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HG ジーラインスタンダードアーマー レビュー

今回は、HG 1/144 RX-81ST ジーラインスタンダードアーマーのレビューをご紹介します!

HG ジーラインスタンダードアーマーは、『機動戦士ガンダム戦記』より、MS『RX-81ST ジーラインスタンダードアーマー』の1/144スケールモデルキットです。FSWS計画のコンセプトを継承した特徴的な機体形状を再現。シンプルなジーライン(基本フレーム)の他、外装パーツを取り付けることでスタンダードアーマーへの換装が可能なキットになっています。専用バックパック装着によるフル装備形態も再現可能。価格は3,300円(税込み)。プレミアムバンダイ限定の商品です。

ジーラインに汎用装備を施した標準タイプで、ファントムスイープに実戦配備。全身各部に装着した増加装甲や両肩に換装可能な4連装機関砲が特徴的な機体『RX-81ST ジーラインスタンダードアーマー』がHGUCでキット化。

他キットからのパーツ流用はなく、ジーライン(基本フレーム)のスタイリッシュな機体形状や着脱が可能な各部増加装甲、ガトリング・スマッシャーや中型スタビライザーを持つフル装備用バックパックなどが新規造形で再現されています。

成型色はホワイト、ダークブルー、ブルーをメインに、頭部や腹部、腰部にレッド、胸部エアインテークや脚部周りにイエローを配色。内部・関節やバックパック、武装類はダークグレー成型色での再現で、ブルーを基調としたヒロイックなカラーリングが再現されています。

シールは頭部センサー類や腰部V字、脚部モールドを補うくらいで多くはありません。

外装のダークブルーやブルー、内部・関節、武装類に使用されているダークグレー成型色パーツにはKPSが使用されています。ABSは不使用。

ポリキャップは不使用。関節は各部ともKPSパーツ構成で関節強度はまずまず高め。バックパックは小型で特に負荷のかかるような装備ではないため、自立は安定します。KPSパーツが多様されているため比較的軽量です。

ショート・ビーム・ライフル、シールド、ビームサーベル刃✕2、ガトリング・スマッシャーと中型スタビライザーを持つバックパックパーツ、高機動用バックパック、武器持ち手(右)、平手(左)、ジーライン(基本フレーム)の胸部パーツ(左右)が付属。

■ジーライン(基本フレーム)

全身各部のスタンダードアーマー(増加装甲)をパージすることで、軽装のジーライン(基本フレーム)になります。まずはこのジーライン(基本フレーム)各部を見ていきます。

まずはジーライン(基本フレーム)を全身から。

ジーライン(基本フレーム)はジーライン・スタンダードアーマーなどの素体になります。この基本フレームに「スタンダード」「ライト」「アサルト」といったアーマーや追加バックパック、オプションを装備する事で、様々な作戦に対応させることができます。

頭部。額にV字アンテナはなく、近未来マシン風の特徴的な頭部形状が再現されています。こめかみのバルカンふちはイエローに塗り分けが必要ですが、バルカン砲やひさし、左右の丸型装甲はパーツで細かく色分けされています。

メット部は左右の組み合わせですが、後頭部の合わせ目は段落ちモールド化。後頭部センサーは青いシールで色分けします。

バイザー内部にはツインアイのモールドが造形され、シールを貼って色分けします。クリアブルーのバイザーパーツはブラックライトで照らしても発光はしませんでした。

胸部・腹部はヒロイックながらもエアインテークなどのないプレーンな装甲が造形。各部ともパーツで細かく色分けされています。

首は前後にスイング可能。肩も前方に展開させることができます。腹部も適度に反らす動きが可能。背部外装パーツがストッパーの役割を果たすので、オリジン系キットのように隙間が見えてしまうほどは展開しません。

腰部は前後とも軽装。中央のV字はモールドの上からシールを貼っての色分けです。できればパーツで色分けされていると良かったですが、シールでも形状に沿ってうまく切り分けてあるのできれいに貼れます。

股間部には可動ギミックがあり、スライドさせることで脚部の可動域を広げることができます。特にロック機構はないので、経年でヘタれると自然にスライドしてしまう可能性も。

