインされた、天使の翼のような羽を持つEW仕様のウイングガンダムゼロが新規造形で再現されています。

成形色はブルーとホワイトを基調に、頭部アンテナにイエロー、頭部フェイスやソールなどにレッドを配色。

シールは頭部センサーや左右のウイング、ショルダーアーマー全体、腹部やフロントアーマーの一部などを補いますがさほど多くはありません。

胸部の一部装甲や前腕の小羽、センサー、背部ウイング用のアームなどを塗り分ける必要がありますが、素組みでも違和感がないくらいの色分けが再現されています。

ABSやKPSは不使用。ほとんどのパーツはPS素材で構成されています。組み立てにニッパーなどの工具類は必要なし。パーツはランナーから手で切り離すことができます。手間がかからないので組み立てがラクですね。

背部にウイングを装備しているため、やや後方に負荷がかかりますが、後翼で支えれば自立させることができます。

■付属品

ツインバスターライフル、オリジナル武器用のジョイントパーツが付属。

シールを貼らない状態で。大まかに色分けされているだけですが、このままでもそんなに違和感はないかなという感じ。〇〇専用機のような少し仕様の異なる機体っぽい感じがします。

背部のウイングやバックパックを外した状態で。多少頭部や肩部などに派手さがありますが、比較的細身でスタイリッシュに造形されています。

■頭部

頭部は瞳のないキリッとしたイケメンフェイス。左右のウイングのような装甲や4本のアンテナなどが印象的に造形されています。左右のウイングは青、額ととさか前のセンサーはグリーンのシールでの色分け。左右のダクトや口元のへの字はグレーに塗り分けが必要です。

メット部は前後の組み合わせで頭頂部から側頭部にかけて合わせ目ができます。フェイスパーツを挟むので、合わせ目を消す場合は後ハメなどが必要。とさか後部のセンサーはグリーンに塗り分けが必要です。

■胴体部

胴体部。中央のサーチアイやシャープな腰部装甲といった特有の機体形状がSDにうまく落とし込まれています。SDは作りが簡易的なため、マシンキャノン展開ギミックはありません。中央のサーチアイはグリーンのシールでの色分けです。その他、腹部や腰部装甲の一部もシールでの色分けとなっています。

背面はほぼ手を加える必要がないですが、腹部だけはシールが届いていないのでホワイトなどに塗り分ける必要があります。

背面には3ダボ穴が造形されているので、2ダボであるSDEXシリーズのバックパックや一部のHGUC、HG水星の魔女シリーズだけでなく、1軸であるHGBCのオプションセットなども装備させることができます。

首や肩は定番のSDEXのフォーマット。ダブルボールジョイント型ポリキャップでフレキシブルに可動します。肩はボールジョイント接続で前方や上下に幅広く広く展開可能。

腰もダブルボールジョイントで柔軟に可動。腰を左右にずらすような動きも表現することができます。

腰アーマー裏にモールドはなくフラットな状態。フロントアーマーはボールジョイント接続でロールが可能。前後にも少し可動します。

■腕部

腕部。羽のような3段装甲を持つショルダーアーマーや上腕の小羽などが特徴的にデザインされています。前腕の小羽は赤、前面のセンサーはグリーンに塗り分けが必要。

上腕の内側、ハンドパーツの後面は肉抜き穴。ハンドパーツの握り部分はグレーに塗り分けが必要です。

肘はポリキャップとパーツを交えた1軸構造で、90度ほど角度変更が可能。

ショルダーアーマーは簡単な1個パーツ構成。白パーツのみで構成されているため、多くの箇所をシールで色分けします。3段装甲部分の後面は肉抜き穴は少し気になるところ。モールドはきっちりと造形されているため、塗装する場合も安心です。

■脚部

脚部。ウイングガンダムらしい細身でスタイリッシュなデザインで造形されています。塗装は一部ダクトをグレーに塗り分けるくらい。他のSDEXキットと同様、後部はモロに肉抜き穴なので、埋めてきれいに塗装・製作したい場合はなかなかハード。

