今回は、2020年12月に発売されたSDガンダム EXスタンダード RX-93 νガンダムのレビューをご紹介します!
SDEX νガンダムは、『新機動戦記ガンダム 逆襲のシャア』に登場する主人公機『RX-93 νガンダム』のSDキットです。νガンダムの特徴的な機体形状をSDで再現。スタイリッシュなプロポーションや柔軟な可動により、様々なポージングが可能なキットになっています。各所に3mmジョイントを搭載し、装備を組み合わせることでプラモデルオリジナル形態が再現可能。価格は660円(税込み)です。
アムロ・レイが自身の専用機として基礎設計を手掛け、AE社フォン・ブラウン工場で開発された地球連邦軍試作型MS『RX-93 νガンダム』がSDEXでキット化。黒と白の上品なカラーリングや左右非対称の背部フィン・ファンネルなど、νガンダム特有のヒロイックな機体形状が新規造形で再現されています。
成型色は大部分がホワイトとブラックで、それ以外は頭部アンテナのイエロー、顎やツインアイのレッドとわずか4色。ほぼ最低限とも言えるくらいの色分けに留まっています。
ホイルシールが大量に付属。全身や背部バックパック、フィン・ファンネルに至るまで、ほぼ大部分の色分けがシールで補われています。頭部バルカンやサイドアーマー、脚部装甲などは塗装が必要ですが、シールを貼ることで設定に近い色分けが再現されます。
ABSやKPSは不使用。ほとんどのパーツはPS素材で構成されています。他のSDEXキットと同様、組み立てにニッパーは不要。パーツはランナーから手で簡単に切り離せますが、一応サポートとしてニッパーを用意しておくのもありかと。
ポリキャップはPC-303-Cを関節各部に使用し、すべて使い切ります。関節強度はまずまず高め。背部にフィン・ファンネルを装備していますが、軽量で特に負荷はかからず、自立は安定しています。
ビームライフル、シールド、ビームサーベルが付属。
シールを貼らない状態で。シールを貼らないとほぼデザイン的なものは感じられず、白と黒が簡単に配色されているだけになります。なのでシールはかなり重要。ただ、塗装する場合は各部を細かく塗り分けるため、制作する場合はやりがいのあるキットであると言えますね。
背部フィン・ファンネルを外した状態で。
各部を簡単に見ていきます。
頭部はνガンダム特有のヒロイックなイケメンフェイス。全体的にまとまりがありますし、マスクの3本スリットもバランス良く造形されています。アンテナ中央は黒、とさか前後のセンサーはグリーンのシールでの色分け。頬や左右のダクトは、アンテナのモールドはグレーに塗り分けが必要です。
メット部は前後の組み合わせで側頭部に合わせ目ができます。デザインバランスの良さはνガンダムの中でも随一。HGもRGもこのくらいのバランスで造形されていると良かったですが・・・;
胴体部。各部ともエッジが効いていてモールドにもメリハリがあります。エアインテークや腹部、腰部のV字周りなど、各部それぞれにシールで細かく色分けします。V字はモールドも造形されています。フロントアーマーのスリットダクトやサイドアーマーのダクト類は塗り分けが必要。
他のSDEXと同様、首はボールジョイント型ポリキャップで柔軟に可動します。肩もボールジョイント型ポリキャップで前方に展開可能。腰アーマー裏の作りは簡易的。フロントアーマーはボールジョイント接続で少し前方に展開しますし、左右にロールさせることもできます。
腰部もSDEXのフォーマットで、ボールジョイント型ポリキャップで、左右や前後など柔軟に可動します。
右腕部。派手さはないですが、エッジの効いた装甲で厚みがあります。ショルダーアーマーも大柄でなかなかの存在感。前腕装甲の一部は黒いシールでの色分けです。
左腕部。大部分は右腕部と同じですが、前腕にはサーベルホルダーが造形されています。サーベル柄の脱着ギミックなどはなし。サーベルホルダーも各部をシールで細かく色分けします。
他のSDEXキットと同様、上腕の内側とハンドパーツの下側には肉抜き穴があります。肉抜き穴も気になりますが、肘関節内側のダボ接続部が見えるのはちょっと気になるかも。
肘は90度まではいきませんが、適度に曲げることができます。
ショルダーアーマーは簡単な1個パーツ構成。左肩にはアムロ・レイのパーソナルマークシールを貼るようになっています。側面のダクトも作りは簡易的。黄色や黒で塗り分ける必要があります。
