今回は、2015年3月に発売されたHGBF 1/144 ウイングガンダムゼロ炎のレビューをご紹介します!
HGBF ウイングガンダムゼロ炎は、公式外伝『ガンダムビルドファイターズ炎トライ』に登場するガンプラ『ウイングガンダムゼロ炎』の1/144スケールモデルキットです。ウイングガンダムゼロをベースに、「燃え盛る炎」をイメージした機体形状を新規パーツを用いて再現。炎を模った特徴的な武装に加え、組み替えによるネオバードモード炎への変形も可能なキットになっています。ツインバスターライフルやサーベルが収納可能なシールドも付属。価格は1,980円(税込み)です。
コウエン・ユウセイがウイングガンダムゼロをベースに制作したガンプラで、全身に炎クリスタルを纏ったハイパー炎システム搭載機『ウイングガンダムゼロ炎』がHGBFでキット化。
2014年3月に発売されたHGACウイングガンダムゼロの関節や背部ユニット、武装類を流用しつつ、全身各部の炎を象った装甲や背部のハイパーカレトヴルッフなどが新規造形で再現されています。
成型色はレッドとホワイトをベースに、膝部やカレトヴルッフの一部装甲に蛍光のクリアオレンジを配色。その他、関節や内部パーツ、ツインバスターライフルなどはグレー成型色パーツでの再現となっています。
シールは頭部や胸部、肩部センサーとツインバスターライフルの砲身を補うくらいで少なめ。腰部など一部ダクトをグレーに塗り分ける必要がありますが、素組みでも十分な色分けが再現されています。
グレー成型色パーツにはKPSが使用されています。ABSは不使用。全身から炎が湧き出るような機体形状で存在感がありますね。
ポリキャップはPC-002をすべて使い切ります。肘膝関節はKPSですが、首、肩、股間部、足首など各部にポリキャップを組み込みます。関節強度はまずまず高め。背部にハイパーカレトヴルッフなどを装備しているため、後方に負荷がかかりますが、接地が安定しているので少し前傾姿勢を取ることで自立させることができます。
ツインバスターライフル、ウイングシールド炎、ビームサーベル刃が付属。
HGACウイングガンダムゼロ用の余剰パーツがいくつか付属。大部分の外装パーツが付属しないので、通常のウイングガンダムゼロへの組み換えはできません。サーベル刃は1本余剰。
HGACウイングガンダムゼロ(以下、ウイングゼロ)と比較しながら各部を見ていきます。
頭部をウイングゼロと比較。シルエットは似ていますが、全体がウイングゼロ炎用に新造。後部から炎が吹き出すようにクリアパーツが配置され、アンテナも炎が揺らめくように屈折したものになっています。マスクもスリットのないものに変化。額2箇所のセンサーはグリーンのシールでの色分けです。
メット部は前後の組み合わせで側頭部に少し合わせ目ができます。消す場合は後ハメが必要。
胸部も似てはいますが、流用は中央のサーチアイのみで外装がすべて新造。肩のマシンキャノンもオミットされています。インテークはグリーンのシールでの色分けで、サーチアイは内側にシルバーのシールを貼ることでクリアグリーンパーツが生きるようになっています。
腰部を比較。こちらもシルエットこそ同じですが、フロント・サイド、リア各面とも装甲が新造されています。フロントアーマーの炎を模した赤い装甲が印象的。各部に点在するダクトはグレーに塗り分けが必要です。
腰アーマー裏にモールドはなく、表面形状に沿ったかたち。
腕部をウイングゼロと比較して。こちらもシルエットは似ていますが、肩部や前腕部が比較的丸みのある装甲になっています。
二の腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は前後の組み合わせですが、パーツで色分割されているため合わせ目はありません。
腕部には簡単な内部フレームが造形。前腕以下のパーツがウイングゼロ炎用に新造されています。
ショルダーアーマーは炎が吹き出しているような印象的な作り。完全新規造形でクリアパーツがうまく配置されています。赤い装甲が前後の組み合わせですが、最上部で尖った状態なので合わせ目は目立ちません。
側面の装甲は上下に可動。ウイングゼロにあった内部バーニアや展開ギミックはオミットされています。肩はポリキャップ接続で引き出しが可能。
