今回は、HG 1/144 ダークダガーLのレビューをご紹介します!
HG ダークダガーLは、『機動戦士ガンダム SEED DESTINY』に登場するMS「GAT-02L2 ダークダガーL」の1/144スケールモデルキットです。宇宙空間での視認性を抑えたカラーリングを成形色で再現。装備換装システム「ストライカーパックシステム」により、別売りのストライカーパックと連動可能なキットになっています。Mk39 低反動砲も新規で付属。価格は1,650円(税込み)。プレミアムバンダイ限定の商品です。
宇宙空間での視認性を抑えるため、黒系の塗装が施されたステルス仕様のダガーLで、劇中では2体がガンダム強奪作戦で活躍。アーモリーワンの宇宙港を襲撃するなどガンダム強奪のバックパックを担った機体「GAT-02L2 ダークダガーL」がHGCEで登場。
ダークダガーL本体は2021年4月に発売されたHGCEダガーLのカラバリですが、劇中で使用されたMk39低反動砲が新規造形で再現されています。
成形色はダークグレー、グレーを基調に、頭部や腹部、ソールといった各部にワインレッドが配色されています。その他、頭部バイザー(センサー)は蛍光クリアイエロー、内部・関節パーツもグレー成型色での再現となっています。
ホイルシールは付属せず。ビームカービンのセンサーなど一部を塗装する必要がありますが、殆どの部分がパーツで色分けされているため、素組みで十分な仕上がりになります。
グレー成形色の内部・関節パーツにはKPSが使用されています。ABSは不使用。
ポリキャップはPC-002を使用し、肩部や脚部、背部などに組み込みます。肘はKPS、膝はKPSとポリキャップ構成で関節強度はまずまず高め。細身ですが特に負荷のかかるような装備はなく、安定した自立が可能となっています。
■付属品
低反動砲、対ビームシールド、ビームカービン、ビームサーベル刃×2が付属。
HGBFビルドストライクガンダムフルパッケージ用の余剰パーツが付属します。
■各部形状
■頭部
量産機らしいシンプルなデザインで、右側頭部には1本のアンテナを装備。全体が黒いため、ワインレッドや蛍光グリーンのバイザーが目を引きます。左右にはバルカン・ポッド(トーデスシュレッケン12.5mm自動近接防御火器)を装備。
メット部は前後の組み合わせで側頭部に合わせ目ができます。内部パーツなどを挟むため、合わせ目を消す場合は加工が必要。後頭部センサーも蛍光パーツできっちりと色分けされていました。
バイザー内部にはメカニカルなモールドが造形。リアルなデュアルセンサーをバイザー越しに確認することができます。
使用されている蛍光クリアグリーンパーツはブラックライトで鮮やかに発光します。
■胴体部
胸部・腹部。もとのダガーLは比較的ヒロイックなデザインですが、こちらは黒を基調としたカラーリングなので印象が違って見えます。
腰部も派手さはなく、各部装甲がフラットなデザインになっています。サイドアーマーにはサーベルホルダーが造形。柄は取り外してビームサーベルとして使用できます。
首はKPSパーツ、肩はポリキャップによる可動ギミックがあり、首、肩ともに前方に展開させることができます。首後部は肉抜き穴。腰アーマー裏にモールドはなく作りが簡易的。無駄がないぶん、裏打ちパーツの自作はラクそうですね。
腹部には可動ギミックがあり、上半身を左右にスイングさせることができます。前後にも適度にスイング可能。
■腕部
腕部は適度にエッジが効いていて強そうな雰囲気。前腕も多数パーツで構成されているため、完成度が高いです。このキットでの用途はないですが、前腕側面にはマルイチのハードポイントも細かくデザインされています。
腕部全体に内部フレームが造形。
上腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は黒い装甲部分が左右に組み合わせですが、合わせ目は角にくるため目立ちません。中央のパーティングラインが少し気になるかなというくらい。
