今回は、2016年6月に発売されたHGCE 1/144 ZGMF-X56S/α フォースインパルスガンダムのレビューをご紹介します!
HGCE フォースインパルスガンダムは、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場する主人公機「ZGMF-X56S/α フォースインパルスガンダム」の1/144スケールモデルキットです。HGならではの最適化されたフォーマットでキット化。最大の特徴である分離・合体機構と、スタイリッシュなプロポーションの両立を実現したキットになっています。価格は1,980円(税込み)です。
高機動戦闘用シルエット「フォースシルエット」を装備した姿で、劇中ではシン・アスカやルナマリア・ホークが搭乗。アーモリーワンやユニウスセブン落下阻止、オーブ沖での戦闘などで激しい戦闘を繰り広げた機体「ZGMF-X56S/α フォースインパルスガンダム」がHGCEでキット化。
2004年11月に発売されたHG SEEDフォースインパルスガンダムから12年、パーツ流用などはなく、ガンプラカテゴリ『新生-REVIVE-』によるスタイリッシュなフォルムの機体形状が新規造形で再現されています。
成型色はグレーぎみのホワイト、ブルー、レッドをメインに、部分的にイエローやライトブルーを配色。内部や関節はグレー成型色でまとめられていますが、主人公機らしく全体的にヒロイックなカラーリングになっています。
ホイルシールが付属し、頭部ツインアイやセンサー、一部モールド、フォースシルエットのウイングなどを補います。インパルスガンダム本体はパーツで細かく色分けされているため、違和感はないですが、フォースシルエットはシールを貼らないと少し物足りない感じになりそうです。
内部や関節、武装類に使われているグレー成型色パーツはKPS素材となっています。ABSは使用されていないので、塗装やスミ入れ時の破損はあまり気にせずに済みそうです。
ポリキャップは定番のPC-002を使用し、関節各部に組み込みます。肩や腰、肘や膝関節はKPSパーツ構成で関節強度はまずまず高め。背部にフォースシルエット装備しているため、やや後方に負荷がかかりますが、うまくバランスを調整すれば問題なく自立が可能です。
■付属品
機動防盾、機動防盾用組み換えパーツ、高エネルギービームライフル、レッグフライヤーとチェストフライヤーのディスプレイ用ジョイントパーツ、ヴァジュラビームサーベル用ビーム刃✕2が付属。
コアスプレンダー、シルエットフライヤーが付属します。
フォースシルエットを外した状態で。
■各部形状
HGCEフォースインパルスガンダムの各部を見ていきます。
■頭部
頭部。小顔でシャープな作りになっています。アンテナも大きくなり、存在感のある作りに。メット部は前後の組み合わせで上部から側面にかけて合わせ目ができますが、モールドとしておいても良さそうではありますね。左右のダクトはグレーに塗り分けが必要です。
ツインアイはクリアーグリーンパーツにシールを貼っての色分けで、別途シルバーのシールが付属し、内部に貼ることでクリアーパーツを活かすような仕様にすることができます。
■胴体部
胴体部。ガンダムタイプらしい造形。エアインテークや首周り、インパルスガンダムの特徴であるライトブルーラインなどはパーツで色分けされています。胸部中央のV字マークは黄色いシールでの色分け。胸元のMMI-GAU25A 20mmCIWSはグレーなどに塗り分けが必要です。
腰アーマー裏にモールドはなく、パーツの組み合わせによる簡易的な作り。リアアーマーもモールドは少なめでシンプルな造形です。
■腕部
腕部。全体的にシンプルな作りで、色分けも派手ではありません。前腕などもエッジの効いた装甲でモールドも少なめ。
上腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は左右の組み合わせで前後とも合わせ目ができます。肘から分離しないので、合わせ目を消す場合は後ハメなどの加工が必要です。
ショルダーアーマーは青い装甲部分が前後の組み合わせで、合わせ目が端にくるようになっています。パーツによる色分けが再現されているため、合わせ目を消すのはラクそう。側面のダクト内部はグレーに塗り分けが必要です。
■脚部
