今回は、2001年1月に発売されたMG 1/100 MS-18E ケンプファーのレビューをご紹介します!
MG MS-18E ケンプファーは、『機動戦士ガンダム ポケットの中の戦争』に登場する「ジオン公国軍」の試作MS『MS-18E ケンプファー』の1/100スケールモデルキットです。MG特有の内部メカフレームを再現。ショットガン、バズーカ(2丁)、シュツルウムファスト、ビームサーベル、チェーンマインといった多彩な武装が付属するキットになっています。価格は4,320円(税込み)です。
極秘工場で最終調整中のガンダムNT-1(アレックス)を襲撃したサイクロプス隊機『MS-18E ケンプファー』がMGでキット化されています。特定のデザインベースを持たない特徴的な造形を再現。ケンプファーとはドイツ語で『闘士』という意味。
成型色は少しグリーン気味のブルー。ミリタリー感のある成型色になっています。ダクトやバーニア類は別パーツで色分けされています。
全体的にポリキャップ(PC-122)が使用されていますが、胸部、肩、肘、膝がビス止め仕様になっていて、関節強度をある程度調整することができるようになっています。足裏の接地面も広く、大きな背負い物もないので自立は安定。
頭部。1本ツノの特徴的な造形。アンテナはシールを貼って色分けしています。こめかみのバルカンは塗り分けが必要です。
頭部裏面には適度にモールドが造形されています。
頭部は内部フレームに外装を被せるタイプで、合わせ目はモールド化されています。
モノアイはクリアーパーツで、左右に可動させることができます。
胸部から腰部。複数パーツの組み合わせで、特徴的な造形が再現されています。バーニアやダクトはオレンジパーツでの色分け。腰回りにアーマーはなく、股間部がむき出しになっています。
胸部も内部フレームが造形されています。胸部中央のジョイント部はビス止め仕様。
コックピットハッチは開閉可能。内部にはジオン兵のパイロットフィギュアが内蔵されていますが、ミーシャ(ミハイル・カミンスキー)にしては少し細身な気も・・・。
腰部にはメッシュパイプで動力パイプが再現されていて、内部にリード線を入れることで形状が維持されています。
腕部。ジオンの機体らしい曲型。
二の腕から下は、複数パーツの組み合わせで合わせ目はありません。ハンドパーツは親指と人差し指が独立可動するタイプ。
前腕には内部フレームが造形されていて、肩や肘はビス止め仕様になっています。
ショルダーアーマーは左右非対称で、左肩にはスパイクが造形されています。バーニアは別パーツでの色分け。ショルダーアーマーは前後挟み込みタイプなので、上部から側面に合わせ目ができます。
付け根がボールジョイントなので、適度に上下、前後可動します。
脚部。こちらもゴツゴツした特徴的な造形が再現されています。大腿部、膝から下共に左右挟み込みタイプで、部分的に合わせ目がありますが段落ちモールド化されています。
脚部は膝下部分に内部フレームが造形されています。
膝は内部パーツがビス止めになっていて、関節強度が調整可能です。
膝の装甲は適度に可動します。
大腿部のアーマーは左右挟み込みタイプで、後部に合わせ目ができます。前部は特徴的な隙間ができる造形になっています。
後部のバーニアはスライドギミックが内蔵されています。
大腿部のサーベル柄は抜き差しが可能。サーベル柄は付属パーツとの分割構造で、大腿部に収納する時は先端側のみ差し込んで固定し、サーベル刃を取り付けて使用する場合は付属パーツと組み合わせて使用します。
脚部側面のバーニアは別パーツで色分けされ、後部のバーニアは左右に可動します。
足首から下の部分は比較的簡易的な作りですが、足裏は別パーツで蓋がされています。爪には肉抜き穴があります。
爪は折り曲げることができます。足首の内部には、簡易的ですがシャフトが造形されています。
バックパックはバーニア3基のみの造形です。
バーニアは適度に左右に可動。バーニアの内側にはメッシュパイプの動力パイプを接続するようになっています。
MGジム・コマンド(コロニー戦仕様)、MG強化型ダブルゼータガンダムVer.Kaと並べて。1年戦争時の機体ということもあり、特別大きいキットでもないようです。ちなみにケンプファーの頭頂高は17.7m。
MGガンダムNT-1と並べて。大きさは殆ど変わりません。
頭部は適度に上下可動します。首が少し後方についているので動きに歪さがあるかも。左右へも問題なく可動します。
腕は水平程度まで上げることができ、肘は90度程度まで折り曲げることができます。
肩はボールジョイント接続なので、適度に前後スイングが可能です。
胸部と腹部の境目が可動するので、上半身を適度に前後スイングさせることができます。
腰は360度回転可動します。アクションベース用のマウントパーツなどは付属せず、股間部も太くてコの字パーツ(アクションベースに付属)が使えないため、元々アクションベースを使ってのディスプレイは考慮されていないようです。
ですがリアアーマーにポリキャップ式の武器マウント部あるので、ここに3.0mmマウントパーツを使用することでディスプレイできなくはないみたいです。(そこまで安定はしていないので、破損には注意が必要です。)
腰アーマー類がないので、前後開脚はかなり広く展開させることができます。
大腿部後部のバーニアが干渉するため、膝はあまり曲げることができません。膝パーツは左右挟み込みタイプで中央に合わせ目ができます。
足首は適度に前後可動しますが、左右へはあまり可動しません。
股間部がボールジョイント接続なので、左右への開脚はハの字程度まで。
