今回は、HG 1/72 CO-03BR バンイップ・ブーメランのレビューをご紹介します!
HG バンイップ・ブーメランは、アニメ『境界戦機』に登場する無人機AMAIM(アメイン)『CO-03BR バンイップ・ブーメラン』の1/72スケールキットです。KEN OKUYAMA DESIGNによる可動構造の検証を経て立体化。頭部ユニットの収納や左右機関砲の展開の他、差し替えによる小型アームの隠しナイフ展開、哨戒状態・高機動戦闘状態・駐機状態なども再現可能なキットになっています。価格は2,640円(税込み)です。
AMAIM「バンイップ」から発生した戦術特化型AI搭載の無人機で、劇中ではアモウ搭乗のメイレスケンブを集団で追い詰めたAMAIM(アメイン)『CO-03BR バンイップ・ブーメラン』がHGでキット化。腕部を持たず、脚部は逆関節という非人型の特徴的な機体形状が新規造形で再現されています。
成型色はくすみのあるグリーンを基調とし、各部にホワイトを配色したミリタリー調のカラーリング。隠しナイフ刃と背部シャフトがゴールド、関節や内部パーツ、武装類はダークグレー成型色での再現と、色種が少なくカラーリングもシンプルです。
シールは頭部センサーを補うもののみが付属。特に塗装による色分け箇所もなく、組み立てるだけで設定通りの色分けが再現されます。
ダークグレー成型色パーツにはKPSが使用されています。ABSは不使用。
ポリキャップも不使用。脚部が逆関節なのと、ソールも脚底面に起伏があって片足立ちだと不安定ですが、縦長なので両足で接地させると安定します。
組み換え用の隠しナイフ(左右)、高機動戦闘状態再現用の支えクリアパーツ✕2が付属します。(付属品を撮影し忘れたのでまた後日、撮影して追加しておきますm(_ _)m)
胴体部はエイのような平たい作り。表面には溶接跡のような丸モールドや起伏のある装甲形状が重機的に再現されています。上面がグリーン、下面がダークグレーと、森林地帯での迷彩も踏まえたようなカラーリング。
前面の頭部は胴体部から引き出しが可能。
頭部は簡単な上下2枚パーツ構成。胴体部と同様、上下で色味が分かれています。前面と左右のライン状センサーはピンクのシールでの色分け。
首はボールジョイントとヒンジ接続でフレキシブルに可動します。
胴体部左右にはコンパクトな機関砲を装備。機関砲は燃焼薬莢方式の30mm弾を連射可能。重装甲の敵機体には通用しないのと、戦闘中に弾倉を交換することが出来ないのが難点とのこと。
機関砲は側面に展開し、アームによって前後にロールが可能。
ヒンジ接続部分で上下にも適度に可動します。
機関砲は簡単なモナカ割で各面に合わせ目ができます。マガジンの脱着ギミックなどもなし。
腰部はシンプルな構造で派手さはありませんが、上半身を前後させることで背面のゴールドシャフトが伸縮します。地味で野暮ったい機体形状ですが、この部分は機械的な雰囲気が強く表現されているようです。
脚部は逆関節の特徴的な形状になっています。
大腿部はグリーンとホワイトの厚みのある装甲が再現されていますが、ロックを解除することで幅広く展開できるようになっています。ロックは横長ダボ(赤◯)でしっかりと固定。
脚部を伸ばし切るとかなりの高さになります。
構造的には、ダークグレーの長いフレームに、部分的に外装を被せていく構造。
大腿部はグリーンが左右と前面、ホワイトが1個パーツを被せる構造です。フレームの一部が左右の組み合わせで前後に合わせ目ができます。
膝から下の部分は丸みのあるフレーム部分に合わせ目ができます。グリーンの外装は左右の組み合わせですが、中央の合わせ目は段落ちモールド化。
ソールはシンプルなL字装甲のみで踏ん張るような重機的なデザイン。上下2枚パーツ構成ですが、側面の合わせ目は段落ちモールド化されているようです。
足底もシンプルな作りですが、支えパーツ組付け用の横長ダボ穴が造形されていました。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。バンイップブーメランの全高は10.0mで大きくはないですが、1/72スケールなので1/144スケールのHGガンプラと並べると少し大きめ。幅と前後への厚みがあるので余計大きく見えますね。
同シリーズのHGメイレスケンブと並べて。同スケールということもあってメイレスケンブと並べると特別大きな感じはないですね。