腕部。細身ですが、胸部と同様にカラフルで近未来的マシンのような雰囲気を持ったデザインになっています。上腕は筒型、前腕は細かくパーツを組み合わせていく構造で合わせ目はありません。

腕部は一部にのみ内部フレームが造形されています。

肘関節にロール軸があるため、前腕をロールさせて向きを変えることが可能。これによってガワラ曲げを再現することができます。

ショルダーアーマーは軽装ですが、アーマーを装備するためのジョイント穴が造形されています。

ジョイント部分はヒンジ接続で適度に展開可能。

脚部。基本フレームの細身でスタイリッシュな機体形状が再現されています。メカニカルなデザインですが、白を基調としたシンプルなカラーリング。

脚部には外装を交えた内部フレームが造形されています。

大腿部は前後の組み合わせ、膝から下は細かく外装を組み合わせていく構造です。合わせ目っぽい箇所はありますが、そのままモールドとしておいても良いような感じ。

脚部は膝を引き伸ばすことで深くまで曲げることができます。特にロック機構はないので、膝を曲げれば自然とスライドして引き出され、深く曲げられるようになっています。

ソール部。派手さはないですが、各部ともかっちりとした作りで無駄がありません。足裏も全体にモールド入りの裏打ちパーツで蓋がされているため肉抜き穴もなし。中央の円形スラスターは黄色く塗り分けが必要です。

背部バックパック。こちらもマルイチやサーベルホルダーなどのモールドが深く、簡単なパーツ構成ながらも緻密でリアルに造形されています。バックパック基部は前後の2枚パーツ構成ですが合わせ目はモールド化。サーベルホルダーは角型ダボ接続なので可動ギミックはありません。個体差かもですが、サーベル柄が少しフラフラするのが気になりました。

下部バーニアも可動ギミックはなし。別パーツ化されているので塗り分けると見栄えが良くなりそうです。バーニア内部は黄色く塗り分けが必要。

背部バックパックは2ダボ接続。一部のHGUCやHG水星の魔女シリーズなどと同じダボ幅なので、バックパックを組み替えてカスタマイズを楽しむことができます。

頭部は広く上下させることができます。左右へもスムーズにスイング可能。

腕は水平まで上げることが可能。肘は2重関節で深くまで曲げることができます。

肩はボールジョイント接続で適度に前後スイングが可能。前方へは肩が引き出せるので、そのぶん広くスイングします。

腹部の展開ギミックや腰部ボールジョイントにより、上半身を適度に前後させることができます。左右へも少しスイングが可能。

腰は干渉なく360度回転させることができます。アクションベースやスタンドへは、通常通り股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイです。

腰にアーマーがないので、前後開脚は共に水平まで幅広く展開させることができます。

膝は2重関節とスライド展開ギミックによって深くまで曲げることが可能。

足首も可動ギミックやボールジョイントによって広く前後左右にスイングさせることができます。

左右への開脚は水平まで幅広く展開可能。

脚の付け根がロールするので、内股、がに股は幅広く展開させることができます。

各部の可動が柔軟なため、立膝もきれいな姿勢で再現することができました。

可動域の総括としては、超絶よく動くというほどではないですが、全体的に広く可動します。細身で干渉も殆どないので自由なポージングを楽しむことが出来そうですね。

ジーライン(基本フレーム)でポージング。

各部とも適度な固定強度があるので、ポージングで特に不自由な感じはありません。背部サーベル柄が少しゆるく向きが変わりやすいかなというくらい。

ビームサーベルを装備して。ビームサーベル刃はクリアピンク成型色での再現。ブラックライトで照らしても発光はしませんでした。

肩が広くスイングするので、ビームサーベルの両手持ちも再現可能。ただし少し手甲パーツがバラける感じがあるので、平手を添えるだけにしたほうが保持がラクそうではありますね。

腰回りが軽装なので、立膝も深くまで沈めることができます。サーベル柄はハンドパーツに隙間なく収まるので、抜け落ちることなく保持することができます。

もちろん付属のショート・ビーム・ライフルやシールドも装備可能。自然な形の平手が付属するので、ライフルに添えたりすれば、より自然で表情の良いポーズを取らせることができます。