脚部。適度に丸みや膨らみのある装甲が造形されています。こちらも他のSDEXキットと同様、脚部裏はガッツリ肉抜き穴。塗装・制作で埋めてそれらしく造形するにはなかなかの技量が必要そうですね。脹脛の装甲は黒に、膝などのダクトは黄色などに塗り分けが必要です。
ソール部はホワイト成型色の1個パーツ構成。最低限の作りですが、シャープに程よくデザインされています。ソールの黒(とつま先の黄色)はすべてシールでの色分け。シールは数枚に分けられているので、貼り付けはしやすくなっています。
裏面は大部分が肉抜き穴。モールドもほぼ無いので、埋めたりモールドを追加したりする場合はこちらもなかなか手間ではありますね。足首はボールジョイント型ポリキャップで広く可動。足首の部分もグレーなどに塗り分けると、つま先を伸ばした時の見栄えがよくなりそうです。
バックパックは簡単な1個パーツ構成。少し大味な感じはありますが、定番の丸いサーベルホルダーなども再現されています。サーベル柄や中央のマルイチモールド部分は白く塗り分けが必要。
バックパック下部には2基の小型バーニアが造形。特に開口はされていません。内部を黄色や黒に塗り分ける必要があります。
バックパック自体は2ダボ接続ですが、中央にもダボ穴があるので他のアイテムと組み合わせてカスタマイズを楽しむことができます。
フィン・ファンネル。構造は白いパーツと黒いパーツの2枚重ねで簡単に組み立てが可能。表面の中央は黄色と黒、裏面一部は白いシールで色分けします。
簡易的ながら、最低限の作業でファンネル特有の形状を再現するための理にかなった造りではありますね。ファンネルを個別に分離させることはできません。
ファンネルの装備は、表面のダボをバックパックに差し込んで固定します。赤◯部分の溝がハマるようになっているため、ファンネルの角度が変わることはなく、一定の位置に配置することができます。
HG陸戦型ジムと並べてサイズを比較。1/144サイズの陸ジムの2/3程度の大きさです。ファンネルも特別突き出た感じはありません。
SDEX RX-78-2ガンダムと並べて比較。νガンダムは大型機ですが、フォーマットが同じなので大きな差はありません。νガンダムは脚が長くスタイリッシュに造形。多少首が詰まった感じがなくもないですが、SDにしてはプロポーションが良く、格好良く見えますね。
SDEXサザビーと並べて。設定ではサザビーのほうが2~3mほど大きいですが、このSDEXではほぼ同じ大きさです。ライバル機としてこの2体はぜひ揃えておきたいところ。
HGUC νガンダムと並べて。同じ機体なので大まかな形状は同じ。ですがカラーリングが少し異なります。MGSDでもνガンダムがキット化されると良いですね。
頭部は首のボールジョイントを少し引き出すことで、やや広めに上下させることができます。左右へも顎とショルダーアーマーがやや干渉しますが、水平にまで可動します。
腕は少しショルダーアーマーと頭部が干渉しますが、水平程度まで上げることができます。肘は90度までは曲がらず。他のSDEXに比べると若干可動域が狭めです。
肩はボールジョイントによって適度前後スイングが可能。前方へはポリキャップが引き出せるので、そのぶん広くスイングします。
腰も少し引き伸ばすことで、上半身を適度に前後させることができます。
腰は干渉なく360度回転可能。アクションベースやスタンドへは、通常通り股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイです。
前後開脚は他のSDEXと同じくらいで特別広くはありません。ですが脚が長いので、そのぶん幅広く動いているように見えなくもない感じです。
足首の可動は、つま先は幅広く伸ばすことができます。それ以外の動きは特別広くはありません。左右へは45度程度角度変更が可能。
左右への開脚はハの字程度まで。
内股、がに股は幅広く可動させることができます。
可動域の総括としては、肘は構造上、他のSDEXよりも若干可動が制限されます。ですがポリキャップ接続の各部関節は広めに可動しますし、SDとしては十分なくらいの可動域を持っています。なのでポージングにおける自由度もまずまず高そうです。
ビームライフル。νガンダム専用に開発された内蔵E-CAP仕様の本体供給方式ビームライフルになります。簡単な1個パーツ構成ですが、表面には適度なモールドが造形されています。上部の装甲は黒く塗り分けが必要。
