今回は、2006年11月に発売されたHG 1/144 スターゲイザーガンダムのレビューをご紹介します!
HG スターゲイザーガンダムは、『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 -STERGAZER-』に登場するMS『スターゲイザーガンダム』の1/144スケールモデルキットです。翼のような分割展開や円形、下部移動など、特徴的な動きを見せる背部の輪を造形。各部の溝には通常の黒いシールと発光時の特殊シールが付属し、好みでチョイスが可能。劇中で見せた光の輪をエフェクトパーツで再現するなど、独特の個性を持ったキットになっています。価格は1,760円(税込み)です。
火星軌道以遠の探査活動を目的に作られ、背部リング状の構造体「ヴォワチュール・リュミエール」という宇宙探査活動用次世代推進システムを装備した特徴的な機体がキット化。劇中ではストライクノワールやスローターダガーと戦闘を行い、ストライクノワールと共に地球圏外に。「スターゲイザー」とは「星を見る者」という意味です。
成型色は主にホワイト、関節や内部フレームにグレーという配色で、部分的にイエローやレッドを配置。各部に黒いスリットが入った特徴的なデザインになっています。シールは頭部とそのスリットのみで、スリットは黒いシールでの色分け。頭部左右のダクトなど、細部は塗装で塗り分ける必要があります。
ポリキャップはPC-123プラスを肩以外すべての関節に使用しています。なので関節強度が高く、ポージングは安定します。背部の円形「ヴォワチュール・リュミエール」によって、後方に多少比重がかかり、倒れやすいですが、きれいな姿勢を保てば自立は問題なく可能です。
頭部。左右のダクトやV字のアンテナ形状がやや特徴的。メット部が前後挟み込みタイプなので、上部から側面にかけて合わせ目ができます。額の赤やグリーンセンサーはシールでの色分けで、その他頬や後頭部左右のスリットも黒いシールで色分けされています。左右のダクト内部は黒く塗り分けが必要です。
胴体部。エアインテークなどはガンダムタイプらしい基本的な造形。脇腹などは内部フレームが露出した形になっています。左右のエアインテーク周りはグレー、エアインテークはイエロー成型色での色分けで、腹部やフロントアーマーのスリットは黒いシールでの色分けです。
胴体部には簡単な内部フレームが造形されています。肩も特殊なボールジョイント接続。
腰アーマー類は各部とも、裏にモールドは造形されていません。
腕部。スリット以外はそれほど派手さはなく、他の箇所と同様にシンプルな造形。
二の腕は筒型、前腕は左右挟み込みタイプで前後に合わせ目ができます。肘から分離可能なので、合わせ目消しはラクそう。二の腕や前腕の前後ライン、前腕の装甲にあるスリットは黒いシールでの色分けで、前腕装甲の赤い部分はパーツでの色分けです。
手首は少し可動します。
ショルダーアーマー。前後挟み込みタイプですが、上部の合わせ目は端にくるようになっています。前後から側面にかけてのスリットは黒いシールでの色分け。
脚部。腕部と同じく、黒いスリットが目立ちますが、一部内部フレームが露出するなど、次世代機のようなデザインで造形されています。大腿部、膝、スネなどのスリットは黒いシールでの色分けです。
大腿部は左右挟み込みタイプですが、合わせ目はスリットのモールドになっていてシールを貼るので露出が防げます。膝から下は左右挟み込みタイプで、膝下に少し合わせ目ができます。露出している内部フレームは適度なモールド造形で再現。左右挟み込みタイプで、白い外装で見えにくくはなっていますが合わせ目ができます。
後部のブースターは展開が可能。グレーのブースター基部は白く塗り分けが必要です。
ソール部。こちらも脚甲のスリットにシンプルなスニーカーっぽい造形。スリットは黒いシールでの色分けです。グレーの脚底は上下挟み込みタイプで、他のガンプラではあまり見ない組み合わせ。側面にできる合わせ目は段落ちモールド化されています。
バックパックは3ダボ接続で、一部が半月で笑顔のようなダボ型に。固定強度は高めです。
背部のヴォワチュール・リュミエール。角型のバックパックユニットと円環構造体(トーラス)を装備したものになります。トーラスは半円パーツが組み合わさることで円を形成しています。
バックパックは手前に展開が可能。(ただし、トーラスなどの重量で自立はできなくなります。)
さらに中央2本のアームを左右に展開させることも可能です。(トーラスも同時に分離して展開します。)
さらにアームの付け根も回転可動します。全体的にフレキシブルに可動し、トーラスの向きを自由自在に変える事ができます。
アームは合わせ目が端でモールド化され、付け根や中間部、トーラス接続部などがフレキシブルに可動します。