足裏はモールドが細かくデザインされています。肉抜き穴は比較的少なめ。足首はボールジョイント接続で適度に展開させることができます。

■バックパック・ウイングなど

背面にはウイングゼロの特徴である天使の羽状のウイングを装備。ウイングは左右の派手な主翼と後面のシンプルな後翼で構成されています。

バックパックと主翼を接続するためのアームは1個パーツ構成で可動ギミックはありません。全体をグレーに塗り分けが必要。

内側は全体が肉抜き穴。アームの一部は前面から見えますが、前面から見えることよりも裏面からの見栄えを重視したみたいですね。

後翼はシンプルな1枚パーツ構成。

主翼も1枚パーツ構成ですが、こちらは細かな羽が緻密に造形されていて見栄えがします。まさに天使の羽のようなディテール。

主翼はボールジョイント接続で前後にロールが可能。

左右へも適度に展開させることができます。

後羽はボールジョイント軸を少し手前に引き出すことで、上下や左右、ロールなど、ある程度柔軟に可動させることできます。

■他キットとの比較

HG陸戦型ジムと並べてサイズを比較。他のSDEXキットと同様、1/144サイズの陸ジムの2/3程度の大きさです。

SDCSのウイングガンダムゼロEWと並べて比較。SDEXのほうが比較的細身でスタイリッシュな印象。瞳がないせいか、キリッとした表情でクールな雰囲気も感じられますね。

HGでウイングガンダムゼロEWがキット化されていないので、TV版のHGACウイングガンダムゼロと並べて。シルエットは似ていますが、造形的に異なる箇所が多いです。HGACでのEW版ウイングゼロのキット化が待ち遠しいですね。

■可動域

頭部は首のボールジョイントを少し引き伸ばすことで、適度に上下させることができます。左右へは干渉なくスムーズにスイング可能。

腕は水平程度まで上がりますが、ショルダーアーマーが頭部と干渉し易いので注意です。肘は90度程度まで曲げることが可能。

肩はボールジョイントで適度に前後スイングが可能。前方へはポリキャップが引き出せるので、より幅広くスイングさせることができます。

腰のポリキャップ部分を少し引き伸ばすことで、上半身を適度に前後させることができます。

腰は干渉なく360度回転可能。アクションベースやスタンドへは、通常通り股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイです。

脚部は少し前後する程度。膝に可動ギミックはありません。

足首はボールジョイント接続で広めに前後します。左右へも少し角度変更が可能。

左右への開脚はハの字程度まで展開させることができます。

内股、ガニ股共に干渉なく幅広く可動します。

可動域の総括としては、比較的細身で可動が柔軟。手足が長いのでそのぶんポーズにも表情がつきそうです。これらの可動域を活かしつつ、ラストシューティングなどもうまく再現したいですね。

■武装

ツインバスターライフル。バスターライフル2挺を直結させたウイングゼロ最強の武装になります。ただしこのキットでは2本連結した状態で固定されているため、分離して2本のバスターライフルにすることはできません。全体をグレーに塗り分けが必要。

裏面は全体が肉抜き穴ですが、銃身下部にはカスタマイズ用の3.0mm穴が造形されています。

銃口部分も特に開口されていません。

ツインバスターライフルは主翼の内側にマウント可能。グリップ用の3.0mm軸を差し込んで固定します。

SDCSウイングガンダムゼロEWのツインバスターライフルと並べて。SDCSのものは4個パーツ構成で合体・分離ギミックがありますが、SDEXのものは1個パーツ構成で分離ギミックはありません。

■ポージング

ツインバスターライフルを装備して。

ツインバスターライフルはグリップをハンドパーツに差し込むだけで保持が可能。しっかりと固定できるので、砲口の向きがクルッと変わったりということはありません。お好みの向きや角度での射撃ポーズを楽しむことができます。

四肢が軽装でやや長めなので、肘を曲げるポーズも干渉などないですし、脚部を左右に広げたりする動きも問題なく再現できます。

ただ、股間部に支柱の3.0mm軸を差し込むため、ウイングゼロ定番の内股気味に脚を伸ばした飛行ポーズを再現するのは少し難しいですね。もし再現したい場合は、角度の付いたジョイントパーツなどで干渉を避ける必要がありそうです。

左右にワイドな天使羽を装備しているので、ポーズにかなりの迫力があります。羽の向きを少し変えるだけでもポーズの見え方が変わってくるのが良いですね。

ツインバスターライフルが単なる1個パーツ構成なのはちょっと淋しいですね。簡単な構造でも分離できるともう少しポージングの幅が広がって良かったかも。技術があればいっそ分割してみるのも手かと。

大気圏突入形態のようにウイングを前面で完全に閉じることはできません。

ツインバスターライフルを中央に配置し、ラストシューティングのポーズを再現。肩が前方にスイングするので、ある程度前方に向けての射撃ポーズは再現可能です。

ただし本格的なラストシューティングを再現しようとすると少し不自然な感じになるかも。程よい射撃ポーズを取らせるほうが格好良かったりしますね。

関節のボールジョイント部分が各部ともやや外れやすいので注意です。キットを何度も弄っていると、バックパックもポロッと外れることがありました。ストレスを感じるほどではないのでそのままでも良いですが、全体的に少し補強しておくと取り扱いがラクになると思います。

