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HG プロトタイプグフ 戦術実証機 レビュー

今回は、2015年9月に発売されたHG 1/144 YMS-07B-0 プロトタイプグフ戦術実証機のレビューをご紹介します!

HG プロトタイプグフ 戦術実証機は、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN MSD』より、MS『YMS-07B-0 プロトタイプグフ戦術実証機』の1/144スケールモデルキットです。戦術実証機の特徴的な機体形状を新規パーツを用いて再現。腕部の武装が交換可能なアタッチメントの他、試作型ヒートロッドや3連装マシンガンといった特徴的な武装が再現されたキットになっています。価格は1,980円(税込み)です。

新型の固定武装をテストするための戦術実証機『YMS-07B-0 プロトタイプグフ戦術実証機』がHGでキット化。2015年4月に発売されたHGシャア専用ザクII(オリジン版)の内部・関節パーツを流用しつつ、全身各部の外装や試作型ヒート・ロッド、三連装マシンガン、シールド、腕部アタッチメントといった武装が新規造形で再現されています。

成型色はブルーとダークブルーをベースに、腹部にクリアオレンジ、動力パイプにグレーを配色。その他、関節や内部はダークグレー成型色パーツでの再現です。テストにランバ・ラルが参加していたという説もあるということで、ランバ・ラル機と同じブルーを基調としたカラーリングになっています。

シールは頭部モノアイ用のみが付属。一部モールドや3連装マシンガンの砲口内部などを塗り分ける必要がありますが、大部分がパーツで色分けされているので素組みで十分な仕上がりになります。

内部・関節のダークグレー成型色パーツにはKPSが使用されています。ABSは不使用。

ポリキャップはPC-001を全身各部に使用します。肘や膝はKPSパーツ構成で関節強度はまずまず高め。特別負荷のかかる装備はなく、脚底の接地性も高いため自立は安定しています。

試作型ヒートロッド、シールド、ヒート・ホーク(収納型、展開型)、腕部アタッチメント、平手(右)、握り手(右)、ディスプレイ用ジョイントパーツが付属。

HGシャア専用ザクⅡの余剰パーツがいくつか付属。

専用のマーキングシールが付属します。

頭部。長い鼻や湾曲した左右の動力パイプなど、軽装ながらも随所にグフらしい要素が感じられる造りになっています。モノアイはピンクのシールを貼っての色分けですが、マーキングシールで補うことも可能。

動力パイプの曲がり具合には厳つささえ感じさせるものがありますね。スリットを黒く塗ると引き締まった感じになって良さそうです。

メット部は上下の組み合わせで合わせ目はモールド化。

下部のレバーを左右に動かすことで、モノアイを左右に振ることができます。

胸部。どことなくハリボテのような即席感がありますが、グフ特有の腹部コックピットはクリアオレンジパーツでの色分けが再現されています。左右の台形モールドはグレーに塗り分けが必要。クリオレンジパーツはブラックライトで照らすと発光します。

首は2個パーツ構成のボールジョイント接続でフレキシブルに可動。肩部はポリキャップが上下する構造になっています。可動を意識したフォーマットで可動箇所は多め。

左右の装甲は内外に適度にスイングし、腕の可動域を広げることができます。表情も付きやすく柔軟。

腰部はジオン系機特有の背広の裾のような装甲が造形。中央からバックパックにかけて動力パイプも連結されています。

サイドアーマーはボールジョイント型のポリキャップ接続で前後へのスライドが可能。フロントアーマーはサイドアーマーに接続されていて、こちらもボールジョイント接続なので適度に展開することができます。

腰アーマー裏は各面とも特にモールドはなくフラットな状態。

股間部にはスライドギミックがあり、スライドさせることで脚部の可動域を広げることができます。

右腕部。グフ特有の上向きに突き出たスパイクを持つショルダーアーマーに加え、前腕にはハンドパーツのないメカニカルな試作型ヒート・ロッドが造形。レトロさを感じさせるようなデザインになっています。

上腕は筒型で合わせ目はなし。前腕の試作型ヒートロッドも筒型パーツの組み合わせで合わせ目はモールドっぽく造形されています。筒型部分にスネークチェーン状のヒート・ロッドが収納されているとのこと。

