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MG ジングラディエイター レビュー

今回は、MG 1/100 ジングラディエイターのレビューをご紹介します!

MGジングラディエイターは、公式外伝漫画『機動戦士ガンダムSEED ECLIPSE』より、MS『ジングライディエイター』の1/100スケールモデルキットです。重装甲、重武装化した機体デザインを新規造形パーツを交えて再現。抜塞剣「リヒトシュヴェーアト」や電磁リニア砲「M67シーミア」、多彩なギミックを搭載した大型専用バックパックといった武装が新規造形で再現されたキットになっています。価格は6,600円(税込み)。プレミアムバンダイ限定の商品です。

特化装甲・重火力に加え、剣による接近戦を想定した陸戦特化型のMS『ジングラディエイター』がMSでキット化。2021年4月に発売されたMGモビルジンをベースに、頭部や腰部、肩部、ソール部といった各部増加装甲、電磁リニア砲や大型スラスターを持つバックパック、抜塞剣「リヒトシュヴェーアト」、M68パルデュス、ビークスダガーといった武装類が新規造形で再現されています。

成型色はワインレッドをベースに、各部にくすみのあるホワイトやシルバー、ダークブルーなどを細かく配色。その名の通り、『剣闘士』の攻撃性をイメージしたようなカラーリングになっています。電磁リニア砲やMS68バルデュースの一部はレッド成型色での再現。

シールは頭部モノアイと口元のスリットモールドのみ。各部ともパーツで細かく色分けされているため、塗装で塗り分けるような箇所はほとんどありません。

一部外装や内部フレームにはダークグレー成型色のKPSが使用されています。ABSは不使用。

ポリキャップは不使用。関節なども全てKPSパーツによる構成で関節強度はまずまず高め。背部に複合武装を持つ大柄なバックパックを装備しており、後方に負荷がかかりますが、関節に強度があるため自立は可能です。

抜塞剣「リヒトシュヴェーアト」✕2、M68パルデュス3連装短距離誘導弾発射筒(左右)、ビークスダガー、76mm重突撃機銃、マガジンラック、指パーツ各種(平手用:左右、武器持ち手用:左右、握り手用:左右)が付属。

MGガナーザクウォーリア(ルナマリア・ホーク専用機)やMGモビルジン用の余剰パーツがいくつか付属。一部パーツが付属しないので、モビルジンのカラバリを再現することはできません。

専用の水転写デカールが付属します。

内部フレームを全身から。一部にMGガナーザクウォーリアなと同じZ.A.F.T.フレームが採用されています。

内部フレームはモビルジンと全く同じ。ですが背部ユニットに内部フレームは造形されていません。

形状が異なる部分をモビルジンと比較しながら各部を見ていきます。

頭部をモビルジンと並べて。一部にモビルジンのパーツを流用しつつ、角のように突き出た頭頂部アンテナやモビルジンよりも大柄なとさか、頬のラインモールドなど、剣闘士のような勇ましいスタイルが再現されています。各部ともパーツによって細かく色分けされています。

後頭部の合わせ目は段落ちモールド化。とさかは左右の組み合わせで一部に合わせ目ができますが、そのままでも合わせ目は目立ちにくくなっています。

モノアイはメット部を外すことで左右に可動させることができます。モノアイは円形モールドにピンクのシールを貼っての再現。表面にはモノアイレールが造形されています。

胸部、腹部はモビルジンと同じ。厚みのある装甲が造形されています。

腹部コックピットハッチは開閉可能。

内部には女性タイプのパイロットフィギュアが新造されています。ちなみにジングラディエーターのパイロットはヴァレンティーナ・ビノン。首は前後にスイングさせることができます。

肩の装甲は別パーツ化され、前後にスライドさせることができます。肩のスライドによって腕の可動域も広がります。

腰部はフロントアーマーがジングラディエーター用に新造。くすみのあるホワイトとシルバー成型色での再現で、各部にアポジのような丸モールドやダクトなどが造形されています。おそらくジン・ハイマニューバと同じ形状。

サイドとリアアーマーはモビルジンと同じ。サイドアーマーのハードポイントには可動ギミックがあり、リアアーマー中央のハードポイントは展開が可能です。

腰アーマー裏はフロントアーマーにのみ裏打ちパーツが造形。サイドとリアアーマー裏はモールドのみ造形されています。リアアーマーは少し展開が可能。

股間部にはスライドギミックがあり、脚部の可動域を広げることができます。カチッとロックが掛かるようになっているので、自然に元に戻ったりすることはありません。

腕部をモビルジンと並べて。二の腕以下の形状は同じですが、ショルダーアーマーは大型のものが新造されています。

二の腕、前腕とも内部フレームに外装パーツを細かく組み合わせていく構造で合わせ目はモールド化。ハンドパーツは親指のみ可動し、残りの4指を組み替えるタイプです。

ショルダーアーマーはモビルジンのものをベースに、上部の白い装甲や側面に突き出た山型の装甲が造形。合わせ目はできないパーツ構成です。一部はジン・ハイマニューバと同じ形状。

