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HG ガンダムダブルオーコマンドクアンタ・デザートタイプ レビュー

今回は、HG 1/144 ガンダムダブルオーコマンドクアンタ・デザートタイプのレビューをご紹介します!

HG ガンダムダブルオーコマンドクアンタ・デザートタイプは、『ガンダムビルドメタバース』より、ガンプラ「ガンダムダブルオーコマンドクアンタ・デザートタイプ」の1/144スケールモデルキットです。特徴的なデザートタイプのカラーリングを成形色で再現。ミサイルランチャー、ヘビーマシンガン、アームズシールドといった多数の射撃武器が付属し、迫力あるポージングが可能なキットになっています。価格は2,200円(税込み)です。

ダブルオーコマンドクアンタの熱帯・砂漠戦試用機で、劇中では第1話と第3話に登場。ガンダムメタバース「SIDE-G」のロビーにて、メイジン・カワグチが製作したアメイジングバルバトスルプスと共に展示されていたガンプラ「ガンダムダブルオーコマンドクアンタ・デザートタイプ」。HGでキット化。

2022年1月に発売されたHGガンダムダブルオーコマンドクアンタのカラバリで、局地戦をイメージしたデザートタイプのカラーリングが再現されています。※大元はHGダブルオークアンタ

成形色はサンドブラウン系2色を基調に、頭部アンテナや胸部、足首などにライトグリーン、頭部や膝部、ミサイルランチャーの弾頭などにイエローを配色。その他、各部GNコンデンサーがクリアピンク、腹部や背部バックパック、内部・関節パーツなどがダークグレー成形色での再現となっています。カラーは大張氏からのアイデアで、他にも都市迷彩カラーや特殊部隊カラーなどが候補にあったとのこと。

ホイルシールが付属し、頭部ツインアイや全身各部のGNコンデンサー内部、武器センサー、そして一部モールドを補いますが特別多くはありません。塗装はほとんど必要がなく、素組みでも設定に近い色分けが再現されています。

関節や内部パーツなどダークグレー成型色パーツにはKPSが使用されています。ABSは不使用なので、塗装、すみ入れする場合もさほど破損を気にする必要はなさそうです。

ポリキャップはPC-001Aを全身各部に使用します。関節強度はまずまず高め。背部にミサイルランチャーや大型センサーユニットを持つバックパックを装備していますが、特に後方に負荷はかからず、自立は安定しています。

■付属品

コンバットナイフを収納したアームズシールド、コンバットソード、ヘビーマシンガン、平手(左)が付属。

HGダブルオークアンタ用の余剰パーツがいくつか付属します。全体的に外装パーツが不足しているため、ダブルオークアンタのカラバリとして組むことはできません。

■各部形状

■頭部

頭部。コマンドガンダムに似たデザインですが、額のアンテナはダブルオークアンタ風。額のセンサーも顎と同じイエロー成形色での再現で存在感があります。

メット部は左右の組み合わせですが、後頭部の合わせ目は段差モールド化。後頭部センサーは赤いシールでの色分けです。

ツインアイは通常のダブルオーコマンドクアンタはイエローでしたが、こちらは赤いツインアイ(シール)に変わっています。

余剰のダブルオークアンタの頭部と組み替えるとこんな感じになりました。これはこれでまた格好良いですね。頭部の一部を塗り分けたりすると更に良くなると思います。

■胴体部

胴体部は左右3本のスリットモールドが重機的。一部にダブルオークアンタのパーツを流用しつつ、エッジの効いた厚みのある装甲が再現されています。

首、肩ともにポリキャップ式。首はボールジョイントでフレキシブルに可動します。肩は前方にスイングする構造。

腰部。比較的軽装ですが、フロントアーマーは少し重機感のあるデザインになっています。リアアーマー、サイドアーマーはダブルオークアンタからの流用。

フロントアーマーはボールジョイント型ポリキャップ接続でフレキシブルに可動。腰アーマー裏は各部とも簡易的な造りでモールドなどはありません。

■腕部

腕部。上腕以下にダブルオークアンタの名残を残しつつも、エッジの効いたショルダーアーマーや前腕装甲が重機的にデザインされています。

上腕、前腕ともに多くの箇所はダブルオークアンタからの流用。上腕は筒型パーツで合わせ目はありません。前腕は左右の組み合わで前面に少しだけ合わせ目ができます。肘にはクリアピンクパーツによるGNコンデンサーが造形。

