今回は、2010年11月に発売されたHGUC 1/144 MS-07B-3 グフカスタムのレビューをご紹介します!
HGUC グフカスタムは、『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』に登場するMS『グフカスタム』の1/144スケールモデルキットです。グフ系最高傑作の特徴的な機体形状を再現。重厚感あるガトリング・シールドに加え、3連装35mmガトリング砲、ヒート・サーベル、リード線による射出状態が再現可能なヒート・ロッドといった豊富な武装が付属するキットになっています。価格は1,760円(税込み)です。
ノリス・パッカード大佐が搭乗し、陸戦型ガンダムやガンダムEz8ら、08小隊等と交戦を繰り広げた量産型MS『グフカスタム』がHGUCでキット化。他キットからの流用はなく、武装含め完全新規造形での再現となっています。一部のパーツはHGUC グフ・フライトタイプなどに流用されています。
成型色はライトブルーとダークブルーをベースに、各部にグレーやダークグレーを配色したグフ定番のブルーカラー。腹部のコックピットにはクリアオレンジ成型色パーツが使用されています。
シールはモノアイと3連装35mmガトリング砲のセンサーを補うくらいでわずか。背部バーニアやガトリング・シールドの一部などを塗り分ける必要がありますが、素組みそのままで十分な色分けが再現されています。
ポリキャップはPC-001を各部に使用し、関節強度はまずまず高め。背部などに負荷のかかる装備はなく、自立は安定しています。
ガトリング・シールド、ヒート・サーベル、握り手(左右)、平手(右)、ヒート・ロッド(展開型のアンカーパーツ、リード線)が付属。
頭部。グフらしい細身のモノアイスリットで、中央のV字型モールドによって威厳を感じさせるようなデザインになっています。メット部は上下2個パーツ構成ですが、合わせ目は動力パイプであまりわからないようになっています。
下部のレバーを左右に可動させることで、モノアイを左右にスイングさせることができます。モノアイはフラットなモールドに赤いシールを貼っての色分け。
胸部・腹部は起伏のある装甲と、コックピットのクリアオレンジが印象的に造形。
腰部はスカートアーマーと動力パイプが造形された、ジオン量産機特有のスタイルになっています。動力パイプはプラ素材で、角度をつける箇所は一部が欠けた状態。
腰アーマー裏にモールドは造形されておらず、起伏もないので裏打ちパーツなどが自作しやすいかと。動力パイプがあるため、腰アーマーはあまり広くは展開しないようです。
右腕部。ベースはジオン系のシンプルなデザインですが、前腕はヒート・ロッドを装備。ショルダーアーマーはスパイクが大きく反った形状でグフらしさが強く表現されています。
二の腕は筒型で合わせ目はなし。前腕も筒型パーツを組み合わせるので合わせ目はありません。ハンドパーツは穴なしのものが付属。
ヒート・ロッドは先端のアンカーが別パーツでの色分け。射出前のアンカーパーツは小さいので紛失に注意が必要です。
展開状態のアンカーとリード線に組み替えることで、ヒート・ロッドの射出状態を再現することができます。リード線は細身ですが、アンカーが小型軽量なので垂れたりすることはありません。
左腕部は大部分は右腕部と同じですが、前腕には3連装35mmガトリング砲を装備しています。前腕とはポリキャップと縦長ダボ固定。しっかりと固定され、取り扱い時も安定しています。
3連装35mmガトリング砲はメカニカルに造形され、合わせ目も出来ないパーツ構成になっています。
左右のセンサーや装甲は可動式。センサーは赤いシールでの色分けです。
ショルダーアーマーはポリキャップを挟んで2枚パーツのみ合わせで、上部から側面にかけて合わせ目ができます。
単体化できるので合わせ目消しはラク。肩内部装甲も合わせ目ができます。
脚部はグフらしい、シャープで適度に厚みのあるデザインになっています。
大腿部は前後の組み合わせですが、側面の合わせ目は段落ちモールド化。膝から下は左右と前側装甲の組み合わせで、後部の裾に合わせ目ができます。それ以外の合わせ目は段落ちモールド化。
装甲側面のスラスター口はグレーに塗り分けが必要です。
ソール部はザクやグフ共通の曲型デザイン。足首の内部パーツは適度に可動させることができます。
脚底は適度にモールドが造形され、肉抜き穴はありません。
バックパックは簡易的なボックスタイプ。側面に動力パイプが接続され、下部には軽装なバーニアが造形されているのみです。
バーニアはボールジョイント型ポリキャップ接続ですが、殆ど可動しません。バーニア内部は赤く塗り分けが必要です。
バックパックは一応2ダボ接続ですが、動力パイプと接続されているため、脱着は不可となっています。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。陸ジムよりも少し大きめの中間サイズ。グフカスタムの全高は18.7mです。