股間部だけでなく膝も少し回転するので、内股、がに股は多少広めに可動させることができます。
大腿部後部のバーニアが干渉して膝が曲げられないので、立膝はほぼムリな状態でした。
可動域の総括としては、可動域の広さは適度にあってある程度のポージングは楽しめそうです。ただ、大腿部後部のバーニアなど、各部の特殊な造形によって可動が妨げられる部分もあるので、その点はこのキットのもったいないところでもあり、造形的には魅力でもあるかと思います。
チェーン・マイン、ビームサーベル刃×2、平手(左右)、ビームサーベル柄パーツ×2、ジオン兵(ミーシャ?)パイロットフィギュア、
ジャイアント・バズII×2、197mm口径専用ショットガン×2、197mm口径専用ショットガン組み替え用ストック×2、シュツルム・ファウスト、シュツルム・ファウスト用組み換えパーツ、×2、ジャイアント・バズII用マウントパーツ×2、197mm口径専用ショットガン用マウントパーツ、シュツルム・ファウスト用マウントパーツ×2が付属。
チェーン・マイン。リード線を使用してあり、柔軟な表現が可能な武装になっています。機雷はモールド入りの上下パーツでリード線を挟み込む仕様で、15mm間隔で取り付けるようになっています。
グリップは上下挟み込みタイプなので合わせ目ができます。先端の5基は形状が張り付き型。
ジャイアント・バズII。本体部分は左右挟み込みタイプ、側面のセンサーはモナカ割で、共に上下に合わせ目ができます。
グリップは幅広く前後可動します。
197mm口径専用ショットガンはストックが組み換え可能で、後部の隙間にストック又はカバーパーツを取り付けることで、ストック付きとストックなしがチョイス可能です。
ショットガン本体、ストック共に左右挟み込みタイプ(ストックはモナカ割)なので合わせ目ができます。
上部の装甲は可動しますが、少し可動させただけで付け根が破損してしまったので、ものによってはちょっとしたことで破損する場合もあるので注意です。
シュツルム・ファウスト。組み換えによって形状を変化させることができます。弾頭部分は合わせ目が出来ない組み合わせになっています。
マウントパーツを使用することでジャイアント・バズIIをバックパックにマウントさせることができます。固定強度は高めで、ポージング時に外れることはなさそうです。
197mm口径専用ショットガンもマウントパーツを使ってリアアーマーにマウント可能です。多少ふらつきはありますが、抜け落ちることはないようです。ストックあり、なしどちらでもマウントできます。
シュツルム・ファウストもマウントパーツを使うことで膝にマウント可能です。マウントパーツには開閉ギミックがあります。こちらも固定強度は高め。
197mm口径専用ショットガンはバックパックに、ジャイアント・バズIIはリアアーマーにもマウント可能でした。
一通り武器を装備して。重武装感漂うケンプファーになります。かっこいいですね。
197mm口径専用ショットガンはグリップが斜めなので、ポージングしていると外れることもありますが、まずまず保持してくれます。
アクションベースへのディスプレイは難しいのですが、劇中のようなうつ伏せ飛行ポーズはなんとか再現できました。
劇中では流れるように武器を一通り使ってくれているので、劇中のポージング再現度が高いです。
バックパックが干渉するので斜めにバズⅡを構えるのは難しいですが、グリップが可動するのでそれなりに保持してくれます。グリップがダボ固定ではないので、少しふらつくところもありますね。
チェーン・マインはリード線である程度形が作れるので、劇中でアレックスに巻きつけるシーンもラクにポージングできました。
ビームサーベルは可動域のハンドパーツでしっかりと握れます。
以上です。ガンプラの中でも異色の造形で人気のケンプファーなので、キット化されているだけでも十分かと。それに加え、だいぶ前に発売されたキットでありながら今でも通用するくらいの構造やギミックを持っているので優秀だと思います。
アクションベースへのディスプレイが考慮されていないのでポージングはある程度限定されそうなのと、武器類が簡易的な造形なので、その点が気になるところではありますね。グリップにダボがあれば、武器の保持ももっとしやすかったかも。
なのでそういった点を踏まえてVer.2.0などがキット化されると嬉しいですが、ビス止め関節や腹部メッシュパイプはこの時代ならではの構造になっていますし、チェーン・マインや多数の武器類などを使うことで劇中シーンの再現や十分な遊びが体感できる、満足できるキットになっているのではないでしょうか。
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2 件のコメントがあります。
名無しの乞食さん
on 2019年3月11日 at 00:35 -
中学生のときに初めて観たOVA(まだビデオソフトだった)でポケ戦が大好きになり、ケンプファーとアレックスの戦いはすごくワクワクした。
あれから30年近く過ぎて気付けば40代になってしまったけれども、ポケ戦のMSは今でも大好きだな。
MGケンプファーはアレックスよりもはるかに出来のいいキットだったのを今でも覚えてる。
nori
on 2019年3月12日 at 23:28 -
コメントありがとうございます!
自分は0080がレンタル開始になるのを待ちながら、よくレンタルビデオ店に通ってました(笑)
0080から0083と続いて行きましたが、あのときのワクワク感や楽しみ、作品の良さはなんとも言えないものがあります。
この時代のガンダムってやっぱいいですよね^_^