今回は、2005年8月に発売されたHG 1/144 インフィニットジャスティスガンダムのレビューをご紹介します!
HG インフィニットジャスティスガンダムは、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場するMS『インフィニットジャスティスガンダム』の1/144スケールモデルキットです。背部に大型バックパックの『ファトゥム-01』を装備し、左右のウイングや機首の可動による可変機構を再現。台座が付属し、飛行形態やスタンディング形態も再現可能です。価格は1,760円(税込み)。
メサイア攻防戦など、シリーズ後半でストライクフリーダムガンダムとともに活躍したインフィニットジャスティスガンダムがキット化。先代ジャスティスガンダムの意匠を残す特徴的な形状が再現されています。キット自体は流用はなく、完全新規造形での再現となっています。
成型色はピンク、ダークブラウン、ホワイトなど。背部のファトゥム-01はパープルがメインで、ジャスティスガンダムから引き継いだカラーリングが再現されています。ある程度はパーツで色分けされていますが、細部やファトゥム-01のウイングなど、塗装が必要な箇所は多いです。
ポリキャップはPC-123プラスを使用。肩や肘、膝などほとんどの関節にポリキャップが使われた、HG SEED定番の構造になっています。背部に大柄なファトゥム-01を背負っていますが、特に自立に影響はありません。
ファトゥム-01を外して各部を見ていきます。まずは外した状態で全身。
頭部。頭頂部には縦長のセンサーを装備。部分的にパーツで色分けされていますが、センサーの青や縁の白はシールでの色分けとなります。左右のダクトや14mm2連装近接防御機関砲、頬の装甲など、細部は塗り分けが必要です。前後挟み込みタイプなので上部から側面にかけて合わせ目ができます。
胸部から腰部。こちらもパーツで適度に色分けされていますが、胸のインテーク内部や腰アーマーのダクトなどは塗り分けが必要です。胸表面のグリーンラインはシールでの色分け。
サイドアーマーにはMA-M02Gシュペールラケルタ ビームサーベルの柄を装備。固定が甘く、外れやすいので注意です。腰アーマー裏にモールドは造形されていません。
腕部。比較的シンプルなスクエア造形。肩内部パーツに合わせ目があり、二の腕は筒型パーツで合わせ目はありません。前腕は左右挟み込みタイプで合わせ目ができますが、肘が分離可能なので合わせ目消しはしやすいかと。
ショルダーアーマーは前後挟み込みタイプ。白い装甲もモナカ割で、全体的に合わせ目が出るようになっています。処理する場合は後ハメ加工が必要そう。
脚部。ジャスティスガンダムの脚部と似ていますが、スネなどが白い配色になっているのが特徴的。膝のビーム発振器など細部を塗り分ける必要があります。
大腿部、膝から下ともに左右挟み込みタイプ。なのでともに中央に合わせ目ができます。白い装甲も同様で、全ての合わせ目を消す場合は後ハメ加工などが必要そうです。後部のスラスター内部は塗り明けが必要です。
ソール部。そこまで複雑な形状ではないですが、足裏も別パーツで納得の作りになっています。脚甲のビーム発振器や土踏まずの部分は塗り分けが必要です。
ファトゥム-01。適度にパーツで色分けされていますが、機首やエンジン後部のスラスター口、ウイングの一部などはシールでの色分けとなっています。細部など塗装で補う箇所は多いです。
ファトゥム-01は2箇所ダボでの接続。背面下部の角型スラスター内部は塗り分けが必要です。
機首部分は展開が可能で、上下のイエローラインはシールでの色分けです。MA-6Jハイパーフォルティスビーム砲は上下に可動。砲口や付け根などを多種色で塗り分ける必要があります。
エンジン部は全面のダクトや後部のバーニア内部などを細かく塗り分ける必要があります。後部スラスター周りはイエローのシールでの色分け。
ウイングはダークブラウン単色で、上面のみシールでの色分けとなっています。下面やスラスター内部などは塗り分けが必要です。
裏面の左右にあるグリップは展開が可能。
ファトゥム-01のウイングは上下に可動します。
ファトゥム-01全体を水平に起こすことができます。起こす場合は干渉を避けるため、頭部を差し替えます。後方に比重がかかりやすくなりますが、ウイングを展開した状態だと自立は可能です。ウイングを閉じた状態だと自立は難しくなります。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べて。ファトゥム-01を背負っていても小柄な感じがありますね。インフィニットジャスティスガンダムの全高は18.90m。
その他のSEED DESTINY登場機と並べて。比較対象機に派手さがあるので、インフィニットジャスティスがやや控えめに見えます。
頭部の可動は、顎や後部の裾が干渉するため、わずかに上下する程度。左右へは特に問題なく可動します。
腕は水平、肘は90度程度まで可動。
上半身はわずかに前後スイングする程度なので省きました。腰は干渉してキツめですが、360度回転可能です。アクションベースへは、股間部のパーツを外してマウントパーツを差し込み、ディスプレイします。