山型の装甲は一部がモビルジンのウイングからの流用。ボールジョイント接続でフレキシブルに可動します。内部はメカニカルに造形。上部の白い装甲と側面の山型装甲は比較的外れやすいので注意です。

脚部をモビルジンと比較して。大部分はモビルジンと同じですが、膝装甲が少し大柄なものが新造されています。大腿部がダークブルー、膝装甲がシルバー、膝から下がレッド成型色で剣闘士味のあるカラーリングに。

大腿部は前後、膝から下は四方から外装パーツを被せる仕様で合わせ目は各部ともモールド化。側面のハードポイントは可動式です。

後部スラスターはパーツによる細かい色分けを再現。少し上下に可動させることができます。

ソール部はモビルジンのものをベースに、脚甲にアポジ(丸モールド)があるものが新造。丸モールドはパーツによる色分けが再現されています。

脚裏はモールド入りの裏打ちパーツが造形。つま先を広く展開させることができます。

バックパックをモビルジンと比較して。

モビルジン左右にウイングが造形されていますが、ジングラディエーターは電磁リニア砲「M67シーミア」や大型スラスターが搭載されたユニットが造形されています。

バックパック基部はモビルジンと同じですが、ユニットへの接続アームが新造されています。下部スラスター口はパーツによる色分けを再現。

外装が前後の組み合わせで上部に合わせ目ができます。

バックパックは縦長の2ダボ接続で固定強度はまずまず高め。バックパックに重量がありますが、簡単に外れることはないようです。モビルジンと同じなのでバックパックの交換が可能。

電磁リニア砲「M67シーミア」と大型スラスターが搭載したユニット。一部にモビルジンの外装パーツを流用しつつ、迫力のあるデザインで造形されています。各部ともパーツによって細かく色分けされていて塗装はほぼ必要なし。

上部装甲は展開可能。内側にもモビルジンのフレームパーツが流用されています。

スラスター基部は左右の組み合わせですが、合わせ目はモールド化。先端のコーンも赤いパーツを交えてリアルに造形されています。

電磁リニア砲「M67シーミア」は本体部がモナカ割で先端など一部に合わせ目ができますが、大部分の合わせ目は段落ちモールド化。砲口にはスリットモールドが造形されています。上部のオレンジ装甲はモビルジンのウイングからの流用。

バックパック本体は上下にスイングが可能。

ユニットも上下に幅広くスイングさせることができます。

左右へも90度程度スイングが可能。

電磁リニア砲もボールジョイント接続で適度に上下しますし、左右へも水平程度まで広く可動します。

MGジム・コマンド(コロニー戦仕様)、MG強化型ダブルゼータガンダムVer.Kaと並べてサイズを比較。本体サイズはジム・コマンドなどと変わりませんが、背部ユニットや肩部装甲などによって少し大柄に見えます。ジングラディエーターの全高は22.15m。

ベースキットであるMGモビルジンと並べて。各部装甲や背部バックパックの違いによってシルエットが少し変化している他、カラーリングが違うことで印象も違ったものになっています。

同シリーズのMGエクリプスガンダムとも並べて。大きさに少し差があるようです。

一部装甲が新造されていますが、全体的な可動域はモビルジンとほぼ同じ。頭部は上下に適度に可動し、左右へも干渉なくスムーズにスイングが可能です。

腕は水平程度まで。肘は2重関節で深くまで曲げることができます。

腰は干渉するため、少しひねる程度。膝は2重関節で深くまで曲げることができます。ジングラディエーターはフロントアーマーが干渉してあまり広く展開出来ないので、前方への開脚が少し制限されます。立膝も少し崩れた感じに。

左右への開脚もまずまず広めに展開することができます。足首も45度程度まで角度変更が可能。機体には適度な厚みがありますが、それを感じさせないくらい、全体的に広めに可動します。ある程度躍動感あるポーズも再現できそうですね。

