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HG アトラスガンダム(GUNDAM THUNDERBOLT Ver.) レビュー

今回は、2017年3月に発売されたHG 1/144 RX-78AL アトラスガンダム(GUNDAM THUNDERBOLT Ver.)のレビューをご紹介します!

HGアトラスガンダムは、漫画『機動戦士ガンダム サンダーボルト 第2部 地球編』に登場する主役機『RX-78AL アトラスガンダム』の1/144スケールモデルキットです。原作者太田垣康男氏による「オリジナルデザインMS」の特徴的なプロポーション、ディティール感を再現。球体関節やサブレッグにより、ダイナミックなアクションポーズが再現可能なキットになっています。価格は2,530円(税込み)です。

地球連邦軍系とジオン公国軍系の技術を融合して開発された地上戦・水中戦特化仕様MSで、劇中ではイオ・フレミングが搭乗。サンダーボルト作戦の中核を担った機体『RX-78AL アトラスガンダム』がHGでキット化。

左右の大型サブレッグや球体関節といった奇抜で特徴的な機体形状や武装が新規造形で再現されています。サブレッグの可動により、飛行形態や潜航形態への変形も可能。名称の『アトラス』はギリシャ神話に登場する『天の蒼穹を支える神』に由来。

成型色はホワイトとイエローを基調に、全身各部にダークブルーを配色。その他、胸部や腰部外装、肘膝などの球体関節部分はグレー成型色での再現となっています。

ホイルシールは胸部や球体関節、背部などのラインモールド、膝関節などを補いますが多くはありません。頬のセンサーや膝周りのダクト、サブレッグのアームの一部、レールガンの給電レール内側など、部分的に色が足りず塗装する必要がありますが、素組みでもある程度の色分けは再現されています。

各部に使用されているダークブルーや関節などのグレー成型色パーツにはKPSが使用されています。ABSは不使用。

ポリキャップも不使用。肘膝関節はKPSパーツ構成で関節強度はまずまず高め。左右に大柄なサブレッグを装備しているため、配置によっては負荷がかかりますが、左右にバランス良く配置すれば問題なく自立させることができます。

レールガン、アサルトライフル✕2、ブレードシールド、ブレードシールド用ジョイントパーツ、ビームサーベル刃✕2、武器持ち手(左右)、ディスプレイ用ジョイントパーツが付属。

頭部のアンテナ中央部とブレードシールドの一部パーツが余剰で付属しています。

専用のマーキングシールが付属。連邦やイオ・フレミングのパーソナルマークが収録されています。

腰部に接続されているサブレッグを外し、アトラスガンダム本体を全身から。

各部を簡単に見ていきます。

頭部。スリム且つスタイリッシュなデザインで、4本アンテナも印象的に造形。メット部表面には細かなモールドが造形され、左右のダクトはパーツで細かく色分けされています。側頭部(こめかみ)や頬のセンサーはグリーンに塗り分けが必要。

メット部は前後の組み合わせですが、頭頂部から側頭部にかけての合わせ目は段落ちモールド化されています。

胸部・腹部。表裏共に近未来的なデザインで、左右のエアインテークも上下4箇所に造形されています。それぞれパーツで細かく色分けされ、中央のV字もパーツでの色分けとなっています。中央や側面の黄色いラインはそれぞれシールでの色分け。

首には可動ギミックがあり、幅広く前後させることができます。肩も上向きに展開するギミックあり。

胸部中央の装甲パーツを外すと内部が露出。内部には円形のコックピットハッチモールドが細かく造形されています。見えない箇所ですがこだわりが感じられて良いですね。

胸部・腹部それぞれに可動ギミックがあり、胸を張る、背を反らすなど柔軟な動きが可能です。

腰部。軽装ですが、アーマー表面にはヘリウムコアの名残のような装甲が別パーツで再現されています。側面はサブレッグ用のアーム接続軸。

腰アーマー裏は特に造形されておらず簡易的。隙間から見えるので、可能であれば裏打ちパーツをデザインするなどしても良さそうです。

股間部には可動ギミックがあり、脚部の可動域を広げることができます。

腕部。比較的細身で軽装ですが、肘の球体関節が個性的。ショルダーアーマーも丸みのあるデザインで近未来的な雰囲気が強く表現されています。上腕や球体関節の円形部分は黄色と黒のシールでの色分け。