続いて全身に増加装甲を装備したジーライン・スタンダードアーマー状態で各部を見ていきます。

■ジーライン・スタンダードアーマー

胸部は表面の装甲をグレーから青い装甲に組み替えます。それ以外は基本フレームと同じ。

腰部はダークブルーの装甲をフロントアーマーに組み付けます。厚みの装甲が印象的。部分的に丸型ダクト(アポジ)が造形されるなど作りが細かいです。アポジは黄色く塗り分けが必要。

リアアーマー、サイドアーマー共に1、2個パーツ構成で、構成されているパーツ数は少なめ。リアアーマーの突き出た装甲部分(ヘリウムコア?)はイエローに塗り分けが必要です。

フロント、リアアーマーともに幅広く展開可能。各面とも特に裏打ちパーツなどはなく簡易的な作りです。

腕部。肩はブルーの厚みある装甲を装備していますが、上腕以下は比較的細身で軽装。ですが前腕がパーツで細かく色分けされるなどデザイン性の高さを感じさせます。

肩の増加装甲は合わせ目が出来ないパーツ構成。側面の装甲は適度に展開させることができます。内側は簡易的で作り込みなどはありません。前後の丸モールドは黄色く塗り分けが必要。

脚部。大腿部は細身ですが、膝周りには厚みのある増加装甲を装備。側面の丸モールドや一部ダクトはシールで色分けしますが、各部がパーツによる色分けでデザイン性の高い作りになっています。青い基部装甲は左右から組み合わせで、更に前後に装甲を組み付ける構造なため、増加装甲に合わせ目はありません。

側面のスラスターは1ダボ接続でロールが可能。黄色いスラスター口内部は黒く塗り分けが必要です。後部の円形スラスターやその下のスリッドダクトも黄色に塗り分けが必要。

側面のスラスターはモールド入りの裏打ちパーツが造形。作りがしっかりとしています。

アンクルアーマーも2枚パーツ構成のものが新造されています。適度に上下可動します。

膝を伸ばすことでより深くまで曲げることができますが、増加装甲が干渉するため、膝を曲げる角度は基本フレームに比べて少し制限されます。

背部バックパックは基本フレームのものと同じ。

ですが6基のバーニアを持つ高機動用のバックパックに組み替えることもできます。

HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。特別大きいキットではないですが、陸ジムなどのHGUC小型キットに比べると頭一つ分くらい大きい感じ。ジーライン スタンダードアーマーの頭頂高は19.2mです。

劇中で戦闘を繰り広げたHGUCイフリートナハトと並べて。このスタンダードアーマーがキット化されたということは、当然ジーラインライトアーマーもキット化されるんでしょうね。

劇中で共闘したHGUCジム・コマンド(2004年5月発売)と並べて。大きさに少し差があるのと、造形的に少し年代の差を感じますね。組み合わせても問題はないと思いますが、ジーラインがかなり目立つ感じになりそうです。

ジーライン量産化のプラン元であるHGUCRX-78-2ガンダム(REVIVE)と、シリーズは異なりますが、FSWS計画の一体であるHGフルアーマーガンダムと並べて。

ショート・ビーム・ライフル。速射性を重視したショートバレルのビーム・ライフルになります。適度に厚みがあってメカニカル。表面にはミリタリー調のモールドがメカニカルにデザインされています。

ライフル基部は簡単なモナカ割ですが、上下の合わせ目は段落ちなどでモールド化。

銃口は簡単に開口。左側面のセンサーは内部に黄色いパーツを埋め込みますが、一旦組み込むと抜きにくいので仮組みする場合は注意です。

シールド。腕部に装備するルナ・チタニウム合金製のシールドになります。先端部の突起は打突攻撃に使用可能とのこと。表面の十字は別パーツによる色分けです。

裏面にはしっかりとしたモールドがデザインされています。先端の打突部分は安全フラッグやちょっとした肉抜き穴もありますが、全体的な作りは良いです。

一通り武装して。

ショート・ビーム・ライフルは付属の武器持ち手で保持します。ハンドパーツがKPSで少しバラけやすいですが、グリップが手のひらにダボ固定できるのでしっかりと保持させることができます。

