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MG シャア専用ズゴック レビュー

今回は、2003年11月に発売されたMG 1/100 MSM-07S シャア専用ズゴックのレビューをご紹介します!

MG シャア専用ズゴックは、『機動戦士ガンダム』に登場するMS『MSM-07S シャア専用ズゴック』の1/100スケールモデルキットです。水陸両用機の特徴的な機体形状を再現。モノアイ可動ギミックの他、腕部・大腿部伸縮ギミックによって表現豊かなポージングが再現可能なキットになっています。イラストポスター演出用の幻の4本爪パーツも付属。価格は3,300円(税込み)です。

陸戦に主眼を置いて開発されたMIP社製水陸両用MSの1つで、劇中ではジャブロー攻略戦に参加。シャア・アズナブルが搭乗し、ジム数機を撃破するなどの活躍を見せた『MSM-07S シャア専用ズゴック』がMGでキット化。

2003年5月に発売されたMG量産型ズゴックをベースに、シャア専用機特有の赤いカラーリングや大河原氏イラストポスターに描かれたシャア専用ズゴックが再現可能な4本爪用パーツ、シャア・アズナブルフィギュアが新規造形で再現されています。

成型色はピンクやワインレッドを基調としたシャア専用機カラー。その他、アイアン・ネイル(爪)やコックピットハッチはホワイト、上腕や大腿のベロウズリムや内部フレームはダークグレー、モノアイはクリア成型色での再現となっています。

ホイルシールは付属せず。一部モールドを塗り分ける必要がありますが、大部分がパーツで色分けされているため、素組みでも十分な仕上がりになります。

内部・関節の強度が必要な箇所のパーツにはABSが使用されています。KPSは不使用。肩や足の付根、足首などには合成ゴム素材(TPE)が使用されています。

ポリキャップはIランナーのシャア専用ズゴック用のものを全身各部に使用します。関節強度はまずまず高め。特に負荷のかかるような装備はなく、脚底の接地面も広いので自立は安定します。

4本爪用のパーツがいくつかと、シャア・アズナブルフィギュアが付属。

専用のガンダムデカール、マーキングシールが付属。シャア専用ズゴックの形式番号やジオン、シャア・アズナブルのパーソナルマークなどが収録されています。

全身に内部フレームが造形。ズゴックの特徴的な機体形状に沿った内部フレームになっています。各部とも表面にはメカニカルなディテールが再現されていてリアル。(一部組み間違えていますがご了承くださいm(_ _)m)

胴体部や四肢などの外装パーツは内側にメカニカルなモールドが造形されています。外装を外してメンテナンス中の状態をイメージしつつディスプレイさせても映えそうですね。

頭部。胴体部に埋め込まれたような扁平型で、モノアイがスリット状のバイザーで覆われています。特徴的な頭頂部には6基の240mmミサイルを装備。スリットのバイザーはクリアパーツでの再現です。

頭頂部にはメカニカルな内部フレームが造形。240mmミサイルはすべて別パーツ化されているので、塗装などで塗り分ける場合もラクそうです。

モノアイは基部が左右にロール可能。モノアイを可動させる場合は頭頂部パーツを外してからモノアイ基部を動かします。モノアイレールは造形されていますが、後方へのモノアイ移動ギミックはありません。

モノアイはクリアパーツにピンクのシールを貼っての再現ですが、内部を塗装してクリアパーツを活かしてみても良さそうですね。

胴体部。カニの甲羅をイメージしたような独特の機体形状が再現されています。スリット状の胸部エアインテークダクトや丸ダクトなどが内外パーツとの兼ね合いで細かく色分けされています。

胴体内部フレーム。構造自体は簡易的ですが、それを感じさせないくらいのディテールがありますね。

胸部スリットダクトはフィンが別パーツで上下に可動。素手だとフィンパーツの組付けが難しかったですが、ピンセットで揃えながらはめ込むとラクに組み付けられました。組み付ける際はフィンの向きに注意します。

腹部のコックピットハッチは開閉可能。内部にはマスクを被った軍服姿のシャア・アズナブルフィギュアが内蔵されています。フィギュアは赤成型色なので、塗装する場合は隠蔽が難しく、ムラが出来やすいので注意です。