脚部を伸ばしきった状態で1/144のHG陸戦型ジム、1/100ジム・コマンド(コロニー戦仕様)、HGメイレスケンブと並べて。MGと並べてもまだ大きめ。MGダブルゼータガンダムVer.Kaと同じくらいの大きさでした。
首がフレキシブルに可動するので、頭部は広めに上下します。少し角度は歪ですが、左右へも広くスイングさせることができます。
上半身も広めに上下させることができます。左右へも適度に可動。
上半身は360度回転可能。アクションベースやスタンドへは、通常通り股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイです。
腰部装甲がないので、前後開脚は干渉なく幅広く展開可能。
膝は通常から完全に折りたたまれた状態。逆関節部分も深く折りたたむことができます。
足首は適度に前後スイングが可能。左右へも45度ほど角度変更が可能です。
左右への開脚も水平にまで展開可能。大腿部を伸ばした状態、縮めた状態で可動する向きが少し違っているので注意です。
股間部は水平までですが、脚の付け根は更に反らす動きが可能。
内股は干渉するため、殆どできず。ガニ股は幅広く展開させることができます。
脚部が逆関節状なので、立膝のような姿勢を再現するのは難しいようでした。可動域の総括的には、人型のセオリー通りの可動ではないですが、各部とも広く可動するため、ポージングでの表情は付けやすそうですね。
隠しナイフ。高機動戦闘時にのみ展開、使用する接近戦闘用の武装になります。
特に合わせ目はない構造。アームはヒンジやダボ接続による複数パーツ構成でフレキシブルに可動します。
脚部をコンパクトに折りたたむことで駐機状態を再現することができます。
駐機状態でディスプレイ。
特に表情が付く感じではないですが、複数機を駐機状態で並べると軍用機、量産機らしさが強調されるので良さそうですね。
通常の大腿部を折りたたんだ状態でかかとを上げ、支えのクリアパーツを組み付けることで高機動戦闘状態に。
高機動戦闘状態。大きく変化したわけではないですが、つま先立ちのようなスタイルになったことで機動性の高さを感じさせますね。脚底の接地面は狭くなりますが、比重バランスを調整することで自立は問題なく可能です。
頭部を展開すればまた違った表情が付きますし、大腿部を伸ばせばその分ダイナミックな動きを表現することができます。形態が変化する度に雰囲気が変わってくるのが面白いですね。
異形ですが、何気にポーズを取らせると格好良く映ります。カエルと言ってしまえばそれまでですが、動物系の脚部の動きを反映させたような機動性に優れた動きが表現できるのがいいですね。
何気に人型っぽい動きが付くのも面白いところ。大腿部を伸ばすことで機体がボリュームアップするのもなかなか見応えがあります。
機関砲を閉じた状態は哨戒状態になります。哨戒とは軍事戦術のひとつで、敵の侵入や襲撃に備えて、周辺あるいは特定の区域を警戒することです。大腿部を展開しない状態でも、上半身や膝から下の部分がある程度可動するので表情付けはし易いかと。
隠しナイフは胸部の白い装甲パーツを取り外して組み付けます。接近戦の武装ですが、小銃のようにも見えなくはないですね。接近して斬りかかるという部分では、恐竜の腕のようにも見えなくはないかも。
隠しナイフも柔軟に可動するので、ちょっとした表情付けにいいですね。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。独特の機体形状で好みは分かれそうですが、頭部や大腿部を展開した姿は何気に格好良いですし、ダイナミックな表情付けができていいですね。バネのような柔軟な動きになってポージングにも迫力が出ます。ポロリなども一切ないためポージングに専念できますし、グリグリ動かしても全く動じない強度があって取り扱いもラク。
全体的にいい出来で気になる点は殆どないですが、肩の機関砲や脚部のフレームなどに少し合わせ目があります。目立たない部分ではあるのですが、この値段(2,640円)であれば完全に合わせ目のない状態になっていても良かったのかなと。・・・重箱の角ですね・・・;
駐機状態、哨戒状態、高機動戦闘状態などの形態変化によって場面に応じたポージング演出が楽しめますし、独特の機体形状なので劇中のように複数機で部隊を組めば威圧感もスゴそうです。ケンブの引き立て役というには勿体ないほどに存在感があるので、このキットならではの良さを味わってみるのもいいのではないでしょうか。
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