今回は、2011年9月に発売されたHGUC 1/144 ジェスタのレビューをご紹介します!
HGUC ジェスタは、『機動戦士ガンダムUC』に登場するジェガンの最上位機『ジェスタ』の1/144スケールモデルキットです。完全新規金型で広い可動範囲を実現。ビームライフルやシールドといった多彩な武装類と、クリアーパーツによる頭部カメラ造形など、特徴的な各部装甲によって高性能な造形が再現された キットになっています。価格は1,728円(税込み)。
ジェガンの基礎技術を基にして作られた上位機『ジェスタ』が1/144HGでキット化。他キットからの流用はなく、完全新規のパーツによって構成された高品質なキットに仕上がっています。ジェスタの主なパイロットはギャレット、ワッツ、ダリルのトライスター隊。
劇中のマッシブスタイルがそのまま反映され、メカニカルな造形が表現されています。
成型色はネイビーとライトブルーなどで構成され、シックでミリタリー感のあるカラーリングが再現されています。
ポリキャップ(PC-001A)が各部に多く使われているので、関節強度はまずまず高め。体型バランスがいいので、一方に負荷がかかることなく自立も安定しています。
頭部。ジェガンの面影を残しつつもアーミースタイルの造形が再現されています。額にバイザーを装備していますが、開閉ギミックはありません。額と後部のセンサーはオレンジのシールによる色分けです。頭部自体は前後の組み合わせで上部に合わせ目ができますが、挟み込むパーツがないので後ハメ加工などせずに合わせ目を消せます。
頭部右側にはバルカン・ポッド・システムを装備。クリアーオレンジのゴーグルを外すと内部にはモノアイが造形されています。内部モノアイは特に色分けはされていません。
胸部。エアインテークにダクトはないですが、パーツによって細かく色分けされ、装甲の厚さを感じさせる造形になっています。胸部は前後挟み込みタイプで、側面の合わせ目は段落ちモールド化されています。
腹部、腰部。マッシブな造形が再現されています。中央のV字マークはシールによる色分けですがV字モールドが造形されています。フロントアーマー両脇のダクトは別パーツによって色分けされ、サイドアーマーには3基のハンド・グレネードを装備しています。
腰部アーマー裏は特にモールドはなくシンプルな造形。股間部はシャフト型で、別パーツ化されていて柔軟に可動します。サイドアーマーにあるハンド・グレネードはハッチを開いた状態にしておくことができます。
右腕部。シンプルな角型形状で、前腕は左右の腕部で装備品が異なります。右前腕部にはビーム・ライフル用のマガジンを装備。このマガジンは、付属のビーム・ライフルへの脱着ギミックはありません。
二の腕は筒型で合わせ目はなく、前腕は左右挟み込みタイプで前後に合わせ目ができます。肘から下が分離できるので、合わせ目消しはラクそうです。握り手は親指と4指が別パーツ化されていて、他キットものとは違ったリアルな造形になっています。
左腕部。全体的な形状は右腕部と同じですが、前腕にはサーベルラックを装備しています。サーベル柄は脱着可能。前腕手首側も別パーツ化されています。
ショルダーアーマーは前後挟み込みタイプの簡易的な作りで、上部と側面に合わせ目ができます。
脚部。メカニカルで凝った作りが再現されています。大腿部は前後挟み込みタイプで側面に合わせ目が出来ますが、ラインがモールドっぽいのでそのままでもいいかと。膝から下は複数パーツの組み合わせによって合わせ目が出ない構造になっています。
後部のダクトはスリット入りで、側面の角型パーツが別パーツ化されています。
脚部の付け根が別パーツ化され、広い可動が実現されています。
足首から下の部分。シンプルですが頑丈そうな造形になっています。複数パーツの組み合わせで合わせ目などもなし。足裏も別パーツで造形され、モールドも多めです。足裏は各部を塗り分ける必要があります。
バックパック。シンプルなボックスタイプ。前後挟み込みタイプですが合わせ目はモールド化されていて露出しません。
バックパックマウント部の形状はジェガンと同じで、ジェガンや同系等のバックパックがマウント可能です。バックパック裏には大きな肉抜き穴があります。
今回はEWACジェガンのバックパックを取り付けてみました。
下部のバーニアはボールジョイント型ポリキャップによって柔軟に可動します。バーニア内部はシンプルな造形。上部両脇のアームユニットはポリキャップ接続で脱着可能です。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと比較してみました。HGキットとしては少し大きめです。ちなみにジェスタの全高は19.3m。