前後開脚はまずまず広く展開が可能です。前方へはフロントアーマーの脇から伸ばしています。
膝は二重関節で緩やかなカーブを描くように曲がります。深く完全に曲げることはできないようでした。膝装甲の裏に隙間はありませんが、合わせ目ができるようになっています。
足首は前後左右ともそれなり。あまり広い可動域ではありません。
股間部がボールジョイントなので、左右への開脚もハの字程度までの展開となります。
内股、ガニ股ともに45度程度までの可動となりますが、可動はスムーズ。
立膝は、膝が深くまでは曲がらないのでつま先を前に伸ばした状態での姿勢となります。
可動域の総括としては、HG SEEDのフォーマットなので、可動域は他のキットと同様程度のものになっています。特別秀でた箇所もなく、ポージングでも躍動感は出しにくいですね。適度にアクションポーズがこなせるといったところかと。
MX-2002ビームキャリーシールド、MA-M1911高エネルギービームライフル、ビームシールド、シャイニングエッジビームブーメラン刃(ロング)、MA-M02Gシュペールラケルタビームサーベル刃×2、MR-Q17Xグリフォン2ビームブレイド刃×2、MR-Q15Aグリフォンビームブレイド刃×2が付属。ビーム刃各種はクリアーブルー成型色になっているので、クリアーピンクなどで塗り分ける必要があります。
組み換え式の台座、組み換え支柱各種、ファトゥム-01用支柱パーツが付属します。
MX-2002ビームキャリーシールド。少パーツ数の簡単な作りになっていて、側面に合わせ目ができます。部分的にピンクやライトグレー、裏面はダークグレーなどで塗り分けが必要です。シャイニングエッジビームブーメランとして分離させることはできません。
表面のパーツを組み替えて、ビームシールドを取り付けることができます。
先端にはロングサイズのビーム刃も取り付けが可能です。
MA-M1911高エネルギービームライフル。グレー単色なので、ピンク、ホワイト、ダークグレーなど各部を細かく塗り分けていく必要があります。本体部分はモナカ割で上下などに合わせ目ができます。
上部のセンサーは左右に可動します。
MX-2002ビームキャリーシールドとMA-M1911高エネルギービームライフルを装備して。シールドは前腕に挟んで適度に固定出来ています。ビーム・ライフルはグリップが細く、やや遊びがあるので、ポージング時にふらつきやすいかも。
ビーム・ライフルやビームキャリーシールドのみだと、ポージングは比較的しやすいですね。ビームキャリーシールドは角度によっては肩の装甲と干渉するので注意です。腰のサーベル柄がポロリしやすいので、その点も注意。あまりストレスになるようなら、強度アップも検討したほうがいいかと。
ビームキャリーシールドにビームシールドを取り付けると、肩の装甲とさらに干渉しやすくなります。
膝から脚甲にグリフォンビームブレイド刃を取り付けて、蹴りによる特徴的な攻撃姿勢を再現。
ファトゥム-01を展開して。頭部左右にハイパーフォルティスビーム砲を配置しますが、特に首の可動に影響はありません。ただ、左右を向いたときに顔が隠れてしまうので、その点は演出的にあまりうれしくはないですね。
どの武器を使っても不安なくポージングさせることができます。
支柱パーツを使うことでファトゥム-01単体でのディスプレイも可能です。ただ、支柱がしっかりと固定されずスルスルと移動してしまうので、アクションベースに直接ファトゥムをディスプレイしたほうが安定するかも。(個体差があるかもです。)
ファトゥム-01には、わりとバランス良く載せることができました。ただ、少し動かすと落下することもあるので、アクションベースを使って載せた風にディスプレイしたほうが安心ですね。
適当に何枚かどうぞ。
グリップを握らせることで、牽引状態での攻撃体勢も再現可能です。
劇中シーンを演出して。
以上です。特有のビーム兵器が多く、攻撃バリエーションが多彩なのは魅力的ですね。ファトゥム-01を使ったディスプレイの種類も豊富で、搭乗やグリップを掴んでの飛行スタイル、単体でのディスプレイなど様々な演出ができるのも嬉しいところです。
ただ、細部まで色分けされていないのは辛いですね。素組みだと部分的にシールで補ったとしてものっぺり感があるので、筆塗りでもある程度細部を塗り分けたほうがより良く仕上がると思います。それと、腰のサーベル柄が外れやすいので、その点がややストレスかも。
できればリメイクしてもらいたいですが、このサイズだと限界がありそうな色分け箇所もありますし、案外キット化が難しい機体なのかなとも思います。どうしても古臭さはありますが、ポージングさせるとインジャスならではの程よいかっこよさが味わますし、なかなか捨てたもんでもないなと思えるキットでした。
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1件のコメントがあります。
高井俊明
on 2019年10月24日 at 08:02 -
ビームサーベルを連結できないのが残念です。