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HG リック・ディアス レビュー

今回は、HG 1/144 リック・ディアスのレビューをご紹介します!

HG リック・ディアスは、『機動戦士Zガンダム』に登場するMS『リック・ディアス』の1/144スケールモデルキットです。アポリーやロベルトが搭乗した特徴的な機体カラーを成形色で再現。旧キットから一部外装と関節を変更したアップデート版で、最新のHGフォーマットに準じた関節機構により、大胆かつ迫力のあるアクションが可能なキットになっています。価格は2,090円(税込み)。プレミアムバンダイ限定の商品です。

反地球連邦組織「エゥーゴ」の量産機で、アポリーやロベルトが搭乗した黒い『リック・ディアス』がHGでキット化。2000年6月に発売されたHGUCリックディアスをベースに、HGBD ビルドガンマガンダムの関節や外装パーツを使用したアップデート版です。

成型色はグレーめのダークブルーをベースに、各部にブラックやグレーを配色。頭頂部など一部にレッドを配色し、渋いながらもインパクトのあるカラーリングが再現されています。シールは付属せず、全てパーツによる色分けとなっています。各部のダクト内部はグレーに塗り分けが必要です。

ポリキャップはPC-111を肩部や胴体部、股間部、足首などに使用し、関節強度はまずまず高め。各部がアップデートされたことで、自立がより安定するようになっています。関節や内部などのグレー成型色パーツにはKPSが使用されています。

キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。)切れ味はもちろん、薄刃ですが強度が高く、長持ちします。 ⇒ヌルっと切れる片刃ニッパー

クレイ・バズーカとビームサーベル刃が付属。

頭頂部と股間部のパーツが余剰で付属します。頭頂部パーツを組み替えることで真っ黒なリック・ディアスにすることも可能。

HGUCリック・ディアスが手元にないので、2002年8月に発売された同型のHGUCリック・ディアス(クワトロ・バジーナカラー)と比較しつつ、各部を見ていきます。※比較では旧キットと記載します。

頭部を旧キットと並べて。形状は全く同じです。アップデート版のクワトロ・バジーナ機では頭頂部のパーツが小型化されていましたが、こちらではカラバリ用に旧キットのパーツが使用されています。

側面には簡易的なコックピットハッチモールドが造形。メット部は左右の組み合わせで後頭部に合わせ目が出来ます。消す場合は後ハメなどが必要そう。

上部ハッチを展開することで2門のバルカン砲(バルカンファランクス)が露出。攻撃的なシーン演出が可能です。砲口の開口はなく、つくりは簡易的。モノアイはクリアーグリーン成型色での再現で、ブラックライトで照らすと発光します。

胴体部を旧キットと比較して。胸部形状は同じですが、腰部はフロントアーマーがシャープで縦長なものにアップデートされています。中央の装甲もシャープな形状に変化。

リアアーマーは旧キットと同じ。背部の動力パイプや後部のバーニアは別パーツでの色分けです。

股間部はボールジョイントから横軸タイプにアップデートされ、股間部の高可動域が確保されています。ディスプレイ用の3.0mm穴も造形。

腰アーマー裏はリアアーマー裏のみモールドが造形されています。その他の部分は簡易的な造り。

腕部を旧キットと並べて比較。全体的に新造され、バランスの良いフォルムに進化。肘も1重関節から2重関節にアップデートされています。

ハンドパーツは人差し指のみ可動するタイプで旧キットから変わらず。トリモチ・ランチャーは造形されていません。

二の腕は左右挟み込みタイプで中央に合わせ目ができます。消す場合は後ハメなどハードな作業が必要そう。前腕も左右挟み込みタイプですが、後部の合わせ目は端でモールド化。表面にもスリットモールドが造形されています。

ショルダアーマーは挟み込みタイプで各部に合わせ目ができます。ポリキャップ接続で肩の上からはめ込むタイプで合わせ目消しはラクそう。上部のダクトにはスリットモールドが造形されています。

側面の装甲は可動式。

脚部を旧キットと並べて比較。一部に旧キットのパーツが使用されていますが、外装各部は新規造形パーツによって一新。プロポーションが見直され、よりスタイリッシュな形状に変化しています。

大腿部は左右挟み込みタイプですが、前後にできる合わせ目は端でモールドのように造形。旧キットではポロリ頻度が高かった後部装甲パーツはオミット。膝から下の装甲は左右挟み込みタイプで後部に合わせ目ができます。膝から分離しないので、合わせ目を消す場合は後ハメ加工が必要です。