ショルダーアーマーは簡単な前後の組み合わせですが、こちらも上部の合わせ目がモールド化されるなど完成度が高め。側面の肩の付け根部分も合わせ目などはありません。
■脚部
脚部。HGCEらしく細身でスタイリッシュに造形。全体が黒を基調としたカラーリングですが、パーツで細かく色分けされているため、物足りない感じはありません。ふくらはぎには前腕と同様のマルイチハードポイントがデザインされています。
膝関節や膝から下の部分は左右の組み合わせですが、合わせ目は段落ちなどでモールド化。
大腿部は前後の組み合わせで側面に合わせ目ができます。内部フレームを挟むため、合わせ目を消す場合は後ハメが必要。段落ちモールド化で良いかもですね。足の付け根は可動軸が多く、柔軟に可動します。
後部の角型スラスターは上下にスイング可能。細かい部分ですが表情を変化させることができます。
ソールはシンプルですが、比較的つま先が長いタイプ。ワインレッドを基調とした渋めのカラーリングになっています。足裏も肉抜き穴などはなく、モールドがデザインされていて見栄えがします。足首のパーツは左右で形状が異なるので組み間違いに注意します。
■背部
背部はストライクガンダムやウィンダムと同じ、ストライカーパックシステム対応のポリキャップ1穴が造形されています。なのでHGCEでキット化されているストライカーパック各種を装備させることが可能。手持ちの装備を組み合わせることで、様々な仕様機として楽しむことができます。
エールストライカー(HGCEエールストライクガンダム(別売り)に付属)を装備して。
ジェットストライカー(HGCEウィンダムに付属)を装備して。
ガンバレルストライカー(HG105ダガー+ガンバレルに付属)を装備して。
マルチランチャーパックやドッペルホルン連装無反動砲(HG ウィンダム&ダガーL用 拡張セットに付属)も装備可能。ただしHGCEのダガー系は細身なため、マルチランチャーパックを背負うと少しふらつきやすいです。なのでうまくバランスを取りながらディスプレイさせる必要がありそうです。
ノワールストライカーのマルチプルアサルトストライカー(HGパーフェクトストライクガンダムに付属)も装備可能でした。マルチプルアサルトストライカーも同様、重量があるユニットなので倒れないように注意します。
■他キットとの比較
ベースのHGCEダガーLと並べて。ただのカラバリではありますが、黒を基調としたカラーリングで渋さがありますね。ワインレッドの色味も通常のダガーLとは色味が少し違っています。
HGCEストライクダガー、HG SEEDの105ダガー(HG105ダガー+ガンバレル)とも並べて。ダガーもバリエーション機が増えてきました。
各部可動域はベースのHGCEダガーLと全く同じ。頭部は適度に上下可動し、腕はY字程度まで上げることが可能。肘は2重関節なので深くまで曲げることができます。
腰は360度回転可能。膝も深くまで曲げることができます。バランスを調整すれば、立膝もきれいな姿勢で再現することができます。
左右への開脚も幅広く展開させることが可能。全体的に可動が柔軟です。HGCEダガーLがベーシックなポリキャップ構造ということもあるのか、経年でも関節強度があまり落ちていませんでした。
可動域の詳細は以下のリンクからHGCEダガーLのレビューをご参考くださいm(_ _)m
■武装
Mk39 低反動砲。劇中、アーモリーワンの戦艦の撃破に使っていた武装で、ロングバレルのバズーカ砲になります。ダガーLの全高を超えるほどのロングサイズ武装。表面には適度にモールドが入っていて物足りない感じはありません。
本体部分は簡単な左右のモナカ割で、上下の合わせ目は段落ちっぽくもあり、合わせ目っぽくもあるので認識が難しいですね。
側面のセンサーは上下にスイングが可能。マルイチ型でレンズのようなものはありません。センサーとグリップのみ別パーツ化されているので塗り分けても良さそうです。砲口は深めに開口されていて見栄えは良いですが、後部など一部に合わせ目ができるのは少しもったいないところ。マガジンの脱着ギミックはありません。
