HG RGM-89M ジェガン Bタイプ（F91Ver.） レビュー

今回は、HG 1/144 RGM-89M ジェガン Bタイプ（F91Ver.）のレビューをご紹介します！

HG RGM-89M ジェガン Bタイプ（F91Ver.）は、『機動戦士ガンダムF91』に登場するMS『ジェガン Bタイプ（M型）』の1/144スケールモデルキットです。Bタイプ（M型）の特徴的な各部形状を新規造形パーツを用いて再現。頭部バルカンポッドやスラスター、胸部装甲、ビーム・ライフルなどが新規造形で再現されたキットになっています。機体識別ナンバーが入ったマーキングシールも付属。価格は1,870円（税込み）。プレミアムバンダイ限定の商品です。

主に『ジェガンM型』と呼ばれ、火力強化型、接近戦型用に改修が施されたタイプ『ジェガン Bタイプ』がHGでキット化。HG ジェガンノーマルタイプ（F91Ver.）（以下、ノーマルタイプ）※をベースに、頭部バルカンポッド、胸部装甲、左前腕のサーベルラック、腰部ミサイルパック、背部スラスター、ビーム・ライフルが新規造形パーツを用いて再現されています。※大元はHGUC ジェガン（以下、通常版）。

成型色は通常版やノーマルタイプやAタイプ※と同じ。大部分が淡めのグリーンで、襟部や脚甲にブルーグレー、顎、腹部、腰部にレッドが配色されています。ある程度パーツで色分けされていますが、新造された腰部ミサイルパックや、バックパックのスラスター内部などは塗装が必要です。※Aタイプ・・・・HG RGM-89R ジェガン Aタイプ（F91Ver.）（ジェガンR型）

シールもノーマルタイプやAタイプと同じ。頭部センサーや腰部V字、シールドの一部装甲を補いますが少なめです。

関節や内部パーツも他のジェガンと同じグレー成型色パーツで構成され、肘や膝など一部にABSが使用されています。

ポリキャップはPC-132を関節各部に使用し、関節強度は高め。背部に可動式バーニアアーム付きのバックパックを装備していますが、特に後方に負荷はかからず自立は安定しています。

シールド、ビームライフル、ビームサーベル刃（長、短）、武器持ち手（左）が付属。

通常版の余剰パーツがいくつか付属。通常版のパーツが一通り揃っている（ビームライフルも完全な形で付属）ので、組み替えることで通常版（逆シャア版ジェガン）を再現することができます。

連邦軍のエンブレムやナンバーなどが収録されたマーキングシールが付属します。

部分的に通常版やノーマルタイプと比較しながら各部を見ていきます。

頭部をノーマルタイプと通常版と並べて比較。各種とも全体的な形状は同じですが、左側頭部のバルカンポッドがBタイプ用に新造。バルカン口は1門でノーマルタイプと同じですが、側面がマルイチモールドになり、アンテナも裾広がりのものになっています。

メット部は合わせ目の出来ないパーツ構成。額と後頭部のセンサーはグリーンのシールでの色分けです。

他のジェガンと同じく、バイザー内部は簡易的に1つ目センサーが造形されたタイプになります。首はポリキャップではなくパーツで再現されているので、塗装もしやすいかと。

胸部はBタイプ用に新造。スリット入りのエアインテークが別パーツで色分けされています。腹部のコックピットハッチも赤いパーツによる色分け。

腰部中央は通常版やノーマルタイプとほぼ同じですが、A型とノーマルタイプは中央のV字がシールでの色分けとなっています。サイドアーマーはBタイプ用にミサイルパック（5連ロケット・パック）が新造。

ミサイルパック（5連ロケット・パック）は簡易的な2個パーツ構成で、表面のグレー装甲をブルーグレーに塗り分ける必要があります。（弾頭はそのままグレー成型色。）

左腕部をノーマルタイプと並べて。腕部はノーマルタイプや通常版とほぼ同じですが、Bタイプは左前腕にサーベルラックを装備しています。

二の腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は前後の組み合わせですが、側面の合わせ目は段落ちモールドっぽく造形されています。

サーベルラックには2本のサーベル柄をマウント。もちろん脱着可能です。

ショルダーアーマーもノーマルタイプや通常版と同じ。前後の組み合わせで上部から側面にかけて合わせ目ができます。側面のダクト内部は赤や黒に塗り分けが必要。

脚部もノーマルタイプと同じ。ただし通常版とは異なり、外側にスラスター口がないタイプになっています。

大腿部は前後の組み合わせですが、側面の合わせ目は段差モールドっぽく造形。膝から下は左右の組み合わせですが、後部の合わせ目は一部が段落ちモールド化されています。

ソール部は他のジェガンと同じ形状です。脚裏は裏打ちパーツが造形され、肉抜き穴はなし。全体的に厚みのあるデザインになっています。

バックパックはノーマルタイプと殆ど同じですが、上部スラスターは2口のものが新造されています。

バックパックは他のジェガンと同じ2角型ダボ接続。なので他のジェガンと組み替えることができます。

バックパックをBタイプ、ノーマルタイプ、通常版と並べて比較。各種ともシルエットはほとんど同じですが、Bタイプとノーマルタイプは表面装甲が異なり、Bタイプは更にバーニアアームのスラスター形状が違っています。