上腕は筒型で合わせ目はなし。前腕も合わせ目が出来ないパーツ構成です。肘の球体関節も中央の合わせ目は段落ちモールド化。造りに落ち度は見られません。

肘の球体関節部分は分離可能。

ショルダーアーマーも合わせ目の出来ないパーツ構成。前後のスリットダクトはグレーに塗り分けが必要です。

上部にはサーベルホルダーが造形。ハッチを開くことでサーベル柄を取り出すことができます。ハッチにはリブのモールドがあり、指などを引っ掛ければ簡単に開くことができます。

脚部。丸みのある装甲を組み合わせたような軽装スタイルで、関節に球体関節を用いるなど近未来的なデザインで造形されています。膝の球体関節の円形部分は黄色と黒のシールでの色分け。膝周りのスリットダクトは各部ともグレーに塗り分けが必要です。

全体的に合わせ目の出来ないパーツ構成で、膝の球体関節やスネ側面なども段落ちモールド化されています。ですが膝の黄色い装甲部分が左右の組み合わせで中央に合わせ目ができます。合わせ目を消す場合は後ハメなどの処理が必要。

膝の球体関節部分も分離することができます。

ソール部。こちらも薄いフレームのようなつま先など、他では見ない近未来的且つ個性的なデザインで造形されています。

足裏はつま先側、かかと共にサブレッグへのジョイント穴が造形。土踏まずの部分も肉抜き穴がスラスター口っぽく造形されています。つま先はヒンジ接続で適度に反らすことができます。角度変更が可能。曲げすぎると外れるので注意です。

つま先、かかとは個別にロール可能。深くロールするので、脚を広げた状態でもしっかりと接地させることができます。

サブレッグ。重力下専用の汎用サポート装備になります。腰部からくねくねと折れ曲がったアームで接続されていて、アームを可動させて様々な位置に変更することで、自由自在な飛行が可能となっています。

サブレッグ本体はホバーのような特徴的なデザインになっていて、各部がパーツで適度に色分けされています。

合わせ目は出来ないパーツ構成。装甲の境目にある段落ちモールドはグレーに塗り分けが必要です。

サブレッグは前後で形状が異なりますが、アーム接続部を中心にして個別にロールさせることができます。

前後の角型スラスターもぞれぞれヒンジ接続で展開可能。角型のスラスター口は別パーツ化されているので、塗り分ける場合もラクそうです。

アームは部分的に球体関節を持つ特徴的なデザイン。アーム各部とも簡単な左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。球体関節以外の箇所は白く塗り分けが必要。

アームの球体関節部分はすべてが可動するわけではないですが、多くの箇所が可動します。

腰部に接続する箇所はロールやスイングが可能。

アーム中央辺り(赤◯)の球体関節部分も適度に可動。

サブレッグへの接続部もロールや上下に可動します。

アームのこれらの可動によってサブレッグを上部に配置したり、下部に配置して飛行形態にしたりと自由に配置することができます。かなり個性的な装備ですが、それでも格好良く仕上がっているところにデザインセンスを感じますね。

飛行形態時はサブレッグのダボを足裏の溝に組み付けるので、外れることなくしっかりと固定させることができます。

HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。アトラスガンダム本体は陸ジムと大差ないですが、左右のサブレッグが大柄なため、そのぶん縦横共に幅を取ります。