脚部。細身でスタイリッシュ。ふくらはぎのブルーはパーツで色分けされています。左右のダクトや膝のモールドなど、細部はグレーに塗り分けが必要です。膝の三角モールドはシールでの色分け。
大腿部は筒型で合わせ目はなし。膝下は左右の組み合わせで後部に合わせ目ができます。膝から分離できるので合わせ目消しはしやすいですが、塗装する場合、後部のスラスターはマスキングなどが必要そうです。後部のスラスターは上下に可動。
ソール部はモールドも少なめのシンプルスタイル。脚甲のモールドやアンクルアーマーのダクトはグレーに塗り分けが必要です。足裏はつま先や内側に肉抜き穴があります。
つま先は折りたたみが可能。
■バックパック(コアスプレンダー)
背部はコアスプレンダーを折りたたんだ状態のパーツが造形されています。1個パーツ構成で白一色なので、各部をブルーやレッド、グレーなどに塗り分けが必要です。
コアスプレンダーパーツは2ダボ接続なので、HGCEフリーダムガンダムのウイングなどが装備可能です。
HGCEデスティニーガンダムのウイングも装備可能。デスティニーインパルスガンダムのようなスタイルにすることができます。
■フォースシルエット
フォースシルエット。シャープでサイズ感のあるシルエットで造形されています。
主翼。表面にはメカニカルなモールドが造形。黒成型色パーツに赤いシールを貼っての色分けします。
上部の尾翼も同様、程よいモールドが造形されていてチープな感じはありません。サーベルホルダーに可動ギミックはありませんでした。
インパルスガンダム本体へは1ダボ接続。固定強度はまずまずです。背部はスラスターがパーツによって色分けされ、スリットも造形されています。
下翼はある程度パーツで色分けされていますが、付け根のダクトや下部のダクト内部はグレーに塗り分けが必要です。
主翼は少し上下可動します。
下翼も前後、左右など柔軟に可動。表情がつけやすくなっています。
■他キットとの比較
HGCEフリーダムガンダム、HGCEデスティニーガンダムと並べて。どれも比較的近年に発売されているので、色分け度も完成度も高いですし、プロポーションもスタイリッシュ。
RGフォースインパルスガンダムと並べて比較。さすがにRGと並べると密度感が違いますが、HGCEの細身なプロポーションが好みという方もいるかと。
MGフォースインパルスガンダムとプロポーションを比較。MGのほうがよりエッジが効いていますが、全体的なプロポーションなどに大きな違いはないようです。
■各部可動域
続いて各部可動域を見ていきます。頭部はある程度見上げる動きが可能。左右へはほとんど干渉することなくスムーズに可動します。
レッグフライヤーへの変形機構があることもあり、肩は高くまで上げることができます。肘も完全に曲げることが可能。
肩の前後スイングはボールジョイントなりの可動となります。
腹部と腰部が可動するため、上半身をある程度前後スイングさせることができます。
腰も360度回転が可能。アクションベースやスタンドへのディスプレイは、通常通り3.0mm軸を股間部に差し込んでのディスプレイとなります。
前後への開脚は、フロントアーマーが展開する分前方へは水平程度まで上げることができますが、後方はリアアーマーが可動しないのでわずか。
膝はやや深めに曲げることができます。膝装甲は適度に裏打ちパーツが造形。
足首は前後に広く可動させることができますが、左右への可動はそれなり。
左右への開脚は水平程度にまで展開が可能。サイドアーマーは干渉しないよう、後方に向けておきます。
大腿部と股間部が干渉するため、内股はわずか。がに股は水平にまで展開が可能です。
立膝はまずまずな姿勢でこなすことができました。
可動域の総括としては、各部とも可動域が広く、柔軟なポーズがとれそうです。変形機構が簡易的な分、MS形態時の可動に比重が置かれているみたいですね。
■武装類
MMI-RG59V機動防盾。こちらは収納形態。比較的簡単な作りですが、十字や赤い装甲はパーツで色分けされています。裏面には肉抜き穴があり、グリップなども可動しません。裏面は適度に塗り分けが必要です。
MMI-RG59V機動防盾は、各部パーツを組み換えることで展開状態が再現可能。
展開状態で。こちらも裏面には肉抜き穴があり、グリップなどは塗り分けが必要です。
MA-BAR72高エネルギービームライフル。フリーダムやジャスティスに装備されたルプス・ビームライフルの改良型になります。構造はシンプルですが、表面には適度にモールドが入っていて造りが丁寧。側面のモールドは赤いシールでの色分けです。