腹部は簡単なパーツ構成ですが、ボールジョイントとポリキャップ接続でフレキシブルに可動します。腹部上下は合成ゴム素材を組み合わせる構造。シーリングのようなデザインになっています。

腰部は逆三角型で軽装。簡単な前後の組み合わせですが、側面の合わせ目は段落ちモールド化されています。

腰部内部はABSによる簡単な1個パーツ構成。

肩内部はポリキャップとボールジョイントによる接続。特に浮かせてディスプレイできるようにはなっていないようなので、股間部にディスプレイ用のジョイント穴やジョイントパーツなどはありません。脚の付け根には合成ゴム素材が使用されています。

腕部。全体が円筒状で、先端の爪状アイアン・ネイルが印象的に造形。上腕には蛇腹状のフレキシブル・ベロウズ・リムを持つなど、水陸両用機特有の機体形状が再現されています。

上腕のフレキシブル・ベロウズ・リムは筒型パーツとABSの基部パーツ構成で、内側には2本の動力パイプが造形。各部がボールジョイントとポリキャップ接続で柔軟に可動します。

節々を伸ばすことで内部のメカニカルなフレームが露出。

引き伸ばすことでより広範囲に可動するようになっています。内側の動力パイプは合成ゴム素材で可動に合わせて対応。

前腕部はシンプルな円筒状。ですが内部フレームとの兼ね合いで部分的にモールドが色分けされています。外装は前後の組み合わせですが、合わせ目は段落ちモールド化。

腕部は前腕にメカニカルな内部フレームが造形。簡単な前後の組み合わせですが、表面には緻密なモールドが入っています。

先端のアイアン・ネイルは3爪で適度に展開可能。爪は基部と爪部分が別パーツ化されているので、塗り分けると感じが変わってきそうですね。中央のメガ粒子砲(クローバイスビーム砲)もパーツできっちりと色分けされています。

先端のクローはポリキャップによる1ダボ接続でロール可能。

付属のパーツと組み替えることで、4本爪のアイアン・ネイルを再現。大河原邦男氏の『機動戦士ガンダムⅡ 哀・戦士編』B全判ポスター原画に描かれた4本爪のズゴックを再現することができます。

脚部。こちらも大腿部には水陸両用機特有のフレキシブル・ベロウズ・リムが造形。膝から下も丸みのある装甲で、膝のモールドが内部フレームとの兼ね合いで色分けされています。

脚部のベロウズ・リムも同様、節目ごとに内部にメカディテールが造形され、合成ゴムによって動力パイプも再現されています。こちらも節を引き伸ばすことで柔軟に可動するようになっています。

ただ、引き伸ばすとパーツが外れやすく、構造も少し複雑なのでもとに戻すのに手間取ったりします。なので引き伸ばす際はゆっくりと慎重に行ったほうが良さそうですね。

膝から下にはメカニカルな内部フレームが造形。

外装は前後の組み合わせですが、側面は内部フレームとの兼ね合いで色分けされているため、合わせ目などはありません。裾の合わせ目も段落ちモールド化。

ソール部は丸みのあるシンプルなデザイン。派手さはないですが、大柄でなかなかの存在感があります。

足裏は内部パーツとの兼ね合いでモールドが細かく色分けされています。中央のファンも水中運用機らしいデザイン。別パーツ化されているのでシルバーなどに塗り分けても良さそうですね。足首にはシーリングのような合成ゴム素材が使用されています。

脚甲は左右に可動。

背部には2基の推進装置を装備。推進装置は各部インテークから取り入れた海水を高圧で噴射するハイドロジェット、またはウォータージェットによって航行するとのこと。

構造は簡易的ながら、背部の推進装置にもメカニカルな内部フレームが造形。外装は簡単な前後の組み合わせながら、側面の合わせ目は内部パーツとの兼ね合いで色分けされています。

ズゴック背部とは、推進装置それぞれが簡単な縦長ダボ接続となっています。

下部の排出口は開口され、内部にはファンがきっちりと別パーツ化。ファンをメタリック系で塗装すれば、排出口から金属ファンがチラリと覗くなど、リアルな表現もしやすくなっています。

MGジム・コマンド(コロニー戦仕様)、MG強化型ダブルゼータガンダムVer.Kaと並べてサイズを比較。ジム・コマンドよりも若干大きい程度ですが、横幅があるのでその分だけ大きく見えます。ズゴックの頭頂高は18.4m、19.4mなど。

