今回は、2002年1月に発売されたHG メカニクス 1/550 AMX-002 ノイエ・ジールのレビューをご紹介します!
HG メカニクス AMX-002 ノイエ・ジールは、『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場するMS『ノイエ・ジール』の1/550スケールモデルキットです。巨大モビルアーマーの特徴的な機体形状を再現。ビームサーベルが取付可能な4本の隠し腕の他、リード線によるメインアームの展開などが再現されたキットになっています。同スケールのGP03SとザクF2が付属。価格は1,320円(税込み)です。
アクシズで開発され、デラーズフリートにて運用されたアナベル・ガトー搭乗の巨大MA『ノイエ・ジール』がHG MECHANICS(HG メカニクス)でキット化。高出力のジェネレーターや大推力のスラスターによる宇宙空間での戦闘を意識した、α・アジールなどに繋がる特徴的な機体形状が再現されています。
成型色はグリーンとグレーをベースに、背部アンテナにホワイトを配色。それ以外の成型色はなくシンプルなカラーリングになっています。シールは付属せず、各部のスラスターやバーニア内部、腹部メガ・カノン砲などの内部を赤く塗り分ける必要があります。
ABSやKPSは使用されておらず、すべてPS素材によるパーツ構成となっています。ただし、付属の1/550スケールGP03SとザクF2は少し柔らかめのプラ素材が使用されています。一部、パーツの噛み合わせが甘く、はめ込みが難しい箇所があるので注意が必要です。(個体差かも。)
付属の専用台座を使用して浮かせた状態でディスプレイさせ、接続部の固定強度も高いので自立は安定しています。
サブアーム✕4、ビームサーベル刃、リード線2本、1/550スケールのGP03SとザクF2型が付属。GP03SとザクF2型を組むには接着剤が必要です。
台座は七角形の特徴的な形状。手前にはジオンの紋章がモールド化されています。ノイエ・ジール本体とはかまぼこ型ダボ接続でしっかりとした固定強度があります。
ヘッドユニットは爬虫類やエイリアンのような独特のシルエット。上下2枚パーツ構成で、合わせ目は下側にくるようになっていて目立ちません。手前の合わせ目には隙間があり、モノアイ用のスリットになっています。小さすぎるのでモノアイの造形などはありません。
首内部には動力パイプなどのモールドが造形されています。
胴体部はジオン所属機らしい曲状装甲で造形されていますが、全体的に細身。腰部には動力パイプやメカニカルなメガ・カノン砲が別パーツ造形されています。メガ・カノン砲内部は赤く塗り分けが必要。
腰部側面には大柄なブーストバインダーを装備。メカニカルな裏打ちパーツが造形されています。
先端の3基バーニアは内部にスリットモールドが造形されています。内部は赤く塗り分けが必要。バーニアは2基と1基に分かれているので、経年などでバラけてしまう可能性もありそうです。ブーストバインダーは幅広く展開させることができます。
フロントアーマー裏にも動力パイプなどが造形。
脚部は造形されておらず、下部には縦に長い1本の曲型ユニットを装備しています。表面にはアポジなどメカニカルなモールドが入っています。前後の組み合わせで側面は合わせ目のような形。一部が別パーツ化されています。後部のバーニアも別パーツ化。バーニア内部は赤く塗り分ける必要があります。
腕部。肩から下は昆虫の脚のような、節目状の細身で印象的なデザインになっています。肩にはシャープな大型のショルダーユニットを装備。
二の腕、前腕ともに前後の挟み込みタイプで、肩関節はボールジョイントでフレキシブルに可動します。
前腕は脱着可能で、付属のリード線を使用することで射出状態が再現可能です。
前腕は後部に3基のバーニアが造形。内部は赤く塗り分けが必要です。先端には3爪のクローが造形。爪の幅は少し展開収縮が可能です。中央にはメガ粒子砲の砲口が造形。
ショルダーユニットは挟み込みタイプで上部に合わせ目ができます。合わせ目を消すのは面倒そうなので、段落ちなどでモールド化したほうがいいかもですね。上部スラスターは内部を赤く塗り分けが必要です。
表面にはIフィールドジェネレーターやメガ粒子砲が造形。側面のバインダーはグレー成型色のスラスター内部を赤く塗り分ける必要があります。
側面のバインダーはラインモールドの入った裏打ちパーツが造形。ショルダーユニット内部はモールドが造形されていますが、作りは簡易的です。
ショルダーユニットは上下にスイングが可能。
背部は蜂をイメージしたようなデザインになっています。中央の白いアンテナは後方に転倒した際に直撃しやすいので、破損に注意が必要です。
背部スラスターはそれぞれ内部を赤く塗り分けが必要。リアスカートはメカニカルな裏打ちパーツが造形されています。
リアスカートは少し可動します。
後部プロペラントタンクはモナカ割で合わせ目ができます。