足の付根はポリキャップ使った可動ギミックが追加されています。

ソール部を旧キットと並べて比較。見た目は似ていますが、少し厚みのあるものが新造されています。脚部内部も外装パーツが新造されたことで筒抜けではなくなっています。

足裏は旧キットと同じです。

背部は旧キットと同じ。左右に中央にバインダー、中央に2基のビームピストルを装備しています。

ビームピストルは上下にスイングが可能。接続基部はポリキャップ軸になっています。脱着が可能で、ハンドパーツに保持させることも可能。軟式のポリキャップなので多少遊びがあり、ビームピストルが左右に振られたりしますが、抜け落ちることはありません。

下部にはサーベルホルダーが造形。固定されずスルスルと移動しますが、左右のバインダー基部によってストップがかかるので抜け落ちることはめったにありません。

バインダーはモナカ割でつくりは簡易的。各面に合わせ目ができます。接続部はポリキャップで適度な固定強度があります。

ビームピストルも本体部分はモナカ割で各面に合わせ目ができます。

旧キット(HGUCリック・ディアス クワトロ・バジーナカラー)と並べて。カラーリングが黒と赤なので確認しづらいかもですが、脚長になり、全体的にスタイリッシュでバランスの取れた体型になっています。

アップデート版の赤いリック・ディアス(HGリック・ディアス クワトロ・バジーナ機)とも並べて。カラーリングと頭頂部の形状が微妙に違っています。旧キットは関節が弱っていましたが、アップデート版はまだヘタれておらず、関節がかっちりとしています。

HGUCガンダムMk-Ⅱ(REVIVE)、HGUCガルバルディβとも並べて。この世代の機体がキット化やアップデートされていくのは嬉しいですね。

上半身の可動域は旧キットと殆ど変わりませんが、肘が2重関節で深くまで曲がるようになっています。頭部や腰部はぎこちなく、破損が気になりますが、割と深くまで曲げることができます。

立膝は深くまで腰を落とすことができます。

左右への開脚も幅広く展開するようになっています。

各部可動域はアップデート版のHGリック・ディアス(クワトロ・バジーナ機)と同じなので、可動域の詳細については以下のリンクからそちらのレビューをご参考くださいm(_ _)m

⇒HGリック・ディアス(クワトロ・バジーナ機) レビュー

クレイ・バズーカ。旧キットに付属しているものと同じです。モナカ割で各面に合わせ目ができます。

クレイ・バズーカは背部のバインダー基部にマウント可能。左右どちらへもマウント可能です。

クレイ・バズーカを装備して。クレイ・バズーカは脇に抱えるようにして保持します。

グリップが可動しないので、保持方法は旧キットと同じくぎこちない感じに保持するようになります。ただ、肘が深くまで曲がるので、その分保持しやすくはなってますね。

脇に抱える場合でもバズーカ後部と背部のバインダーが干渉しやすいので、うまく交わしながらポーズを取らせる必要があります。

頭部の装甲を展開し、バルカンファランクス発射態勢を再現。リック・ディアスならではの攻撃シーンを演出することができます。

旧キットのようにポロリがなく、干渉も少ないので、ストレスなくポーズを取らせることができます。脚部が柔軟に可動するので表情も付けやすいですね。

ビームサーベルはダボ固定ではなく、柄とハンドパーツとの幅に差があるのでスルスルと移動してしまいます。ポーズを取るときはうまくひっかけて保持するようになります。

ビームサーベルはブラックライトで照らすと発光します。

ビームピストルもグリップが細く、保持には遊びがありますが、軽装なので取り扱いやすいですし、ポーズも取らせやすいです。

おそらく劇中では搭乗していないと思いますが、ド・ダイ改に搭乗させて。

グリップを握らせるだけなのでしっかりとは固定されないですが、深い立膝がつけるので搭乗はしやすいです。それでも不安定さを感じる場合は、寝そべった状態で搭乗させると良いかと。

頭部パーツを組み替えて全身各部が黒いリック・ディアスに。通常のものよりも更に渋くなり、ヒール感が出てかっこいいですね。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。形状はアップデート版のリック・ディアス(クワトロ・バジーナ機)と殆ど同じですが、黒いカラーリングは渋さがあってかっこいいですし、赤いリック・ディアスの脇を固めるにも十分なキットになっていると思います。

気になる点は各リック・ディアス共通で、武器の保持自体は難しくないですが、ハンドパーツが旧キットのままなので遊びが多いです。ふらつきやすいので、ちょっとした煩わしさを感じるかも。アップデートついでに、ハンドパーツやクレイ・バズーカのグリップもアップデートされていると良かったですね。

プロポーションが良くなってどっしり感が出ていますし、旧キットのようなポロリもないので、取り扱い時の安定感が段違い。高可動域が確保されているのでポージングの自由度も高いです。赤いリック・ディアスとはまた違った良さがあるので、こちらもぜひ入手しておきたい一体ですね。

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