今回は、2012年12月に発売されたHG 1/144 RGE-G2100C クランシェカスタムのレビューをご紹介します!
HG クランシェカスタムは、『機動戦士ガンダムAGE』に登場するMS『RGE-G2100C クランシェカスタム』の1/144スケールモデルキットです。指揮官機特有の青緑のカラーリングを成型色で再現。隊長機用の頭部や腕部バインダーといった特徴的な機体形状が再現されたキットになっています。一般機と同様、飛行形態への変形も可能。価格は1,430円(税込み)です。
主にセリック・アビスがアビス隊の隊長機として搭乗し、オリバーノーツの防衛やルナベース奪還作戦などに投入された可変MS『クランシェカスタム』がHGでキット化。2012年9月に発売されたHGクランシェ(以下、一般機)をベースに、特徴的なブルーグリーンのカラーリングや頭部、腕部バインダー、膝部スラスター、ドッズライフルの一部が新規造形で再現されています。
成型色はブルーグリーンとホワイトをベースに、頭部バイザーにクリアブルーを配色。関節や内部パーツはグレー成型色での再現となっています。
シールは頭部内部のメカディテールやセンサー、全身各部のダクト内部などを補いますが少なめ。一部モールドを塗り分ける必要がありますが、素組みでも十分な色分けが再現されています。
KPSやABSは不使用。
ポリキャップはPC-001Aを全身各部に使用し、関節強度はまずまず高め。ソールがハイヒール状で接地面が小さく、多少の不安定さはありますが自立は可能です。
ドッズライフル、シールド、ビームサーベル刃×2、自然な表情の平手(左)、握り手(左右)、専用台座、ランディングギア3種が付属。
頭部を一般機と並べて。共に近未来的なデザインで形状自体は似ていますが、顎とバイザーの形状が異なり、頭頂部には隊長機用のアンテナが造形されています。
メット部は前後の組み合わせで側頭部に合わせ目ができます。とさか前後のセンサーはグリーンのシールでの色分け。後頭部の首筋はグレーに塗り分けが必要です。
バイザー内部のメカディテールも一般機とは異なります。カスタムのほうがより凛々しさのあるデザインに。
シールを貼らない場合はモールドに沿って塗り分けます。
胸部、腹部は一般機と同じ。エアインテークはスリットモールドの上からグレーのシールを貼っての色分けです。
腰部や背部も一般機と同じ。各部にエッジの効いたモールドが入っています。
後部スラスターは適度にスイングが可能。スラスター口はグレーのシールでの色分けです。もちろんスリットモールドも造形。腰アーマー裏にモールドはありません。
背部装甲を外して襟を下げることで、飛行形態への変形用に頭部を収納することができます。
腕部を一般機と並べて比較。肩や二の腕以下の形状は同じですが、前腕のバインダー形状が大きく異なります。カスタムはツインドッズキャノン兼用のウイングを装備。
二の腕(グレー成型色)、前腕ともに左右の組み合わせで一部に合わせ目ができます。肘から分離しないので、合わせ目を消す場合は後ハメが必要。ハンドパーツも一般機と同じく穴なしのものが付属しています。
前腕の装甲にはビーム・サーベル刃がマウント可能。ビームトンファーのような攻撃態勢を取ることができます。
ツインドッズキャノン兼用のウイング。基部はグレー成型色パーツでの再現。裏面の肉抜き穴は少し気になるところです。
ドッズキャノンの砲身は左右の組み合わせで中央に合わせ目ができます。単体化できるので合わせ目消しはラクそう。
飛行形態への変形用にドッズキャノンが展開し、更に白いウイングも展開させることができます。
砲口は途中まで開口。
肩は合わせ目ができないパーツ構成。側面のスラスターは前後のダクト内部がグレーのシールでの色分けです。内部にはスリットモールドも造形。
側面のスラスターは飛行形態用にスライドします。ある程度カチッとロックがかかりますが、手が当たると動きやすいので注意。
脚部を一般機と並べて比較。大部分の形状は一般機と同じですが、膝にはクランシェカスタム用にスラスターが新造されています。
大腿部、膝関節、膝から下、それぞれ左右の組み合わせで前後に合わせ目ができます。膝から分離しないので、合わせ目を消す場合は後ハメなどが必要。
カスタム用に造形された膝のスラスター口内部はグレーのシールでの色分けです。大腿部裏の一部装甲はパーツでの色分け。
説明書に記載はないですが、足首の左右装甲は展開可能。赤◯の部分が内部でのボールジョイント接続でやや強度が弱いので、無理にはめ込んで破損させないように注意が必要です。
ソールは一般機と同じ。近未来的で簡易的なハイヒール型です。
足裏にモールドはなし。つま先は変形用に折りたたみが可能です。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。陸ジムよりも少し大きい程度です。アンテナがありますが、クランシェカスタムの全高は一般機と同じ17.6m。少しオーバースケール気味です。
一般機(HGクランシェ)と並べて。ただのカラバリではなく、指揮官機用のアンテナが造形されていたり、両前腕にツインドッズキャノンを装備していたりと上級機であるカスタムされた容姿になっています。
劇中で共に戦闘を繰り広げたHGガンダムAGE-3ノーマル、HGダナジンとも並べて。