適度に角度変更が可能。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。台座がある分、少し大きめ。劇中では圧倒的な大型MAとして存在していましたが、1/144スケールのキットと並べてもこれはこれで・・・・。ちなみにノイエ・ジールの頭頂高は76.6mです。
HGガンダムGP03S(ステイメン)、HGガーベラ・テトラ(背部ブースターなし)と並べて。劇中で死闘を繰り広げたGP03を並べるとちょっと違和感があるかなといったところです。
HG メカニクス RX-78GP03 デンドロビウムと並べて。サイズが同じなのでしっくりきます。1/550スケールで巨大感が薄いのはちょっと寂しいですね;
頭部はわずかに上下します。後頭部が干渉しやすいですが、左右へは45度程度スイングが可能です。
腕はショルダーユニットを上げ、肩をクルッと回転させることで上まで上げることができます。肘の可動ギミックはありません。
サブアーム。1個パーツ構成で簡易的ですが、メカニカルなので適度に表情を変化させることができます。前側と後ろ側に組み付けるものがあり、赤◯の形状が少し違っています。
サブアームはショルダーユニットの内側に組み付けます。固定強度が高めなので、取り外すときには破損に注意が必要です。(個体差があるかも。)
各部サブアームを展開した状態で。
1/550サイズのガンダムGP03(ステイメン)。少し柔らかめのPS素材で構成されています。
白成型色のみで塗装が必要。各部を接着剤でガッチリと固定するため、可動させることはできないようになっています。(今回は腕を接着していないので少し動かせます。)
小さいながらも細かいモールドが造形されていてなかなかリアル。頭部が少し大きい気がしますが、情報量が多く、塗装すればかなり良くなりそうです。
ザクF02型。GP03Sと同じく白成型色での再現となります。接着固定するので可動させることはできません。
こちらは情報量こそありますが、姿勢が不自然なのが気になります。支柱も股間部から伸びているので、ディスプレイしてもよく見えるように配慮されていると良かったですね。
リード線を使ってクローアームを展開。リード線はしっかりと差し込むことで、浮かせた状態でのディスプレイが可能です。ただし少しでも固定が弱いと垂れたりクルッと回転したりする場合があるので注意が必要です。クローの爪パーツは弄るとたまに外れることがあるので注意。
台座の接続部には一応3.0mm軸が差し込めるようです。ですが固定強度があまり高くないので、落下によって破損する場合もあるので注意が必要です。うまくディスプレイでできれば、向かってくるようなシーンも再現できそうです。
サブアームを取り付けて。サブアームの先端にはビームサーベル刃が取付可能。サーベル刃は白成型色のみなので、塗装しないとちょっと見た目がイマイチなところも;
サブアームが可動しないので、ビームサーベルを振るような仕草ができないのはちょっと残念。可動箇所が多くはないので、ポージングに表情がつきにくいのがこのキットの難点かと。
背面も情報量が多いですし、造形美があってかっこいいですね。
付属のGP03SやザクF02型と合わせてディスプレイするとノイエ・ジールの巨大感を表現することができます。塗装すればもっと良くなりそうですね。
デンドロビウムと合わせて劇中の決戦シーンをイメージ。どちらも浮かせてディスプレイさせるようにはなっていないので、演出するのは少し難しめ。ですが再現できれば、劇中の雰囲気はなんとなくでも味わえるようになるかと。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。低価格ながらも情報量は多いですし、個性的なデザインがうまく再現されていていいですね。もう少ししっかりと色分けできていると良かったですが、独特の頭部や全体的なシルエット、各部形状はまさにジオンの精神が形となった感じで劇中を想起させるものがあります。
気になる点は、部分的に作りが簡易的で組み合わせが弱い箇所などがあるので、もう少ししっかりと固定されるような効率のいい構成だったら良かったかなとも思います。一部組み合わせが合わず、金属ヤスリを使うなど少し調整が必要なところがありました。(個体差があるかもです。)
一応サブアームも再現されていますし、ビームサーベルの組付けもできるのである程度の演出は可能です。1/550サイズのGP03SやザクF2型と合わせてディスプレイさせるとノイエ・ジールの巨大さも表現できるので、唯一立体化された(BB戦士、フィギュアは除く)キットとして感慨深く楽しみたいですね。
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キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。)切れ味はもちろん優秀。薄刃ですが強度が高く長持ちするのでおすすめです。⇒ヌルっと切れる片刃ニッパーのレビューはこちら