前腕の装甲内側にもGNコンデンサーが造形。GNコンデンサーは赤いシールを貼り、その上からクリアピンクパーツを被せての再現です。

手首は上下にスイング可能。

ショルダーアーマーの構造は見た目によらず簡易的。ポリキャップを挟んでの2枚パーツ構成ですが、各面の合わせ目はきっちりと段差モールド化されています。

■脚部

脚部。大部分はダブルオークアンタの脚部がそのまま残されていますが、膝から下はスリットモールドの入った厚みのある装甲を装備。重機的な容姿になっています。膝のモールドは黄色いパーツでの色分け。

大腿部は前後の組み合わせで側面に合わせ目ができる構造。内部パーツを挟むため、合わせ目を消す場合は後ハメなどの加工が必要です。

脚部は大腿部と膝周りにのみ、ダブルオークアンタ用の内部フレームが造形されています。

ソール周りも一部にダブルオークアンタのパーツを流用しつつ、アンクルアーマーや厚みのあるソールが重厚感あるデザインで造形されています。

脚部後部の装甲は幅広く展開させることが可能。足裏は2基のローラーが造形されていますが、特にロールギミックはありません。裏打ちパーツ化されているので塗り分けはし易いかと。

■バックパック

背部にはミサイルランチャーとセンサーを持つメカニカルなバックパックを装備。コマンドガンダムを意識した装備が一通り再現されています。

バックパック本体はポリキャップを挟んでの簡単な2枚パーツ構成。各面の合わせ目は段落ちモールドのような造りになっているので見栄えは悪くないかと。

ミサイルランチャー。バックパックの大型センサーユニットと連動する4連装のミサイルランチャーになります。本武装に限らず、打ち尽くした後はパージし、軽装化していくのが本機のバトルスタイルとのこと。筒型パーツの組み合わせで合わせ目はなし。弾頭部分も黄色いパーツできっちりと色分けされています。側面のセンサーは赤いシールでの色分けです。

ミサイルランチャーはポリキャップと2個パーツ構成のアームによって幅広く展開させることができます。展開時にポリキャップが少し見えるのは気になるかも。アーム裏は肉抜き穴です。

バックパック本体とも1軸とポリキャップの組み合わせで上下に幅広くスイングします。

大型センサーユニット。ミサイルランチャーと連動するためのユニットになります。センサーのクリアパーツにダブルオークアンタのGNドライヴパーツが流用されているのが面白いところ。

大型センサーユニットもポリキャップと1軸接続なので前後にスイングさせることができます。

ダブルオーコマンドクアンタ本体とはシンプルな2ダボ接続。

なのでHGSEED FREEDOMシリーズやHG水星の魔女シリーズなどのバックパックと組み替えるなどしてカスタマイズすることができます。最近のキットはこの仕様が多いので遊びの幅が広がって良いですね。

■他キットとの比較

ベースキットであるHGガンダムダブルオーコマンドクアンタと並べて。形状は全く同じです。どちらもミリタリー調のカラーリングなので、外装パーツをバラして混ぜ組んでも良くなりそうですね。

ちなみにガンダムダブルオーコマンドクアンタはガンダムブレイカーバトローグシリーズのキットなので、説明書には同シリーズのキットと組み合わせてカスタマイズできる旨が記載されていました。

ですがこちらにそういった記述はありません。代わりにウェザリング方法について掲載されていますが、デザートタイプなのでこのような使用感を出すための方法が記載されているのは良いですね。

大元であるHGダブルオークアンタと並べて。腕部や腰部、大腿部、武装類などに名残を感じますが、全体的にはミリタリー調のアーマーでだいぶ形状が変化しています。カラーリング関係上、並べるとダブルオークアンタがかなりヒロイックに見えますね。

■各部可動域

可動域もダブルオーコマンドクアンタと全く同じ。頭部はボールジョイントで少し上下します。胴体部も腹部や腰部ボールジョイントで少し反らすことが可能。腕は水平まで、肘は2重関節でV字程度まで角度変更が可能です。

腰は90度程度角度変更が可能。膝は1重関節なので、曲げる角度は90度程度までとなります。立膝もあまりきれいな姿勢で再現することはできないようでした。

左右への開脚は水平程度まで幅広く展開可能。足首も深くまで曲げることができます。

可動域の総括としては、全体的にそこまで広く可動するわけではないですが、ダブルオークアンタの関節が細身で干渉も少ないため、割と柔軟に可動させることができます。

可動域の詳細は以下のリンクから、ベースキットであるHGガンダムダブルオーコマンドクアンタのレビューをご参考くださいm(_ _)m

⇒HGガンダムダブルオーコマンドクアンタ レビュー

■武装類

ヘビーマシンガン。近接戦闘用のブレードが装着された重機関砲で、中~近距離での制圧能力に秀でたメインウェポンになります。スコープセンサーは砂煙の無効の相手も正確に捉えるとのこと。上部の筒型センサーと下部のブレード部分がダブルオークアンタからの流用パーツになります。