上部や側面にいくつかのダボがあるので、他の武装と組み合わせるなどカスタイズ用のアイテムの一つとして使えそうです。
説明書に記載はありませんが、ビームライフルは一応バックパック中央ににマウントできました。
シールド。こちらも簡単な1個パーツ構成です。裏面もシンプルで4箇所に3.0mmのカスタマイズ用ジョイント穴が造形されているくらい。ビームキャノン砲は砲口が少しだけ造形されています。表面にはアムロ・レイのパーソナルマークシールを貼るようになっています。
カスタムタイプ・ビーム・サーベル。こちらも簡単な1個パーツ構成です。白一色なので上下のビーム刃をピンクに塗り分ける必要があります。鍔の部分は左右が肉抜き穴。
一通り武装して。
ビームライフルはグリップをハンドパーツに差し込むだけで保持が可能。しっかりと差し込んで固定されるので、銃口の向きがクルッと反転したりすることは全くありませんでした。素組みだと白一色で物足りない感じはありますが、肉抜き穴などはないので造形的には良いですね。
シールドは前腕のダボに差し込むだけで保持が可能。こちらも固定強度が高く、自然に向きが変わったりすることはありません。画像のような横向きで前面を防ぐようなポーズもできますが、欲を言えばもう少し肘が曲がるともっと表情が付いて良かったかなと。
浮かせた状態で背面から。脚部後部や足裏の肉抜き穴が白でモロに見えるのは勿体ないですが、ファンネルの色分けはなかなか優秀で見ごたえがあります。
ビーム・サーベルもシンプルにハンドパーツに差し込むだけで保持が可能です。キツくはないですが、クルッと向きが変わるようなこともありません。丁度よい保持強度です。
少しショルダーアーマーが大きいので、多少肩が干渉して動かしづらい感じがありました。ですがストレスを感じるほどではなく、肩に可動ギミックがあるので劇中っぽい両手持ちポーズも再現することができました。
ファンネルが分解できないので、まとめて飛ばし武器にしてポーズを取らせてみました(笑)パーツにダボやダボ穴があれば、それだけでいろんなアイテムとして楽しめるのもこのSDEXの魅力の一つです。
ビームライフルを基部に、シールド、バックパック、フィン・ファンネルを各部に組み合わせることで、オリジナル武器が再現可能。大型キャノンのような独特の重武装になっています。
若干ファンネルがビームライフル側面から外れやすい感じがありましたが、各部ともある程度しっかりと組み付いているので取り扱いに問題はないかと。
SDEXνガンダムに保持させて。オリジナル武器に重量がありますが、関節強度がまずまずあるので片手でも十分に保持することができます。奇抜な形状ですが、元はνガンダムのパーツや武装なので装備させても特に違和感はないですね。
HGUC νガンダムに装備して。穴空きのハンドパーツにビームライフルのグリップを差し込んで保持しますが、特に緩くもなくある程度保持できます。経年でハンドパーツがバラけやすかったのと、重量で肘が垂れやすかったので、その時の状態によっては補強も考慮する必要がありそうです。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。脚が長めでスタイリッシュに造形されているため、プロポーションの好みは少し分かれるかもですね。個人的には格好良いと思いますし、ポージングもかなり映えるキットになっています。コストの関係状、どうしても肉抜き穴などはできてしまうと思いますが、この低頭身SDであってもνガンダムらしさがうまく表現されていて良いですね。
気になる点は、他のSDEXキットとは異なり、肘関節部分が前腕パーツで包まれていません。なので何度も肘を曲げ伸ばししていると、パーツとポリキャップの肘関節が外れることがあるので注意です。それと一つでもファンネルが分離し、単体で使えると良かったですね。
シールなしだと部位ごとに色分けされているだけで物足りないですが、シールを貼ることでガラッと変わり、命が吹き込まれたようなνガンダムらしさが出てきます。武装類も3種が付属し、ポージングバリエーションが多彩に演出可能。オリジナル武器も大型武装として楽しめるのも魅力。SDファンであればぜひ手元に確保しておきたい一体ですね。
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