各部可動域は一般機と同じ。腕は水平まで上げることができ、肘は1重関節で90度程度曲がります。
腰は少し背部装甲が干渉しますが、交わすことで360度回転させることができます。膝は2重関節である程度深くまで曲げることが可能。
左右への開脚は水平程度まで幅広く展開させることができます。足首はボールジョイント接続ですが、わずかにスイングする程度。
可動域の詳細は以下のリンクからHGクランシェのレビューをご参考くださいm(_ _)m
ドッズライフル。クランシェカスタムの主兵装になります。銃身が二枚板バレルになり、威力は従来のドッズライフルよりも向上しています。
合わせ目が出来ないパーツ構成。
後部の装甲が展開し、グリップが露出。ハンドパーツを差し込むだけで保持させることができます。白い2枚板バレルの内側にはスリットモールドが造形。砲口は角型で途中まで開口されています。
背部装甲にマウント可能。ただし背部装甲ごとクランシェカスタムの背部から外れやすいので注意が必要です。
一般機のドッズライフルと並べて比較。側面に小羽付きの装甲が追加されて少し大型化しています。
シールド。一般機に付属しているものと同じ形状のものが付属しています。左前腕への接続部は回転可能。
裏面にマウントされているサーベル柄は脱着可能。ビーム刃を組み付けることでビーム・サーベルとして使用することができます。
付属の専用台座。こちらも一般機に付属しているものと同じです。支柱は簡易的な1個パーツ構成で肉抜き穴っぽいフレーム状になっています。
裏面には使用していないハンドパーツを組み付けて保管しておくことで紛失が防げます。
支柱は2箇所の3.0mm軸があり、キットのディスプレイ角度を変更することが可能。浮かせてディスプレイさせる際は股間部に組み付けます。
一通り武装して。
ドッズライフルはハンドパーツに隙間なくはめ込め、抜け落ちることもないので安定した保持が可能です。
一般機のドッズライフルに比べて左右に装甲が追加されたことで、ちょっとした重厚感が感じられるようになっています。
シールドは軽装ですが、多少外れやすいところがあるのでポージング時は注意が必要です。
ビーム刃を前腕に組み付けてビームトンファーに。しっかりと固定されるのでストレスなくポーズを取らせることができます。可動域がそこまで広くはないですが、意外にも躍動感あるポーズを取らせることは可能です。
ビーム刃はクリアピンク成型色の平型。近未来的なデザインで一味違った演出が出来ます。指が自然な形の平手が付属するので、自然な表情付けが出来ていいですね。
飛行形態への変形は、背部装甲を組み換えて頭部を収納。肩のスラスターを下げ、前腕の装甲を組み換えてハンドパーツの角度を変えておきます。
腕を後方に展開し、肘を曲げて前腕を内側に収納。
下半身を後方に展開し、つま先を伸ばします。そして胸部にドッズライフルを組み付け、背部装甲にはシールドを組み付けます。
腕部のツインドッズキャノンとウイングを展開したら飛行形態への変形完了です。
飛行形態をいろんな角度から。頭部アンテナや左右のツインドッズキャノンとウイングが新造されたことで、一般機に比べてより幅のある、航空機らしいシルエットに変化しています。
各部にロック機構がないので形状維持がやや不安定ですが、特に弄る箇所はなく関節強度も高めなので、不自然なほど形状が崩れることはなさそうです。
飛行形態の場合、付属の台座に組み付ける場合は少し斜めになります。
一般機と並べて。シルエットがかなり違っています。
飛行シーンを演出。一般機からシルエットが変化したことで、ディスプレイさせるとスピード感のある演出を楽しむことができます。
アクションベースやスタンドを使ってディスプレイさせる場合、支柱と脚部が干渉して脚部が開きやすくなるので注意が必要です。
腰部とスネの装甲を外してランディングギアを組み付けることで駐機状態を再現することもできます。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。組む前は一般機と対して差はないと思っていましたが、実際に組んでみるとMS形態、飛行形態共にかなり違っていました。MS形態は容姿が派手になったことでポージングに躍動感が出ていますし、飛行形態はより航空機らしいシルエットになってかっこよさが倍増しています。ブルーグリーンのカラーリングも清潔感がありますし、近未来的な機体形状もうまくデザインされていていいですね。
気になる点は一般機と同じで背部装甲がポロリしやすいのと、各部の合わせ目が多いので塗装する場合の処理が手間そうです。その分ガンプラ制作における楽しみは増しますが、素組み派にとってはもう少し配慮されていると良かったかと。
ビーム刃を組み付けることでビームトンファーが再現できますし、ランディングギアを組み付けることで駐機状態も再現可能。自然な平手や頭部メカディテールなど、細部のこだわりは一般機と同様ですが、隊長機特有の容姿で際立つ存在感を持ったキットになっているのがいいですね。
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キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。)切れ味はもちろん優秀。薄刃ですが強度が高く長持ちするのでおすすめです。⇒ヌルっと切れる片刃ニッパーのレビューはこちら