劇中で対峙したMG RGM-79 ジムVer.2.0と並べて。どちらも外装がプレーンなので、組み合わせても特に違和感はないですね。

クリアバージョンですがMG RX-78-2ガンダムVer.2.0とMG RX-78-2ガンダムVer.3.0と並べて。Ver.3.0は情報量がちょっと多いので、組み合わせるのであればVer.2.0の方かなと。

HGUCシャア専用ズゴックとも並べて。体型的には殆ど同じですが、腰部が小型で上腕と大腿部が細身なため、MGのほうが少しだけスタイリッシュに見えます。

首がないので、頭部の可動ギミックはありません。腕は水平程度まで上げることが可能。肘は45度程度曲がります。

腰部が2箇所のボールジョイントで接続されているため、上半身を適度に前後させることができます。

腰は干渉するので45度程度までしか回らず。

干渉するような腰部アーマーがないので、前後開脚は前後とも幅広く展開可能。ただし左右に広がった感じになるので動きに少しクセを感じますね。

膝は90度程度まで曲がります。立膝も適度にキレイな姿勢で再現可能。

左右への開脚は水平程度まで幅広く展開させることができます。足首は45度曲がらないくらい。

可動域の総括的には、各部の関節を見るとそれほど幅広く可動する感じではないですが、上腕と大腿部のベロウズ・リムの可動に柔軟性があるので、そのあたりをうまく使ってポージングを表現することになりそうです。

シャア・アズナブルフィギュア。こちらもコックピットに内蔵されているものと同じくマスクと軍服姿で造形されています。赤成型色なので、白などで下地塗装しておくと、塗り分け時にムラができにくいかも。

モノアイを動かすとギロリと睨むような表情が付いていいですね。表面に貼るマーキングシールはシワが付きやすいので、できれば塗装などしてきれいに表現したいところです。

1/100でサイズ感があるので、HGにはないボリューム感や迫力が感じられていいですね。あおり視点だと更に巨大さが強調されるようです。

浮かせてディスプレイできるようにはなっていないので、水中航行時のポーズを再現するのは少し難しめ。潔く接地させた状態で飾るか、アームにうまく引っ掛けて飾る感じかと。

ただし背部推進装置にアームを引っ掛けると推進装置が外れてキットが落下し易いですし、腰部ボールジョイントも抜けやすいので、落として破損させるのは避けたいところです。

普通にアイアン・ネイルを展開して構えるだけでも十分に格好いいですね。

合わせ目が段落ちや内部パーツとの兼ね合いで色分けされるなど、MGならではのディテールが再現されているので、その分ポージングでもリアリティが強く感じられるようになっています。

関節可動域があまり広くなく、どんなポージングでも柔軟にというわけにはいかないため、劇中ほど深い立膝をつくのは難しいようでした。ですがそれに近いくらいのポージングはできるので、うまく見せ方を工夫してディスプレイするのも良いかと。

4爪のアイアン・ネイルに組み替えて、大河原氏のイラストポスターと同じようなポーズを再現。爪が増えている分、攻撃性の高さが少し強まっているような気がします。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。1/100サイズで体型的にもボリュームがあるため、ポージングで重量感が感じられるのが良いですね。あおり視点から見ても迫力がありますし、MGらしい緻密なディテールによって、ボリューム感の中にも繊細さが感じられるようになっています。特に腕部のベロウズ・リムは、伸縮ギミックや内部のメカディテール、動力パイプなどでリアルに造形されていて見応えがありますね。

気になる点は、そのベロウズ・リムを無理やり伸ばすとパーツが分解しやすかったり、腰のポリキャップとボールジョイントの接続強度が弱めで上下半身が分離しやすかったりと少し取り扱いの難しさがあります。浮かせてディスプレイできるようになっていないため、ポージングが制限されるのも・・・。

ただそれでも、赤いシャアカラーはインパクトがあっていいですし、エアインテークの可動やコックピットハッチの開閉など細部にもこだわりが見て取れます。内部フレームもかなりしっかりとした作りで、外装裏にモールドが入っているのもディスプレイ時に外装を外して魅せられるのがいいですね。だいぶ前に発売されたものですが、その当時のこだわりが感じられる、味のあるキットになっているのがいいですね。

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