バーニアアームのスラスター口内部は赤や黒に塗り分けが必要。外装は通常版のような動力パイプはなくフラットな形状になっています。

バックパック下部は大小3基のバーニアが造形。中央の大型バーニアはポリキャップ接続で少しスイングが可能です。バーニア内部は赤く塗り分けが必要。

HGジェガンノーマルタイプ（F91Ver.）【ジェガンJ型】と並べて。同じ形状の箇所は多いですが、Bタイプは胸部と腰部のミサイルポッドが印象的。Bタイプとノーマルタイプとの違いは、頭部バルカンポッド、胸部装甲、腰部ミサイルポッド、左前腕サーベルラック、背部スラスター、ビーム・ライフルです。

HG ジェガン Aタイプ（F91Ver.）【ジェガンR型】と並べて。Aタイプは個性的なので、違いが比較的わかりやすいです。BタイプとAタイプとの違いは、頭部バルカンポッド、胸部装甲、腰部ミサイルポッド、肩部装甲、左前腕サーベルラック、脚部装甲、バックパックです。

BタイプとAタイプで形状の異なる箇所を簡単に比較。Aタイプはバルカン口が2口。

胴体部は胸部装甲やサイドアーマーが異なります。

左腕はショルダーアーマーと前腕の形状が大きく違っています。

脚部やバックパックもAタイプはメカニカルで個性的なデザインになっています。

HGUCジェガン（通常版）とも並べて。

手持ちのジェガンで、HGジェガンD型護衛隊仕様、HGUCジェガン（エコーズ仕様）コンロイ機と並べて。

各部可動域をノーマルタイプと並べて簡単に比較。Bタイプはショルダーアーマーの形状がノーマルタイプと同じなので、可動域もほぼ同じ。腕はY字程度まで上げることができ、肘は90度程度曲げることができます。

脚部形状が同じなので、膝の可動域や前後開脚幅も同じ。ただし腰は大柄な腰部ミサイルパックがバックパックと干渉するため、わずかにひねる程度です。

どちらも股間部がボールジョイント接続なので、左右への開脚もハの字程度と同じ可動域。

各部可動域の詳細についてはBタイプもノーマルタイプも通常版と大体同じなので、以下のリンクから通常版のレビューをご参考くださいm(_ _)m

⇒HGUCジェガンレビュー

シールド。ノーマルタイプやAタイプに付属しているものと同じです。シルエット自体は通常のジェガンのものと同じですが、上部の装甲が赤いシールで色分けされ、V字が造形。側面に4連ロケット・ランチャーの発射口が造形されたタイプでレトロ感があります。

裏面の一部には肉抜き穴があります。ジョイントパーツはポリキャップ接続で回転式。

シールドはジョイントパーツで前腕に装備し、組み合わせによって配置変更が可能。説明書の通りに組み付けていますが、配置によっては前腕のサーベルラックが隠れてしまうので、お好みで配置を変えても良いかと。

ビーム・ライフルはAタイプに付属しているものと同じです。

最中割の簡易的な作りで上下に合わせ目ができます。マガジンの脱着ギミックはなし。センサーはグリーンに塗り分けが必要です。

銃口も適度に造形されています。

一通り武装して。

ビーム・ライフルは武器持ち手にダボ固定されるので、しっかりとした保持が可能です。可動が制限されることもなく、強度もあるので取り扱いやすいです。ハンドパーツがバラけることもありませんでした。

シールドは前腕に装備しますが、前腕のサーベルホルダーにジョイントするため、他のジェガンと比べて組み付けに少しぎこちなさを感じました。ショルダーアーマーとも干渉しやすいので、角度変更などに少しだけ難しさを感じるかも。固定強度は高めなのでポロリはありません。

腰部にミサイルパックを装備しているので、ミサイル発射シーンを演出するなど独自のポージングが楽しめるのがいいですね。

ビームサーベルはダボ固定ではないため、腕の角度によってはハンドパーツから抜け落ちることがあります。ですがストレスを感じるほどではないので、問題なくポージングに専念できるかと。

サーベル柄が2本、ビーム刃も長短1本ずつ付属するので、ビームサーベルの両手持ちも再現可能。ポージングの幅が広がります。

余剰の通常版ビーム・ライフルを装備して。こちらもダボ固定でしっかりとした保持が可能です。

適当に何枚かどうぞ。

ノーマルタイプ、Aタイプ、Bタイプ3体を組み合わせることで、劇中のようなクロスボーン・バンガードと対峙するシーンも再現可能です。組み合わせることで得られる満足感はかなりのものがありますね。

以上です。Aタイプほど個性的ではないですが、胸部エアインテークや腰部ミサイルパック、前腕の2基サーベルラックなどが印象的に造形されています。なのでポージングもBタイプの独自の表現が出来ますし、ジェガン特有の安定感や造形美も十二分に味わえるようになっているのがいいですね。

気になる点はほとんどないですが、多少シールドが干渉しやすいのと、サーベル柄がハンドパーツから抜けるのは少し気になるかなというところです。

ノーマルタイプ、Aタイプと組み合わせることで劇中のクロスボーン・バンガードと対峙するようなシーンも演出できますし、3体揃えて編隊を組むなど、量産機ならではの魅力を味わうことができます。それぞれ違った形状になっているため、それぞれに良さがありますし、F91Ver.のジェガンバリエーション機として飽きることなく楽しめるのがいいですね。