頭部の可動は、顎引きは干渉で制限されますが、見上げる動きは広めに可動します。左右への可動も顎と襟が干渉しやすいですが、避けるようにすればラクにスイング可能です。

腕は肩の可動ギミックとボールジョイントによって水平程度にまで上げることができます。肘は2重関節で深くまで曲げることが可能。

肩の前後スイングはボールジョイントなりに少し前後します。

胸部と腰部の可動ギミックにより、上半身は広めに前後させることができます。

左右へも適度に可動。

腰は若干干渉しますが、問題なく360度回転させることができます。アクションベースやスタンドへは、付属のジョイントパーツをリアアーマーに組み付けてのディスプレイです。背面からだとジョイントパーツがモロ見えなので少し気になるかも。

腰アーマーが軽装で股間部に可動ギミックがあるため、前後開脚は前後とも水平まで広く展開させることができます。

膝は2重関節で深くまで曲げることができます。

足首も広めに前後しますし、つま先がロールするので、左右へも深く曲げることができます。

左右への開脚も水平まで幅広く展開可能。

内股・がに股も幅広く可動します。

立膝もきれいな姿勢で再現することができました。

可動域の総括としては、少し顎引きや肩の可動が制限されるくらいで全体的にかなり柔軟に可動します。軽装なので干渉も少ないですし、劇中のような立膝をつくポーズや躍動感あるポーズなども十分に再現できそうですね。

レールガン。専用の試作兵器になります。一撃で水陸両用MSを破壊するほどの威力を持つとのこと。電磁バルス・ガードとしても応用可能。砲身には3本の給電レールが造形されています。

給電レールの内側はスリット状のモールドが造形。グレーに塗り分ける必要がありますが、素組みだと色分けされていないのでおもちゃっぽい感じも少しありますね。

砲口は開口されていませんが適度に造形。基部のダークグレーパーツは左右のモナカ割で中央に合わせ目ができます。

アサルトライフル。ブルパップ式のアサルトライフルになります。ジム改陸戦型と同様のものだそうで、表面に細かくモールド造形されるなど、小さいながらも完成度高く造形されています。装甲の一部はライトグレーなどに細かく塗り分ける必要があります。

簡単な左右のモナカ割で上下の一部に合わせ目が出来ます。一部の合わせ目は段落ちモール化。銃身下部の弾倉や後部バナナマガジンの脱着ギミックはありません。

銃口下部のグレネード・ランチャーの発射口も開口はされていませんが適度に造形。本来はサブレッグのコンテナ部分に収納可能ですが、そういったギミックはありませんでした。

ブレードシールド。専用の大型シールドになります。頭部と胴体が覆い隠せるほどの大型シールドで、表面には鉄板のような網状のモールドがデザインされています。

表面に多数のブレードを装備。白い装甲部分がブレードで、一部をグレーに塗り分ける必要があります。

ブレードシールドの保持は、一旦グリップパーツを外し、ハンドパーツで握らせます。そして付属のジョイントパーツを前腕に組み付けます。

シールド本体をグリップパーツに組み付けるとブレードシールドの装備完了(画像左)。角度を変えての保持も可能(画像右)ですが、こちらだとジョイントパーツの固定強度があまり高くないのでポロリしやすいかも。

一通り武装して。

レールガンを保持する場合は一旦下部の装甲パーツを外し、付属の武器持ち手でグリップを握らせます。グリップとはダボ固定。トリガーに指を添える自然な表情の武器持ち手が付属。

そして下から装甲パーツを前腕とグリップ下部に組み付けてしっかりと固定させます。

レールガンが大型なため、武器持ち手だけだと心許ないですが、下部の装甲パーツが前腕に組み付けられるのでレールガンをしっかりと保持させることができます。

キットの関節強度が高いので、長いレールガンを持たせても腕や手首が垂れたりすることなく、しっかりと保持してくれます。

ブレードシールドは大柄な武装なので存在感は十分。重量がありますが、腕部が垂れることなく保持させることができます。ただ、前述しましたが、組み付ける向き次第では外れやすくなるので注意です。