M703k ビームカービン。小型のビーム砲で、ダガーLの主兵装になります。一撃の威力は劣るが、連射性能に秀でているため、運用性が高く取り回しやすいとのこと。おそらく劇中ではこの武器を使用していないと思いますが、このダークダガーLに付属しています。
本体部分は簡単なモナカ割ですが、上下の合わせ目はほぼ段落ちモールド化されています。マルイチセンサーはダークグレーのパーツでの色分け。
ダガーLのビームカービンと並べて。センサーの色味が異なるだけです。それ以外は成形色なども同じ。
対ビームシールド。対ビームコーティングが施された装甲板式のシールドになります。表面は適度にパーツ分割されていますが、全体が黒ベースで、中央のモールドのみワインレッドで強調されています。裏面は作りが簡易的ですが、フチの肉抜きは一応デザインの一部になっています。
■ポージング
一通り武装して。
Mk39低反動砲はグリップをハンドパーツで握らせて保持します。グリップに太さがあり、ハンドパーツに隙間なく収まるのでしっかりと保持させることができます。
グリップの位置が良いのか、ある程度肘を曲げることができますし、肩との干渉も殆どなくポーズを付けることができます。保持がかなりラクですね。
脇に抱えるポーズは出来なくはないですが、余裕がなくやや厳しめ。なのでこの状態で砲口の向きを変えたりというのは少し難しいようでした。
シールドはジョイントパーツを前腕装甲にカチッと組み付けて保持します。ジョイントパーツが少し上下に移動し易いですが、抜けたり外れたりするほどではありません。ボールジョイントの位置を変えることで、シールドを側面と後面に配置することができます。
アクションベースやスタンドへは、通常通り、股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイです。特に不自由な感じはなく安定してディスプレイさせることができます。
キットの関節強度が高く、細身で干渉もないのでポージングでのストレスを殆ど感じません。サクサクとポーズを変更することができます。
ドッペルホルン連装無反動砲を装備すると更に格好良くなります。重厚感があっていいですね。黒い機体に黒い武装は反則レベルの格好良さ。ドッペルホルン連装無反動砲を装備すると干渉でMk39低反動砲が肩に担ぎにくくなるので、うまく交わすように構えます。
マルチランチャーパックを装備させるなど、特別仕様のダークダガーLを再現しても良いですね。
ビームカービンを装備して。こちらもMk39 低反動砲と同様、グリップがハンドパーツにかっちりと組み付けられるため、ふらつくことなく保持できます。コンパクトな武装なのでポージングもラク。
ビームサーベル刃はクリアピンク成形色での再現。ブラックライトで照らしても発光はしませんでした。
柄は割とハンドパーツに隙間なく収まりますが、たまに抜け落ちることがあるので注意です。それとビーム刃の組み付けがやや硬めなので、ビーム刃の差し込み軸を折ってしまわないように注意です。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。全身が黒尽くめのカラーリングで独特の渋さがありますし、どことなくヒールな感じもあってどこか惹かれるものがありますね。特にドッペルホルン連装無反動砲を装備させると映えますし、他の武装と組み合わせても格好良く映ります。ウィンダム(ネオ・ロアノーク機)との組み合わせも良いですね。
気になる点は特にないかなという印象。あえて言うなら若干シールドを落としやすいのと、Mk39低反動砲の合わせ目が段落ちモールド化されていないようにも見えるので、キレイに塗装製作する場合は処理が必要です。
それでも新規で付属するMk39低反動砲はディテールもよく、見た目が良いですし、構えやすいような作りになっていて取り扱いがラク。ポージングの自由度も高いですしストレスもありません。量産機らしい地味さと隠れた魅力を併せ持つ、通好みのキットなのが良いですね。
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