脚部もシルエットは同じですが完全新規造形での再現。膝周りにクリアパーツが使用されるなど特徴的な造りになっています。クリアパーツの内部にモールドなどはなし。バード形態用の展開ギミックもありません。
大腿部は筒型で合わせ目はなし。膝から下は左右の組み合わせで後部に合わせ目ができます。膝から分離するので合わせ目消しはラクそう。後部のスラスター内部はグレーに塗り分けが必要です。
ソールは若干ハイヒール状のものが新造。ウイングゼロよりもシャープにデザインされています。土踏まずのバーニアはオミット。
つま先に少し肉抜き穴がありますが、裏面のデザインもまずまず。つま先は変形用に折りたたみが可能です。
背部にはハイパーカレトヴルッフを含むウイングユニットを装備。バックパックやアームはウイングゼロからの流用ですが、左右の吹き出る炎をイメージしたウイングやハイパーカレトヴルッフが新造されています。
バックパックはシンプルな薄型タイプで下部のバーニアは別パーツ化。塗装などで色分けすると映えそうです。アームは上下2枚構成ですが、合わせ目はモールドとしておいても良さそうです。
通常の2ダボ接続なので他のHGBFキットのバックパックと交換可能。(画像はHGBFガンダムアメイジングエクシアのトランザムブースター。)HGUC陸ジムのバックパックと交換することもできました。
ウイングは左右にクリアパーツを配すなど、炎をイメージしたデザインになっています。赤い装甲は複数のパーツを組み合わせる構造で合わせ目が見えない作り。
ハイパーカレトヴルッフも形状はウイングと同じ。ですがこちらにはグレーのグリップがあり、バックパックから取り外すことで武器として使用することができます。
ウイングとハイパーカレトヴルッフを展開することで内部からスラスターが露出。
スラスターはウイングゼロと全く同じです。2枚パーツの組み合わせで中央に合わせ目有り。分解できるので合わせ目消しはラクそうです。下部のバーニアは別パーツ化。
ウイングは左右や上下などに可動させることも可能。
更にウイングを展開させれば、スラスターのボールジョイント接続部やヒンジ部分などが幅広くフレキシブルに可動させることができます。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。ウイングゼロベースなのでやや小柄。ウイングガンダムゼロ炎の全高は17.0mです。(ビルダーの独自設定)
HGACウイングガンダムゼロと並べて。ウイングゼロの形状を残しつつも、炎を纏ったような独特の容姿で印象がだいぶ違っています。かかとがヒールタイプになったことで高さも少しですが増しています。
可動もウイングゼロと比較しながら見ていきます。
頭部はウイングゼロよりも若干広めに上下します。
両肩のマシンキャノンがオミットされたことで、左右への可動もだいぶラクになっています。
腕の上げる角度はウイングゼロと変わらず。肘は前腕装甲の厚みが増しているため干渉し、V字程度までと少し制限されます。
肩の可動はウイングゼロと同じ。ポリキャップが引き出せるので前方に幅広くスイングします。
腰は干渉なく360度回転可能。膝はウイングゼロ以上に曲がらずくの字程度まで。
左右への開脚は水平まで幅広く展開可能。サイドアーマーが干渉し易いので後方に向けておくと良いですね。
全体的な可動域はまずまず。肩部装甲が派手な以外はそんなに干渉する箇所もないので、ある程度様になるポーズは取らせれらそうです。
ツインバスターライフル。大部分はウイングゼロに付属のものと同じですが、上部の一部装甲がクリアパーツに変更されています。砲身部の一部装甲は黄色いシールでの色分け。砲口など一部はダークグレーに塗り分けが必要です。
左右に分割すれば2挺のバスターライフルとして使用することができます。
砲身部は左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。
グリップは収納可能。
ウイングゼロのツインバスターライフルと並べて比較。大きな変化はないですが、黄色い装甲がクリアオレンジに変わったことで少し新鮮味を感じることができます。
バスターライフルはウイングの内側にマウント可能。
ウイングシールド炎。シールドとして使用可能な他、飛行形態時には機首の役割を持つ武装になります。中央部に大型の炎クリスタルを装着し、飛行時に使われる粒子を供給、推力を強化するとのこと。クリアとグレー成型色パーツを含む4個パーツ構成で合わせ目はなし。表面のクリアパーツが鮮やかです。