サブレッグはアームの可動に少しクセがありますが、慣れればどのような位置にも配置することができます。自分好みの位置に配置することで、また違った良さが出てきそうですね。

サブレッグを脚底に組み付けて飛行形態に。脚底がある程度固定されているので、脚を動かすだけでサブレッグも合わせて可動してくれます。なのでポーズを付けるのがラク。

アサルトライフルを装備して。こちらも付属の武器持ち手で保持します。グリップのダボを手のひらに差し込んで固定。

ダボが短く固定が甘いですが、軽量の武装なので特に不自由なくポーズを付けることができます。

ビームサーベルは握り手に柄を差し込むだけで保持が可能。隙間はないですが、柄が短いので抜けやすいです。なのでうまく角度を調整しながら構える必要がありそうです。

ビーム刃はクリアピンク成型色での再現ですが、ブラックライトで照らしても発光はしませんでした。

サブレッグを前方に展開し、ブレードシールドを挟むように組み付けることで潜航形態に。

潜航形態。サブレッグとブレードシールド上に寝そべるようなスタイルで高速移動を行う特殊な移動形態になります。潜航時の速度は40ノットに迫るとのこと。

潜航形態でディスプレイさせる場合は付属のジョイントパーツをブレードシールド中央に組み付けます。ジョイントパーツはしっかりと組み付くので、斜めにしてもキットが落下したりすることはありませんでした。

サブレッグとブレードシールドがしっかりと組み付いていますし、サブレッグもアームで腰部に固定されているので形状が崩れることはありません。なのでディスプレイでも自由にキットの向きを変えることができます。

潜航形態でも腕は自由に動かすことができますし、パケ絵のように自立した状態でのディスプレイも可能です。

プレバンから発売のBANDIT FLOWERバージョン(HG アトラスガンダム(GUNDAM THUNDERBOLT BANDIT FLOWER Ver.))と並べて。武装類や成型色、細部の形状なども細かく違っています。成型色はBANDIT FLOWERバージョンのほうが少しくすみのあるカラーリング。

異なる箇所を細かく見ていくと、一般発売のアトラスガンダムは黄色いレールガンを装備していますが、プレバンのBANDIT FLOWERバージョンはサイズが短く、給電レールも白く薄いものになっています。

ブレードシールドは一般発売のものは表面の白いブレードが3本ありますが、プレバンのものは左右2本のみで表面モールドのデザインも異なります。

サブレッグのスラスターも一般発売のものは小型の角型ノズルですが、プレバンのものは劇中に合わせた大型の円形ノズルになっています。これら以外にも、プレバンのものには水転写デカールが付属しています。

ビームサーベルも一般発売のものはシンプルなクリアピンクですが、プレバンのものは少しピンクが濃く、ラメが入ったものになっています。共にブラックライトで発光せず。

どちらもそれぞれに良さがありますし、異なる雰囲気のアトラスガンダムが楽しめるのが良いですね。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。劇中で初めて登場したときも驚きましたが、ガンダムタイプとしてはかなり奇抜ですし、とにかくデザインが独創的。それでいてデザインが破綻しておらず、どんなポーズでも格好良く演出することができます。左右にサブレッグを配置していることで重厚感も出ていますし、それによってポーズに迫力が出るのも良いですね。

気になる点は、ハンドパーツが何度も組み替えているとバラけやすくなるのと、ブレードシールドのジョイントの固定強度がやや甘め。なので武器やブレードシールドが腕部からバラけて外れやすくなるので注意です。ストレスを感じるようになったら補強したほうが良いかも。

サブレッグはコツを掴むまでは自由に配置するのが難しいかもですが、慣れれば上部に配置したり、下部に配置して飛行形態を再現したりと様々な表情を付けることができます。武装類も豊富に付属しますしポージングには事欠きません。アトラスガンダム本体の可動も柔軟で様々なポーズに対応可能。新鮮な気持ちで楽しめる、魅力的過ぎるキットになっているのが良いですね。

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