HGUCグフ(REVIVE)(2016年4月発売)と並べて。同じブルーでも成型色がだいぶ淡め。部分的な形状は似ていますが特に共通するパーツはなく、プロポーションも少し違っています。
HGガンダムEz8(イージーエイト)、HG陸戦型ガンダム(HG陸戦型ガンダム パラシュートパック仕様)と並べて。震える山(前編)で交戦した3機になります。
首が短いので、干渉して頭部はわずかに上下する程度。見上げる動きは殆どできません。左右へは干渉なく水平にまでスムーズにスイングします。
腕はショルダーアーマーを交わすことで水平にまで上げることができます。肘は90度程度まで。
肩はボールジョイントで広めに前後スイングしますが、前方はポリキャップの引き出しギミックで更に広くスイングさせることができます。
腰部がボールジョイント接続ですが、上半身の少し前後スイングはわずかです。
腰も干渉しますし、バックパックと動力パイプで連結されているため、殆ど回転せず。アクションベースやスタンドへは、股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイとなります。
腰アーマーがあまり可動しませんが、前後開脚はまずまず展開可能です。
膝はくの字か少し深くまで曲げることができます。膝装甲裏も裏打ちパーツが造形。
足首は前後左右とも適度にスイングが可能。
左右への開脚はハの字程度まで展開させることができます。
少し干渉しますが、内股、ガニ股も幅広く展開させることができます。
画像はきれいな立膝に見えますが、腰アーマーがあまり展開しないのでやや不十分。正面から見ると傾いています。
可動域の総括としては、全体的に可動域はやや物足りないところがありますが、脚の付け根や足首、肩のスイングなどまずまず可動する箇所も見られます。ぎこちない感じはありますが、兵器感や泥臭さみたいなものは表現できそうですね。
ガトリング・シールド。グフのシールドと、中・長距離で威力を発揮する75mmガトリング砲を組み合わせた装備になります。メカニカルに造形されています。
ガトリング砲は6気筒。砲身はモナカ割で合わせ目ができます。
弾倉は前後筒型パーツの組み合わせで合わせ目はありません。後部にはグリップも造形。
グフシールドは分離可能。
表面の筒状ののぞき穴はグレーに塗り分けが必要です。
グフシールド単体での装備も可能。
ヒート・サーベル。発熱、非発熱共に斬撃が可能な実体剣です。1個パーツ構成ながらも鋭利に造形されています。
シールド裏に格納可能。差し込み先ではしっかりと固定されますが、簡単に収納や引き出しも可能です。
ガトリング・シールドは穴あきのハンドパーツでグリップを握らせ、3連装35mmガトリング砲に接続します。グリップはダボ固定でき、2箇所で固定保持できるのでしっかりと装備させることができます。
ガトリングシールドを装備して。プロポーションが非常によく、ガトリング・シールドを装備させるだけでも十分にかっこよさが伝わってきます。
肩のボールジョイントにある程度の強度があるので、ガトリング・シールドを高く上げた状態でも十分に保持してくれます。
ですが脇にロック機構が付いているので、経年でヘタれても、腕を上げた状態で保持させておくことができます。
ヒート・サーベルはグリップが細身なので、保持させてもスルッと移動したりクルッと回転したりします。ですが抜け落ちてしまうことはないので、ポージングでは少し気にしてやるくらいで済みそうです。
展開型のアンカーとリード線を組み付けて、ヒート・ロッド射出状態を再現。特殊な武装でポージングの幅が広がります。平手(右)が付属するので、射出した際のポージングにも表情が付きやすいのでいいですね。ただ、個体差か、何度も脱着しているとリード線を差し込んでも抜けやすくなってきました。
ガトリング・シールドを外して3連装35mmガトリング砲のみでポージング。ガトリング・シールドを外すと軽装になり、身軽な印象が強くなります。
適当に画像多めでどうぞ。
「勝ったぞっ!!!」
以上です。各部とも落ち度のないパーツ構成で合わせ目もわずか。10年以上前に発売されたものですが、根強い人気のキットとしてなかなかの完成度に仕上がっています。プロポーションもグフよりもスタイリッシュで脚長。装甲も適度に厚みがあって造形バランスも申し分ないですね。
気になる点はあまりないですが、手首がポリキャップで固定が弱く、たまに外れることがあるので注意です。それと、ヒート・ロッドのリード線が徐々に抜けやすくなってきたので、その点はある程度調整が必要かもです。
成型色のライトブルーはマットな質感でおもちゃっぽさは薄いですし、武装類の作りも良く、劇中シーンを再現するのに十分。人望厚いノリスの搭乗機として、エース機らしい存在感が味わえるキットになっているのがいいですね。
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キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。)切れ味はもちろん優秀。薄刃ですが強度が高く長持ちするのでおすすめです。⇒ヌルっと切れる片刃ニッパーのレビューはこちら