本体部分はモナカ割で上下に合わせ目ができます。
センサーやフォアグリップは左右に可動。センサーの表面はモールドの上から白いシールで色分けします。
高エネルギービームライフルはリアアーマーにマウント可能。固定強度はまずまず高めです。
■ポージング
MA-BAR72高エネルギービームライフルとMMI-RG59V機動防盾を装備して。どちらも装備しやすく、プロポーションを崩すことのない造形になっています。
高エネルギービームライフルは通常の握り手での保持。一旦手甲パーツをバラしてグリップを握らせます。グリップが太めでハンドパーツにフィットするため、しっかりと保持することができます。
ただしトリガーに指を添えるタイプの持ち手が付属しないので表現力はやや弱め。
機動防盾は白い装甲パーツを組み換えることで展開状態が再現可能。ジョイントパーツを組み替えることで配置変更ができるのが良いですね。
ヴァジュラビームサーベルはフォースシルエットの柄を外してビーム刃を組み付けます。ビーム刃はクリアピンク成形色での再現。ブラックライト(UVライト)には反応しませんでした。柄に適度な太さがあるので、スルッと抜けたりすることはないようでした。
■コアスプレンダー、シルエットフライヤー
コアスプレンダー、シルエットフライヤー。共に数個パーツによる簡易的な組み合わせですが、モールドは細かく造形されていてリアルです。全く色分けがされていないので、キャノピーや本体部、主翼などは細かく塗り分ける必要があります。
どちらも裏面に3.0mmジョイント穴があるので、単体でアクションベースやスタンドにディスプレイが可能です。
■分離変形
背部のフォースシルエットを外し、インパルスガンダム本体を上半身と下半身で分離。各部を簡単に変形させることでチェストフライヤー、レッグフライヤー、フォースシルエットが再現可能です。
■チェストフライヤー
チェストフライヤー。インパルスガンダムの上半身を変形させ、MA-BAR72高エネルギービームライフルとMMI-RG59V機動防盾を装備した形態になります。
各部がしっかりと固定されているわけではないので形が崩れやすいですが、小柄なのですぐに修正が可能です。アクションベースやスタンドへは、付属のジョイントパーツを腰に取り付けてのディスプレイとなります。
■レッグフライヤー
レッグフライヤー。インパルスガンダムの下半身を変形させた形態になります。
こちらもそこまで固定強度は高くないので形が崩れやすいですが、修正はしやすいです。アクションベースやスタンドへは、付属のジョイントパーツを股間部に差し込んでのディスプレイとなります。
■フォースシルエット
フォースシルエット。シルエットフライヤーとフォースシルエットを組み合わせた状態になります。フォースシルエットの下翼は後部に展開させておきます。
シルエットフライヤー下部の3.0mmジョイント穴を使ってのディスプレイとなります。こちらは固定強度が高めであまり形が崩れることはないですね。
4機で編隊を組んでフライトシーンを演出。うまくディスプレイさせれば、実際に飛行しているかのような躍動感あるシーン演出も再現することができます。
適当に何枚かどうぞ。
HGCEフリーダムガンダムと合わせて劇中シーンっぽく演出。
以上です。精密感という部分ではRGには劣りますが、スタイリッシュなプロポーションを生かした躍動感あるポーズが再現できますし、羽根モノキットらしい造形の良さでかっこいいポーズが十二分に楽しめるキットになっていると思います。
欠点的には、コアスプレンダーやシルエットフライヤーが色分けされていないのが残念。せめてシールででも補うようになっていればよかったですが、それもないので無機質な感じは否めないですね。REVIVEのキットなだけに、もう少し作りが凝っていると良かったかと。その他にも、武器持ち手やフォールディングレイザー対装甲ナイフの付属、シールド裏の肉抜き穴など・・・etc。
気になる点はありますが、合体分離ギミックを再現していながら簡単なポーズでも十分なかっこよさが引き出せるなど、MS形態としての表現力は高いです。HGCEシリーズキット各種と組合わせれば、再現性の高い劇中シーンが演出できるのもいいですね。
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