試作型ヒートロッドの先端部も個性的なデザイン。フレームも別パーツによる色分けが再現されています。

付属のヒートロッドと組み替えることで、射出状態を再現することができます。

前腕の試作型ヒートロッドは脱着が可能で、付属の腕部アタッチメントと交換することができます。3基のストッパーを浮かせて試作型ヒートロッドを引き抜きます。

腕部アタッチメントに組み替えて腕部をマニピュレーター仕様に。腕部アタッチメントも筒型パーツの組み合わせで合わせ目はありません。アタッチメントはモビルワーカーMW-0101式後期型と共通とのこと。

ハンドパーツは1軸ダボ接続でアタッチメント側はポリキャップ仕様。固定強度はまずまず高めです。ハンドパーツは平手と握り手が付属。内側の肉抜き穴はちょっと気になりますね。

左腕部。ショルダーアーマーや上腕は右腕と同じですが、前腕には特徴的な三連装マシンガンを装備しています。三連装マシンガンは実弾方式の火器で、グフの5連装75mmマシンガン(フィンガー・マシンガン)を想起させつつも、試作型らしいロボット感のあるデザインになっています。

三連装マシンガンも筒型パーツの組み合わせで合わせ目はなし。先端の砲口部に可動ギミックはありません。

マシンガンの一部モールドはグレーに、砲口内部は黒く塗り分けが必要。

三連装マシンガンも前腕から脱着が可能。右の試作型ヒートロッドと組み替えられますが、若干角度を変えて組み付けるようになります。腕部アタッチメントを組み付けることもできますが、ハンドパーツが右手用しか付属しないので現実的ではないですね。

ショルダーアーマーは前後の組み合わせで上部と側面に合わせ目ができます。肩部と接続されているので、合わせ目を消す場合は後ハメなどの処理が必要。

アーム接続で広めに展開することができます。

脚部はグフらしいエッジの効いたシャープなデザイン。ですが側面には動力パイプが造形されるなど、ザクの名残、試作機らしさも感じさせる作りになっています。

脚部にはHGシャア専用ザクⅡと同じ内部フレームが造形されています。パーツもHGシャア専用ザクⅡからの流用。

大腿部、膝から下共に前後の組み合わせ。大腿部側面の合わせ目は段落ちモールド化されています。膝が分離しない構造なので、膝から下の合わせ目を消す場合は後ハメなど細かな処理が必要です。

膝装甲は関節パーツに接続されているため、膝を曲げると装甲がスライド展開します。

ソール部。形状自体はザクⅡとそれほど違いはないですが、少し脚甲に高さがあるのと、つま先が角ばったデザインになっています。関節部分は広く展開可能。左右の組み合わせで中央に合わせ目ができます。

脚底は細かなモールドが造形。肉抜き穴はありません。足首のボールジョイントパーツ(赤◯)は左右で対称の形状になっているので組み間違えないように注意します。つま先は適度に反らすことが可能。

バックパックは合わせ目が出来ないようなパーツ構成で、表面にはメカニカルなモールドが造形。

下部には3口の小型スラスターもモールド化されています。スラスターは別パーツ化されていないので塗り分ける場合は細かな作業が必要。ピンバイスで開口したりすると見た目が良くなりそうですね。

本体とはシンプルな2ダボ接続ですが、動力パイプを接続するようになっているのであまり他キットと組み替えたりはしないほうがいいのかも。

HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。陸ジムよりも少し大きい程度で、HGとしては中間サイズかと。プロトタイプグフの戦術実証機頭頂高は18.3m。

HGUCグフ(REVIVE)、と並べて。成型色は戦術実証機のほうが淡めですが、同じグフなだけあって各部形状はかなり近くなっています。

同シリーズのHGシャア専用ザクⅡ、HGガンキャノン 最初期型(鉄騎兵中隊機)とも並べて。どうもこのHG THE ORIGINシリーズはデザインにヒトクセあるものが多いですね;

首が2個パーツ構成で広く可動するため、頭部は適度に上下させることができます。顎が干渉しますが、左右へは水平程度までスイング可能。

腕は水平程度まで上げることができます。肘は2重関節ですが、装甲が干渉するため、曲げる角度はV字程度までとなります。

肩はボールジョイント接続で適度に前後させることができます。

腹部と腰部がボールジョイント接続で、上半身を適度に前屈させることができます。一方、反らす動きはやや制限されます。

腰の回転は45度程度まで。動力パイプが腰部とバックパックで連結されているため、干渉で可動が制限されます。アクションベースやスタンドへは、股間部に付属のジョイントパーツを組み付けてのディスプレイです。