大部分の可動域はMGモビルジンと同じなので、詳細は以下のリンクからどうぞ。

⇒MGモビルジン レビュー

抜塞剣「リヒトシュヴェーアト」。切っ先が扇状に広がった大型実体剣になります。敵陣地破砕用に作られた、重斬刀よりも密度・硬度を上回る金属で作られた剣で、名前の由来は「処刑執行人の剣」とのこと。

刃の部分はシルバー成型色の1個パーツ構成。表面には適度にモールドが入っています。

柄周りは西洋風の特徴的なデザインで造形。合わせ目の出来ない構造になっています。

サイドアーマーにマウント可能。ダボが深めでハードポイントも可動するので、干渉が避けられますし、ポロリもなさそうです。

M68パルデュス 3連装短距離誘導弾発射筒。通常のM68にホバー推進システムを組み合わせた専用装備で、短距離であればレーザーによる誘導射撃が可能とのこと。一部にモビルジンのM68のパーツを流用しつつ、ジングラディエーター用のものが造形されています。表面の赤い丸モールドはパーツによる色分けを再現。

弾頭もパーツによって色分けされています。弾頭の脱着ギミックはなし。

後部にはホバー推進システムが造形されています。先端はリアルに造形。

ふくらはぎのハードポイントにマウント可能。上下にスイングさせることができます。後部の装甲は角度変更が可能。モビルジンのような保持ギミックはありません。

76mm重突撃機銃。76ミリ弾の高速連射が事が可能なアサルトライフルになります。モビルジンに付属しているものと同じですが、赤成型色で特徴的なカラーリングでの再現となっています。ジングラディエーター用の武装としては設定されていませんが、説明書には組み立て方法も記載されています。

赤い装甲部分は左右の組み合わせで上部に合わせ目ができます。脱着可能なマガジンもモナカ割。

76mm重突撃機銃はリアアーマーのハードポイントにマウント可能です。サイドアーマーにリヒトシュヴェーアトを装備してもあまり干渉はしないようです。

マガジンラックもモビルジンに付属しているものと同じ。簡易的な構造ですが合わせ目はありません。サイドアーマーのハードポイントにマウント可能です。マガジンはモナカ割で合わせ目ができます。76mm重突撃機銃のものと交換が可能。

ビークスダガー。対MS戦闘用の手持ち武装で、敵装甲の隙間に突き刺してねじり切り、装甲自体を剥がす、高圧電流を流して無力化を狙うとのこと。

左右対称の形状で先端などに合わせ目ができます。

ビークスダガーもリアアーマーのハードポイントにマウント可能。

一通り武装して。

リヒトシュヴェーアトは柄の凸凹した部分を持ち手(指パーツ)で挟むことでしっかりと固定され、ふらつくことなく保持させることができます。指パーツのポロリもなし。

簡単に武装するだけでもかなりの迫力。赤い機体色により、剣闘士的な雰囲気が色濃く出ています。腕を左右に広げると肩の山型装甲パーツがポロリし易いので注意が必要。

立膝を付いてM68パルデュスの発射シーンを再現。

背部ユニットが柔軟に可動するので表情が付けやすいです。背部からのあおり視点も重厚感があってすごいですね。

ビークスダガーも握り手で保持させますが、指パーツがポロリしたりすることもないのでポーズは取らせやすいです。腰をひねりすぎるとフロントアーマーが干渉して外れやすいので注意が必要です。

76mm重突撃機銃も保持する際に不自由を感じるようなことはなかったです。おまけ的な武装ですが、ポージングの幅が広がりますし、楽しめる要素が増していいですね。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。赤いカラーリングやモビルジンとは違った武装は剣闘士らしい勇ましさや迫力が十二分に表現されていますし、特殊な武装で装備すればそれだけで重厚感あるジンを楽しむことができます。ベースが量産機とは思えないほどの個性が強く、インパクトのあるキットに仕上がっていますね。

気になる点はそれほどないですが、腕を上げると肩の山型の装甲がポロリし易いので、その点は少しストレスを感じるかも。予め強度アップをしておくのも手ですね。それと、フロントアーマーが少し大柄なので、腰をひねると干渉して外れたり、大腿部が上げにくかったりするので注意です。

背部の電磁リニア砲や大型スラスターには存在感がありますし、あおり視点で見るとより迫力を感じます。合わせ目が少なくメカニカルに造形されていて完成度も高いですね。これだけ重厚でありながら、ポージングもし易いですし、武器の保持もストレスなく行えるという完成度の高いキットになっているのがいいですね。

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キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。薄刃ですが強度が高く長持ちするのでおすすめです。⇒ヌルっと切れる片刃ニッパーのレビューはこちら

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