裏面も適度にモールドが造形。中央のサーベル柄は脱着可能です。
ウイングゼロのシールドと並べて比較。ウイングゼロはかなり鳥頭に近いですが、ゼロ炎のものはシャープで機械的なデザイン。
ツインバスターライフルとウイングシールド炎を装備して。
バスターライフルはグリップをハンドパーツに差し込むだけで保持が可能。トリガーに指を添えるタイプではない簡単な構造ですが、隙間なくしっかりと保持できるので砲口の向きを調整しやすいです。
ウイングシールド炎はジョイントパーツを前腕にダボ固定します。しっかりと固定されるので簡単には外れません。ただ、ショルダーアーマーや背部のウイング用アームと干渉し易いので、うまく角度調整をしながらポーズを取らせたいところです。
ウイングを展開すればポーズにもかなりの迫力が出てきます。ウイング基部のスラスターやアームが可動することで動きが付けられるので、簡単なポーズでもかっこよく表現できるのがいいですね。
ツインバスターライフルを2挺に分割し、バスターライフルとして保持。ローリングバスターライフルなどウイングゼロのお決まりのポーズを再現することでポージングの幅も広がります。
ウイングを上向きに展開することで炎を纏ったようなスタイルになるのが面白いですね。ウイングやハイパーカレトヴルッフも単体だと気づきにくいですが、白い炎心なども表現されていて4枚並ぶとより炎らしく感じるようになります。
ハイパーカレトヴルッフを装備して。グリップがハンドパーツに隙間なく収まるので遊びもなく、回転することもなくしっかりと握らせることができます。
特徴的な形状から、炎を纏った刀を振り回すような感じで断ち切るポーズにも迫力が出ますね。設定では柄の部分だけ外してビーム刃を発生させることもできるようですが、ビーム刃パーツのようなものは付属していません。
ビーム・サーベル刃はクリアグリーン成型色での再現。柄が若干細身ですが、モールドがあってある程度固定されるので抜け落ちることはありませんでした。
全身各部のクリアオレンジパーツはブラックライトで照らすと発光します。全身が発光するのでかなり色鮮やか。
ネオバードモード炎への変形は、頭部と下半身を反転させ、ショルダーアーマーを下げておきます。そしてつま先を伸ばして膝をS字に。
背部のウイングを展開し、バックパックにウイングシールド炎、ウイング下部にバスターライフルを組み付けたら変形完了です。
ネオバードモード炎をいろんな角度から。変形機構は殆どウイングゼロと同じ。ただしソールなどウイングゼロで組み換え式だった箇所も組み換えなしで変形できるようになっています。
特にロック機構などはないですが、脚部や背部ウイング、アームなども適度に固定強度があるので形状が崩れることはありません。取り扱いはラクです。
MS形態、ネオバードモード炎共に浮かせてディスプレイさせる場合は通常通り、股間部に3.0mm軸を差し込みます。
ウイングゼロのネオバード形態と並べて比較。シルエット自体はウイングゼロのネオバード形態とよく似ていますが、炎を纏ったウイングで火の鳥のような雰囲気があっていいですね。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。なんと言っても全身のクリアパーツや装甲の形状による炎が特徴的。ウイングを展開することで炎が吹き出すようなスタイルになることにアイデア性の高さを感じますし、それでいて格好良さも追求されたデザイン性の高いキットになっています。ベースのウイングゼロの形状もうまく生かされていて、射撃ポーズなどもかなり様になりますね。
気になる点はあまりないですが、腕を動かすとショルダーアーマーが干渉して肩のボールジョイントが抜けやすいのと、ウイングシールド炎がショルダーアーマーなどと干渉して腕が動かしづらいところがあるのでポージング時は注意が必要です。
それでも関節強度が高くポロリもないのでポージングがし易いですし、ネオバードモード炎への変形が簡単でサクッと形態を変えることができるのもメリット。炎のウイングだけでなくハイパーカレトヴルッフという武器としても扱えるという、楽しみが多く満足度の高いキットになっているのがいいですね。
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