前後開脚は、腰アーマーが後方にスライドして干渉が避けられるので、前方へは水平程度まで展開することができます。後方はリアアーマーが可動しないので制限されます。

膝は2重関節ですが、装甲が干渉するので曲げる角度はくの字程度まで。

足首は前後左右とも少し可動する程度です。

左右への開脚もハの字までいかず狭めです。

脚の付け根がロールするので、内股、ガニ股は幅広く展開することができます。

立膝は少しぎこちなさはありますが、まずまずきれいな姿勢で再現することができました。

可動域の総括としては、腰の動力パイプなどが干渉するため、可動が制限されるのと、その他の箇所も全体的に特別広く可動はしません。ですが可動箇所が多く柔軟さがあるので、ある程度様になるポーズは再現できそうです。

シールド。グフが持つシールドと同じような六角形の実体盾になります。前腕部に装着し、自在に動かせることで防御範囲が広がり、機体への被弾率を下げるのに有効とのこと。

シールド自体は2枚パーツ構成ですが、裏面には前腕へのジョイントと武器マウント用のラッチが造形されています。

ヒートホーク。斧型の斬撃武器になります。ブレード部分が赤熱化し、光熱によって敵機の装甲を溶断するとのこと。収納型と展開型が付属しています。ほぼ同形状ですが、展開型(画像下)は刃が展開され、柄の部分が長いものになります。

ヒートホーク(収納型)はサイドアーマーやリアアーマーにマウント可能。リアアーマーは上の穴にもマウントできます。

説明書に記載はないですが、ヒートホーク(収納型)はシールド裏にマウント可能でした。シールド裏にはHGUCグフのヒートサーベル柄もマウントできます。

一通り武装して。

試作型ヒートロッドは軟質素材なので、適度に曲げることで表情を付けることができます。曲げすぎると角度が付きすぎて戻らなくなるので、その辺りはうまく調整しつつポーズを付けたいところです。

試作型ヒートロッドにはしっかりとした固定強度があるので、ポロリなどを気にすることなくポーズを取らせることができます。青いカラーリングとヒートロッドを展開した姿はグフ以外の何者でもないですね。

シールドは前腕にジョイントパーツを組み付けて装備します。しっかりと固定できているので簡単には外れません。基部がロールするので、ディフェンス時は縦横自由に向きを調整することが可能。

足首があまり曲がらないので接地は安定しにくいところがありますが、それ以外の箇所は適度に動くのでポーズは付けやすいです。モノアイを可動させればギロリと睨むような表情を付けることも可能。

股間部のディスプレイ用ジョイントパーツがやや外れやすいので、浮かせてディスプレイさせる場合は少し注意が必要です。

腕部をアタッチメントと平手に組み替えて。人体らしい平手とメカニカルなアタッチメントという対象的且つ独特のデザインなのが試作機らしくて面白いですね。

握り手とヒートロッドに組み替えて。ダボ固定ではないですが、ハンドパーツと柄との隙間が小さいため、スルッと抜け落ちたりクルッと回転したりすることなく保持することができます。

股を前後や左右に開きすぎるとフロントアーマーやサイドアーマーが干渉で外れやすくなるので注意です。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。戦術実証機ということで、左右腕部には試作兵器らしい独特の武装が装備されていますし、それらの武装によって個性的なポーズを演出することができます。カラーリングや機体形状にもグフらしさが詰め込まれていて馴染み深い感じもありますし、HG THE ORIGINシリーズ特有のクセがしっかりと味わえるのもいいですね。

気になる点は、ハンドパーツの内側に肉抜き穴があるのはもったいないですね。一般的なキットだと肉抜き穴などなく造形できているので、ここもきっちりと作られていて欲しかったところです。それと脚を上げたり膝を曲げたりすると腰部アーマーや脚部動力パイプが外れやすかったりするので、その辺りはちょっと気になりますね。

非効率そうではありますが、腕部アタッチメントに組み替えることで人型腕部仕様に変化させられるのも面白いですし、それによってポージングの幅が広がります。組み替える楽しみも味わえるなど、この試作機特有の模索感やカスタマイズ性を十二分に味わえるキットになっているのがいいですね。

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