EWACジェガンと。EWACジェガンは本体部はジェガンと同じ造形ですが、ジェガンと並べてもジェスタは同じくらいのサイズになっているようです。造形的には全く別物くらいに進化しています。
頭部の上下可動は、見上げる状態はまずまず広めに可動します。左右へは肩アーマーと干渉することなくスムーズに可動します。
腕は水平以上に上げることができますが、肘は90度より少し深めに曲げられる程度。肩は、後方へは付け根のボールジョイント可動域程度ですが、前方へは肩のポリキャップが引き出し可能なのでまずまずのスイングが可能です。
上半身は腰のボールジョイントによって少し前後スイング可能です。腰の回転は動力パイプのような造形パーツが腹部と干渉するためごくわずか。(上半身を浮かせるともう少しだけ回転させることができます。)
フロントアーマーは水平程度にまで展開し、前方への開脚もそれに合わせて水平程度に上げることができます。リアアーマーが可動しないので、後方へはそれなり。太めの外装が干渉するため、膝の可動はくの字程度です。
足首は上下2箇所が可動するので、かなり広く前後可動します。左右への可動はまずまず。
サイドアーマーを後方に向けることで少し広めに左右開脚させることができます。脚の付け根が別パーツ化されているので、内股、がに股は広く可動します。
立膝はやや不安定な形に。全体的な可動域は、ジェガンよりは良くなっているものの、広そうに見えて意外とそうでもないというのが印象です。ですが、ポージングにおける最低限の可動域は確保できているかと。
シールド、ビーム・ライフル、シールドマウント用アームユニットパーツ2種、ビーム・サーベル刃、平手(左右)、武器持ち手(右)、持ち手(左右)が付属。
手甲パーツ×4、ビーム・サーベル刃が余剰で付属します。手甲パーツはジェスタの持ち手に取り付け可能ですが、色がグレーなので見た目的にはパッとしないかも。
ロンド・ベルやトライスター隊、アナハイムエレクトロニクスのロゴが入ったマーキングシールが付属。
ビーム・ライフル。モールドも適度に入っていて、アーミーな武器形状が再現されています。本体部分はモナカ割なので上下に合わせ目ができます。
サブグリップの可動やマガジンの脱着といったギミックはありませんが、グリップには持ち手にしっかりと固定できるダボがあります。センサーは前後ともオレンジのシールによる色分けとなっています。
シールド。簡易的な作りですが、ジェガンのシンプルシールドに比べ、特徴的な造形になっています。裏面のグリップなどの可動ギミックはありません。
前側にはジェガンと同じ2連装ミサイル・ランチャーが2基、同一箇所に搭載されています。
シールドはバックパック上部のパーツを外して付属のアームユニットパーツで取り付けます。2種のアームユニットパーツによって収納時と展開時が再現可能です。アームはどちらも左用なので、バックパック右側に取り付けることは出来ないようでした。
ビーム・ライフルとシールド(展開時)を装備して。どちらも保持力は高めで、ポロリなどなく安定して保持できます。
武器持ち手には角度が付いているので、ビーム・ライフルのストックが前腕に干渉することもなく保持が可能です。手首ポリキャップでの固定が若干甘いので、ビーム・ライフルを持っていると少し手首が垂れることもあるので、補強するなどしたほうが良いかもです。
サブグリップが可動しないですが、両手持ちも問題なく可能でした。
ビーム・サーベルは持ち手に差し込むだけですが、固定強度はまずまず。手首の角度によっては抜け落ちることもあるので注意です。
では適当に何枚かどうぞ。
以上です。可動域がそこまで広いというわけではないので、ド派手なアクションはやや苦手なところはありますね。ですがその分をメカニカルでミリタリー感のあるデザインで補われていますし、造形物として優秀なキットに仕上がっていると思います。
多少手首がゆるいのは気になりますが、ポージングしていてポロリもないですし、デザインの良さからか、かっこよく映ります。ジェガンの上位機でということで、HGUCジェガンと比べてもかなり質、造形共に高いものになっていますし、劇中でも存在感は高いです。
機動戦士ガンダムUCの登場機としてかなりのかっこよさを持つMSなので、UCファンなら入手必須の一機と言えるのではないでしょうか。