本体部分は簡単な左右の組み合わせですが、上下の合わせ目は段落ちなどでモールド化。上部の筒型センサーのみ合わせ目ができる仕様です。

センサーは前後が赤いシールでの色分け。特にセンサーに可動ギミックはありません。

ヘビーマシンガンはバックパックにマウント可能。

アームズシールド。大口径キャノンが組み込まれたシールドになります。両端にコンバットナイフを収納しており、相手の近接攻撃を受け流しつつ、瞬時に反撃するテクニカルな運用も見られたとのこと。基部やコンバットナイフ刃にダブルオークアンタのパーツが流用されています。

合わせ目はほとんど出来ないパーツ構成。前腕へのジョイントパーツには赤いセンサーがあり、シールで色分けするようになっています。内側にはキャノン砲口が造形。別パーツ化されているので塗り分けても良さそうですね。

左右のコンバットナイフは脱着が可能。携行武装として使用することができます。簡単な2個パーツ構成ですがわせ目はなし。

コマンドソード。バックパックにマウント可能な大型の実体剣になります。デザートタイプでは不安定な砂地に深々と刺し、精密射撃用の補助支柱として使用した記録が残されているとのこと。

合わせ目は出来ないパーツ構成。グリップ周り以外はダブルオークアンタからの流用になります。

コマンドソードはセンサー背部に組み付けることが可能。1ダボでしっかりと固定されます。

■ポージング

一通り武装して。

ヘビーマシンガンはグリップをハンドパーツに差し込み、後部のジョイントを前腕に組み付けます。

少し前腕への固定が甘いですが、グリップとハンドパーツ、前腕の2箇所で固定するのでしっかりとした保持が可能です。ボリューム感のある武装なので、構えるだけでも重厚な雰囲気が強く表現されます。

足首がしっかりと曲がるので、接地状態でのポーズも安定しますししっかりと決まります。

アームズシールドはまずジョイントパーツを前腕に固定。

そして側面にアームズシールドを組み付けて固定します。

若干ジョイントパーツが前腕から外れやすい傾向にありますが、簡単に外れたりするわけでもないので取り回しはラクかなと。ポージング時も干渉は少なめ。

ヘビーマシンガンも銃身下部にブレードがありますし、このアームズシールドも先端にビーム砲があるのでその分、ポージングバリエーションが多彩に演出できます。超戦闘特化型の機体らしい効率的な武装を持つところが、「コマンド」と呼ばれる所以のような感じがしますね。

浮かせてディスプレイさせる場合は股間部のカバーパーツを外し、アクションベースやスタンドの3.0mm軸を差し込んでのでディスプレイとなります。

アームズシールドからコンバットナイフを外して装備。ハンドパーツにグリップを差し込むだけで保持することができます。隙間なくしっかりと保持できるので、手の角度を変えてもスルッと抜け落ちることはないようでした。

平手が付属するので、柔らかい表情を付けたり、ヘビーマシンガンの砲身を支えるような仕草を表現することができます。

ミサイルランチャーに手を添えて発射シーンを再現するのもあり。

コマンドソードを装備して。こちらもハンドパーツにグリップを差し込むだけで保持が可能。武器は全体的に手甲パーツをバラすことなく保持できるので、装備の換装がしやすくて良いですね。

両手持ちは少し厳しめですが出来なくはありません。多少肩が詰まった感じではありますが、ハンドパーツや関節が抜けないように気をつければ、振り上げるなどの動きを付けることも可能です。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。ベースのダブルオーコマンドクアンタもミリタリー感が強く、重厚な雰囲気があって格好良いですが、このデザートタイプも局地戦仕様のサンドカラーで渋く、独特の格好良さがあります。ツインアイやGNドライヴ、センサー類の赤も際立っていていい色味をしていますし、全体的にバランスが取れていて良いですね。

気になる点は殆どないですが、サイドアーマーにダブルオークアンタの構造が採用されているため、少し外れやすいかなという感じでした。小型のボールジョイント型ポリキャップが使われているため、少し不自由な感じがあるので注意です。

武装類が豊富に付属するのでポージングが多彩に演出できますし、どれも形態の異なる武装なので、コンバットナイフを使用した軽快な動きやコマンドソードの一振り太刀、ヘビーマシンガンやアームズシールドのキャノンによる射撃など様々な動きが表現できます。デザートタイプということで汚しを施しても映えそうですし、多くのガンプラファンに好まれそうな、魅力的な要素を持ったキットなのが良いですね。

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