トーラスは2枚パーツの組み合わせですが、側面はモールド造形になっていて合わせ目がモールド化されています。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べて。ヴォワチュール・リュミエール(トーラス)を背負っている分大きく見えますが、本体自体はそれほど大きくはありません。頭部アンテナまでの全高は18.94m。
同シリーズのHGストライクノワールガンダムと並べて。ストライクノワールのほうが大きいです。ストライクノワールの全高は17.72m・・・・・キットは設定通りに構成されていないみたいですね;
頭部は上下ともそれなりの可動。特別広くもありません。左右へは干渉なくスムーズに可動します。
腕は水平程度まで上げることができ、肘は90度程度まで曲げることができます。どちらも現代のキットに比べるとやや控えめな可動。肩はABSのボールジョイント接続で、他の箇所に比べてやや強度が弱め。重い武器を持つと肩が垂れそうなので注意です。
肩の前後スイングもそれなりといったところ。
上半身を腰から少し引き抜くことでポリキャップに隙間が生まれ、上半身が少し前後スイングするようになります。
腰は360度回転が可能。背部にヴォワチュール・リュミエールを背負っても同じでした。アクションベースへは、股間部のパーツを外して3.0mmジョイント穴を露出させます。そしてジョイントパーツの3.0mm軸を差し込んでディスプレイさせるようになります。腰は左右にロール可動します。
前後開脚はかなり広めに展開が可能。
装甲なりですが、膝も割と深めに曲げることができます。膝には裏打ちパーツが造形。
足首は前後左右とも広めに可動します。
左右への開脚はハの字程度ですが、きれいに展開してくれます。
内股、がに股は共に45度程度まで可動。
立膝もそこそこきれいな姿勢でこなしてくれました。
可動域の総括としては、特別動く印象もなく、全体的にまずまずといったところですが、HG SEEDとしてはよく動くほうかもしれませんね。ガンプラが徐々に進化していっているのがなんとなくわかるようなキット。
ヴォワチュール・リュミエール発動時のエネルギー光輪パーツ、ビームガンKSM71/Jが付属。
おなじみの組み換え式台座が付属します。
ビームガンKSM71/J。適度にパーツで色分けされています。部分的に塗装が必要。
中央のグレーは左右挟み込みタイプで上下に合わせ目ができます。
ビームガンKSM71/Jはダボ固定ではなくハンドパーツで挟み込むだけなので、やや遊びがあります。フラフラしますがそこまで不安定なわけでもないですし、小型なのでポージングに影響はないかと。
トーラスが自由に可動するので、なかなか面白いポーズをさせることもできます。
エネルギー光輪パーツは、3列に並んだクリアーグリーンの輪パーツが回転し、クロスするようになっています。
接続軸にはステンレスシャフトを採用。強度は高いですが、一番外側がやや抜けやすいかも。(個体差があるかもです。)
エネルギー光輪パーツは、白い軸パーツを股間部とアクションベースジョイントパーツの間に挟んで使用します。
エネルギー光輪パーツを使うことで、劇中シーンのような特殊で迫力のある演出が可能です。
クリアーグリーンの輪はブラックライトで照らすと発光します。
各部の黒いスリットは発光スリットなので、付属のホログラムシールを貼ることで、劇中のヴォワチュール・リュミエールシステム起動によって発光しているような表現を演出することができます。
スリットがゴールドっぽいホログラムに輝き、鮮やかなスターゲイザーガンダムに。
また一味違った印象が出ています。
スリットをホログラムシールに貼り替えて。ホログラムシールはホイルシールに比べて厚みがあり、台紙から少し剥がしにくいかも。小さいシールは接着面と表面のホログラムが剥がれてしまうこともあるので注意です。
以上です。通常のガンプラとは全く異なる装備で、スターゲイザーガンダム独自の演出が楽しめます。個人的にも、ポージングしていて新鮮で、思いの外かっこよく決まるのでとても楽しかったです。光の輪もブラックライトで照らすと光りますし、輪をクロスさせる演出が造形物で見るとまたとてもいいですね。
欠点的には、武装類が少なかったり可動域が広くなかったりというのがありますが、劇中でもそんなに激しい戦闘ではなかったですし、攻撃的な武装や派手なポーズは必要ないのかなとも思います。付属の装備だけで十分な演出力があるようです。
ホログラムシールに張り替えれば神々しい演出も可能ですし、ヴォワチュール・リュミエールのトーラスの可動範囲も広く、表現力も高いです。味わい深く、15年程前のキットとは思えないくらい、今でも楽しめる要素が多いので、気になっているなら是非手元に入手して楽しんでみてはいかがでしょうか。
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1件のコメントがあります。
匿名
on 2019年12月31日 at 02:49 -
バックパックがルナゲイザーガンダムにも装備できるんですよねー