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HG ユーゴー レビュー

今回は、2016年10月に発売されたHG 1/144 IPP-66305 ユーゴーのレビューをご紹介します!

HG ユーゴーは、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』に登場するMS『IPP-66305 ユーゴー』の1/144スケールモデルキットです。新勢力『夜明けの地平線団』他が操る特徴的な機体形状を新規造形で再現。リード線による腰部アンカークローの射出ギミックに加え、背部にマウント可能な円月刀が再現されたキットになっています。携行火器のマシンガンも付属。価格は1,320円(税込み)です。

「夜明けの地平団」所属の「サンドバル・ロイター」が搭乗し、ガンダムバルバトスルプスなどと戦闘を繰り広げた量産型MS『ユーゴー』がHGでキット化。頭部に設置された特徴的なコクピットブロックの他、宇宙人を思わせる独特の容姿が再現されています。

成型色はダークブルー、ライトグレー、オレンジの3色が全身各部にバランスよく配色されています。

シールは頭部センサーやショルダーアーマーの一部装甲、腰部アーマーのラインモールドを補うくらいで少なめ。腰部ダクトなどに塗り分けが必要ですが、ほぼ素組みで十分な色分けが再現されています。

関節や内部パーツにはダークグレー成型色のKPSが使用されています。ABSは不使用。

ポリキャップはPC-002を各部に使用します。肘や膝関節はKPSパーツ構成。ソールが爪状ですが、関節強度が高く、負荷のかかるような装備もないため自立は安定しています。

円月刀✕2、110mmマシンガン、ディスプレイ用ジョイントパーツ、アンカー射出クロー用のリード線✕2が付属します。

ソール部以外の全身各部に内部フレームが造形。ヘキサフレームが簡易的な状態で再現されています。「ヘキサフレーム」は厄祭戦中期頃に大量に生産されたフレームになります。

頭部の装甲内部にもフレームが造形。簡易的ですが、表面のスリットモールドが特徴的に造形されています。胴体部も腰部のシリンダーシャフトや背面の動力パイプが特徴的。腹部パーツは裏面が肉抜き穴です。

腕部は細身ながら、膝には小型のシリンダーシャフト、前腕には動力パイプが造形されています。

脚部も細身ですが、膝が独特の逆関節構造になっています。(画像では関節を伸ばしています。)後部には長めのシリンダーシャフトが造形。

頭部は宇宙用のヘルメットを被ったような容姿ですが、宇宙人の頭部のようにも見える個性的なデザイン。上部コックピットハッチなど、表面には適度なモールドが造形されています。合わせ目はできないパーツ構成。内部のスリットモールドはシールでの色分けです。

後頭部のセンサーもグリーンのシールでの色分けです。後頭部の左右は肉抜き穴っぽいですが、そのままモールドとしておいても良さそうなデザイン。

コックピットブロックを頭部に配置しているため、ベイルアウト(緊急脱出)の成功率が高く、パイロットの生存率が非常に高くなっているとのこと。

胴体部は内部フレームに左右の簡易的な装甲を組み合わせただけで軽装。

肩関節はポリキャップ接続で上下にスイングさせることができます。

腰部も比較的軽装。フロントアーマーもオレンジの小型装甲が造形されているだけです。白い装甲中央のダクトはふちをオレンジに、内部をグレーに塗り分ける必要があります。

腰アーマー裏はそれぞれ肉抜き状態。特にリアアーマーは前側から見えやすいので、何かしら処理したいところです。オレンジの装甲は適度に可動します。

腕部。二の腕以下は細身ですが、大柄で存在感あるショルダーアーマーが印象的。

二の腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は左右の組み合わせで後面に合わせ目ができます。肘から分離しないので、合わせ目を消す場合は後ハメなどが必要そう。

ショルダアーマーは前後の組み合わせで上部に合わせ目ができます。こちらも消す場合は後ハメなどが必要そう。前後のダークブルーの装甲部分はシールでの色分けです。

側面の装甲は少し展開可能。2基の簡易的なバーニアが造形されています。

脚部。大腿部装甲や爪状のソールなど、宇宙環境に適合したような独特の形状が再現されています。大腿部装甲のラインモールドはオレンジのシールでの色分け。

膝は逆S字のような関節構造。簡易的な第3・4の腕として使用することが可能とのことです。

大腿部とスネは前側から装甲を被せるため、後面は内部フレームが露出した状態でメカニカルさがあります。膝と足首は左右の組み合わせ。画像ではソールで隠れていますが、足首の装甲は中央に合わせ目ができます。

大腿部側面には大判で厚みのある装甲が造形。中央にはアンカー射出クローを装備しています。アンカー射出クローは敵機を捉える以外にも、補給物資の運搬用牽引ワイヤーとしても使用されていたとのこと。

アンカー射出クローは脱着可能。

付属のリード線を組み合わせることで、ワイヤーによるアンカー射出状態を再現することができます。

リード線は装甲の内側で折り曲げて固定。アンカークローは基部の位置を組み換え、クローを開いて射出状態とします。クローはまずまず固定強度がありますが、基部をレールに固定しているだけなのでヘタれると外れやすくなるかも。

ソール部は爪状のハイヒール型で接地面は小さめ。

かかと内側の装甲を展開し、つま先側を折りたたむことでアームのように使用することができます。

バックパックはコンパクトなボックスタイプ。前後2枚パーツ構成ですが、合わせ目ができない組み合わせ構造になっています。バーニアや左右の円月刀用マウントパーツは別パーツ化。