全身に増加装甲をまとった状態でも可動域は基本フレームと殆ど変わりません。膝がアーマーの干渉で少し制限されるくらいです。

シールドは角型ダボを前腕に差し込みます。ある程度固定されますが、KPSなので少し抜けやすかったです。シールド側がボールジョイント接続なので向きも自由に変えられて干渉を避けることができます。

足首が深くまで曲がるので接地状態でのポージングも良好。

各部が柔軟に可動するのでポーズが付けやすくて良いですね。基本フレームに比べてサイドアーマーがやや外れやすいので注意です。

フル装備(ガトリング・スマッシャー仕様)を再現する場合はバックパックを高機動用(サーベルホルダーを外したもの)に組み換え、リアアーマーに2本のサーベルホルダーを組み付けます。

そして高機動用バックパックにガトリング・スマッシャーと中型スタビライザー付きのユニットを組み付け。これでフル装備(ガトリング・スマッシャー仕様)への組み換えは完了です。

フル装備用のバックパックは厚みのある装甲。高機動用バックパックの6基バーニアが露出した形になります。

ガトリング・スマッシャーは白い装甲が左右で挟み込む構造なため、上下に合わせ目ができます。合わせ目を消す場合はダークグレーの砲口パーツの後ハメが必要。

砲口はパーツによる色分け。後部のダークグレーのフレーム部分もチープな感じはなく作りがしっかりとしています。

ガトリング・スマッシャーは広く上下にスイングさせることができます。左右への可動ギミックはありません。

中型スタビライザーはモナカ割で側面に合わせ目ができます。基部が1軸接続で適度に上下スイング可能。HGUCペイルライダー(空間戦仕様)のものと似ていますが、少しだけ形状が違っています。

背部にガトリング・スマッシャーを装備することで容姿が大きく変化。キャノン装備仕様の機体らしい風格が出てきます。格好良いですね。

フル装備仕様でもちょっと頭部の見上げる動きが制限されるくらいで可動に大きな影響はありません。各部とも柔軟に可動するため、腕を開いたり立膝をついたりと自由にポーズを付けることができます。

背部ガトリングスマッシャーも広く可動するので、干渉することなく腕を動かすことができます。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。近未来的マシンのようなデザインには独特の格好良さがあって良いですね。素体の基本フレームは少しスタイリッシュ過ぎるかなとも思いましたが、増加装甲を装備することでバランスのよいプロポーションになりますし、アーマー、基本フレーム共に造形が緻密。近年のキットらしく高い完成度で仕上がっていますね。

気になる点はそんなにないですが、増加装甲のサイドアーマーやシールドのジョイントパーツなど、KPSパーツ構成で固定強度が若干甘く、干渉で少しポロリする箇所があります。そんなに面倒な感じでもないのですが、ヘタれると不安に感じる箇所がいくつかあるので注意です。

ガトリング・スマッシャーやショート・ビーム・ライフル、シールド共に造形がよく、細部まで細かく再現されていますし、色分け度合いも良好。増加装甲の脱着も簡単で組み替える楽しみがありますし、今後のバリエ展開も楽しみなキットに仕上がっているのが良いですね。

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4 件のコメントがあります。

  1. ぬぬ茶

    on 2024年9月5日 at 09:30 - 返信

    ここから色々ジーラインシリーズが展開されていくんでしょうね…
    個人的にガンダム戦記はやっていたゲームで7号機好きなんですよね…でもキットが古い…プレバンでもいいから、高くてもいいから、フルアーマーと素の7号機が再現できるようなキットが欲しいですわ…

    • バナナ猫

      on 2024年9月5日 at 22:16 - 返信

      この機体かっこいいですね

    • nori

      on 2024年9月16日 at 01:08 - 返信

      コメントありがとうございます!
      いずれはアサルトやフルカスタムなどもキット化されると思いますし、
      7号機も再現できると良いですね。
      っていうか、バンダイさんならきっとやってくれる・・・・!

      • ぬぬ茶

        on 2024年9月17日 at 11:14 - 返信

        いつかキット化されるその日を信じて!

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