主翼はアーム側面のボールジョイント部分から後面の1軸ダボに組み換えが可能。この組み換えによって主翼の角度を変更することができます。

主翼を組み替えてウイングの展開状態に。羽を大きく広げて飛行するようなポーズが様になりますね。

後翼はバックパックから引き抜き、真横にしてダボに組み付けることで、左右に展開したような状態を再現することができます。

これらの可動ギミックを使うことで、劇中、大気圏突入形態から翼を展開した直後のおなじみのポーズも再現することができます。

■オリジナル武器

オリジナル武器を再現する場合は背部のウイング各部を分解しておきます。

オリジナル武器用のジョイントパーツ。左右にボールジョイントを持つフレーム状のパーツになっています。裏面の一部は肉抜き穴。

ツインバスターライフル、ジョイントパーツ、後翼を組み合わせることでオリジナル武器Aに。蝶にも見えるような個性的なデザインになっています。

正直やっつけ感は強いですが、通常のツインバスターライフルよりも攻撃力の高さを感じさせる大型武装になっています。ツインバスターライフルよりも重量が増しますが、片手でも腕が垂れることなく保持できています。

オリジナル武器Aにバックパック兼アームパーツを組み付け、アームの左右(先端)に主翼を組み付けることで、オリジナル武器Bが再現可能。

巨大な射撃武装として使用するようになっていますが、フライトユニットのようなフォルムなので単体でディスプレイさせても様になります。ウイングゼロと組み合わせても良いですね。

グリップを握らせ、巨大な射撃武装として装備。ウイングゼロEW本体よりも巨大な武装でかなりの存在感。射撃ポーズを取らせると干渉しやすいですが、ウイングが動かせるので干渉は避けることができます。

ただ、かなり重量のある武装なので、どうしても肩が垂れやすくなります。ポリキャップやボールジョイントをしっかりと押し込めばある程度固定されますが、グリグリ動かしていると垂れるので注意です。

HGなど1/144サイズのキットにも持たせることができますが、HGだとハンドパーツの穴が大きいため、クルッと反転しやすいです。なので両手でうまく支えつつ、射撃ポーズを取らせる必要がありそうです。

肩は垂れなかったですが、手首は垂れやすかったのでHGでも片手で保持させる場合は補強は必要かと。

オリジナル武器Aを上下反転させ、左右に主翼を組み付けることで、オリジナル武器Cが再現可能。オリジナル武器Cは縦長なので、おそらく大剣型の武装なんだと思います。

ツインバスターライフルの後部をハンドパーツに差し込んで保持しますが、重量があるので片手保持はやや厳しめ。

どうしても肩などが垂れたり重量で持っていかれそうになるので、ボールジョイントの関節を深くまで押し込み、しっかりと固定させてからポーズを取らせるようにします。

巨大な武装なので、振りかぶるだけでもかなりの迫力。簡単に切り裂くだけで天使の羽が散る、幻想的で綺羅びやかなシーンが目に浮かびます。

更にジョイントパーツと主翼を組み合わせることで、オリジナル武器Dとして使用することができます。

こちらはジョイントパーツのダボををハンドパーツに握らせることで、シールドのような武装として使用することができます。簡単にディフェンスするポーズを取らせるだけで格好良いですね。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。スタイリッシュなプロポーションが印象的で、長い手足によってポージングにしっかりとした表情が付きます。背部の天使羽によってポージングがよりダイナミックに演出できますし、神秘的なゼロの良さがうまく引き出されていますね。

気になる点は、全体的にポリキャップ関節の強度が弱めで各部が外れやすいです。何度かポーズを取らせているとポロッと外れることが多々あるので注意です。面倒であれば予め補強しておくとよいかと。それと欲を言えば、ツインバスターライフルはできれば2丁バスターライフルに分離できると良かったですね。

劇中をイメージしたポーズも十分に再現できますし、オリジナル武器も他のSDEXより多彩。様々なオリジナル武器が再現できるのでそのぶんポージングの幅が広がりますし、組み替える楽しさが味わえます。シンプルにSDのウイングゼロEWとしてはもちろん、武装類の組み換えによる幅広い楽しみ方ができるのもこのキットの魅力ですね。

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2 件のコメントがあります。

  1. 匿名

    on 2024年4月7日 at 15:42 - 返信

    SDCSウイングゼロEWのツインバスターライフルは4個パーツでは?

    • nori

      on 2024年4月7日 at 18:04 - 返信

      コメントありがとうございます!
      失礼しました、確かに4個パーツ構成ですね;
      記事を修正しておきますm(_ _)m

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