バーニアはモールドのない簡易的なタイプ。可動ギミックもありません。

バックパックは2ダボ接続。HG鉄血のオルフェンズシリーズと同規格なので、ルプスレクスのバックパックなども装備可能でした。

HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。一見小柄に見えますが、実際は割りと大きめ。並べて見ると頭部や肩部が大きく、全体的にも大柄なキットになっています。ユーゴーの全高は19.7mですが、キットは少しオーバースケールぎみです。

劇中で戦闘を繰り広げたHGガンダムバルバトスルプスHGイオフレーム獅電改(流星号)とも並べて。

頭部は大柄で干渉しやすく、わずかに上下する程度。左右へも顎が干渉するので45度程度までとなります。

腕はショルダーアーマーの可動に関係なく水平よりも少し上まで上げることができます。肘は1重関節でV字程度まで曲げることが可能。

肩はわずかに前後する程度。

腰部ボールジョイントや内部フレームの可動によって上半身を幅広く前後スイングさせることができます。

腰は干渉なく360度回転可能。アクションベースやスタンドへは、股間部に付属のジョイントパーツを組付け、それに3.0mm軸を差し込んでのディスプレイとなります。ジョイントパーツを使用せず直接でもいけそうですが、画像のスタンドだと固定されず、クルッと回転してしまいました。

腰アーマーが軽装なので、前後開脚は少し左右に広げて干渉を避けることで、幅広く展開させることができます。

膝が逆関節のようになっているため、曲げる角度は90度までいかず、やや制限されます。膝の装甲は左右の組み合わせですが、あわせ目は端でモールド化されています。

足首はわずかに前後する程度。ですが左右へは幅広く可動させることができます。

大腿部の装甲が腹部と干渉しますが、左右への開脚は広めに展開させることができます。

内股、ガニ股は共に45度より少し広めに展開させることができます。

立膝はできなくはないですが、膝の形状が通常とは異なるため、少し不自然な姿勢での再現となります。

可動域の総括としては、よく動く箇所もありますが、全体的には厚みのある装甲によって干渉しやすく、可動はやや制限されそうです。ただ、独特の可動で通常のキットとは少し違ったポーズ、動きを再現することができそうです。

円月刀。厄祭戦当時からのユーゴーの正式武装になります。刀身が円形の独特な形状で、敵機の武装を受け流し、絡め取ることを可能としているとのこと。

刀身は簡易的なモナカ割で各面に合わせ目ができます。刃側が凸凹しているので、合わせ目を消す場合は少し手間そうではありますね。

円月刀2本をバックパックの左右からマウントパーツに組み付け、先端を組み合わせることで背部にマウント可能。その名の通り、円月のようなスタイルになります。

110mmマシンガン。表面にはメカニカルなモールドが造形されています。月のラグランジュポイントに拠点を置く「ヘバイストス」が開発したマシンガンとのこと。

簡易的なモナカ割で各面に合わせ目ができます。各部に合わせ目ができるので、消す場合は細かな処理が必要です。

銃口は適度に開口。

一通り武装して。

110mmマシンガンは後部が長く、前腕と干渉し易いですが、グリップが隙間なく握れるのでしっかりと保持させることができます。

ショルダーアーマーや大腿部の装甲が干渉しやすいので、はじめは思ったようなポーズを取らせるのが難しいかも。ある程度干渉しないような動きやコツを掴めば、様になるポーズも再現できるようになります。

関節強度が高く、ポロリもほぼないので取り扱いやすいです。腰が深くまで回せ、頭部も適度に左右に振れるのは大きいですね。

円月刀は大柄な武装で存在感があるので、構えるだけでも十分に迫力のあるポーズを再現することができます。断ち切るポーズなどはかなり様になります。

ただ、グリップが細く、ハンドパーツとの間にかなりの隙間があるので、簡単にクルッと回転したり、スルッと抜け落ちたりします。腕の角度によっては刀身の向きを固定できなかったりするので、ハンドパーツに詰め物をするなどして固定したほうがいいかもです。

脚部を展開すれば、ソールのアームで掴みかかるようなポーズも再現可能。ポージングの幅が広がります。

リード線を接続してアンカー射出クローを再現。他の武装とは一味違った演出ができるのがいいですね。アンカーが垂れるほどではないですが、リード線がやや細身でふらつきやすく、位置が定まりにくいので、思った射出位置にするまで細かな調整が必要です。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。宇宙人のような独特の容姿なのが面白いですし、メットを被ったような頭部や逆関節の膝なども、他のキットにはない構造でかなりのインパクトがあります。関節強度も高く、安定したポージングが再現できるなどキットの完成度は高め。ポーズを取らせてもかっこよく映ります。

気になる点は、円月刀のグリップが細身で保持が安定しにくいので、ポージングで少しストレスを感じるかも。無理だと思ったらすかさず詰め物などして保持を安定させたほうが良さそうです。

円月刀は大柄で構えるだけでも十分な迫力が得られますし、ソールのアームやアンカー射出クローなど、何気にギミックが魅力的。はじめはとっつきにくいところもありそうですが、慣れていくと愛着が湧くような、個性の塊のようなキットになっているのがいいですね。

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キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。薄刃ですが強度が高く長持ちするのでおすすめです。⇒ヌルっと切れる片刃ニッパーのレビューはこちら

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長太郎様 ガンダムブログ、とても参考にさせていただいております!MGEX ユニコーン、自分も楽しんで製作しようと思います(^^♪

おっさn様 いつも参考にさせていただいております

tak様 たくさんの画像ありがとうございます。ターンA,ターンXのブログともによかったです。

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長谷川 亮様 いつもサイトを楽しく読ませていただいております。これからも頑張ってください。

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菊地 俊介様 素晴らしい仕上がりに敬服しております。

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